インフィニットストラトス return of calamity (本編終了)   作:アルバロス

34 / 43
第三十三話

『総理は先日のテロ組織においての緊急会合に出席し、今後の綿密な連携のための意見交換を行いました。総理官邸によると、各国ともテロ組織の行動を批難。テロ組織への対策を至急立てていくことで一致したそうです』

「あくまで亡国企業は公認みたいなところがあるのか……仕方ないな」

「どうするんだ、終夜」

「なんだ、帰ってたのか」

「ああ、俺はな。他は普通に向こうに滞在してる。それで?」

「ああ。世界を敵に回すんだから、狼煙のようにバンと襲撃したかったんだがそんな情報なかったからなぁ」

「各国の女権団を一斉に潰すのはどうだ?メインはまだ残っているんだし」

「流石に人員を裂きすぎるから無理だな。しかも恐らくだが今回のことでかなり硬い防衛線が引かれている可能性がある。刺激して警戒が高まると面倒だ」

「IS学園襲撃は…」

「止めた方がいいですよ。轡木十蔵が居るのでね」

「錬か……で、轡木十蔵とは?」

「IS学園の理事長だ。表向きは妻がやっていて、普段は用務員として勤務しているが……注視するほどの男か?人当たりの良い爺さんにしか見えんのだが」

「学園祭の時に違和感がありまして、独断で調べていましたが……かなり強いらしいです。ISを生身で倒せる程に。私たちは大丈夫ですが、部下は実力面からみて少々危険かと」

「「んんーー………」」

 

ヤバい……計画が止まる……だが俺は何も浮かばんし聞いてみるか

 

「何か良い案は…」

「今の時点では何も」

「俺も無いな。そういやアウターヘブンの建造は?」

「既に終わり、確認作業に入っていますよ」

「アウターヘブンは?」

「まだ使う予定はない。シメの一部だからな」

「となると本当に何もないな。どうすんだ、終夜」

「よし!ユウキたちに甘えよう」

「「それのどこがよし!だ(ですか!)」」

「考えることに飽きた」

「「だろうな!!」」

 

結局良い案が出ないまま、解散となり俺はユウキたちの元に向かった

 

「終夜!早く来なさいよ。昼は私の中華料理よ!」

「鈴のご飯は上手いからな。楽しみだ」

「当たり前でしょ」

「それじゃあ、昼食を終えたら訓練に入ろうか。学園へはその後で」

「わかったわ」

「うん」

「了解しました。お兄様」

「じゃあお姉さんが手伝ってあげる」

「裏がありそうなんで結構です」

「何気に酷くないかしら!?」

 

今までのことを考えるとねぇ……はい、お願いします。でもいいんだけど

 

「お姉ちゃんがいた方が終夜も楽になるから、良いと思う」

「簪がそういうなら」

 

昼食を食べ終わり、皆で訓練用のアリーナに向かった

 

 

「さて、訓練内容はどうする?」

「それについてはお姉さんが考えてるわよ。四人はペアを入れ替えながら終夜君と戦う。終夜君は」

「それを一人で相手をする。楯無は俺が戦ってる最中に別のペアの指導をする。だろ?」

「大正解!」

 

俺が一番しんどいじゃねぇかよ。メリットあんのかこれ

 

「あら。訓練が終わったら皆に甘える口実になるわよ?」

「サラッと心読むな」

 

結局、他の案が無いために約五時間程(休憩有り)一人で連戦することになった。簪のせいにはしないが、俺、全然楽じゃない……

 

 

 

「はあああああ!!」

ギィン

「悪いけどそう簡単には勝たせんよ」

「お願い……『山嵐』」

「ふぉっ。ミサイルの山ァ!?」

 

いや、あの、ちょっ……これは流石に無理だぁ!!

 

「くっ……数が多グハッ」

「私の衝撃砲も忘れないでよね!」

「宝具を……あ、ダメだ。詰んだ、コレ」

 

宝具発動が間に合わず鈴と簪のコンビに物量で敗北(モードはセイバー)

 

 

 

「ふんっ!」

「AICの弱点は…」

「やあああ!!」

「って、マザーズ・ロザリオ!?『王の財宝(ゲート・オブ・バビロン)』でラウラを…」

「させません!!」

「ワイヤーもあんのかよ!」

 

AICからの脱出失敗からのマザーズ・ロザリオにて敗北

その後も

ラウラのAICからのタコ殴りにより敗北多数

山嵐の対処が宝具くらいしかないので物量のゴリ押しで敗北

 

 

 

「もうヤダ……AICもミサイルも見たくない」

「あら、まだ後一時間あるわよ?負け続けでいいのかしら」

 

俺はアリーナの端っこで負け越し、しかもボコられ状態だったのでいじけていた。が楯無が残酷にもまだ一時間戦えと言ってくる

 

「悪いけど、ラウラと簪のコンビは一生戦いたくない。勝てる気が一切しないんだから」

「あらあら、そんな弱気でいいのかしら」

「弱気もなにも勝てないから嫌だって言ってるんだよ。あの馬鹿の時と違って全力で行っても勝てないんだから」

「でも宝具があるじゃない」

「あっても発動前にAICで止まるか山嵐の対処で簪を狙えずにそのまま殺られるわ。連続発動はかなりの負荷が掛かるからしたくはないし」

「じゃあ、ISの訓練は終わりましょうか」

 

まだ時間があるので、先に皆で夕食をとってから帰ろうと言われ、ユウキがキッチンで料理を作ることとなり、俺たちは今完成を待っていた

 

「そういえば、ユウキちゃんのISって終夜君が作ったのよね?」

「そうだが、それがどうかしたか?」

「なかなか良い機体だなって思ったから」

「完全にユウキ専用に組んだからな。一応ユウキ以外も乗れるけど扱えるかって言われたら無理だろうな」

「どうしてよ。一夏みたいなピーキーな機体には見えなかったけど」

「まず、ユウキレベルの反応速度をもつのがいないからさ。俺が負けた理由の一つにその反応速度が挙げられるし」

「へぇ……そんなに凄いんだ」

「まぁ、他にも色々とユウキの力がきちんと出せるように調整したからな。自分のやつより真剣に組んだな」

「ご飯できたよー!」

「じゃあ、食べましょうか」

 

ユウキの作った夕食をとって、俺が皿洗いを終わらした後ユウキと別れてIS学園に戻ってきた

 

 

 

「それじゃあ、お姉さんは用があるからお先に」

「了解」

 

楯無は帰って来ると、用があると言い恐らく生徒会室に向かったんだろう。俺たちは学園での用は何もないので明日からの学校のため、寮に戻っていった

 

 

 

 

 

 

コンコン

「失礼します」

「……更識君ですか。今回はどうしたんですか?」

 

楯無は終夜と別れたあと、終夜の予想した生徒会室には向かわず真っ直ぐに学園長室に向かった。今回、終夜のところにいって分かった内容を報告するためだ

 

「終夜君たちの計画が分かりました」

「ほう……その内容は?」

「全世界の女権団の殲滅、及び亡国企業の殲滅だそうです。恐らくですがこの女尊男卑の世界を壊す為に動いていると思います」

「そうですか。ですが彼らにそんなことが出来るんでしょうか?」

「可能だと思います。終夜君の家に向かった所、本部に寄るといい、その本部に竜や鬼などの本来存在する筈がない者たちが多くいました」

「なんと……それを率いられると」

「はい。確実にこちら側が不利になると思います。それと最後に、彼らは確実に一夏君と対立します」

「織斑君とですか。しかし何故……」

「それは……分かりません」

「そうですか。ですが、かなり有益な情報をありがとうございます。ああ、それと。家内が旅行に行ってましてね。更識君にと、これを」

「いいんですか?」

「ええ、日頃のお礼と思って貰えれば結構ですよ」

「あ、ありがとうございます!それでは失礼します」

ガチャ……バタン

「…………もしもの時は、私も動かなければならないでしょうね」

 

十蔵は、楯無が部屋を出た後、一人小さく呟いた。




ということで、久しぶりの投稿です。
最後のお土産ですが、どういうものが良いのか分からなかったので各々で想像してもらって構いません。
fgoのフレンドですが、お陰で上限までフレンドが増えました。フレンドになって頂いた方々。本当にありがとうございます。
ユウキの機体は、また明日までにキャラ紹介のところに追記しておきます
今回はここまでです。次回をお楽しみに!

▲ページの一番上に飛ぶ
X(Twitter)で読了報告
感想を書く ※感想一覧 ※ログインせずに感想を書き込みたい場合はこちら
内容
0文字 10~5000文字
感想を書き込む前に 感想を投稿する際のガイドライン に違反していないか確認して下さい。
※展開予想はネタ潰しになるだけですので、感想欄ではご遠慮ください。