インフィニットストラトス return of calamity (本編終了) 作:アルバロス
「織斑くん。これ、三番テーブルに!」
「あ、織斑くん。あそこの席のオーダー聞いてきて!」
「わ、わかった!!」
文化祭当日、俺たちのクラスは開始直後から大忙しだ。なぜなら女子のお目当てである織斑のご奉仕を受けれるから。俺も執事服を着てはいるが、織斑目的の女子しかいないとわかっていたのでさっきまで料理を裏でやっていた。今は一旦様子を見に来ただけだが、織斑目的の女子が最初見たときより増えてて思わず声を出すくらいだ。
「うわぁ……これを捌いていくのか……」
「終夜」
「あぁ、錬か。ちょうど良かった、手伝ってくれ」
「一人では流石にこの人数分は無理と」
「ああ、そういうことだ」
「わかりましたよ」
このあと、錬と二人で他のクラスの場所を回ることなくずっと出す料理の調理をしていた。ちなみに、調理担当の子は他のところの助っ人としていってもらっている。調理の邪魔っていったらちょっと悪いけど、速さてきに足手まといになるだろうから
客足も少し落ち着き、お客さんに回さずにそのまま放置していた食器類を洗っていたら、どこからきたのか楯無が話しかけてきた
「ねぇ、終夜くん。ちょっと生徒会の出し物手伝ってくれないかな?」
「見て分かる通り今忙しいんですけど」
「あら、そのことなら隣の人に任せれば」
「これ終わったから帰りますけど」
「ということで、引き続きいなくてはならないので」
「クラスの子達に許可貰ったからね、お願い」
「それならそうと最初に言ってくださいよ。OKが出てるなら断る理由にはならないですし」
「よし!それじゃあ、第四アリーナの更衣室に着替え置いてるからそれに着替えて、そのあとにセットに上がって置いて。台本はないから、台詞はアドリブでお願いね」
「わかりました。今からですか?」
「今からよ」
そう言われたので、錬に声をかけてからアリーナの更衣室に向かった。楯無も一緒についてきていた
「あ、そういえば…終夜くん、一夏くんに負けたんだって?」
「負けましたよ。でも、どこからその情報を?」
「本人からよ。あなたに勝った次の日の私の訓練のときに教えてくれたわ」
「あんた、織斑のこと鍛えてたのか?」
「国の命令でね。……ここだけの話、捏造した功績に伴う力量がないと他国から怪しまれるって理由でね。表向きは実力の底上げって理由でこれからもほぼ毎日だね。土日は織斑先生がするらしいけど」
「はぁ……」
「それに、終夜くんが一夏くんに負けた情報がどこからか入って一部で終夜くんを研究所に送る案まででてるわよ」
「研究所……」
待てよ。研究所行きを利用したら………
「気を付けてね。といっても、あなたは大丈夫でしょうけど」
「よくおわかりで」
「服は分かりやすく置いてるわ。それじゃあ、後でね」
話していると、更衣室に着いたので、ここで楯無と別れた。更衣室に入ると確かに
「ふぅ、しかしこの衣装………楯無の言葉から演劇だというのはわかるがタイトルはなんだ?。服の中にあった変な装置は一応外しておくか。」
着替え終わった俺は言われた通り舞台に向かった。そこには、同じ衣装の織斑もいた。
「終夜!お前も先輩に呼ばれたのか?」
「ああ、お前もそうみたいだな」
いつも通りの最低限の対応しかしていないのだが、最近の織斑は俺に対して何かとよく絡んでくる、それも機嫌よくだ
「むかしむかしあるところに、シンデレラという少女がいました」
楯無がナレーションのようだな。それと、これはシンデレラか……ということは、城の舞踏会かなんか
「否!もうそれは名前ではない。幾多の舞踏会をくぐり抜け、群がる敵兵をなぎ倒し、灰燼を纏うことさえいとわぬ地上最強の兵士たち。彼女らをよぶにふさわしい称号……それが!『
は?いきなり流れが変わったぞ。しかもこれ、シンデレラの内容じゃないだろ
「今宵もまたら血に飢えたシンデレラたちの夜が始まる。王子の冠に隠された隣国の軍事機密を狙い、舞踏会というなの戦場を少女たちが舞い踊る!」
まず色々とツッこませろ!冠に軍事機密入れるやつなんて、世界を探しても誰もいねぇわ!………ん?少女たち?てことは………
「ハァ!!」
いつも通りの攻撃前に声を出しながら攻撃してきたのは篠ノ之だ。服装はご丁寧にシンデレラドレスときた
「うわっ!ちょっ!おい!殺す気か!」
チュン
「外してしまいましたわ。でも次は!」
「セシリア!?っておわっ!」
あれ?王冠狙うんだから俺にも来るはずなのに織斑ばっか………てことは恐らく、楯無がなんらかの条件に取った王冠の持ち主を入れているから……ということは
「もらっ「やっぱりな!」えっ!?なんで…」
「足音が聞こえたからな。向きさえ分かればなんとか出来るだろ、普通」
「出来ないわよ!てか離しなさいよ」
俺の方に鈴が来たということは、予想通りだな。簪も多分……
「…………」
タッ
「そこかっ!」
「ちょっと!?」
簪が動いたであろう向きへ音を頼りに鈴をお姫様だっこしながら回り込んだら
「うそっ!」
「ビンゴ!」
両名捕獲!……していいのか?
「うう、王冠取れれば終夜と一緒の部屋になれたのに……」
「取られないから、良し?」
あー、そゆことか。てことはあっちも王冠取ったら同室になれると……シャルロットが一夏を庇ってるが、女は守るもんじゃなかったっけ?……あーでも、銃相手では流石に無理か
「そんなに一緒がいいなら」
『王子様にとって国とは全て。その重要機密が隠された王冠を失うと自責の念で電力が「ほら、二人とも取ったら問題ないだろ」流れ……って、なんで流れないの!?どういうことなのよ!』
「服に仕掛けられてた機械なら取ったぞ」
『うそっ!ほぼ100%バレない筈だったのに』
「ぎゃぁぁぁぁぁ!!」
「織斑にはバレてないようだな」
二つに割った(本当は切った)王冠を鈴と簪に同時に渡したときに、楯無の驚きの声と織斑の電流を食らった声がまぁ良いタイミングで聞こえてきた
ドドドドド
「ん?」
『さぁ!ただいまからフリーエントリー組の参加です。皆さん、王子さまの王冠奪取頑張ってください!』
ヒョイッ
「ふぇ?」
「キャッ」
「よし、逃げよう。引き殺されたくない」
と、セット外へとダッシュで逃げ出した
その頃女子の大軍に追いかけられていた一夏はロッカールームにいた
「着きましたよ」
「はぁはぁ、ど、どうも」
一夏は誘導されるままセットの下を通って来たのだが、誰に連れてこられたのかはわかっていなかった。今、顔を確認してようやく誰が連れてきたのか理解した
「あれ?どうして巻紙さんが……」
助け出したのは白式の装備提供を打診してきた巻紙礼子だった。
「はい。この機会に白式をいただきたいと思いまして」
今回は文化祭当日の話でした。
アガルタの女、攻略がめんどくさい……なんで敵にルーラーがいるんだよ……邪ンヌ居ないしエドモン居ないからヴラドさんとヘラクレスに頑張って貰わないと……
多分連続投稿すると思いますのでここまでで