インフィニットストラトス return of calamity (本編終了)   作:アルバロス

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第二十四話

「ねぇねぇ、夏休み中なにしてた?」

「私?私は……」

「日焼けしたねー」

「最初はヒリヒリして困ったよ」

 

やはり、夏休み明けということもあり、教室では久しぶりの友人との会話で溢れていた。俺はまぁ、ラウラや本音がいたし、話すこともないから膝に乗っけてるラウラの頭を撫でてHRが始まるのを待っている

 

「はーい。HRを始めますよー」

 

山田先生が入ってきたとたん、全員が自分の席へ急いで戻って行く。休みで大分空いたとはいえ、メリハリがついている……(といっていいのか?これ)

 

「諸君。夏休みは終わり、今日からまた学校での生活だ。だらけた気持ちを切り替え、しっかりとした心持ちでこれから臨むように!」

「「「はい!!」」」

「いきなりだが今日は二組と合同で実戦訓練を行う。遅れないように!」

 

うし、じゃあ行きますか。俺の場合は着替えなくて大丈夫だし……

 

 

「まずは、両クラスの代表による模擬戦を見てもらう。織斑、凰、準備をしろ」

「わかりました」

「はい」

 

織斑と鈴はISを展開し、戦う準備を……白式の形が違う?どういうことだ

 

『この夏休みの間ずっと特訓してたんだ。負けないぜ、鈴』

『そう簡単に勝てると思わないでよね。私も終夜のところで頑張ってたんだから』

「準備はいいな?………始め!!」

 

戦闘が始まったが、あの言葉は嘘じゃないようだ。少し鈴が押されている。が、自分でいうのもなんだが人外ばかりのところで鈴は特訓してたんだ。負けるはずがない

 

『くっ………』

『どうしたの、一夏。反撃できてないわよ?』

『まだ終わってなぁい!』

 

だんだん、鈴が優勢になってきている。織斑はいつも通りに突撃したが、鈴には悪手だぞ。無謀な特攻は

 

『甘いわよ、一夏!』

『なにっ……ぐぁ!』

 

衝撃砲の連射によって白式のエネルギーがなくなり、鈴の勝利で幕を閉じた。しかし、あの機体……欠陥にもほどがあるだろう。セカンドシフトだとは思うが、悪いところを強化してどうするんだ……

 

「よし、それでは訓練機で訓練を開始する!専用機持ちはペアを組んで模擬戦を行え」

 

ペアか……鈴かラウラだが……

 

「シャルロット。私と組んでくれないか?」

「え…いいけど、私?」

「ああ」

 

ラウラはデュノアと組むようだし、

 

「セシリア、私と戦ってよ。あまり遠距離型との訓練はしてなかったから」

「いいですわよ。全力で行かせて貰いますわ!」

 

鈴はオルコットと組む……後は織斑か篠ノ之。どっちも嫌だな……

 

「むっ、そういえば一人余ってしまうのか……よし、では織斑は篠ノ之と組み、零童は悪いが織斑、篠ノ之ペアと戦ってくれ」

「わかりました」

 

……まぁ、仕方ないだろう。俺だけ一人ってのはな……が、あの二人のペアか…織斑は簡単そうだが、篠ノ之は機体の詳細が一切不明。なかなかしんどいぞ

 

 

 

こんな早くに終夜と戦えるなんて。あのとき、俺のことを雑魚といったこと後悔させてやる。俺は強くなったんだ、あいつにだけは負けたくない!

 

 

 

鈴たちの模擬戦が終了し、訓練機での訓練も終わっているので、両クラスの全員がこの勝負を見るらしい。さて困ったな………勝たせて付け上がらせるのもいいし、負けて憎悪を煽るのもいい………

 

 

 

 

一夏側のピットでは……

 

「頼むぜ、箒」

「ああ!任せておけ。お前と私の二人なら勝てるさ!」

「ああ!終夜に目にもの言わせてやろう」

 

『両者、準備ができ次第アリーナへとでてこい』

 

「よし、いくぞ白式!」

「いくぞ、赤椿!」

 

そうして、二人はアリーナへとでていった

 

 

 

 

うし、じゃあ行くか。

 

「んじゃ、いきまーす」

 

俺がアリーナへでると、既に二人は準備をして俺を待っていた

 

『終夜、今回は俺が勝つ!そして、あのときの言葉を撤回させてやる!』

『あのときの?………あぁ、福音のときの雑魚発言か。聞くが雑魚に雑魚といって悪いか?』

『なんだとっ!』

『なんだ、自覚あんのか』

 

おーおー、怒りで全身がプルプル震えておりますがな。この分だと、強くなったのは実力だけで精神面は弱いままか……

 

「準備はいいようだな。それでは……始め!!」

 

「うおおおおお!!!」

「……戦術くらい考えとけよ。いつも通りの突進じゃねぇか。……モード『ライダー』」

 

真っ直ぐに突進してきた織斑をかわしながら、聖杯のモードを切り替える

 

「はあっ!」

「あ、そういやいたな。篠ノ之」

ギィン!

 

あぶねぇ……この二人は攻撃前に必ず声を出してくれるからな……避けるのは簡単だな。不意討ち以外は

 

「箒に集中してる今なら…………………貰ったあ!」

「アホか。ほれ」

「なっ!」

「あぶっ」

ドカァン

 

…………アホだろ。声だしたら不意討ちにならないし、いつも通りの突進だったら味方にぶち当たっちまうだろ。今みたいに

 

『今の体たらくじゃ、撤回することなんざ夢のまた夢だなぁ』

『なんだと!ならこれはどうだ!』

『あのなぁ、バカの一つ覚えの突進は効かな……!!』

ドン!

「グッ!」

『まずは一発!』

 

おいおい……銃は流石に予想外だぞ。スナイパーライフル系だから、連射されないのは吉だが少しヤバイな

 

「仕方ない……宝具展開」

「やらせるかぁ!」

「『遠征は終わらぬ。我らに彼方への野心ある限り。さぁ、勝ちどきをあげよ。王の軍勢(アイオニオン・ヘタイロイ)』」

『頼むぞ、ハク』

『うん!にぃのために頑張る!』

 

この宝具は元は固有結界のなかで自身の軍勢とともに突撃するのだが、それをビットで代用した。オルコットの射撃型ではないので、どうしても破壊されやすいがその量を増やして俗にいう数撃ちゃ当たる戦法にしている。そのせいで、織斑たちは苦しそうだ……

 

「卑怯だぞ!正々堂々戦え!」

「お前の機体の情報を一切知らない俺からしたらおまえの方が卑怯だと思うがな。ま、そろそろエネルギーが切れるところだし、俺の勝ちで」

「一夏!」

 

なんだ?篠ノ之の機体が光っ………エネルギー回復!?いやいや、ちょい待て。篠ノ之落とさなきゃ無理ゲーじゃねぇか

 

「サンキュー、箒」

「めんどくせぇ。まとめて吹き飛べ。モード『セイバー』簡略宝具展開『束ねるは星の息吹。輝ける命の本流。受けるがいい!エクス…カリバー!!!』」

「『霞衣起動』終夜!お前の攻撃は効かない!」

 

エネルギー無効化……攻撃ではなく防御に回したか。めんどくせぇ。即効で終わらせてやる

 

「私がいるのを忘れるな!」

「うおっ!」

 

そういや篠ノ之も斬撃を飛ばせるんだった……待てよ。この状況……周りからすれば俺が追い詰められてるように見えるのか……確か俺のやったことが織斑の戦績に入っているんだったな……織斑に負けてやったら、ここの女子から情報が回って織斑の評価をさらに上げることは可能か。さてどう負けてやるか

 

「くっ…モード『英雄王』……まさかお前ごときにこれを使うことになるとはな!『王の財宝(ゲート・オブ・バビロン)』」

「クッ………!!」

『箒、二手に別れるぞ。多分あれは一方向にしか打てないはずだ』

『わかった』

 

二手でくるか……だが

 

「一方向にしか打てないといった覚えはない!」

「きゃぁ!」

「箒!……んのぉ、終夜ぁ!!」

「瞬時加速を使おうが、このエルキドゥの前では……ぐぁ!」

「今だ!」

「がっ、クソが!」

 

指先からビームとか、予想外すぎて対応できるかぁ!まぁ、慢心した結果無様に負けたというストーリーは完成したから……まぁ、いいか。

 

ブーー

 

「勝者、織斑・篠ノ之ペア」

 

「どうだ、もう俺は弱くない!俺は……お前に代わって皆を守る!だから、お前のことも守ってやるよ、終夜」

 

一回勝ったぐらいで調子のんなや……

 

「……福音戦の言葉、撤回してやるよ。今は…お前の方が強い。俺よりもな」

 

そういい、俺はピットへと戻るとなぜか織斑先生がいた

 

「零童、お前はこの夏休み何をしていた?」

「今まで構ってあげられなかった分、彼女との時間を過ごしてましたね。訓練はほぼほぼしてないですし」

 

会議やらなんやらで時間が取れなかったからな……オーバーワーク過ぎて心配されるほどだったし、次は気を付けよう

 

「それが今回の結果に繋がっている。織斑は夏休み前から私に頼み、夏休み中ほぼ毎日訓練をしていた。訓練をしていないお前と差がついてしまって当然だ。わかったら慢心せず、お前も訓練をキチンとしろ。そのままでは織斑に勝てんぞ」

 

そういうと、部屋を出ていった。差がついてしまった…ねぇ

 

「ククク……クハハハハ」

 

なんだ、演技に気付いたから来たのかと思えば……これなら気づかれてはいないな。まぁ、実際に予想外すぎたのは否めんが

 

「今日は簪の胸に顔をうずめるか……イライラする」

 

そう思いつつ、次の授業のため教室へ急いでいく。今後の展開を練りながら




えー、夏休み中の日常のネタが切れたので、一応ストーリーを進めました。パッと思いついたりしたら、それを書くと思います。
それとは別に、お気に入り200件超えありがとうございます!!まさかここまで増えるとは思っても見ませんでした。これからも満足していただけるよう頑張っていきます。それでは……今日の午後か明日お会い?しましょう

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