並行世界のIS学園で学年別トーナメント当日を迎えたのであった。
観客席には世界各国の軍隊や企業がIS学園の生徒をスカウトしに訪問しているほどの催しなので、剣崎一真を含む異世界人が紛れても問題なかったりするのである。
「(こういうのは、橘さんの専売特許なんだよな・・・(゜.゜))」
剣崎一真はヴェスタWSCの来賓と言うことで来賓席に座っていたのだが、ふと橘朔也のことを思い出していたところに、見慣れた顔がいたのであった。
「まさか、橘さん達だよな(゜.゜)」
「その様ですね。こういう場所はアンデットなどの格好の場所ですし」
「だよな」
ヴェスタWSCの最高責任者であるウォルターも白い背広姿で来賓席に座っているが、冒険者としての感が働いてすぐに橘朔也達を見つけたのであった。
「これがISか。しかし、あれで大丈夫なのか(゚Д゚)ノ」
「この世界にライダーシステムがない以上は仕方ないだろ」
「あのドラゴンもISですか?」
「あれは、機械じゃないぞ。れっきとした生きた生物らしいが、ISとしているらしい」
「わかりました」
一方、橘朔也組は間近で見たISを見て特にISスーツを見て思った感想を述べて、上城睦月はロードクリムゾンのことを質問して、それに橘朔也が答えたのであった。
「ロードクリムゾン。済まないがラウラには好きにやらせてやってくれないか?」
【何を言う、あのラウラと言う娘にはそれが一番の道ではないか、いざとなったら、我が意思で止める】
「ロードクリムゾン。搭乗者の箒に従順して、状況に応じて戦うタイプか、ボクと一緒か」
「織斑一夏。貴様とやっと戦えるな」
「こっちから願い下げだ‼」
アリーナのバトルフィールド上空ではバリアが展開されて、外部に被害が出ないように施された後、カウントダウンが0になった瞬間に試合開始のブザーが鳴り一斉に両者が撃って出たのである。
「AICですね」
「AICってなんだ?」
「アクティブ・イナーシャル・キャンセラー。通称「停止結界」、簡単に言えば、AICの範囲に入った場合、強制的に動きを止めることができる機能です。ラウズカードで言えば、「TIME」のカードですね」
「ありがとう。そんなものをISに搭載する時代か」
初めてのISの試合を観戦していた剣崎一真達御一行はラウラが発動したISの機能である「アクティブ・イナーシャル・キャンセラー」ことAICのことを保険医でいない龍美に代わって、天夏達のライダーシステムを設計して開発した恋龍が解説して、剣崎一真は理解できたのであった。
「どうした?」
「チッ‼」
「シャル。悪いがこれは」
「箒、中はどうなってるの(゚Д゚)ノ‼」
「今言うことか(゚Д゚)ノ‼」
やはりチームプレイが勝敗を分ける今回の学年別トーナメントではラウラが単騎で戦いだしたが、箒はそれをフォローしながらシャルルとして最後の戦いになるシャルロットを相手にとって、ロードクリムゾンと意思疎通を熟しながら状況に合わせて、武装展開をマルチウェポン使いのシャルロットを圧倒する腕前を見せていたのであった。
ISと違ってロードクリムゾンの特設のコックピットは搭乗者の動きとロードクリムゾンの意思によって動かしているので、ISのような高度な操縦技術はいらないのであった。
それよりもシャルロットは外から見えないのにどうして自分達を察知しているロードクリムゾンの中にいる箒に試合中であるのにも拘らず、質問し出したので、流石の箒もツッコミを入れたのであった。