学年別トーナメントがダッグマッチとなったことを女子達から聞かされた天夏達は気にもせず、天夏と弥生はアイコンタクト一つで別々のペアを組んだのであった。
「何故だ」
「ラウラ。どうやらわたしと組むことになりそうだ」
「おまえは、篠ノ之束の」
「その通りだ。ラウラ、織斑先生に何を教わったかは知らないが、一つ教えておく、「自分が出来ないことは、他人に求めるのではないか?」とな、ある奴がわたしと一夏の目の前で堂々と言ってのけた言葉だ」
「いいだろう。おまえと組んでやる。ただし」
「ラウラが決めればいい、「力は所詮力でしかない。すべての判断は他の誰でもない、ラウラ自身が決めればいい」じゃ、クラス別トーナメント楽しみにしている」
「いいだろう。その言葉、わたしに言ったことは覚悟するんだな」
寮の部屋でラウラは一人で龍美にいとも簡単に日本刀一振りで受け止められて何もできなかったことに腹を立てていたのであった。
ISが最強というこの世界で、まさか日本刀一振りで完封する人物が現れるとは思ってなかったラウラにはショックだったのだ。
ISを兵器であると認識している点はいいのだが。
そこに箒が部屋を訪ねて来て、一緒に組むことになりそうだと言い、そして、弥生がクラス代表決定戦前に言った言葉と、天夏がというより、傭兵である男、リカルドから天夏に言った言葉を天夏から教わっていたようでそれを一字一句間違えないでラウラに言って部屋を出て行ったのであった。
そんなこんなでクラス別トーナメント当日がやってきたのであった。
「本当にいろんな人が来てるんだな?」
「剣崎さん。きょろきょろしないでください」
「ごめん」
クラス別トーナメント当日は各国の著名人が集まっており、それに紛れて剣崎一真を含む朱音達が服装と髪型とサングラスを掛けて潜入していたのであった。
なぎさはとある場所で
「クジキリ」
【主よ】
「そうだったね(もう一人のわたし、ラウラ・ボーデヴィッヒ)」
黒色のアイテムパックからファイズギアを取り出していつでも突撃できるように陣取っており、クジキリコンゴウのAIが搭載されている人型に変形可能なオートバイ「オートバジン」に跨り待機していたのであった。
「一夏とシャルの初戦の相手」
「余程、運に見放されているな」
控室でオリハルコンエレメントを使ってモーションスリットとISスーツに一瞬で着替えていた天夏達は、一夏とシャルの初戦の相手が、ラウラ・箒ペアだったので、天夏達は一夏の運のなさに呆れるしかなかったのであった。
「行くぞ‼ ロードクリムゾン‼」
【うむ】
「何‼ 全身装甲だと(゜.゜)」
「説明は後だ」
ピットで準備をしていた箒は順番が回ってきたので、カードデバイスを取り出して、絵柄の方を外に向けて、装甲機竜並の大きさの皇帝竜「ロードクリムゾン」の姿が実体化して光になってロードクリムゾンの体内の異空間のコックピットに乗り込んだので、ラウラですら驚いていたのであった。
ロードクリムゾンに乗り込んだ箒はそのままカタパルトに乗り、アリーナに飛び立ったのであった。
ラウラもシュヴァルツェア・レーゲンを展開して、カタパルトから飛び立ったのであった。
これが騒動の幕開けの始まりなのであった。