自前のカメラをぶら下げて剣崎一真の世界へやってきたバイパーは悲鳴が聞こえてきたので近くに駐車していた乗用車に自分の姿が映っているのを確認してホルスターから紫のコブラのマークのカードデッキを映して腰に銀色のVバックルが巻かれたのを確認して、現場に向かったのであった。
「あ、変身‼」
バイパーは勢い余ってカードデッキをVバックルに入れるのを忘れていたようで一旦停止して、誰も見てないことを確認して、自分で考えた変身ポーズを決めてVバックルにカードデッキを入れて、そして蛇をモチーフにした紫色の仮面ライダー王蛇に変身して現場に向かったのであった。
「ジョーカーはどこだ‼」
「大丈夫か?」
「アンタ仮面ライダーなのか?」
「ああ、今のうちに逃げろ」
《SWORD VENT》
「蛇なら蛇が相手だ‼」
バイパーが変身した仮面ライダー王蛇が到着したところにいたのは通行人を片っ端から襲っていた一応上級アンデッドなのだが、たい焼きの鉄板で焼かれて封印されるという間抜けな♦のカテゴリーQ「サーペントアンデッド」がいたので、襲われそうになった通行人を引き離して逃げるように言って、牙召杖「ベノバイザー」にカードをセットして読み取って、べノサーベルと言う刀身が刃がないが鈍器として使えるサーベル型の武器を呼び出してサーペントアンデッドに殴りかかったのであった。
「アンデッドが出現‼ 現在ライダー一名が戦闘中です‼」
「橘さん‼ 睦月君‼ 至急‼ 急いで現場に向かってください‼」
BOARDでもサーペントアンデッドの出現は確認できたようでバイパーが変身して戦っていることも現在この世界のボードの仮面ライダーの二人に指示を飛ばして、現場に向かってもらったのであった。
「アンタ‼ 誰だ‼ 邪魔するな‼」
「仮面ライダーだ‼」
「変身‼」
『Change‼』
「始か‼」
「バイパーか、助けに来た」
「おまえが来てくれて、心強い。なんせ、変身したのは今回が始めてだからな」
「え~い‼ 二人まとめて‼」
『FINAL VENT』
『DRILL TORNADO SPINNING ATTACK』
流石元退魔士と言うこともあって仮面ライダーでも上級アンデッド♦のカテゴリーQ「サーペントアンデッド」に何もさせないで圧倒していたのであった。
そこに本物のジョーカーの相川始が仮面ライダーカリスに変身してバイパーに加勢したころにはサーペントアンデッドは満身創痍だったので、止めと言わんばかりに、バイパーがコブラのマークのカードをバイザーに読み取って人工魔物「ベノスネーカー」が現れて両腕を広げながら走って行き、それに合わせる形で、ジョーカーラウザーにカードをラウズしたカリスと一緒に、バイパーがバック宙して、カリスが回転して、
「ぎゃぁっァあぁぁ~‼」
「やりすぎたか?」
「バイパー、おまえ・・・」
ベノクラッシュと言う両足をばたつかせて蹴るのでキャトラ達から別名「バタ足蹴り」と言われるライダーキックと錐揉み回転で蹴る「スピニングアタック」が合わさったライダーダブルキックがサーペントアンデッドに炸裂して問答無用に吹っ飛んで、爆散してしまったのであった。
バイパーは何事もなかったかのように変身を解除していたのを見た相川始は呆れるしかなかったのであった。