並行世界のIS学園で織斑一夏がクラス代表決定してから三日が経ったある日、天夏と弥生は現在織斑千冬監修で実技訓練を行っていたのであった。
「天河君と朝宮さんのISスーツいいな~」
「うん‼ 可愛いしね」
クラスの女子達は天夏と弥生のモーションスリットを羨ましそうに見ていたのである。
ISスーツと違い弥生のような胸部装甲が大きい人が着ても目立たないように補正機能が備わっているので特に女子達が羨ましくなるのは無理がないのだ。
「さて、専用機持ちは前へ出ろ‼」
「はい」
「それでは、展開してみろ(あの二人はあれがあるから遅いからな)」
『天夏。省略する?』
『ああ。もちろんだ‼』
早速専用機を持っているメンバー全員が生徒一同の前でISの展開の見本を行うことになったのである。
織斑千冬は天夏と弥生が詠唱をしないと展開できないと踏んでいたが、念話で天夏と弥生は詠唱を省くことを決めたのであった。
「展開しろ‼」
「出でよ‼ サンクチュアリガード RIDE‼」
「燃え盛れ‼ ドラゴニック・オーバーロード‼ RIDE‼」
【この世界で大勢の前で姿を見せるのは】
【初めてですね】
「喋ってる(=゚ω゚)ノ」
「そして、いつの間にか展開し終わっている」
「わたくしより早くできるんですね(=゚ω゚)ノ」
織斑千冬は天夏達に機体を展開するように指示を出したので、天夏と弥生は詠唱を省略して僅かコンマ一秒で装着し、サンクチュアリガードとオーバーロードがしゃべったのでクラスメイトが呆然としていたのであった。
セシリアはそれから五秒後に展開し終えて、未だに一夏が展開できなかったのだが遅れること約10秒で展開できたが織斑千冬に注意されていたのであった。
「天夏さん、弥生さん、わざわざ、わたくしに合わせてくれてるんですか?」
「普通に飛行すると、セシリアが持たないから」
「そういうことで、授業にならん」
「待ってくれ~」
今は飛行演習を行っているが天夏と弥生は装甲機竜と言うこともあってIS以上に速度が出るので取り敢えずセシリアに合わすことにして、そのままプライベートチャンネルで優雅に会話を楽しんでいたのであった。
「そこから地上10cmだ‼」
「では、お先ですわ‼」
「弥生。行くぜ‼」
「うん‼」
急降下をしてから停止と言う指示が出たのでセシリアが先に行いそれに続くように天夏と弥生は続いたのであった。
天夏と弥生とセシリアは問題なくピッタリ地上から10㎝で停止していたが、
「ド~ン‼」
「織斑!」
一夏が地面に激突してクレーターを造ったのであった。
「各自武装展開してみろ‼」
「これでいいかな?」
「オレはこれで」
今度は武装の出し入れだったので、天夏は「爪牙」を、弥生が弓「天鹿児弓」を取り出したのであった。
セシリアはいつものライフルを取り出したのだ。
「オルコット‼ 次は近接武器を出してみろ」
「(そういえば、天夏の模擬戦の時に破壊されたんじゃ?)」
「ハイ‼」
次も別武装の展開になったがセシリアは以前、天夏との模擬戦で近接武器短刀「インターセプター」が折れたので思わず「折れたッ!?」と叫んでしまったので一夏が覚えていたのだが、
「なんだ‼ その刀は‼」
「オレが模擬戦で折ったインターセプターの詫びでヴェスタWSCからセシリアに贈呈された刀です」
「これで構いませんか?」
「良いだろ・・・」
なんと天夏と弥生が装備している機竜専用の日本刀をISでも使えるように改良した鞘付きのスミレの装甲機竜「トランスコア」の日本刀「海潮」を摸造した物である青い日本刀をいとも簡単に取り出して見せたのであった。
流石の織斑千冬も観念してそのまま授業を終えたのであった。
「折れたッ!?」の元ネタは仮面ライダー龍騎のセリフからです