メズールが花陽の元の肉体に憑依して花陽のいる場所へ向かっている頃、並行世界のIS学園のアリーナのバトルフィールドでは仮面ライダーファイズに変身したなぎさと暴走している並行世界のなぎさである、ラウラが対面していたのであった。
「おりゃ‼」
「何をしている‼」
「やっぱり、ダメか」
そして、二人の戦いの火ぶたが切って落とされたのであった。
暴走しているとはいえ、VTシステムにプログラミングされている機能で雪片を振り回してくるラウラに、なぎさはいつものように避けて、刀身の腹を殴ったのだが、ファイズのスペックがいつもの仮面ライダードライブの半分しかないのだが、変身しないよりはましなのと、ドライブに変身するにはベルトさんことドライブドライバーを腰に巻いて、そして左手首にシフトブレスとシフトカーそして何よりフォームチェンジ「タイヤコーカン」にはトライドロンが必要不可欠なのである。
だが、なぎさは敢て仮面ライダーファイズに変身した理由は、
『なぎさ、別にドライブに変身してもいいのではないのかね?』
「ベルトさん。ファイズでないといけない気がするんだ」
『どうして、そう思うのだね?』
「向こうのわたし、ラウラ・ボーデヴィッヒに会うことになる今回の仕事は、ただ戦うだけじゃだめなんだよ、その答えを見つけるには」
『なるほど、わかったよ。なぎさ、もし君が危ないと判断した場合はわたしの独断で君を連れ帰る』
「ありがとう。ベルトさん」
決行日から二日前の実家のガレージで決めたのであった。
「あぁっぁっぁぁーー‼」
「そんな、刀はいらねぇ‼ おまえは、そのまま道具として死ぬつもりか‼」
「わたしは・・・人間だ‼」
《EXSEED CHARGE》
「はぁぁっぁぁっぁ‼」
「やめろぉおおぉお‼ それは千冬姉の‼」
未だに暴走状態のラウラの猛攻を捌きながら攻撃しているなぎさはこのまま道具として死ぬつもりかと問うと、ラウラはVTシステムに逆らいながら自分が一人の人間だと叫んだのを聞いた。なぎさは一瞬でミッションメモリーをファイズポインターに装填して右足に装着して、ファイズフォンのENTRYボタンを押して音声が流れ、スーツの赤いラインが光ファイズポインターが光ったので思いっきり高く跳びあがったのであった。
そして、暮桜の雪片の刀身目掛けて赤い円錐状の光がターゲティングして、それに向かって、なぎさはライダーキック「クリムゾンスマッシュ」を繰り出して、雪片と激突したのであった。
それを見た、一夏は姉がモンド・グロッソを制覇した暮桜の雪片を壊す気でいるなぎさに向かって叫んだのであった。
「・・・・お帰り」
『なぎさ‼』
「ごめん、この子を頼む」
『わかった』
【妾達も、退散するぞ。主】
「待てよ‼ 返せよ‼ 千冬姉の雪片を!」
「くだらねえ、そんな話なら、姉ちゃんとでもすりゃいいだろ。オレたちゃおまえの愚痴に付き合うほど暇はないんだよ」
「ラウラは任せてくれ」
「ほんじゃ」
なぎさがすり抜けて着地したと同時に、紅いΦの紋章が浮き出て雪片だけ灰化して、SEが0になって解除されてラウラをお姫様抱っこで受け止めた所で次元の壁を突き破ってベルトさんがトライドロンで駆けつけてくれたのであった。
天夏達も避難誘導が終わったので駆け寄ってきたのだが一夏の怒りは収まらなかったので、なぎさは変身したまま言い捨てたのである。
もう一人の自分であるラウラを天夏達に預けてなぎさは転送ゲートを潜って元の世界へ帰って行ったのであった。