役人転生IFルート〜先生になった私はどうしたらいいのだろうか〜   作:トマホーク

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話が進まない(;´д`)


調練

北富士戦車道演習場で急遽決まったアリサ君との試合が目前に迫り、またしずか君と鈴君に教鞭を執るようお願いをされていた事もあって楯無高校の演習場で砲術及び機動訓練の、そしてタンカスロンに参加するために必要な精神力を鍛える特訓の指南をしていたのですが。

 

「先生、これはやり過ぎなんじゃないですか?」

 

「……そうですかね?」

 

久し振りに戦車の指導をするという事で少しばかり張り切り過ぎましたかね?

 

自分ではまだまだ手加減した方だと思うんですけども……。

 

しかし、訓練の様子を見ていた第三者――しずか君と鈴君のクラスメイトである遠藤はるか君にやり過ぎではないのかと言われてしまった以上は私が熱を入れ過ぎてしまっていた部分があるのでしょう。

 

「さ、流石は西住流……これ程とは……無念」

 

「……うぅ、気持ぢ悪い〜」

 

現に2人ともグロッキー状態でダウンしてしまっている訳ですし。特に鈴君。

 

まぁ、通常の砲術訓練と機動訓練でしずか君と鈴君のチームワークを確認してから、準備体操として私が操縦するStrv.103――通称Sタンクとの模擬戦を3時間程やった所まではまだ良かったと思うのですが……。

 

あれは――通常は戦車の内側に施されているカーボンを戦車の外側にも張り付けて戦車が傷付かないようにしてから――2時間ぶっ続けで多方向から機銃やら砲やらの各種弾丸を浴びせ続けたのは素人には少々酷でしたか。

 

しかし、これ(被弾馴れ)をやっておかないと試合中に被弾してパニック状態になったりした場合にアニメでのウサギさんチームのように車外へ出てしまうという一番危険な状況を引き起こしかねませんからねぇ。

 

ま、何にせよ初日だからと極々軽めのメニューを組んでおいて良かったです。

 

この分では最初から厳しめのメニューをしていたら2人とも潰れてしまっていたかも知れません。

 

「では、お2人も限界のようですし今日はこれぐらいにしておきましょうか」

 

「ま、まだまだ……やれ……うっぷ……」

 

「……あぅ……もう立てないよ、姫」

 

あらら、これは駄目ですね。練習がかなり堪えた様です。

 

夜間訓練と明日の早朝訓練は無しにしておいて本当に良かったです。

 

「はるか君。すみませんが2人を介抱して上げてもらえますか?私は戦車の整備や演習場の片付けをしてきますから」

 

「分かりました。ほら、鈴。肩を貸すから立って。鶴姫さんも」

 

「……ありがとう」

 

「か、かたじけない」

 

うーん。本当なら明日から本格的な練習内容にするつもりだったのですが……まぁ、もう少しゆっくりと様子を見ながら段々とギアを上げていきましょうかね。


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