役人転生IFルート〜先生になった私はどうしたらいいのだろうか〜   作:トマホーク

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※本作品をご覧になる前に※

本作品はガールズ&パンツァーの三次創作作品となっています。

ガールズ&パンツァーの二次創作作品である役人転生の設定を流用したIFルートとなっています。

時系列を完全に無視しています。

登場するキャラクターがヤンデレ化しています。

主人公にリボンの武者の知識はありません。

以上の事を予めご了承下さい。


出会いは唐突に

あの試合が終わってから早1ヶ月。本当に色々とありました。

 

……聖グロリアーナ女学院の戦車道OGの方々が同窓会と称して各地で戦車道の試合を開催し、チャーチル・クロコダイルで“たまたま偶然”牟田元大臣や文科省の上層部の方達の家々やら別荘やらを焼いてしまったり。

 

懇意にしていた記者がどこから入手したのか、大洗廃校の裏事情を記事にして暴露してくれたお陰で私が聖人の如く持ち上げられてしまっていたり。

 

島田流への移籍を賭けていた事についてかほさんのお説教を受けたり。

 

みほちゃん達の勧誘競争が身の危険(意味深)を感じる程激化したり。

 

口には出せないような出来事があったりと試合後のゴタゴタは本当に大変な事ばかりでした。

 

……まぁ、そんな事等があり少々洒落にならない状況になってしまったため今は雲隠れしてほとぼりが冷めるまで世間やみほちゃん達の前から姿を消しているんですけど。

 

で、雲隠れ中の今は何をしているかと言いますと。

 

楯無高校の学園長に頼んで臨時教師として雇って頂き一教師として働いております。

 

いや〜少々テレビで顔が出回ってしまったので私だとバレてしまわないか赴任当初は心配でしたが、七三分けの分け方を逆にしてメガネを変えたら結構バレないもんですね。

 

まぁ、知り合いに会ったりしたら流石にバレるでしょうけど。

 

とにかく。今は楯無高校の個人用教員室を新天地とし平和に――

 

「頼もう!!」

 

……平和、終わったみたいです。

 

「えーと……鶴姫しずか君に松風鈴君でしたか。君達の話を纏めるとタンカスロン(強襲戦車競技)に出たいという事で宜しいですか?」

 

「然り」

 

それはまた……なんとも……ねぇ?

 

「1つお聞きしたいんですが……戦車道ではいけないんですか?」

 

「否、この学校には戦車道部はおろか戦車の1輌もありませぬ」

 

確かに。楯無高校の戦車道部は10年前に廃部にされていますからねぇ。

 

しかし、何があるか分からないと思って私が大洗と同じ様に何輌か戦車を隠してありますから、部を立ち上げて人数さえ確保すれば始められると思いますよ。

 

まぁ、隠した車輌を使うよりウチにある車輌を使えばいい話なんですけどね。

 

「戦車でしたら私が手配――」

 

「それに私が欲するのはお遊戯(戦車道)では無く、本物の戦車戦(タンカスロン)故」

 

「ふむ。戦車道はお遊戯……ですか」

 

中々に言って――いやいや、面白い子ですね。

 

「っ!!」

 

「ヒッ!!」

 

「うん?どうかしました?」

 

あ……もしかしてやってしまいましたかね?

 

「いえ、何も(この御仁は……一体)」

 

「な、何でも無いです……(先生、一瞬だけ凄い恐い顔に)」

 

いけませんね、昔からの悪い癖です。戦車道の事となるとどうも熱くなってしまい(元)師範代の顔が出てしまいますから自重しないと。

 

「して……さっきもお話し致しましたが、本来タンカスロンは野試合で戦車道の公式試合とは違って誰でも自由に参加が出来たらしいのですが……どこぞの教育熱心な殿方がタンカスロンを管理運営する組織を立ち上げてしまったために、高校生の場合は顧問もしくはそれに準ずる監督官を用意せねば試合に出れなくなってしまっているのです」

 

……目の前にそのどこぞの教育熱心な殿方が居ると教えたら、この子はどんな顔をするんでしょうかね?

 

というか、組織を立ち上げしまったと苦々しい顔でしずか君はおっしゃっていますが……タンカスロンをあのまま放置しておける訳が無いじゃないですか。

 

どんなスポーツであれ最低限のルールと管理者がいなければ最悪の事態を予防する事も対応する事も出来ないのですから。

 

「それで私に顧問になって欲しいと?」

 

「然り。まずは学園長に相談したのですが、貴殿が適任だと言われたためこうしてお願いしに馳せ参じた次第です」

 

学園長……私に押し付けましたね?

 

「ふぅ、分かりました。顧問の件はお受けしましょう」

 

ここで受けなかったらこの子達は隠れてこっそりとやりかねませんからね。

 

「おぉ、感謝致します」

 

「ありがとうございます」

 

ま、出来る範囲で生徒のために働くのが教師の務め。

 

少々暇を持て余していたことですし、この子達の事をしっかりと見守ってあげますか。


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