インフィニット・ストラトス ~原点にして最強~ 作:すぎとも
夫婦かよ
「店出せるでしょこれは」
「嬉しいこと言ってくれるな」
散髪の後部屋に戻ってきた俺とマドカはマドカの作ったお昼ご飯のチャーハンを食べていた
「まさか、チャーハンの具材としてナッツ類を入れるとは・・・・」
「食感のアクセントにな」
「お料理上手だな。いつか本とかも出せるようになるかもね」
「そうなったら題名は何がいいだろうか」
「んー、『現役IS学園生徒、織斑マドカのお料理講座』とか?」
「テレビ番組みたいな名前になったな」
「3分で終わらせるんでしょ?」
「あらかじめ作ってあるからなアレは」
「そういうこと言うな。あれって3分で出来るんでしょ!?って束ちゃんが前言ってたから」
「ああ・・・分かった」
分かってくれたみたいだ・・・理解が早くて助かる
「変なとこが純粋なんだよなあの人・・・」
「サンタクロースとか信じてる感じだろ?」
「いや、それは以前『サンタクロースの存在の否定に関する3つの実験』みたいな感じの論文を聞かされた」
「子供の夢壊すなよ・・・」
「あれは嫌でもサンタクロースの存在を否定せざるを得ない」
「今度見せてもらおうかな」
「やめとけやめとけ、アレを聞いたらクリスマスが悲しいものになるぞ」
「・・・・それは嫌だな」
「だろ?だから去年なんてあんなプレゼントの渡し方をしたんだよ」
「質の悪いドッキリじゃないか?あんなの」
「束ちゃんの論文を聞いた後だったからね」
「だからって亡国機業の本部にサンタの格好して侵入する奴がいるか!?」
「あの時はヤバかったなぁ~。みんな容赦なく銃打ってくるんだもん」
「しかも現れたときの第一声が『メリ~!クリスマ~~ス!』だったからな。あの後大変だったんだぞ!?お前が壊した設備や備品の修理!上への報告!その他いろいろだ!」
「・・・・すいません」
「大体なぜあんなことをしたんだ?」
「いや、マドカにプレゼント上げたかったから・・・・つい・・・」
「・・・・そ、そうか///」
「いや・・・だったかな?」
「ぜ、全然そんなことなかったぞ!うん!」
「それなら今年もやるか」
「・・・は?」
「今年はマドカの誕生日もあるから2回だね」
「う、嘘やろ・・・?」
「何故に関西弁・・・?」
「・・・・びっくりしちゃった」
「あぁ・・そうなんだ」
「む、なんか反応が・・・」
「な、何でもないよ。うん」
「本当にか?」
マドカがグイッと顔を近づけてくる
「嘘偽りなく言うんだぞ?もし嘘をついたら・・・」
「ついたら・・・?」
「夕飯無し」
「・・・それは怖え」
「だったら白状しろ」
「・・・・・・」
「黙秘か?」
「(ただ単に関西弁で喋るマドカが可愛かっただけなんだけど)」
「あ~あ、今夜は友樹の大好きなエビフライにしようと思ってたのになぁ~」
「関西弁で喋るマドカが可愛かったからです!」
「そうかそうか、関西弁で喋る私が可愛かったのか、そうかそうか・・・・・・」
開いている窓から風が吹き抜ける
「・・・ん?今なんと?」
「だから、関西弁で喋るマドカが可愛かったって」
「「・・・・・」」
沈黙
「・・・あ、ありがとう///」
「いいえ~」
「あ、友樹」
「ん?」
ぱくっ
「頬にご飯粒ついてたぞ」
「あ、ありがとう///」
「なんで顔赤いんだ?」
「なんでもないよ(無自覚だったんだ・・・)」
「今度は私が片付けするから休んでてくれ」
「わかった」
目の前にはベッドで寝息を立てている友樹
「幸せそうに寝ているな・・・」
写真も撮ったし満足だ
「んぅ・・・・・」
「!」
お、起こしてしまったか・・・?
「・・・・・すぅ・・・すぅ・・・」
「なんだ寝言か・・・」
「マ・・・ドカ・・・・」
「!・・・・起きてるのか?」
いや、起きている感じはしない
「・・・・から・・・」
「ん?」
「・・・守る・・・から・・・」
「友樹・・・・・」
寝言でも嬉しいものだな・・・なんかにやけてしまいそうになる
「・・・約束だぞ?破ったら許さないからな?」
「・・・・・・・」
寝てるから返事なんてないか・・・
「・・・私も眠くなってきたな」
「んじゃ、昼寝したら?」
振り返ると友樹がこっちを見ていた
「・・・起きていたのか?」
「いや、マドカが眠くなってきたって言う数秒前くらい・・・かな?」
「そ、そうか」
「俺寝言とか言ってた?」
「ああ、言ってた」
「え!?なんて言ってた?」
「・・・内緒だ」
「えぇ~」
「まあ、いつか話すよ」
「いつかっていつだよ・・・って何で俺の隣で寝ようとしてるの?」
「自分の部屋に戻るのも面倒だしそれ以上に・・・」
「?」
「友樹と一緒にいたいから・・・///」
「可愛いな・・・お前」
「う、うるさい・・・///」
「幸せだ・・・」
「マドカ、声に出てるよ」
「それくらい幸せなんだ」
「まあ、俺も幸せだけど」
今俺はマドカに腕枕をしている
「なあ、友樹」
「ん?」
「なんで私と付き合ってくれたんだ?」
「理由か・・・」
「なんとなくじゃないよな?」
「んなわけあるか」
「じゃあ、なんなんだ?」
「マドカだったから?かな」
「は?」
「いや、たぶんマドカ以外の女性から告白されても断ってたし、だってこの歳になるまでマドカ以外の同世代の友人なんてあんまりいなかったし、2年前の約束もあったし、マドカと一緒なら何でもできそうな気がする、大体マドカ以外の女性と付き合うってなんか想像できない、それに俺のこと考えてくれるし・・・・」
「ゆ、友樹・・・///」
「言い出したらきりがなさそうだなこれは・・・・・・なんで抱き着いてくる?」
マドカが俺に顔を隠すように抱き着いてきた
「こっちを見るな・・・」
「え!?なんで!?」
「気にするな・・・」
俺は何も言わずにマドカの頭を撫でた
「(たぶん恥ずかしかったんだろうなぁ・・・心拍数が上がってるもんな。少し体温も上がったし)」
「・・・・///」
「もう大丈夫って言ったのに、全然大丈夫じゃ無いじゃん」
「友樹の顔見たら思い出してしまって・・・///」
「・・・もう一回言おうか?」
「それはやめろ。恥ずかしくて死ぬ」
「だって想像しただけで顔赤いよ?」
「し、仕方ないだろ!う、嬉しかったんだから・・・///」
「・・・・嬉しかったならもう一回言おうか?」
「言わんでいい!」
俺とマドカは
「リンゴ」
「ゴマ」
しりとりをしていた
「マントヒヒ」
「ヒ?ヒ・・・ひまわり!」
「リップ!」
「プ・・・プリン!」
「はい。ンが付いた」
「あ・・・あぁ~!!」
「俺の勝ち~」
「プリンが食べたいと思ったばかりに・・・!」
「貴様はプリンに負けたのだ!ハハハハハ!!」
「ちょっと意味わかんない」
「俺も言った後で思った」
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