インフィニット・ストラトス ~原点にして最強~   作:すぎとも

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前回のあらすじ

特に何もなかった・・・・うん・・・




第11話 休校 その1

カーテンの隙間から朝日が差し込む

 

「・・・んぅ・・・・・」

 

俺は朝日を浴びて目を覚ます

 

「ふわぁぁぁ・・・・」

「友樹、おはよう」

「ん・・・マドカ・・おはよ・・・」

「朝ごはん出来てるからな。まあ、その前に顔でも洗ってこい」

 

だからコーヒーの香りがしていたのか

 

「うん・・・分かった」

 

俺は言われた通りに洗面所へ向かい、顔を洗った

 

「ふぅ・・・・そろそろ髪切らないとな~」

 

俺は自分の髪を触りながらつぶやく

 

「だったら私が切ってやろうか?」

「お願いしていい?」

「任せておけ」

「ありがとう、マドカ」

「気にするな」

 

ぐううう~

 

「あっ・・」

「ふふっ」

「わ、笑うなよ・・」

「すまんすまん。さ、冷めてしまう前に食べよう」

「そうだね」

 

俺とマドカは朝ごはんが置いてあるテーブルに移動した

 

「「いただきます」」

 

今日の朝食は定番のモーニングセット

 

「うん!美味しい!」

「そうか!よかった」

「前より料理上手になったね」

「先生(クロエ)に教えてもらったからな!」

「(先生・・・?誰だろう?)」

「今も時々教えてもらっている」

「へえ、今度作ってもらおうかな」

「今度と言わずに今日!一日中!友樹の食事は私が作ってやろう!」

「本当に!?いや~彼女の手料理を1日中食べられる日がまさか今日来るとは・・・・・ん?今日?」

「ああ、そうだぞ?」

「いや、今日って普通に学校がある日・・・」

「何を言ってるんだ?今日は休校だぞ?」

「・・・・え?」

「学園からの連絡見てないのか?」

「全く・・・見てないっす」

「なんでも今度のクラス対抗戦に向けてアリーナの補修工事、セキュリティの強化、その他各設備の調整を今日行うらしい」

「全く知らなかった」

「こういう連絡はちゃんと見ておかないといけないぞ?」

「以後気を付けます」

「よろしい」

 

 

 

 

 

「「ごちそうさまでした」」

「いや~、朝から満足です」

「ふふっ、そういってもらえて良かった。食べたばかりでなんだがお昼は何か食べたいものはあるか?」

「ん~~、マドカに任せるよ」

「了解した(なら無難にチャーハンだな)」

「・・・・・なあ、マドカ」

「ん?」

「今更なんだけどさ、その恰好何?」

 

今マドカが着ているのは俺のワイシャツだけ

 

「昨夜シャワーを浴びて、着替えがなかったから・・・」

「それ以前に俺の部屋って気づかなかった?」

「なぜか疲れててそこまで意識が回らなかった」

「そ、そうなんだ(まあ、あれだけ走り回ったら疲れもするわな)」

「でも、すごく安心する匂いだった///」

「なっ!?///」

「どうした?」

「い、いや・・・何でもない」

「顔赤いぞ?」

「・・・マドカもな」

「「・・・・・」」

「マドカ」

「ん?なんだ?」

「好きだよ」

「・・・・い、いきなりは反則だ・・・///」

「耳まで赤くなってるぞ?」

「う、うるさいっ!!///」

「ハハハ。あ、マドカ」

「なんだ?」

「洗い物は俺がするからいいよ」

「そ、そうか?」

「まあ、お礼?みたいなもんかな」

「なら、お願いしようかな」

「了解。終わるまでゆっくりしてなよ」

「ありがとう。そうさせてもらうよ」

 

 

 

 

 

私は椅子に座って友樹が入れてくれたココアを飲んでいた

 

「ふう・・・」

 

朝はどうなることかと思った・・・目が覚めたら友樹の寝顔が私の顔の目の前にあったんだから・・・

 

「それによくよく考えたらこの格好なんか・・・」

 

友樹を誘ってるみたいな・・・・

 

「着替えよ・・・・・・・いや、着替えがない」

「俺がとってこようか?」

「いいのか?」

「ちょうど洗い物終わったし」

「でも、洗い物も任せてしまって・・・」

「その恰好で通路に出るつもり?」

「あ、そうだった・・・」

「俺がとってくるから、マドカはシャワーでも浴びてなよ」

「・・・ゆ、友樹!」

「ん?」

「の、覗くなよ?///」

「覗けってこと?」

「そ、そんなわけ・・・!」

「わかってるよ」

「からかったのか?」

「それは言えませんなぁ」

「からかったんだろ!」

「んじゃ、行ってきまーす」

「おい!友樹!」

 

「行ってしまった・・・」

 

 

~浴室~

「~~♪~♪~~♪」

「マドカ、着替えとタオル置いとくぞ」

「ん?ああ、ありがとう」

 

 

 

 

 

「ふぅ、さっぱりした」

「こっち来い。髪乾かしてやるから」

「わかった」

 

 

「よいしょ」

「いい匂いがするな」

「発言が変態だな」

「ストレートすぎやしないか?」

「気にするな」

「へいへい」

 

 

 

 

「あ、そういえば」

「ん?」

「さっきマドカの部屋に行ったときに簪さんが顔真っ赤にしてたけど何かあったのかな?」

「大したことないんじゃないか?(簪のことだから私が友樹の部屋に泊まっていることから色々妄想が膨らんだんだろうな・・・)」

「なら、いいんだけど」

「それにしても、友樹の手は私の手より大きいな」

「マドカの手はすべすべしてるな」

「お母さんがちゃんと保湿クリームを塗れとうるさくてな、長年続けていたからな」

「お母さん?」

「スコールのこと、今度からお母さんって呼ぶことにした。オータムはお姉ちゃん」

「いいんじゃないかな?(絶対2人どっちがお母さんでどっちがお姉ちゃんなのかで言い争ったでしょ・・・)」

「んっ・・・くすぐったい」

「ああ、悪い悪い」

 

今胡坐をかいている俺の足の上にマドカが座ってお互いの手を握っている状態でベッドの上に座っている

 

「~~♪~♪」

「マドカ、ご機嫌だね」

「なんでそう思ったんだ?」

「だってマドカ機嫌がいいといつもその歌口ずさんでるよ?」

「え?」

「もしかして無意識?」

「たぶん・・・」

「・・・・・・」

「ちょっ・・・無言で頭をなでるな!」

「いや、可愛いなぁって」

「・・・むぅ~~」

「怒んなって」

「怒ってない・・・!」

「(こうなったら)あ、冷凍庫にアイスあるけど食べる?」

「・・・・食べる」

「(ちょろい)アイスとって来るから一旦どいてくれる?」

「いや!」

「えぇ~、アイス取りに行けないんだけど」

「ん!」

 

マドカがこっちを向いて手を伸ばしてくる

 

「抱っこしろと」

「ん」

「よっこいせっと」

「・・・・」ぎゅ~

「コアラかよ」

「友樹」

「ん?」

 

俺はしがみついてるマドカに目線を落とした

 

「大好きだ!」

「はあ?俺の方が大好きだし!」

「私の方が!」

「い~や!俺だ!」

「「・・・・」」

「お互い」

「大好きってことで」

 

沈黙

 

「早くアイス」

「ああ、はいはい」

 

ガチャ

 

「どれがいい?」

「んー、抹茶」

「了解。俺はー、これだな」

「友樹はそれ大好きだな」

「安いしうまいし、どこにでも売ってあるからねガ〇ガ〇君」

「私はスー〇ーカッ〇派だな。部屋に常備してある」

「俺も常に冷凍庫の中にある」

「切らすとなんか不安だからな」

「それすごい分かる」

「友樹」

「ん?」

「あ~ん」

「え?いいの?」

「早くしろ。落ちてしまう」

「あ、あ~ん」

「どうだ?」

「結構うまいなこれ」

「だろ?」

「んじゃ、お返しに・・・ほれ」

「あ~ん」

「おい!全部食おうとするな!」

「まだあるからいいだろ」

「いや、そうだけど」

「ん?友樹これあたりじゃないか?」

「え?マジで!?やった!」

「(ちょろい・・・)」

 

 

 

 

 

「友樹の髪を切るってマドカが言ったから興味本位で見に来てみたけど・・・」

 

椅子に座っている友樹の後ろに、鋏、バリカン、髪留めなどを持ったマドカが立っている

 

「本格的すぎるでしょ・・・」

「あれ?鈴ちゃん知らない?マドカって結構多才なんだよ?」

「それは知ってたけど髪まで切れるなんて・・・」

「友樹の髪も私がずっと切っている」

「まあ、俺の髪で練習みたいな感じかな」

「そ、そうなんだ・・・」

「さて、友樹今日はどうする?」

「そうだな・・・ツーブロックかな」

「バリカンで剃るところの高さは低め?高め?」

「高めで」

「上の髪はどうする」

「んー、すきばさみで量を減らしてもらおうかな」

「了解。それじゃあ、まず髪を洗うから、背もたれ倒すぞ」

「だから椅子を持って外にある手洗い場まで来たのね」

「部屋には浴室はあるがそこまで広くないし、髪を洗うときに足元が濡れてしまうからな」

「風で切った髪の毛飛ばないの?」

「だから切る前に髪を洗ったんだ」

「洗ってまとめるってことね」

「そういうことだ。友樹起こすぞ」

「はーい」

 

数十分後

 

「ふぅ、さっぱりした」

「プロ顔負けね」

「ん?そうか?」

「3人共何をしているんだ?」

「篠ノ之さん」

「あんたこそ何やってるのよ」

「私は鍛錬が終わって部屋に帰ろうと思っていたら声が聞こえて」

「ここに来たと」

「そういうことだ。それで何をしていたんだ?」

「友樹の髪を切っていたんだ」

「それで暁の印象が違って見えたのか」

「そゆこと」

「篠ノ之もどうだ?」

「私はもう少し暑くなってからにするよ」

「わかった。その時になったら言ってくれ」

「そろそろお昼ね、私は食堂に行くけどあんたたちはどうするの?」

「私も食堂だ」

「俺はマドカと一緒に俺の部屋で食べるから」

「奥様してるわね~」

「お、奥様!?///」

「学園中その話題で持ちきりだぞ」

「え・・・本当に?」

「「本当に」」

「んー、まだそれは早いかなぁ~。いずれはなって欲しいけど」

「ゆ、友樹!!///」

「「遠回しのプロポーズね(だな)」」

「そうなるのかな?」

「ゆ、友樹!早く部屋に行こう!お昼ご飯食べよう!うん!」

「ちょ、マドカ・・・」

「じゃあな2人共、またあとで!」

 

俺はマドカに手を引かれながらその場を後にした




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