インフィニット・ストラトス ~原点にして最強~   作:すぎとも

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前回のあらすじ

明らかにやり過ぎた


第7.5話 娘の成長

織斑君との試合の後

 

織斑先生から「2試合も連続で行ったんだ。束に機体の整備でもしてもらってる間に少し休憩したらどうだ」と言われたので零式は束ちゃんに預けている

 

そして今、俺の目の前には頬を膨らませて腕を組んでいるマドカと、美味しそうにプリンを食べるクロエがいる

傍から見れば「えっ?修羅場!?」って思われても仕方ない感じである

 

「友樹」

「な、なんでしょうか」

「私は言ったよな、〝壊さないでくれよ”って」

「確かに言いました」

「なんでいつも私のお願いを聞いてくれないんだお前は!」

「で、でも今回は不可抗力じゃない?」

「あの女は仕方ないとしても、バカ兄まで壊す必要はなかっただろう!」

「やっぱり兄妹として怒ってる?」

「そんなわけあるか!」

「ええ~」

「あんなバカ兄どうなろうと私は知らん!」

 

織斑君かわいそうだな・・・・

 

「織斑先生がやられたら?」

「そんなことはないと思うが、もしそんなことがあれば」

「あれば?」

「その相手をゲヘナってジャンハンナムしてヘルヘイムの最後にアーマーンだ!」

「要するに地獄行きってことか」

「そういうことだ」

「織斑先生のこと大好きでしょ」

「ああ、大好きだ。しかしLoveではなくLikeの方だがな」

「ちなみにLoveの方はいるの?」

「ああ、いるぞ。私の初k・・・って何言わせようとしてるんだ!」

「ちっ!あと少しだったのに」

「舌打ち!?」

「気のせいだよ」

「絶対舌打ちしただろ!」

「気のせいだって、ちなみに誰?」

「えっ・・・そ、それは・・・その・・・」

 

急にオドオドし始めた

 

「どうしたの?」

「な、何でもないっ!さ、先に行ってるからな!」

「お、おい!あ~あ、行っちゃった・・・」

「友樹兄様、私たちも行きましょう」

「そうだね」

 

マドカが好きな人か・・・気になるな。・・・・俺とか?・・・・ないな・・

 

 

 

~友樹側ピット内~

 

「ゆーくん、零式の整備終わったよ」

「ありがとう、束ちゃん」

「いいえ~、試合頑張ってね」

「友樹兄様、ファイトです!」

「ああ、行ってくる」

 

マドカ強くなってるんだろうな・・・超楽しみだ

 

~マドカ側ピット内~

 

友樹にばれたかもしれない・・・

 

「うぅ~」

「マドカどうしたの?顔が真っ赤よ」

「本当だな、熱でもあるのか?」

「スコール、オータム・・・何でもないんだ」

「・・・・友樹関係?」

「っ!ス、スコール!何を言っているんだ!?」」

「友樹関係なのね」

「あっ・・・いや・・・その・・・」

「青春ね」

「青春だな」

「だからっ!」

 

ニヤニヤしながらこっちを見るな!

 

「まぁ、いいんじゃないかしら」

「命短し恋せよ乙女っていうくらいだもんな」

「だからなぁ!」

 

こ、こいつらぁ・・・!

 

「むっ、そろそろ時間か」

「そうみたいね。ねぇ、マドカ?」

「ん?」

 

後ろを振り返るとスコールが私を抱きしめた

 

「ス、スコール?」

「自分の育てた子の成長が見れたからうれしいのよ」

「私が成長・・・?」

「初めてマドカに会ったとき、あなたは人を寄せ付けない子だったわ。部屋に引きこもっていたから、あなたが人を拒絶する理由を聞こうにも聞けなかった。」

「そんなこともあったな」

「それで?スコールはどうしたんだ?」

「亡国機業で保護している友樹の母親に相談したわ、母親としての意見を聞こうと思ってね。そしたら、話しかけ続けてみたら?って言われたから、ずっとあなたの部屋の前で話し続けたわ。半年経ったある日あなたは部屋から出てきたわ、とてもうれしかったわ。でもあなたが心を開いたのは私だけだった」

「そのころはスコールにべったりだったよな」

「そして次に心を開いたのが友樹よ」

「そういえば」

「でも初めて会ったときなんてお互い全く喋らなかったんだから。あなたは私の後ろに、友樹は束の後ろにずっと隠れてたわ。でもある日友樹からあなたに話しかけてきたの『一緒に遊ぼう』ってね。その日からね、あなたと友樹が仲良くなり始めたのは。」

「初めて仲良くなった同年代というわけか」

「そうね。それからかしら、あなたが感情を表に出すようになっていったのは」

「友樹とは一緒に笑って、くだらない事で喧嘩して、一緒に勉強したり、映画を見て泣いたり。それによくよく考えてみれば、亡国機業の訓練が休みの日によく友樹と一緒にいたな」

「本当仲が良かったわ。最初の頃が嘘みたいに」

「たぶんあの日からなんだろうな私が友樹を友人としてではなく異性として見始めたのは・・・・」

「ああ、あの日ね・・・」

 

 

表沙汰にはされていないが

今から2年前私は不覚にも過激な女性権利団体に拉致されてしまったのだ

挙句の果てに亡国機業に対する交渉の材料として使われてしまった

スコールやオータム等は私を助けようと躍起になっていたらしい

しかし、その時の亡国機業のトップは私を見捨てた

私は絶望しかけた、見捨てられたのかと

そんな時だった、正体不明のISが単機で女性権利団体のアジトを襲撃に来たのは

圧倒的強さだった、恐怖すらしたほどだった

しばらくするとそのISが私のところまできて

『とっとと帰ろう』

と言ったのだ、しかも聞き覚えのある声だった。私は思わず

『ゆ・・・友樹?』

と聞いた、そしたら

『ん?そうだけど?』と

女性しか起動できないISを男性である友樹が起動させていることにも驚いたがそれ以上に、友樹が助けに来てくれたことに驚いた

『どうして?どうして、助けに来たんだ!?』

分からなかった、どうして私のためにわざわざ危険を冒してまで来たのか

『どうして助けに来たのか?』

『そうだ!なんでわざわざ!?』

『そんなの決まってんだろ、マドカがいなくなったら俺が悲しいからな』

・・・なんだそれ・・・・

『いや、俺だけじゃないな。スコールもオータムも亡国機業の奴らだって、束ちゃんも悲しむぞ』

『・・・・・・・た・・・・』

『ん?どうした?』

『怖かった・・・・また・・・見捨てられたんじゃないかって・・・・』

私は震えていた

 

『大丈夫だよ』

 

友樹がISを解除して震えている私を抱きしめた

 

『友樹?』

『俺は絶対に見捨てない、自分の手が届く範囲にいる人間を絶対に見捨てたりはしない。

ましてや、親友だぞ?見捨てるわけがないだろ。だから、安心していいぞ』

『うっ・・・』

なぜだろう、涙が止まらなかった

『ごめんな、怖かったよな』

『怖かったよぉ、寂しかったよぉ・・・』

 

友樹は私が泣き止むまで私を抱きしめてくれていた

 

『落ち着いた?』

『うん・・・』

『んじゃ、帰るか!』

『ああ!』

 

あの時の友樹はとても優しく、かっこよかったなぁ・・・・

 

 

 

「ちょっと?マドカ?また、顔赤くなってるわよ」

「はっ!」

「どーせまた友樹のこと考えてたんでしょ?」

「・・・・・」コクッ

「フフ、すっかり普通の女の子ね」

「昔からは考えられねーな」

「確かにオータムの言うとおりね。マドカ、私はうれしいわ。あなたがこうして普通の女の子と同じように成長してくれて」

 

⦅まもなく織斑マドカと暁 友樹の試合を開始します⦆

 

「さぁ、マドカいってらっしゃい」

「頑張って来いよ!」

 

私は自分が思っている以上に愛されているんだな

 

「うん!ありがとう!お母さん!お姉ちゃん!」

「「え?」」

「よーし!やるぞ!」

 

そういうと私はサイレント・ゼルフィスを纏いピットから出撃した

 

みていろ友樹今日こそお前に完全な敗北を与えてやる!!

 

 

 

~マドカ出撃後のピット~

 

「マ、マドカ?どっちがお母さん!?」

「どう考えてもスコールだろ。そして俺がお姉ちゃんだな!」

「ちょっと?なに言ってるのかしらオータム?私もまだまだお姉ちゃんって言われる見た目してるのだけど?」

「いやいやいや、自分で言うのもなんだが俺は姉御肌っぽいと思うんだよ。そうなると必然的に俺がお姉ちゃんだろ!」

「いやいやいや、私だってお姉ちゃんって感じが」

「いやいや、どちらかと言えばお姉さんだろ」

 




今回はなんかノリで書いた感すごいです


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