東方大魔王伝 -mythology of the sun-   作:黒太陽

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-秘伝- 幻想曲(ファンタジア) Ⅴ

 

 

-人間の里-

 

「……ん?」

 

団子を食べていたロランは気付いた

 

(喧嘩終わってるね)

 

食べるのに夢中でいつの間にか喧嘩が終わっていた事にようやく気付いたのだ

 

(今日はどっちが勝ったかな?あの二人は大体互角だからどっちが勝ってもおかしくない)

 

頂点達の中にも大まかにだが序列はある

 

争いが嫌いな大妖精が一番下でその次に指揮能力とカリスマに力を割いているレミリア

 

その次は団子状態で妹紅、魔理沙、パチュリー、フランが互角の競り合いをしている

 

ただし大妖精が本気で怒った時は五人を押さえ込む力を発揮するがその時は大妖精のケーキを勝手に食べた時くらいしか見れない

 

そして全てを超えてチルノがサイキョーに君臨する

 

その力は頭一つ抜けておりバーンに一番近い二つ名に恥じぬ文字通り幻想郷「最強」

 

 

(僕は相性が悪くて戦いにならないから悔しいな、妹紅かフランくらいしか戦えないのがな……)

 

魔法を使えず空を飛べない生粋のバトルマスターのロランでは弾幕を主軸にする相手では成す術が無いのだ、近接が主体の者としか戦えない

 

(御先祖様の歴代ロト達は魔法を使えたし同じロトの子孫のサトリとルーナも使える……僕の次代のロトは魔法を使えるだろうか……使えると良いな)

 

自分には持つ事が出来なかった魔法の力

 

(……参ったな、思い出してしまった……迫害されたあの頃を……)

 

ふと思い出す、昔の事

 

(……そうだ、誰かが、誰かが言ったんだ……)

 

怖気がする言葉

 

 

 

『シドーが倒されたという事は、シドーよりも『力』を持つ者が現れたって事じゃないのかね?』

 

 

 

ロランの居た世界アレフガルドで拡がった呪言

 

(それが世界に蔓延し、魔法を使えない僕が標的になった……破壊神を破壊した男と呼ばれ恐れられた、人間の形をしたモンスターだと……)

 

あの時を思うと胸が苦しくなる

 

(あの頃は本当に辛かった……化物扱いされる僕は逃げるようにカンダタ討伐に一人で向かい……幻想郷に辿り着き……妹紅に出会えた……)

 

ただ、そのお陰で生涯の伴侶となる女性に出会う事が出来た

 

(そして大魔王に……バーンに救われたんだ……)

 

あの時バーンはロランに言った

 

世界の顔色など気にするなと、己を信じてくれる友や仲間が居ればそれで充分ではないかと

 

それは世界の目を気にして孤独に病んでいたロランにとって救いだったのだ

 

孤独ではないと思い出したから

 

更に元の世界が嫌になったら幻想郷に来いと妹紅は言ってくれた、化物ではなく人間と見てくれた

 

それがどれほど嬉しかったか

 

(結局君の言葉に、幻想郷に甘えて国を……アレフガルドを捨ててしまったけれど……後悔はしていない、僕は生きる目的をこの地で見つけたから)

 

だからこそ今、受け継がれていくだろう血の未来に想いを馳せる

 

(僕に安らぎを与えてくれたこの地への感謝を血に刻む……未来永劫忘れないように)

 

それは遠い遠い未来でも続いているが今はまだ語られぬ話

 

 

「ふぅ……よし、行くか」

 

会計を済ませ妹紅達の居る外へ向かおうとする

 

「おや、ロランじゃないか!一人か?」

 

「あ、おはよう慧音さん!」

 

通りかかった慧音が話しかけてきた

 

「妹紅と魔理沙がいつもの喧嘩しててね……終わったみたいなんで行こうかなってところなんだ」

 

「何?妹紅と魔理沙ならさっき外来人達と何処かへ行ったと聞いたぞ?」

 

「えっ……本当に?嘘だろ……」

 

「……その様子じゃ忘れられたみたいだなロラン」

 

「そうみたいだ……多分連絡のあった外来人だと思うけど……酷いな」

 

「何か急ぐ用事でも出来たのかもしれないぞ?」

 

「いや、忘れただけだよ絶対」

 

「ハハハ!私もそう思う、たまに抜けてるからなあいつは」

 

ロランは苦笑し慧音は笑う

 

「紅魔館だろうか?何処に行ったかわからないから動けないな……里で待つか」

 

「ふむ、なら手を貸してくれるかロラン?寺子屋で子どもの相手をしてくれ、剣道でも教えてやって欲しい、昼飯くらいは出そう」

 

「ああいいよ、行こうか」

 

二人は寺子屋へ向けて歩いて行った

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

-紅魔館・客室-

 

「待たせて悪かったわ、あまり寝れてなくてね……」

 

部屋に入ったレミリアは椅子に座りながら待っていたポップとヒュンケル、そして妹紅に詫びる

 

「俺達がいきなり訪ねたんだ気にしねぇでくれ、それより妹紅はバーンに呼ばれたんだろ?レミリアは呼ばれてねぇのか?行かなくて良いのかよ?」

 

「先に貴方達を終わらせてからにするから構わないわ、それで?妹紅まで加えて私に何の用?」

 

ポップはヒュンケルの事情を話した

 

「……私が要求したのは10日程の滞在よ?それ以上居たいなら好きにすればいいじゃない、私に許可を貰いにくる意味がわからないわ」

 

「え……?いや、お前さんが幻想郷で一番偉いんじゃないのか?」

 

「そんな訳ないじゃない、何でそんな勘違いしてるの貴方?……妹紅が吹き込んだ?」

 

「いや?何も言ってないぞ?私はてっきり滞在中に暮らす家や金銭の頼みをするんだと思ってたんだけど……」

 

「ますます勘違いした理由がわからないわ……どういう事ポップ?」

 

「ああいや……バーンに命令してたからそうだと思ったんだ、けど違うみたいだな」

 

「あー成程、確かにバーンと私達の関係を知らなかったらそう見えてもおかしくないか……」

 

「なんか……わりぃ」

 

事情を知らず勘違いしていた事に困った顔をしてポップは説明を求めるように妹紅を見る

 

「私と魔理沙や大妖精はバーンと友達なんだよ、命令ってか頼んだら聞いてくれるし頼まれたら応える関係なんだ」

 

「……は?お前等がバーンのダチだったのかよ!?」

 

「ッ!?」

 

昔にレミリアから友の存在を聞いていたが誰かまでは知らなかったポップと全く知らないヒュンケルは驚く

 

「ああ、ちなみにレミリアはバーンの嫁さんだぞ?」

 

「嫁ぇ!!?」「ッ!!?」

 

ポップとヒュンケルがかつて無いほど驚愕し

 

「そう紹介されると少し恥ずかしいわね」

 

レミリアは頬を赤らめた

 

「それマジなのかよ!?俺達をかついでんじゃあねぇだろうな!?」

 

「貴方達とバーンの関係を考えれば無理も無い反応だけど……事実よ」

 

「……!!?」

 

ポップは大きく息を吸い事実と一緒に飲み込み、レミリアに聞いた

 

「……バーンってロリコンなのか?」

 

空気が凍った

 

「おいバカッ!レミリアは600歳越えてるんだぞ!」

 

妹紅がポップの暴挙を咎める

 

「600ゥ!?」

 

年齢を知らなかったポップが驚きレミリアを見る

 

「おい三下の小僧……」

 

次の瞬間、胸元を引っ張られたポップの目にレミリアの鋭い紅爪が突き立てられ、情が消え失せた極寒の瞳が見下していた

 

「次言ったら殺す……わかった?」

 

バーンを貶し、自分を子どもと決めつける言葉にレミリアは怒りポップへ最後通告を突きつけた

 

「はい……すみましぇんでした……」

 

鼻水を垂らしながらポップは涙目で必死に謝った

 

 

 

 

「……まぁ居たいなら好きにすればいいわ、私が面倒を見ても良いけどその場合は紅魔館に住んでもらうわよ」

 

「まぁそうなるよな、宿屋にずっとなんて金がかかってしょうがねぇ……妹紅に頼る場合は里になんのか?」

 

「そうだな、里の空き家に住んで貰う事になる、けどそれだけだ、食糧とかお金は自分でどうにかしてもらう……私の友達に頼めば寺子屋の仕事はあると思うぞ」

 

「そうなるか……わかった」

 

ポップは考える

 

(住む所は里で良いとして問題は金か……先生に送って貰うか、香霖堂ってとこで交換出来るみたいだし仕事したっていいしな)

 

特に問題は無いと判断する

 

「……住む人数が増えてもいいよな?」

 

「だから好きにすればいいじゃない、二人だろうが八人だろうが好きにしたらいいわ……私はね」

 

「そうかよ……ん?私はってどういう事だ?」

 

ポップは何やら雲行きが急に怪しくなったのを感じる

 

「貴方達を快く思わない奴がいるのよ、知ってるか知らないけど八雲紫って奴よ」

 

「八雲紫って俺達を帰らせる事が出来る奴じゃねぇかよ、そいつが俺達を嫌ってんのか?」

 

「バーンとの絡みでね、八雲紫は幻想郷の管理者でもあるから移住とかに関してはあっちが偉い事になるわ、本気で住みたいなら八雲紫の許可は要るでしょうね」

 

「……そうなのかよ、ちなみにバーンとの絡みって理由聞いても良いのか?」

 

「ええ、紫は貴方達とバーンが争う可能性を危惧しているのよ、そうなってしまったら幻想郷が荒野になるかもしれないから」

 

「そういう事か、その可能性はゼロにゃあ……出来ねぇな」

 

いくら自分達がバーンと争わないと誓ったとしても何があるかわからない先の中で絶対に無いとは言い切れない

 

信じ切れない関係がバーンと勇者一行なのだから

 

「そういう訳だから住みたいなら私より紫に頼むべきね、呼ぶ?」

 

「……いや、まだ交渉材料が足りないから後でいい」

 

「そう……勇者を一番危険視してるからそれ以外で一人か二人くらいなら私の権限で住ませてやれるわよ?」

 

「ダイ以外か……ならヒュンケルを手術して完治するまでの間だけ幻想郷に滞在させてやってくれないか?半年から一年くらいだ、付き添いにもう一人要るだろうからやっぱり二人か、その間の家は妹紅頼めるかい?」

 

妹紅は頷きレミリアも頷く

 

「いいわ、とりあえず今は二人だけね、紅魔館に住みたいならいつでも言ってきなさい、紫にも時間を取るように言っておくから」

 

「すまねぇ恩に着るぜ」

 

目的の半分を達成しポップとヒュンケルは立ち上がる

 

「んじゃあこれで失礼させてもらうぜ、次は永遠亭に行かなきゃなんねぇんだ」

 

「わかったわ、また会いましょうポップ」

 

「またなポップ!ヒュンケル!」

 

二人を見送りレミリアと妹紅は一息つく

 

「寝れてないってなんかあったのかレミリア?」

 

「ちょっとね……」

 

「ふぅん……なぁ?アップルパイ作ってくれよ、もうお昼だし食べながら話そうぜ私も手伝うからさ」

 

「嫌よ、疲れてるからダメ」

 

「そこを何とか!お前のアップルパイが久しぶりに食べたいんだ」

 

「……しょうがないわねもぅ、作ってあげるわ」

 

「やった!よし行こう!」

 

バーンとの話の前に先に厨房へと向かって行った

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

-旧都-

 

「うわっすごい!地底に街がある!」

 

長い地下への道を経て旧都に辿り着いた6人は地底に広がる街という不思議な光景に見とれている

 

「鬼ばかり居るな……勇儀が見つかると良いがさて……」

 

「聞いてみましょう」

 

近くに居た鬼に尋ねてみるとすぐにわかり居場所を教えてくれた

 

「有名な鬼なのクロコダイン?その勇儀って鬼は?」

 

「わからんがこうもすぐにわかる辺り有名なのだろうな」

 

雑談をしながら教えられた場所へ向かっていく6人は途中、強烈な匂いで立ち止まる

 

「何これ……すっごいお酒の匂いがする……!?」

 

「誰か酒樽でもひっくり返したの?歩くだけで酔いそうよ……」

 

辺り一帯に漂う強烈な酒の匂いにダイやマァムなど普段酒を飲まず鼻が利く者の顔が歪む

 

空気が酒に汚染されてると思う程、それだけの酒気

 

「奴ならこれぐらいは予想出来て当然だったな……」

 

「勇儀姉さんですからね……」

 

直に会い酒を飲み交わしていたクロコダインとチウの2人だけは苦笑いを浮かべる

 

「どうする?キツイなら俺とチウで行ってくるが?」

 

「行くよ、これだけ凄いとむしろどんな人か気になるよ」

 

皆行くみたいだった、顔は歪んだままだが

 

そして匂いの元へ辿る様に進んで行く

 

「勇儀!」

 

クロコダインが声をあげる

 

「あ~ん?」

 

家の二階の窓際から身を乗り出して陽気に酒を飲んでいた勇儀が下へ向く

 

「おお!クロコダインとチウじゃないかー!どうしたどうしたこんな所まで来てー!」

 

嬉しそうに酔った笑顔で手を振る勇儀にクロコダインとチウも笑顔を返す

 

「お前に会いに来た、土産もあるぞ勇儀」

 

「おいおい嬉しいじゃないかー!お?今日はお友達も御一緒かい?」

 

「ああ、上がっていいか?」

 

「な~にを他人行儀な事言ってんだ阿保ぅ!あたしとあんたの仲だろ!遠慮せずに来な来な!さぁ早く!入った入ったー!」

 

手招きされるまま入って行き二階に上がる

 

「よく来てくれたねクロコダインー!お土産ってなんだい?当然酒だろうねぇ?」

 

「ふっ……だと思ってちゃんと酒にしてある」

 

「流石!わかってるねぇ!」

 

土産の包装を乱暴に破きながら勇儀は思い出したように顔を上げる

 

「そうだった初めての奴もいたんだったね、悪い悪い……あたしが星熊勇儀だ、よろしくね」

 

勇儀の挨拶に返すようにクロコダインとチウ以外が挨拶をするが勇儀は包装を破くのに夢中で聞いているのかわからない

 

「鬼殺しじゃないかー!良いモン持ってきたねクロコダインあんた!よし宴だ飲むよ!おいチウ!注ぐ物持ってきな!」

 

「はい姉さん!」

 

どうやら持て成しは酒になるらしく強制参加のようだ

 

「よしよし、あたしが一献注いでやろうじゃないか」

 

「あの……オレお酒飲んだ事無くて……」

 

「じゃ良い機会だ、飲んでみな!飲まないなんて言ったらハッ倒すよ?他の奴もだ!そこの絶対飲めなそうな金属男以外は飲みな!」

 

どうにも逆らい難くヒム以外が注がれた酒を口にする

 

「きっつい……!?」

 

やたらに高い度数に飲んだ事のあるマァムやラーハルトが顔を歪める

 

「何これ……まっずい!?」

 

ダイは初めて飲む酒に吐きそうになっている

 

「アッハッハ!最初はそんなもんだ坊主!飲んでりゃ慣れる!慣れたら美味く感じるようになる!この酒が美味く感じられるようになりゃ一丁前だ!」

 

「そ、そうなの……?」

 

「そうさ!なぁクロコダイン?」

 

「そうだ……と言いたいがこの酒はキツ過ぎる、俺は平気だが酒の初心者に飲ませるようなものではないな」

 

「そうかい?あたしは赤ん坊の時から飲んでるからわからんかったよアッハッハ!」

 

「お前という奴はまったく……皆すまん、少し付き合ってくれ、程々で切り上げる」

 

クロコダインに頼まれ皆は苦笑しながら頷いた

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

-永遠亭-

 

「此処があのお医者さんが居る所か」

 

ポップとヒュンケルは永遠亭に辿り着いていた

 

「すげー竹林だったなヒュンケル、ありゃ自力で来るのは無理だ、だけど場所は覚えたから次からはルーラで来れるな」

 

「ああ……すまんな因幡てゐ、次からは案内は必要無い」

 

「そうなの?便利な技持ってんね~、あいあい了解!じゃ永琳は中に居るから行ってきなよ」

 

玄関に向かう二人、玄関の前に立つとまた戸が勝手に開いた

 

「帰ったのかてゐ~?」

 

「あ!?てめぇは!?」

 

出てきた少女にポップが驚きの声をあげる

 

「……なんだお前等かよ」

 

「鬼人正邪!?」

 

舌打ちする正邪に驚くポップ

 

「言ってなかったな、こいつは今此処に居るらしい……まぁ今更だ、放っておけ」

 

「……わかったよ、こいつにゃ言いてー事はあるが勘弁しといてやらぁ」

 

今はヒュンケルを優先し抑えたポップに正邪は中指を立てる

 

「っせービビりのヘタレが!クソダセー鉢巻きしやがってお洒落のつもりか?死ねよ!」

 

悪態だけついて奥に消えていった

 

「……やっぱあいつ消し飛ばして良いか?」

 

「バレないようにするなら俺は止めん」

 

怒りながら永琳の居る診察室に入っていく

 

「いらっしゃい、どちらにするか決まったのかしら?」

 

椅子に座った永琳が背を向けたまま問う

 

「通常の手術で頼む、滞在中の事は決まって許可も得ている」

 

「そう……その事なのだけど朗報があるわ」

 

椅子を回しヒュンケルへ向き直す永琳

 

「私が信頼出来る回復魔法の使い手のアテが出来たわ」

 

「何?」

 

ヒュンケルは怪訝な顔をする

 

「どういう事だ?バーンしか受け入れないと言っていたのに他のアテだと?」

 

ヒュンケルからすれば訳のわからない話に説明を求める

 

「外来人の貴方には説明が面倒なのだけれど……昨日の段階の話は幻想郷の中で私が信頼出来る人物、という話になっているのよ」

 

「それがどうして急にアテが出来る事になる?」

 

「外来人という言葉があるように幻想郷には貴方達と同じように異世界から迷い人が来る事が稀にあるのよ、その中で昔に神官をしていた外来人と私は友人になった、という事ね」

 

「……それが幻想郷に来ると?」

 

「連絡を取って事情を話したら協力を約束してくれたという事よ」

 

説明を聞いてヒュンケルは少し考える

 

「……そいつの名は?」

 

「貴方と違う異世界の人よ?聞いても意味無いと思うけど言いましょうか?クリフトって名前よ」

 

「……聞いた事も無いな」

 

「ならもう良いかしら?それで貴方が良ければすぐ呼ぶけれどどうする?」

 

「……」

 

またヒュンケルは考える

 

やはり完全には信用しきれていない部分もあり不安な部分もあるから慎重になっているのだ

 

「いいじゃねぇか、やってもらえよ」

 

そこへ後押しするのはポップ

 

「俺達は一応レミリアに身の保証はしてもらってんだ滅多な事はされねぇよ、そうだろ永琳さんよ?」

 

「ええ、貴方達の事は昨日あの後に聞いてるわ、レミリアを……引いては頂点達とバーンを敵に回すつもりは一切無い、それは幻想郷では自殺と同義だから」

 

だから安心して良いと永琳は言う

 

「だとよヒュンケル、大丈夫だ」

 

「……わかった」

 

ポップの説得も受けてヒュンケルはようやく決心したようだ

 

「では回復魔法の方で頼む」

 

「承ったわ」

 

永琳も笑顔で了承する

 

(まぁ適当な理由としてはこんなものでしょう)

 

内心では上手く行ったと頷いている

 

(後は環境作りね、バレないようにするだけ……麻酔で先に寝かせたら大丈夫そうね、永遠亭の周囲は手術に集中する為に立ち入り禁止にすれば問題無いでしょう)

 

算段を組み立て考えを纏める

 

「では手術は今日の夜に行いましょう、それまでに準備しておくから貴方も支度して来るといいわ」

 

「わかった」

 

「俺が行ってきてやるよヒュンケル!宿屋に伝言もしときたいしよ、着替えくらいだろ?要るのはよ?」

 

「そうだな……頼んでいいかポップ?」

 

「任せとけよ、じゃちょっと行ってくらぁ」

 

ポップは永遠亭を出て行きヒュンケルは手術の説明を受け始めた

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

-旧都-

 

「……」

 

勇儀がダイを見つめている

 

「勇儀姉さん?」

 

ついさっきまで楽しく飲んでいたのに急にだった

 

「坊主……あんたえらくシケたツラしてんね、楽しくないかい?」

 

「え……そんな事ないよ?楽しいよ……?」

 

ダイもいきなりで困惑している

 

「いや……違うね、この場が原因じゃあないねあんたのそれは……もっと深い、そう心の根っ子の部分だね」

 

「……」

 

見透かされたダイは苦い表情で俯く

 

「言ってみな坊主、嫌な事は酒で流すのも1つの手さ……言ったら楽になる事もある」

 

「……」

 

ダイは話そうとしない

 

「言いな、何があったか知らんがあんたこのままじゃ堕ちるよ?這い上がる事も出来なくなる前に吐き出してみな」

 

「……」

 

他の5人は黙って見守っている

 

それは求めていたのが変化だから、小さくても良い、ダイの現状を変える何かを求めていたのだ

 

だから見守っていた、酒の力を借りて本音を吐き出し少しでも楽になれるだけでも良いと……

 

「……さいな」

 

しかし、それは悪い方へ作用した

 

 

「……うるさいな」

 

ポツリとダイは呟く

 

「何にも知らないくせに……」

 

「ダイ……?」

 

滲み出す負の感情が皆を堪らなく不安にさせる

 

「オレがどれだけ辛いかなんて知らないくせに……」

 

「……ッ!?」

 

酒が入ったせいか元々不安定だったのが更に輪をかけて不安定になっていた

 

怒りとも言えるような感情が表れ始めダイの髪がざわつく

 

(なんだいこの力は!?龍……!いやッ(ドラゴン)かッ!?)

 

徐々に表面化していく想像すらしていなかった力を捉えた勇儀は固唾を飲み込む

 

「ダイよせっ!落ち着け!」

 

「……あっ」

 

クロコダインの呼び掛けで正気に戻った、と言うよりはいけない事だと気付いたダイが圧を抑え空気は戻った

 

「ご、ごめんなさい……」

 

「……謝る事無いよ、今のはあたしが悪かったからね……無理に聞こうとしてすまなかった」

 

気まずそうに互いが謝り合う

 

「そろそろ行くか皆……」

 

空気に耐えかねたクロコダインが終わりを告げる

 

 

 

 

 

「クロコダイン!」

 

旧都を出ていこうとする6人を勇儀が呼び止めクロコダインに指で来るように合図する

 

「あんたはとっくにわかっちゃいるんだろうけどあの坊主……危ういよ」

 

「わかっている……」

 

「さっき酒で出てきたのは拒絶さ、初対面のあたしだったから抑えが効かなかっただけさ……あれがあんた達にまで向いたらもう終わり、取り返しがつかなくなる」

 

「……」

 

「そんであたしが見た限りそいつは既に目と鼻の先さ、この意味わかるねクロコダイン?」

 

「……わかっている勇儀、だが……どうにもならんのだ……」

 

クロコダインは悔しそうに歯を食い縛る

 

「そうかい……ならあたしから言えるのはあんた達だけはあいつを信じてやりな、味方で居続けてやりな、それをあいつがわかるように……何があろうといつまでも、ね」

 

「……わかった」

 

そして勇儀とクロコダインは改めて別れの挨拶を交わし旧都を出ていった

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

-人間の里-

 

「こんなもんか」

 

宿屋に戻ったポップはヒュンケルの支度を整え宿屋の主人にヒュンケルの手術の事と付き添いをするから今日は戻らないかもと伝言を頼み外へ出た

 

「……」

 

ルーラを使おうとする手がふと止まった

 

(ヒュンケルは上手く行きそうだ、けど……ダイが問題だらけだ……)

 

一番助けたい事柄だけは一向に進展しない

 

(残った滞在期間でダイを幻想郷に住ませる為の交渉材料を考える、みたいな事言っちまったけどよ……ねぇよなそんなもん)

 

信用の問題なのだが変わらない過去の出来事が絡む以上これを解決させる術は無い

 

世界の運命を賭けて殺し合いをした因縁を信用に変えるのはほぼ不可能と言える

 

(クッソ……どうにかしなきゃなんねぇんだ!泣き言言ってらんねぇ、考えるんだ……俺のこの小賢しい頭でダイの未来ってヤツをよ!頭回せ!俺にはそれしか出来ねぇんだからよ!)

 

自らを鼓舞しポップは永遠亭へ向けルーラを唱えた

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

-紅魔館・図書館-

 

「お待たせ皆」

 

レミリアと妹紅が皆の前に現れた

 

「遅ぇよお前等……何やってたんだぜ」

 

「悪い、私がレミリアに我儘言ってさ……一緒にアップルパイ作ってたんだ」

 

「文句は妹紅に言ってね、砂糖と塩を間違えたのよ、それで作り直したから時間が掛かったのよ」

 

「慣れねぇ事すっからだぜアンポンタンめ」

 

「だから悪かったって……バーンも待たせてごめんな」

 

「構わん、そう大事な話でもない何か食べながらで丁度よい……だがルナは外した方が良かろう」

 

「わかった、ルナはロランの所に行ってもらうよ、そんじゃパチュリー呼んでくる」

 

魔法の稽古をしていた二人を呼びルナを里に行かせて場はようやく整った

 

「んで?話ってなんだぜ?」

 

アップルパイを一囓りしながら魔理沙はバーンへ問う

 

「予想はついているとは思うが……勇者の事だ」

 

「だろうな」

 

予想通りと魔理沙、妹紅、レミリア、パチュリー

 

「昨日の人達の事?」

 

「もしかして……ダイさんの事ですか?」

 

「勇者って何?」

 

まだ事情を知らされていないフランと昨日チウから聞いたダイを思い浮かべる大妖精と全くわかっていないチルノ

 

「うむ……先に奴と余の関係から話しておこう」

 

知らぬ三人の為に、事情を知る四人にはより深く知ってもらう為にバーンは話した

 

幻想郷で生きると決めた時に捨てた過去を

 

誰にも話さなかった敗北の記憶を……

 

 

 

 

「……昔にロンから聞いた話じゃあったけどよ、なんつーか……なぁ?」

 

「わかるよ、改めて……しかも本人から聞いたらまた違うよな、なんか胸にくるものがあるよなぁ」

 

大望の末に凄絶に散ったバーンの過去

 

顛末だけを知るロンと最期まで戦ったバーンの話では全然違う事の様にも感じる

 

「……軽蔑したか?」

 

チルノ以外が良いとは言えない反応に困ったような苦笑を浮かべる中バーンは問う

 

嫌われるかもしれないというバーンの器量からすればとても小さな人間のような不安からだった

 

「あ?んなわけねぇだろ!見損なうなよなバカ!そんくらいで軽蔑するほどお前のダチは心が狭いって言いたいのかよ?ぶっとばすぞ」

 

「魔理沙の言う通りよ、逆に聞くけどそれは侮辱?二度と聞かないで」

 

魔理沙とパチュリーは仲良く不機嫌になって睨んでいる

 

「そんなに私達の事信じられないか?じゃあハッキリ言っといてやるよ……どうでも良いんだよお前の過去なんてさ、私達は今のお前の友達なんだ、今更過去がどうだかで変わるかよ」

 

「そうだよ!今のバーンが皆好きだから友達なんだよ!見くびらないでよね!」

 

妹紅が呆れ、フランが怒る

 

「まぁまぁ皆さん、私はバーンさんの気持ちわかります……嫌われるかもって思う事を話すのは怖いんですよ、信じていたってもしなんて考えてしまったら……頭の良いバーンさんなら余計に、ですよ」

 

大妖精が経験からくる理解で皆を宥める

 

「よくわかんなかったわ!」

 

「はい紅茶」

 

そして何も理解していないチルノと一切揺るがない正妻の余裕を見せつけるレミリア

 

「ふっ……杞憂に過ぎぬ事だったな、許せ」

 

何も変わらない関係にバーンは自然と笑みを浮かべ友を疑う愚を詫びた

 

 

「それで?本題はなんだぜ?」

 

ダイとの背景を語った上でバーンが相談したい事

 

「余は……どうすればいいか知恵を借りたい」

 

自分では答えを出せない問題の解答を願う事だった

 

「どうすれば、か……」

 

「成程そう来たか……」

 

勇者との関係を踏まえ、現状を踏まえてどうすべきかを相談された7人はチルノを除き困った苦笑を見せる

 

そしてパチュリーが口を開いた

 

「いくつか確認させてバーン……勇者に恨みは?」

 

「無い、かと言って仲を良くする気も無い」

 

「では勇者をどう思っているの?」

 

「恨み辛みは無い、怒りも無い……強いて言うならば……気に入らん、という表現が妥当か」

 

「成程、無視する気は無いが貴方と勇者の背景から普通のアプローチじゃ上手く行かないとわかっている、そしてそれは勇者に限らず勇者の仲間も同様……だからこそ私達に聞いてみたのね」

 

存亡を賭けて殺し合った間柄故に向こうから歩み寄って来る事は絶対に無いだろしバーンから歩み寄ったとしても警戒が先立ちまともな話すら危ういだろう

 

分厚い壁が両者に存在しているのだ

 

「それに奴は今……岐路に立っている、勇者か魔王か……否、善か悪かで……」

 

「……どういう事?」

 

「褒められた行為では無いが話さねばなるまい、奴の……勇者を取り巻く認め難き現実を……」

 

バーンはダイの現状を話した

 

「ヒデェ話だ、迫害なんてよ……」

 

「だから辛そうにしてたんだダイさん……」

 

「……私より酷いな」

 

胸糞の悪い話を聞いて皆顔を歪めている

 

「このまま帰れば勇者は魔王に成る、そう言いたいのねバーン?」

 

アバンから先んじて事情を聞いていたレミリアは出した結論もバーンと同じだった

 

「まず間違いなかろう、純粋な竜の騎士は染まりやすい、事実奴の父も人間の闇に触れ人に仇なす魔竜となり魔王軍に入った」

 

猶予は幻想郷に滞在する間しかない

 

「バーンは止めたいの?」

 

フランが問う

 

「そんな気は毛頭無い、奴が魔王に成り人間を皆殺しにしようが余には関係の無い話だ……奴の現状を話したのはそのせいで非常に不安定な状態にあると言いたかったに過ぎぬ」

 

「……え?」

 

答えを聞いてフランは驚きバーンを見ている

 

「待てよバーン、お前変な事言ってるのわかってるか?」

 

フランの言葉を魔理沙が代弁した

 

「何がだ?」

 

「勇者の事は関係無いなら何でお前は私達にどうしたいか聞くんだよ?放っといたら良い話じゃねぇかよ、違うか?」

 

「……!」

 

言われてハッとし目を見開くバーン

 

「矛盾にも気付いてなかったのかよ、お前勇者に再会してからおかしくなってんな、おかしいっつーかいつものお前じゃないっつーか」

 

皆がバーンを見つめるがその目に嫌味は無い、明らかに普段と調子が違うバーンを心配した目だった

 

「まぁ待ちなさい、この矛盾を考察するにバーンは勇者の行く末に興味は無いけれど今に不満がある、そういう事ではないかしら?」

 

「……」

 

パチュリーの言葉にバーンは黙って考えている

 

「今に不満……私が見た勇者は覇気の無い弱々しい情けなさそうな奴だったわね」

 

「それかもなってかそれだろ、さっきの気に入らないも自分を倒した奴の情けない姿が気に入らないって事だろ」

 

「……」

 

レミリアと妹紅の言葉にもバーンは黙したまま

 

「じゃあバーンはその今の勇者にどうなって欲しいの?」

 

「それがわかれば私達も考えれるんですけど……」

 

「……」

 

フランと大妖精の言葉が急がせる

 

「わかった!ダイに元気になって欲しいんでしょ!」

 

「……!」

 

そしてチルノの言葉が……

 

「感謝する、お前達のお陰でようやく答えを出せた」

 

バーンは胸のつかえが取れた様に和やかに苦笑した

 

「先に言った様に奴の未来に興味は無い、勇者で在り続けるか魔王に堕ちようが奴の人生なのだ好きにすればよい、止める気は無い」

 

ダイがこの先どうなるか?そんな事に干渉する気は無い

 

「だが今の奴は悪意に翻弄され流されているだけの弱者だ、意志を穢され覚悟も出来ぬ病んだ迷い竜……」

 

バーンは拳を握る、その目に宿る感情は怒り

 

「それが余は気に入らん、奴は余を倒した最も強き竜の騎士……ならば勇者と魔王どちらに成るにしろ相応の意志と覚悟を持って成らねばならん、今の奴にはそれが無い……故に気に入らんのだ」

 

どちらにでも進めば良い、それだけの意志と覚悟があるならば

 

自分を倒した時の勇者は揺るがぬ意志があった、折れぬ覚悟があった

 

それは今と同じく人間が望んだ意志でもあったが勇者もまた同じ意志を持ち覚悟を乗せた、だから敗れたのだ

 

しかし今の勇者にそれは無い

 

 

「……見ていられんのだ、余を倒した最強の男……その落ちぶれた姿など」

 

 

力こそ正義

 

その信条は幻想郷で捨てたが強き者への尊敬は捨てていない

 

勇者をバーンは魂底では認めているのだ

 

だからこそ勇者の今に我慢ならない

 

(不屈の覚悟で迷わず進む、まさに閃光のように……貴様は、お前はそうだった筈だ……)

 

自らを倒したのだから

 

 

 

 

 

 

「つまり……先はともかく勇者に立ち直って欲しいという事ね?貴方の理想とする勇者に、ね?」

 

「理想なんて嫌らしい言い方してやんなよレミリア、妬いてんのか~?バーン見ろよ拗ねた顔してやがるぜ」

 

「拗ねてなどおらぬ」

 

バーンにそこまで想われる勇者に嫉妬したレミリアと茶化す魔理沙に答えが出ていつも通りに戻ったバーン

 

「おいおい、まだ何にも決まってないんだぞ?どうするんだよ?」

 

「そうよね……どうしたいかわかっても結局普通のアプローチは無理だし……」

 

「どうしたらいいんでしょう……?」

 

悩むチルノを除いた7人

 

「要は気に入らないんでしょ?ぶっ飛ばしたら良いのよ!あたいならそうするわ!」

 

能天気な事を言うチルノ

 

「……それ、良いんじゃねぇか?」

 

魔理沙が言った

 

「ぶっ飛ばすのがか?バカ言ってないで真面目に考え……いや待て……有りかもな」

 

妹紅が言わんとする事を理解する

 

「話し合いが無理なら肉体言語?バカげてるわ……でも私も有りと思うからバカなのでしょうね」

 

パチュリーも自分の頭の悪さに呆れている

 

「私達らしいと言えばらしいわねぇ」

 

「あはは……戦ってばっかりでしたからね」

 

「何々?どういう事?」

 

レミリアも大妖精もこれ以上の考えは出ないと諦めている、チルノはわかっていない

 

 

「武闘大会を開くんだよ!!」

 

 

最後にフランが大きく宣言した

 

 

「こんな事しか思い付かないわ、ごめんねバーン」

 

皆が集まってこの程度の案しか出せない不甲斐なさを代表してレミリアが謝る

 

「……構わん、正攻法は望みが薄いのはわかっていた事だ、ならば不明瞭な結果に賭けるのも一興よ」

 

バーンはようやくアップルパイを手に取り食べた

 

「先に言っておくが結果に是非など問う気は無い、結果的に勇者が良くも悪くもなろうが気にする事は無い」

 

「わかったわ、では武闘大会を開く準備をしましょうか、あいつ等は強制的に絶対参加させるから安心しなさい」

 

「いいぜいいぜー!こういうのを待ってたんだぜ私はよ!楽しみになって来たぜぇー!」

 

「皆お祭り事好きですからね!私も楽しみです!」

 

「相手になるの?私はそこが心配よ」

 

「やるぞー!おー!」

 

「盛り上がりそうだな、ハハッ」

 

「んーとえーと……よくわかんないけどあたいがサイキョーだー!」

 

楽しそうに計画を練り始める7人

 

(これでよい……幻想郷に来た以上、余一人の問題では無いのだ、そして……余とお前は戦いの中でしか言葉を交わせぬのかもしれん)

 

 

武闘大会の開催が決定した

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

その頃、人間の里にて……

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「君か……バーンを倒した勇者は……竜の騎士……!」

 

 

「誰……?この人も……勇者……?」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

ロトと竜の騎士

 

二人の勇者が出会っていた

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 




毎度遅くてごめんなさい。

アニメ終わっちゃいましたね、面白かった……やはりダイ大は素晴らしい!

冒頭でも説明的な感じで書きましたが今のダイはロランです、DQM+のロランの状態をバーンの言葉に合わせての状態となっています。
ですが一緒ではなくダイとロランでは違いがあるようにしています。

大きく動くって武闘大会の事だったんですが言うほど大きくはないかもですね、もうね……これしか思い付かなかったというか武闘大会を元に話を作ったわけなんですよね、雑に感じるかもしれませんがお祭りと思って頂ければ幸いです。

次回も頑張ります!

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