東方大魔王伝 -mythology of the sun-   作:黒太陽

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第32話 闇の終わり、双勇激天

 

ルナが惨劇を見る数分前……

 

 

-ソルパレス「騎士(ナイト)の間」-

 

「この部屋を越えれば次はソルかしら……」

 

扉の前に立つ輝夜、青娥と芳香

 

「わからない……けどすんなり通れるわけないわよねぇ、って言うか今すぐ逃げたい気分なんだけど……行くなって体が警鐘鳴らしてるわぁ……」

 

「……そうね」

 

青娥の言葉に肯定を返す輝夜

 

そう実力が有る訳ではない青娥でもこの先が危険だと本能でわかっている、それを3人の中で一番強い輝夜がわからぬ筈がない

 

輝夜とて出来るなら行きたくはない程に強烈に漂う嫌な気配を感じていた

 

「そうかー?なんか仲間みたいな感じがするぞー?」

 

「芳香、黙ってなさい」

 

「……行くわよ」

 

芳香だけは違ったが普段から能天気なので気にせず輝夜は扉に手を掛ける

 

 

「……」

 

入った部屋は何も無い、広いだけの空間

 

「……!!」

 

その中央で俯いたまま立つ者を見つけた

 

(小さい……子ども?ルナと同じくらいの男の子……?)

 

部屋に入ったにも関わらず反応を示さない少年にゆっくりと近づいていく

 

「……」

 

残り数メートルまで近づいた時、少年が顔を上げた

 

(!?……肌が!?これは……これはまるで……)

 

(ゾンビ……!いや違うわね、一応は生きてる……でもほぼゾンビ……限りなくゾンビに近い生者……)

 

輝夜が顔を歪め青娥は怪訝な顔をしている

 

(そこまでするなら最初からゾンビにする方が良いんじゃ……生かしておかなければならない理由が有るとでも?それに……それだけではないわね、魔術も施されてるわ……魔術は専門外だけど見た限り何万もの魔術で完全に制御されてる……パチュリーでも解けない?わからないけど……)

 

芳香と言うゾンビを持つが故に青娥はその異常性を理解する

 

「……」

 

少年は背に携えていた剣に手を掛けると剣の宝玉が光りロックを解除する

 

(あの剣生きて……!そういう事……生きた剣を使う為に生かしておかなければならなかった……だからこんな面倒な事を……)

 

剣を抜いた事で身構える輝夜に少年は呟いた

 

「コロシテヨ……」

 

虚ろな瞳から出たのは感情の無い言葉

 

「なに?どういう事……?」

 

魔王軍の者である少年が自らを殺してと言うのが輝夜はわからない

 

「気にしてはダメ、この子は間違いなく私達の……」

 

青娥が伝えようとしたしたその時、側の芳香が動いた

 

「おいおいお仲間ー!お前なに言ってんだー?」

 

何の警戒も無しに少年に近付いていく

 

「殺してなんて言うもんじゃないぞー?」

 

「芳香!離れなさい!」

 

青娥の叫びも空しく芳香は少年の間合いに立ってしまった

 

「離れてッ!芳香ッ!!」

 

引っ張り戻そうと駆けた瞬間だった

 

 

 

ザンッ……

 

 

 

芳香の上半身と下半身が別れを告げた

 

「芳香ッ!!?」

 

「おっ?おぉ?」

 

悲痛な叫びをあげる青娥とは裏腹にゾンビ故に痛みが無い芳香はマヌケに驚いていた

 

「……」

 

少年が剣を構え直し数度振る

 

「あ……れ……?やられ……たぁ……」

 

バラバラにされた芳香は最後に振られた剣の剣風で吹き飛ばされ床に散らばる

 

「芳香ァッ!!」

 

一瞬の出来事に狼狽した青娥が芳香へ向かう

 

「コロシテヨ……」

 

「え……」

 

いつの間にか青娥の懐に少年が居た

 

 

ザンッ!

 

 

振り上げられた剣に逆袈裟に切られ青娥は宙を舞い、落ちた

 

「……」

 

気絶した青娥の傷口から血が海を作る

 

 

「ッ……!!?」

 

輝夜は戦慄していた

 

ほんの数瞬の間に二人を切り伏せた少年の実力、芳香の行動に呆気を取られた自分が悪いが能力を使う間もなく二人を倒してみせたその異常な力が何よりも恐ろしいと感じた

 

(まるで力を出していない……熟練の冒険者がスライムを労せず捻る、まさにそれくらいの……!)

 

「くっ……!」

 

輝夜は冷や汗を出しながら飛び退き距離を離す、底知れぬ力にいつもより倍以上の間合いを取る程少年を危険だと感じたのだ

 

「コロシテヨ……」

 

そんな輝夜に少年は変わらず言いながら歩んでいく

 

「新難題「ミステリウム」!!」

 

剣を持つ少年との接近戦を嫌い弾幕を放つ

 

「……」

 

少年は歩きながら弾幕を見ると剣を構え自分に当たる軌道の弾のみを斬り、ギリギリの隙間を悠然と進んでくる

 

(私の弾幕はそう温くない……一瞬で見極めた!?)

 

なんという観察眼を持っているのだと舌を打ちながら弾幕を止め構える

 

「女は度胸……上等よ、かかってきなさい!」

 

「……」

 

間合いに入った少年を前に輝夜は能力を発動した

 

「!!?」

 

少年が急に吹き飛び離れて着地する

 

「ふぅ……さすがに私の世界には入ってこれないみたいね」

 

輝夜が得意気に少年を見る

 

輝夜の能力である須臾を使い集められた一瞬の時の中で少年に無数の攻撃を浴びせたのだ

 

そこは輝夜だけが作り、存在出来る聖域、如何に神々が造った竜の騎士であろうが知覚すら出来ない

 

(でもダメージはそこまで与えてない、見た目の割になんて頑丈な体……)

 

その強能力に力を割く為にどうしても威力不足になるのがこの能力の欠点であったがそこを理解している輝夜はその世界の中でも充分通じらせる為に鍛え威力を底上げしている

 

それを持ってダメージが軽微なのが少年のステータスが防御も含め全てが高い位置にあるのだとわからせる

 

「……」

 

それでもダメージが入るのならば有効と畳み掛けようとする輝夜を前に少年は体に力を込めた

 

ゴウッ!

 

少年の体を見た事も無い闘気が覆う

 

「……!」

 

能力を使い攻撃を仕掛ける

 

「なっ!!?」

 

一瞬の果てに何千もの攻撃を加え離れた輝夜は驚愕する

 

「……」

 

少年にまるでダメージが無い、まるで何も無かったかの様に静かに佇んでいたのだ

 

(あのオーラは防御力を持つというの……ッ!?)

 

輝夜は知らないが美鈴や戸愚呂の持っている聖光気の様な闘気

 

竜闘気(ドラゴニックオーラ)と呼ばれる闘気は輝夜の攻撃を全く寄せ付けなかった

 

身に刻まれた闘いの遺伝子が知覚出来ない攻撃に対し予想し、最適の答えを出したのだ

 

「……!」

 

「くっ……うっ!?」

 

斬り掛かってくる少年の剣を避けるも空いていた右手に押し飛ばされ輝夜は床を後退するもなんとか踏み止まる

 

(さっきより力も上がった!?攻防を兼備した闘気だと言うの!?)

 

力を増幅させる点でも似てはいるがこの少年の持つ竜闘気は聖光気と同じく防御も速さも何倍にも高められる、更にはまだ見せていないが応用も効かせれるというまさに竜の騎士だけが真に持ち得る至高の闘気

 

(……やるしかない)

 

輝夜は能力の使用を諦め周囲に大量の弾幕と1つの大玉を発生させた

 

「命なんて安いモノよ……特に、私のはね……」

 

ライバルの友が言っていた言葉を溢し

 

「……!!」

 

輝夜は少年へ殴りかかった

 

「……」

 

避けた少年が剣を振るう

 

「ハッ!」

 

それだけは食らえない輝夜は紙一重で避けるも逃げずに前進する

 

「ハアッ!」

 

何度かの攻防を繰り返し隙を伺う輝夜

 

ドズッ!

 

「うっ……ぐっ!?」

 

少年の拳が腹を打った

 

(まさか……この短時間で私の動きを見切……くっ!?)

 

振り下ろされる剣を避け攻撃を仕掛けるも逆に追い詰められていく

 

「かはっ!?」

 

拳が脇腹を打つ

 

「……ッ!!」

 

その腕を掴む

 

「化物が……」

 

同時に剣を持つ腕を押さえた輝夜は叫んだ

 

「くたばれッ!!」

 

ズドドドドドッ……!!

 

設置された弾幕が一斉に少年に向かい爆ぜる

 

「うっ……くぅぅ……!?」

 

輝夜が狙っていたのは能力無しで本来の威力が出る弾幕を自分諸とも当てる事だった

 

ただ普通に撃っただけでは先の様に回避されるのが見えていたから回避出来ない様に捕まえる為に接近戦を挑んだ

 

「うぅぅ……」

 

鍛えていた事もありそれなりの成功率を見ていたがまさか動きを見切られるとは思わなかった、だが結果的に成功したのだから問題は無い

 

「ッ……!!」

 

 

ズドドドドッ!ドオッ!!

 

 

弾幕の最後に大玉が炸裂し爆煙が舞い上がる

 

「……!?嘘……でしょ……」

 

爆煙が晴れた時、輝夜の前には信じられないものが映っていた

 

「……」

 

無傷の少年

 

問題は有った、闘気の防御力

 

決死の攻撃はその強力な竜闘気によって全て防がれていたのだ

 

「……」

 

「ッ!?」

 

少年の顔を見て輝夜は思い知る

 

(この余裕……まさかまったく本気を……ッ!?)

 

「……!」

 

応える様に腕の拘束を簡単に外され、少年の無理矢理に作られた笑みが向けられた

 

(こ……殺される……)

 

輝夜が死を覚悟したその時であった

 

 

「か……輝夜さんッ!!」

 

 

ルナが来たのは……

 

「ルナ……ッ!?」

 

輝夜はその瞬間を予感しながらも刹那の様な時間をルナへ使う為に体を動かす

 

 

「逃げなさいッ!!」

 

 

友の娘だけは救う為に……

 

 

 

ザンッ……

 

 

 

そうして首は刎ねられたのだ……

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

ソルパレス

 

「……」

 

先程とは打って代わりつまらなそうな目でソルはナイトを見ていた

 

(若気の至りとは言え……やはりくだらぬ事をしたものよな……)

 

ソルは映像を消す、もうあそこは問題無いとの事なのだろう

 

「……どうするか見物だな」

 

まだ見る価値の有る災厄の王の居る映像へ目を向けた……

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「見た事あんだよかなり昔に……なんだっけ……」

 

魔理沙が戦場から離れた上空に現れた集団を見て考え込んでいる

 

「本気?見てわからないの?あの鈴仙と同じ格好の月兎を見て……」

 

呆れるパチュリーがヒントを出す

 

「あぁ!そうだそうだぜ!月の奴等だったなそういや!」

 

「失礼するわ」

 

魔理沙が納得した直後に空間が歪み二人の姉妹が姿を現した

 

「おお依姫!逃げてきたのか?」

 

「逃げてません!ちゃんと使命は果たしました!」

 

「わかってんよお前がそんな奴じゃないってのはな……って事はこっちは豊姫か?久し振り過ぎて顔も覚えてないけど」

 

「……そうよ、お久し振りね頂点の大魔導士、霧雨魔理沙……」

 

来たのは綿月姉妹と月に向かった500人の生き残り8人だった

 

「お前生きてたんだな、どこにも居ないから死んでると思ってたぜ」

 

「それは私が説明します、月の都からかなり離れた場所に収容所が作られていたのです、そこにお姉様達は捕らえられていたのです」

 

依姫がクラウンピースの案内で都の離れで見つけた物はガルヴァスがソルパレスとは別に建造させた捕虜収容所、そこを解放し豊姫が率いる軍隊だけを地上に連れてきたのだ

 

「ふーん……良かったな、で?あんな大勢引き連れて来たのはひょっとして手伝ってくれんのか?」

 

「……屈辱は返すのが礼儀、とだけ言っておきましょう、月の軍隊1500名……お礼返しに参りました」

 

「お前も素直じゃねぇなぁ……まぁわかったぜ、だけどちょっと待て、準備が有るから……」

 

「攻撃開始!!」

 

「あっ!バカ待て!」

 

魔理沙の言葉を待たずに命令された月の軍隊が魔王軍に攻撃を仕掛け

 

 

「「「きゃあああああっ!!?」」」

 

 

一蹴された

 

「何故!?月の精鋭達が何故こうも容易く……!?」

 

動揺する豊姫に魔理沙は顔に手を当て天をあおぎ、パチュリーが代わりに告げた

 

「今、幻想郷の戦場には呪法が張られてるのよ、識別されていないあるレベル以下の者は負荷を掛けられてしまうの、御自慢の精鋭達ではレベルが足らない……当然の結果ね」

 

「そんな……何とかならないの?これでは来た意味が……」

 

そこに魔理沙が怒鳴る

 

「だから待てって言ったんだろドシロートが!アホンダラ!ボケ!今すぐあいつら下げろ!識別してやっからよ!」

 

「わ、わかったわ……」

 

怒られてしゅんとなった豊姫の能力で月の軍隊は結界内に移動させられる

 

「急ぎでやるぜパチュリー!こっちもヤバイ状況だったから正直嬉しい援軍だけどよ!あっちも気になるからな!」

 

「言われなくてもわかってる、急ぎましょう」

 

地上の戦いはまだ終わらない……

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

-ソルパレス「滅びの間」-

 

「究極!アセロラオリオンキィィィック!!」

 

「ゴアッ!?」

 

災厄の王が蹴り飛ばされる

 

「フランミラクルスペシャルウルトラスーパーメガトンパァァァンチ!!」

 

「グゴッ!?」

 

殴り落とされる

 

「風華「円舞陣」!!」

 

弾幕が打ちのめす

 

「夜符「ナイトバード」……」

 

闇鳥が命中し闇の柱を打ち上げる

 

「グゴゴゴ……!?」

 

強い圧力に閉じ込められる災厄の王

 

「グゴォォォ!!」

 

闇の力を爆発させ打ち払う

 

「これだけやってまだ元気……効いてない、のかな?」

 

大妖精から不安気な言葉が出る

 

いくら魔王軍三強の災厄の王と言えど頂点2人と王位2人からなる4人相手では成す術が無く一方的であった、だがさすがにこうも動けると疑いたくもなる

 

「そんな事はないぞ大妖精、ちゃんと効いとるよ……ダメージを感じないのとスーパーアーマーでそう見えるだけじゃ」

 

「スーパーアーマーって何ですか?」

 

「あぁわかるわけないか、ゲーム用語じゃからの……要するに大技以外は怯まない感じじゃな」

 

「……よくわからないけどわかりました」

 

大妖精が納得すると次は災厄の王を殴りつけているフランが叫んだ

 

「ねー!このままで良いのー?」

 

「良いぞフラン!ちょいそのまま頼むぞ!」

 

そう言うと忍は大妖精にも攻撃する様に言うと常闇ノ皇の横へ降り立つ

 

「準備は出来とるか?」

 

「誰に向かって言ってる怪王?完全ではないから少し時間が掛かっただけよ」

 

「略すでない!それではまるで怪しい王様みたいではないか!……まぁいい、準備出来とるなら結構、儂の時間も後5分くらいじゃしやるとするかパチモン!」

 

「フン……」

 

二人の王は災厄の王へ向く

 

「フラン!大妖精!次で決めるぞ!思いっきり叩き込んでやれぃ!」

 

「りょーかい!」

 

「わかりました!」

 

忍の言葉に二人が応じた

 

「これがあたしの新しい剣技!」

 

フランが長く伸びた魔剣レーヴァテインを出現させ、振り下ろす

 

 

「魔剣「アルテマソード」!!」

 

 

ズドオオオオオッ!!

 

 

災厄の王が背中から押し潰される様に床に埋まる

 

新しいとは言うがフランの放ったのはシュピーレンブレイクと同じく渾身の振り下ろし、新しくも何ともないただ名前が変わっただけ

 

「グゴ……ゴッ……!?」

 

変わったと言えるなら威力、昔より上昇した腕力の為に威力がふざけた事になっている、まさに破壊の一撃

 

「グゴ……ゴオオオッ!」

 

災厄の王が魔剣を押し退け立ち上がる

 

災厄の王の高い防御力とフランの荒削りであまり剣になっていない魔剣の鋭さ故に打撃と化していたが災厄の王の背は陥没し所々入ったヒビから黒い障気の様な物が漏れ出ている

 

「永劫なる風よ、我が意思に集え!」

 

大妖精の出した妖風が災厄の王を球体状に閉じ込め浮かび上がらせる

 

 

「風塵「封縛殺」!!」

 

 

発生させた幾多の風衝が外から侵入し衝撃を逃す事無く炸裂させる

 

「グゴゴゴゴゴオッ!?」

 

殺害を好まない大妖精には似合わぬ殺傷を目的とした技

 

敵はなるべく無力化を心掛けている彼女ではあるがそれが無理な時や相手が居る事も有ると理解し納得している、今戦っている災厄の王などまさにそれ

 

これは彼女がそんなどうしようもない時に使う出来れば使いたくはない最高峰の弾幕

 

「ゴアッ……ア……」

 

風牢から解放され落ちた災厄の王は立ち上がろうとしたが左腕が動かずバランスを崩し倒れる、更に広がったヒビからは障気が多く漏れている

 

「グ……ゴゴッ……」

 

今までのダメージに加え頂点二人の絶技を受け、ようやく限界を見せた

 

「さて、儂も魅せてやるかの」

 

災厄の王の前にはいつの間にか心渡を突き立てた忍が立っていた

 

「全ては友の為、貫くまで……!」

 

どこかからデーンデーンデーンと聞こえてきそうな雰囲気と共に忍は気合いを溜める

 

「さらばじゃ!!」

 

猛烈な勢いで突進突きを繰り出し、災厄の王を閉じ込める強度にある壁にメリ込ませた

 

「スペルカード風に倣えば「真「最終心牙-忍-」!!」ってところかの、これも運命、許されよ……なんての!」

 

気分良く笑う忍の背後を巨大な闇鳥が通り過ぎる

 

 

「皇夜「ウェルテクス・ナイトバード」!!」

 

 

常闇ノ皇の真技が災厄の王に命中し、闇の力を激しく爆裂させた

 

「……グッ……ゴ……」

 

明けた先にはあまりのダメージに体が崩壊間際の災厄の王

 

「……吸血鬼、やりなさい」

 

「トドメじゃフラン!」

 

常闇ノ皇の言葉に忍が叫ぶ

 

「!……オッケー!!」

 

察したフランは手をかざし能力を使う

 

「きゅっとして……」

 

ありとあらゆるものを破壊する程度の能力から作り出された目、災厄の王の命の塊

 

「ドカーン!!」

 

それは弱った事も重なりフランの手の中で無慈悲に握り潰された

 

「グッ……!?ゴアッ!?ゴアアアアッ!!?」

 

ビクリと反応した災厄の王に入ったヒビが広がっていく

 

「グゴゴゴゴゴゴゴ……!!?」

 

ヒビから障気が吹き出し体を崩壊させていく

 

「!!?」

 

その時フランは感じる

 

(とっても嫌な感じ……やっぱりあたしは間違ってなかった……)

 

崩壊が進むごとにそれが強くなっていくのを感じる

 

(容器ってそういう意味だったんだ……コレを貯めとくだけの……容れ者……)

 

「ゴゴゴゴ……ゴッ……ゴアッ!!?」

 

体の半分程が消えた時、残る体が内から溢れるモノに押され、消滅した

 

「……出るモノが出たわね」

 

災厄の王と言う容器から解放された真黒な巨塊に常闇ノ皇は告げた

 

「久し振りね……「ジャゴヌバ」……」

 

その言葉にも闇の巨塊は禍々しく蠢くだけで何も反応を示さない

 

「アレは……なんですか……?」

 

大妖精が怯えきる程にあまりにも強く禍々しい闇の力

 

「……アレは一部、大いなる闇の根源に侵された容器に貯まった邪神の一部よ」

 

「邪……神……」

 

「そう、名は「ジャゴヌバ」、異界滅神なんて下等種族には呼ばれていたわね……ろくでもない奴よ」

 

常闇ノ皇はゴミを見る様な目で睨んでいる

 

「なんであんた知ってんの……?友達……とか?」

 

フランでさえ冷汗を垂らしている、運命を覆すモノを感じ取っているのだ

 

「そうならマシだったんだけどね……私がアレを知っているのは元々1つだったからよ」

 

「1つ……?」

 

「闇という概念、そこから私と奴は生まれた……ちなみに全てを滅ぼす闇の大魔王もそうよ」

 

「……それで?」

 

「闇から生まれた我等は各々に使命を持った、私は闇の力で全てを「食らう」、大魔王は全てを「滅ぼす」、ジャゴヌバは全てを「染める」」

 

「染める……」

 

「それが奴をろくでもないと言う理由、全てを狂った闇だけの世界に塗り替える気なのよアレは……利さえ合えば大魔王(マデサゴーラ)にもスライムにさえ力を貸す!そこに誇りも矜持も無い……!」

 

かなりの嫌悪感を抱いているのを常闇ノ皇から感じる

 

常闇ノ皇やゾーマが孤高の王として誇りを持って自ら世界を好みの闇に変えようとするのに対しジャゴヌバは世界を自らと同じ存在で溢れさせ自らと同じ闇だけに染め上げようとする

 

美意識や崇高さは無い、キャンバスの絵を黒で塗るだけの様な行為、そこに意義も覚悟も無い、そうしたいからする、邪魔する者は染めていくだけ

 

だから嫌いなのだ、子どもの様な稚拙さが

 

 

……ズッ!

 

 

闇の巨塊が形を変え、手の形を作り無数に伸び4人に向かう

 

「きゃ!?」

 

目を閉じ身構えた大妖精だったが何も無い事に気付き目を開けると常闇ノ皇が出した障壁が手を全て防いでいた

 

「お前の者じゃあない、こいつらは私の者よ……お前にやるか」

 

防いでいるが手が強過ぎるからか徐々に侵食し突破しようとしている

 

「全部あたしが!」

 

「やめなさい、下手に触れればあんたが容器に変わるだけ」

 

「じゃあ能力で……!」

 

「それも無駄じゃよフラン、アレはジャゴヌバとやらの本体ではなく一部じゃ、そして全て、しかも質の悪い事に闇そのものじゃ、すなわち闇の概念、お主の能力も儂の心渡も概念までは壊せぬ……諦めい」

 

「ヤだよ!……こいつが広がったら幻想郷が闇に染まっちゃう!あたしにだってそれぐらいわかる!」

 

「そうなるじゃろうな……効かぬのは闇であるパチモンと言っていた大魔王くらいか、後はソルくらいかの、コレが何かを知らん事はあるまい、制御くらいは出来ようが今は期待出来まい……バーンでも初見でこの状態からは無理じゃろうよ、儂も無理」

 

気付けば状況は幻想郷の闇化と言う死まで迫っていた

 

「じゃあどうするの!?どうしたらコイツを……皆を助けれるの!?」

 

「イヤですよ!そんなの絶対……イヤです!!」

 

無力な二人の叫び

 

 

「やかましいわよ下等種族」

 

 

そんな二人に常闇ノ皇が告げた

 

「私に任せておきなさい」

 

常闇ノ皇が力を込めると手を球体に押し戻しぶつかる闇の力がスパークしパレスを鳴動させる

 

「ど、どうするんですか!?」

 

「……消滅させる」

 

「そんな事が出来るんですか!?」

 

「妖精……私を誰だと思っているの?」

 

怯えた大妖精に誇らしく常闇ノ皇は言う

 

「私は常闇ノ皇ルーミア、闇の女皇にしてお前達妖怪の頂に立つ者……」

 

闇を更なる闇の力が押し潰していく

 

「いくら強くなろうが所詮は下等、なら下等は下等らしく黙って私の背を見て……焼き付けなさい」

 

王たる威厳に溢れたその背を見た二人は異様な安心感を覚え口をつぐむ

 

「……」

 

消滅を進ませる常闇ノ皇

 

ビシッ……

 

己を保つ大事なモノにヒビが入る

 

(……やはり引き換えね)

 

ジャゴヌバの一部は言わばゲートに近い、闇の概念と同質故に闇と繋がっている、それは災厄の王と言う巨大な容器に込められていた分、厄介さで言えば本体と変わらぬ程

 

それに対し常闇ノ皇が行っているのは光ある限り無尽に生まれる闇そのものが無限に吹き出てようとするのを無理矢理ゲートごと消滅させようとしているのだ

 

(何やってるのかしら私は……妖怪はここだけに居るわけじゃないのに……)

 

もし常闇ノ皇が全力なら、封印を完全に解かれた完全体だったなら問題は無かった、かなりの消耗はするだろうが死ぬ事は無い

 

(……違う、わかってる……)

 

だが今は違う、全力を出せない常闇ノ皇の今では力が足りない

 

それを行うのは自らの命と引き換えだったのだ

 

(私は……幻想郷の!幻想郷に生きる妖怪の王!だから……!)

 

常闇ノ皇が生きた時代はまだ幻想郷は出来ていない

 

だが常闇ノ皇と戦った人間や妖怪達の生き残りが幻想郷を作った

 

「お前の好きにさせるものか」

 

ならば民なのだ

 

食糧としていた、自分の所有物だとも思っていた、ならば守るのは当然の事なのだ、王ならば

 

その扱いに是非は有れど常闇ノ皇は己の為に己以外を守るのだ

 

 

ビシッビシッビシッ……

 

 

命が砕けていく

 

「……」

 

苦しい筈、とても苦しい筈

 

だがそんな気配をおくびにも出さず王としての背を毅然と見せつけ続ける

 

(もう……少し……)

 

球体を滅しきる間際、最後の一押しを決める刹那

 

 

『おいパチモン』

 

 

フランと大妖精の後ろに居た忍が語りかけてきた

 

「……何よ」

 

『お主はそれで良いのか?』

 

「……良いも悪いも無い、これが私の王道」

 

『副人格も道連れか……フランが悲しむのう』

 

「知った事ではないわ、人格は分かれても魂も体も私のモノよ」

 

フッ、と笑った常闇ノ皇は昔に交わした約束を思い浮かべる

 

「ただ心残りなのは……バーンと雌雄を決せなかった事ね……」

 

『そうか……』

 

常闇ノ皇の力が最大に高まり球体に向かった

 

『ではチャンスをやる!さっきカバを見て面白い場所を知ったしどうせ儂も時間切れじゃしの、置き土産をやろう!感謝せい!』

 

消滅の瞬間に忍の声を聞き

 

「……フンッ」

 

常闇ノ皇は静かに目を閉じた

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「き、消えた……」

 

静かになった間、そこにはもう災厄の王もジャゴヌバの一部も居ない

 

「勝った……んだよね?」

 

静寂が逆に不気味に感じれる程何も起きなかった

 

「あ、あの……ありがとうござい……え!?」

 

常闇ノ皇に礼を言おうとした大妖精が気付く

 

「ルーミアちゃん!?」

 

そこに立っていたのは常闇ノ皇ではなくよく知る友達のルーミアだった

 

「あっ!大丈夫ルーミアちゃん?」

 

倒れそうなのを受け止め覗き込む

 

「良かった、眠ってる……でも急にどうして……」

 

「力を使い果たしたからじゃよ」

 

忍が歩み寄ってきた

 

「あ、忍小さくなってる」

 

「時間切れじゃよフラン」

 

ルーミアの頬をつつきながら忍は語る

 

「もうこやつがあのパチモンになる事は無い」

 

「何で?」

 

「儂の超凄い力で魂を分けてやった、奴程なら時間さえ掛ければ往年の力も体も作れるじゃろうよ」

 

カカッと笑う忍

 

「魂を分けたって……じゃあ常闇ノ皇の魂は何処に行ったんですか?」

 

「ここに来る途中まで一緒に居たカバを探ったら面白い場所を見つけての!そこへ送ってやった」

 

「カバ?……本当に大丈夫なんですか?」

 

「さぁのう……そこまでは知らんよ」

 

「……もういいじゃん!ねぇ大ちゃん!」

 

フランが上を見上げ常闇ノ皇を想う

 

「すっごく格好良かったね!」

 

「うん……本当に格好良かった……ありがとうございました、ルーミアさん……」

 

気高さの中にあったほんの小さな優しさを見せてくれた暴王に礼を贈る……

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

-幻夢空間-

 

「あらいらっしゃい!新人が来たわよデスタムーア!竜王!ホラホラ挨拶しなさい!」

 

「……」

 

「なんだと!?儂の空間に勝手に入れるとは……!あの吸血鬼め!許さんぞ!」

 

「……」

 

「久し振りだな皇よ、ここに来た以上観念するがいい……我等と共に過ごそうではないか、歓迎してやろう」

 

「……」

 

常闇ノ皇は小さく溜め息を吐く

 

「まぁ良いわ……封印に戻るよりは……ね」

 

王の集う空間にまた新たな皇が加わった

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「儂もう戦えんから引き返す!」

 

忍が踵を返す

 

「外は大丈夫なんですか?」

 

「大丈夫じゃろ、今だに誰も来んと言う事は全滅させたかまだ戦っとるって事じゃしの、まだ戦っとったら隠れとるよ」

 

「わかりました……気をつけてください」

 

「お主達の方が気をつけねばならんじゃろう?」

 

忍は先に続く通路を指差す、忍は終わりだが二人はまだ終わりではない

 

「任せてください!」

 

「まっかせといてよ!」

 

二人は強く答える

 

「勝つのじゃぞ!コイツは儂が連れていってやる、じゃあの!」

 

ルーミアを抱えて行った忍を見送った二人は意気を高める

 

「よーし!行こっフランちゃん!」

 

「うん!行こ!」

 

二人はソルへ続く最後の間を後にした……

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「……よく防いだものよな」

 

災厄の王を破られてもソルに焦りは無かった

 

(放っておけばこちらにも被害が出る故あやつ等が片付いたら止めようとしたがまさか消滅まで持っていくとは……)

 

(認識を改めたつもりだったがまだ侮りが残っていたか……まぁアレは余にとっても魔王軍にとっても厄介ではあった、消えたところで惜しくもない)

 

別に災厄の王を重宝していたわけでもないソルは気にもしない

 

「……来るか」

 

気になるとすれば一番近い場所まで来ている二人、彼方のバーンに触れた者の方が気になっていた

 

「早く来い……ちょうど、酒も切れたところだ……」

 

太陽神は静かに笑う……

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

-ソルパレス「騎士の間」-

 

「……」

 

ダイがゆっくりと近付いてくる

 

「あ……あぁ……」

 

ルナは恐怖で動けない

 

「……」

 

剣を構えながら近寄ってくる

 

(ダメ……体が動かない……)

 

ダイは目の前で止まった

 

(誰か……助け……)

 

祈りに御守りが光を灯る

 

その瞬間……!

 

 

 

ズガアッ!

 

 

 

ルナの背後の通路が有る壁が弾け飛んだ

 

 

「オオオオオッ!!」

 

 

飛び出たバラモスがダイを殴り飛ばす

 

「無事か藤原妹紅の子よ」

 

「バ、バラモスさん……」

 

「……ヌゥ!」

 

ルナの無事を確認したバラモスがダイへ向き顔を曇らせる、その見た目の不気味さかそれとも秘めた力を感じ取ったのか

 

「……」

 

不意打ちでさえもしっかりと剣の腹で防御していたダイは剣を下げバラモスを見つめる

 

「コロシテヨ……」

 

 

ズオッ!

 

 

竜闘気が爆発する様に高まり髪を逆立てる、額に浮き出た紋章が強烈な光を放ち肥大化し浮かび上がる

 

「こ……これは……」

 

バラモスが思わず一歩退いてしまう威圧感

 

竜魔人

 

竜の騎士のマックスバトルフォームであるその姿は見ただけで魔王であるバラモスをして戦慄させる力を感じさせる

 

身に宿る闘いの遺伝子がバラモスという強敵に出し惜しみを許さなかったのだ

 

「……!」

 

ダイが斬りかかる

 

ズバッ!

 

「ウグオオオオッ!!?」

 

バラモスの右腕が落ちる

 

凄まじいまでの竜闘気が込められた斬撃は魔王の体でさえ容易く両断する

 

「グゥ……メラゾーマ!」

 

火球を放ちダイが燃え上がる

 

 

ズッ……!

 

 

「ウゴアッ!?」

 

剣が炎から飛び出し肩を貫く、ダイにダメージは無い

 

「グハアッ!?」

 

剣を握ったまま回転して放たれた踵落としで床に叩きつけられる

 

「……」

 

ドッ!

 

「ガハッ!?」

 

顔を殴られ血肉が飛び散る

 

ドゴッ!

 

「グッ……オッ!?」

 

たった2発で顔面が陥没し苦しみの嗚咽を吐かせる

 

ズドオッ!

 

蹴り飛ばされる、軽く蹴られた筈なのに巨体がボールの様に転がっていく

 

「オッ……ガァ……ウゴオッ!!?」

 

バギクロスの更なる追撃が体を切り刻む

 

「……」

 

ダイが天に手をかざし雷雲を発生させると手を振り下ろした

 

「グオアアアアアッ!!?」

 

雷雲から放たれた黒い雷光がバラモスを焼き焦がす

 

「ッゥ……!!?」

 

エビルデインとでも言うべき魔の雷光、魔に染まれど聖なる呪文はバラモスを戦闘不能にまで追い詰める

 

「……逃げよ」

 

「!?」

 

恐怖にすくんでいたルナはバラモスの出した言葉が自分に向けられていると知る

 

 

ザンッ……

 

 

直後にバラモスの首が刎ねられルナの前に落ちた

 

「すまぬ藤原妹紅の子よ……我では勝てぬ……逃げるのだ……」

 

「バラモス……さん……」

 

仮初めの体が崩れ、残った顔も崩壊していく

 

 

ドスッ……

 

 

「逃げ……よ……」

 

生きているのを許さないとばかりにダイに剣を突き刺されバラモスが崩れ去り、消える

 

「あ……あぁ……」

 

ルナから絶望の声が漏れでる

 

輝夜や青娥を倒され、母の為に助けてくれたバラモスすら目の前で殺された

 

「……」

 

「ひっ……」

 

目を向けられへたり込んだまま情けなく後退る

 

仕方ない、どんなに強くあろうとしてもまだ10歳なのだ

 

強過ぎる敵に心が負けて折れてしまうのは仕方がない

 

「……」

 

剣を背に回し構えられる、あの腕が動いた時、死ぬと幼心に理解する

 

(誰か……助けて……!)

 

ルナは叫ぶ

 

(誰か……!!)

 

この現実から救ってくれと

 

ポゥ……

 

御守りが光を出すが気にもならない

 

 

「……」

 

「ッ……!!?」

 

 

無情にも剣は振られ

 

ルナは死を覚悟した

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

キィン……

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

間に……金属音が響き渡る

 

「あ……」

 

ルナの命を切り裂く魔竜の凶刃は寸前で止められていた

 

「ああああぁ……」

 

煌めく不死鳥の剣によって

 

 

「もう大丈夫だルナ……」

 

「ロラン……さぁん……!」

 

 

泣きながらルナは絶命の危機を救ってくれた勇者・ロランを見上げる

 

 

「下がってるんだ……」

 

 

絶体絶命の危機を救うのは勇者の役目だ、そうあるべきなのだ

 

これまでは居なかったが今は違う、居るのだ……幻想郷に味方する本当の勇気を持った勇者が!

 

「君は……」

 

勇者同士惹かれ合う運命なのか……

 

愛に導かれ、血の勇者は堕とされた魔勇者と相対する

 

 

「君は僕が守る!!」

 

 

その血は世界を幾度となく救った血

 

大魔王を倒し、竜の王を倒したロトの血をひく最強の子孫

 

 

「お前を……破壊する!!」

 

 

……破壊神を破壊した男!!

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 




明けましておめでとうございます。
落ち着いたら早く書けますね、勇者対勇者!この胸熱な展開を早く書きたかったので頑張りました!

それとは別に災厄の王とジャゴヌバに関してちょっと余談を……実は私の調査不足でジャゴヌバの存在を昨日知ってしまいました、本来ならまだよくわからん大いなる闇の根源は闇の概念そのものでとりあえず皆を災厄の王と同じ存在にしようとする……みたいなオリジナルな感じだったんですが知ってしまったので少し変更、なんか変な感じになってしまったかもしれません、すいません。

それと忍を貸してくださり挿絵まで書いてくれた根無草様に御礼を……と思ってましたが暫く前から音信不通でなんとも……だけど言います!ありがとうございました!


・現在の主な犠牲者(リタイア含む)
幻想郷 永琳、咲夜、白蓮、チルノ、にとり、霖之助、アリス、美鈴、幽香、竜王、紫、青娥、芳香、輝夜、常闇ノ皇、忍、バラモス

魔王軍 ザングレイ、ダブルドーラ、キルギル、親衛騎団(全滅)、純狐、へカーティア?、バベルボブル、戸愚呂、戸愚呂(兄)?、テリー、ゴリウス、キル、ガルヴァス、グレイツェル、ヴェルザー、ゼッペル、災厄の王(ジャゴヌバ)


今年もよろしくお願いします。

次回も頑張ります!

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