マッハと暗殺教室   作:ジョンウォン

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転校生の時間

「ただいまー」

 

「おかえりー」

 

修学旅行を終えて家に帰ると姉ちゃんが帰っていた。

 

「あんた修学旅行先でもロイミュードと戦ったんだって?」

 

「まぁ、でも、同じ東京からの修学旅行生だから問題はないと思うよ?」 

 

その後、晩御飯を食べたあと京都のお土産の八つ橋をデザート代わりに姉ちゃんと食べてると、鳥間先生から一斉メールが放たれた。

内容は、

 

 【明日E組に転校生がくる。姿を見ても騒がないよう。】

 

とのこと。……姿を見て騒がない?

外国人かなにかか?

いや、別に外国人見ても騒がないけど……。

少し疑問に思いながら俺はクリムに呼ばれ地下の調整室に入った。

 

「このサイドカーはデットヒート。マッハのパワーアップ用だ。」

 

「止まれとか拡散とは違うの?」

 

「シグナル交換とかまたちがう。マッハ自体の数値があがる。ただ、一定を超えると暴走するので使いすぎ注意だ。」

 

なるほどデメリット付きのパワーアップね、使う時はより注意が必要だな。

 

その後筋トレをして、ベッドに入った。

 

--次の日--

 

俺が教室に入ると、俺の席の横にでかい黒い箱…機械?がおいてあった。

すると、いきなり光って、

 

「おはようございます。転校生の自立思考固定砲台です。よろしくお願いします。」 

 

それだけ言うと、画面は消えた……。

これ驚いたけど騒げねぇ……むしろだんまりになるわ……。

 

そして授業が始まった。

……にしても、どやって暗殺するんだろ?自立思考固定砲台……砲台?砲台……。

なんか嫌な予感が……とか思ってると隣から

 

ウィィィィィィン、と機械音が。

 

ゆっくりと隣を見ると、自立思考固定砲台の側面がバッ!と開いて銃が多数出現。

全弾発射。

殺せんせーはマッハで避けながら、

 

「自立思考固定砲台さん、授業中の発砲は禁止ですよ」

 

「すみません。気をつけます。続いて第二攻撃を、行います。」

 

全然わかっちゃいねぇ……。

それに、これだけ派手にやられると授業どころじゃねーし。 

 

バチュ!!

 

「「「!?」」」

 

なんと自立思考固定砲台から発砲された弾が殺せんせーを捉えた。

殺せんせーは冷静に、

 

「ブラインドですか…。」

 

と言う。それに対し自立思考固定砲台が

 

「右指先破壊。増設した副砲の効果を確認しました。次の射撃で殺せる確立0.001%未満。次の次の射撃で殺せる確立0.003%未満。卒業までに殺せる確立90%以上。卒業まで、よろしくお願いします、殺せんせー」

 

確かに、これなら殺せんせーを殺せるかもしれない。だがその前にみんなが黙っちゃいねぇと思うが。

 

--休み時間--

 

「で、自立思考固定砲台から出た弾は俺たちが片付けると。」

 

「ったく、弾を掃除する機能とかねーのかよ。」

 

「無駄無駄。機械に何言っても駄目だ。」

 

みんなはブーブー言いながら片付ける。

その間肝心の自立思考固定砲台は真っ暗画面にしている。

結局その日は一時間もまともな授業ができず、自立思考固定砲台の発砲に付き合わされた。

 

--次の日--

 

「はぁ〜…今日もあれに付き合わされんのか〜…」

 

登校していると、杉野がそうぼやいた。

まぁ、仕方ない。

一緒にいたクラス委員長の磯貝が、

 

「鳥間先生に言おう…。あれ以上自立思考固定砲台といたら迷惑だって。」

 

「言っても無理だよ……国の決定。国の方針。いくら鳥間先生でも逆らえないよ。」

 

俺がそう言うと二人揃って「はぁ〜」とため息をつく。

そして教室に入ると、自立思考固定砲台がガムテープでぐるぐる巻にされていた。

まぁ、だれかするとは思ったけど。

 

「システム、起動。本日の第一攻撃を……!?」

 

みんなが見るなか、自立思考固定砲台は自分の異変に気がついた。

 

「これは殺せんせーがやったのですか?これは生徒への危害と…、」

 

そこまで言いかけて、本体にガムテープがぶつけられた。

ぶつけた本人は、寺坂。

 

「ちげーよ。やったのは俺だ。迷惑なんだよ。」

 

寺坂のおかげで今日はずっと授業に集中できた。

その間自立思考固定砲台の画面はずっとくらいままだった。

そして、放課後。みんなが帰った教室に俺は残っていた。

自立思考固定砲台に向かって、

 

「おい!いるよな?」

 

と言うと画面がついて自立思考固定砲台が写った。

 

「なんでしょうか?」

 

「お前さ、なんでみんなが怒ってるか、縛られたか、わかるか?」

 

少し考え、「わかりません」と、

ならしかたない。

 

「それはな、お前がお前の事しか考えてないからだよ。みんなは授業の時間を奪われ、弾の片付け、あげくにそれが卒業まで続くときた。みんなにメリットがないんだよ。」  

 

と言うと、また少し考え、

 

「なるほど。理由には納得しました。」

 

ん?なんだ、物分りがいいな……。

 

「ですが方法がわかりません。」

 

う〜ん…。その機能は開発者が入れなかったってことか。

 

「ではそこからは先生達に任せてもらいましょうか。」

 

と言って入ってきたのは殺せんせーとクリムだった。

 

「彼女の事は任せたまえ。私達がなんとかしよう。」

 

「はい。危害を加えてはいけないとは言われましたが、性能アップしてはいけないとは聞いていませんからねぇ。」

 

とクリムに続いて殺せんせーが言ったので、任せて帰えることにした。

教室を出た瞬間。

 

「……殺せんせー……このスイーツ店ラインキングのメモリは本当に必要なのかね?」

 

大丈夫かな……?

 

--次の日--

 

「今日はどうなるのかな…」

 

杉野が不安そうにつぶやくので、

 

「今日は多分大丈夫だよ。」

 

「なんでわかるんだ?」

 

「まぁ、いろいろね」

 

適当にはぐらかして教室に入った。

 

「おはようございます!坂上さん!杉野さん!」

 

固定砲台は窓型の液晶パネルではなく、直方体全体に姿が映る。そこには全身が表面に映し出され、可愛い姿が映る。今までとは違い笑顔で、そして明るい声で話掛けてきた。

 

「「え、えええぇぇぇぇぇぇっ!?」」

 

俺と杉野は口を上げて驚く。

すると殺せんせーが後ろに立って、

 

「親近感を出すための全身表示液晶とタッチパネル、体・制服のモデリングソフト。全て自作で8万円!」

 

「今日は素晴らしい天気ですね!こんな日を皆さんと過ごせて嬉しいです!」

 

「豊かな表情と明るい会話術。それらを操る膨大なソフトと追加メモリ。同じく12万円!」

 

これは……やりすぎだろ!?!?

 

「みなさん…本当にすみませんでした……。これからはみなさんと協力する暗殺をお約束します。」

 

自立思考固定砲台はみんなにしっかりと頭を下げて謝り、これからは協力すると言った。

 

「ちなみに……先生の財布の残高………5円!」

 

うん、それはどうでもいい。

クリムが帰ってきてから疲れてたのはこのせいか?

 

「ってかタッチパネルって言ったけど……」

 

俺はそうつぶやいて自立思考固定砲台の頬の部分に触れてみる。

すると、

 

「あっ……んっ」

 

ちょ!?なんて声を……!

すると同時に殺気を感じた。

矢田……?めっちゃ睨まれて……

いや!?こっちも……有希子……!?

怖い………

 

「へっ、何騙されてんだよ。結局そのタコが改造したんだろ?どーせまた考えず連射するんだろ、このポンコツは。」

 

声の主は寺坂。

その、言葉に自立思考固定砲台は、

 

「ポンコツ……。そう言われても仕方ありません……。昨日までの私はそのような行動をしてましたから……。」

 

そういって「ううう……」と、泣き出した。

それにみんなが

 

「あーあー寺坂君が泣かしたー!」

 

「寺坂君が二次元の女の子泣かした」

 

「なんか誤解される言い方やめろ!」

 

寺坂が盛大に突っ込んだところで

 

「いいじゃないか、Dを、一つ所から女は始まる。」

 

「いいのか竹林!それ初ゼリフだぞ!!」

 

そんな感じにワチャワチャやって、

自立思考固定砲台は長いので、今後律と呼ぶことになった。

 

その時カルマが言った、

「これを、製作者が、どう思うかわからないよ」という言葉が気になって今日は夜まで張り込んでいる。

どーせ、気づいたらすぐやってくるだろ。

 

その夜、案の定製作者はやってきた。

 

「こんにちはマスター!」

 

「なんだこれは!どう考えても暗殺に不要な部分が入っている!すぐに取り除くぞ!」

 

と、また改造されそうなのでここで割って入る。

 

「待てよ、悪いがあんたらはこのまま帰れ。」

 

「誰だい?君は」

 

「ただのクラスメイトだよ。」

 

そっからはもう水掛け論。話が収まらない。すると、製作者は頭を切らし、手段に出た。

なんと三人いたその三人共がロイミュードに変わったのだ。

 

なんとか表に出した俺は変身する。

 

〚シグナルバイク!ライダー!マッハ!〛

 

「追跡!撲滅!いずれも〜マッハ!仮面ライダーマッハー!!」

 

今回は最後まで言えた!

 

三体同時にかかってきた。こちらも、ゼンリンシューターを構えて、接近する。

ロイミュードの攻撃をゼンリンシューターで弾きつつ蹴りや斬撃を入れる。

更に俺はボタンを、四回押してシフトアップする。

 

〚ズッート、マッハ!〛

 

これで俺はロイミュードに出せないマッハのスピードで動ける。

高速移動しながら攻撃を、着実に、

 

「はっ!ほっ!よっ!」

 

ゼンリンシューターで切るたび敵は転がる。

 

「くそっ、たかが中学生に……」

 

〚シグナルバイク!シグナル交換!キケーン!〛

 

「これ。超危険だから」

 

そういってゼンリンシューターで撃つ。そこから…マリオのキラーを連想させるモンスターがあらわれ、ロイミュードを襲う。

モンスターがロイミュードを一箇所に集めたところで、

 

〚必殺!フルスロットル!キケーン!〛

 

「だぁぁぁぁぁぁぁ!!」

 

必殺キックを注ぎ込むとロイミュードは三体共爆発した。

 

「ぐわぁぁぁぁ!」

 

「いい絵だったでしょ?」

 

 

教室に帰ると律とクリムがいた。

 

「あぁ、拓実、どうやら律の管理者権限がなくなったらしいが、律が拓実に管理者になってほしいと」

 

「は?俺?ほんとに?」

 

「はい!ぜひ坂上さんに……拓実さんに!」

 

「まぁ、いいけども」

 

結局、律の管理者になった俺は、いつもと変わらず過ごすことになる。




ヒロインはまだ考え中です。
個人的に好きなのは矢田、神崎、律なのでこの中からとは思っています。

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