マッハと暗殺教室   作:ジョンウォン

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転校の時間

--二年前--

 

 「変身!」

 

〚ドライブ!タイプスピード!〛

 

 「ひとっ走り付き合えよ!」

 

この日、一人の少年は大量の機械生命体・ロイミュードの前に立っていた。

しかし、少年に恐怖や焦りはなく、自信に満ち溢れていた。

そして、仮面ライダードライブ対機械生命体・ロイミュードとの戦いが始まった……。

この戦いの結果を知るものは誰もいない。

 

--二年後--

 

 「今日からお世話になります。」

 

 「君が坂上拓実君だね?私はこの学園の理事長、浅野だ。」

 

俺、坂上拓実はこの学園に転校することになった。理由としては二つ。

一つ目はロイミュードが最近ここの生徒を襲うため、この学園にいるほうが守りやすい。

二つ目はこれは偶然。ほんとにたまたま国家機密を知ってしまったから。

 

時は三日前に遡る

 

--三日前----

 

 「拓実!ロイミュードだ!」

 

なぜか意志のあるベルト・クリムの誘導で俺と姉ちゃんはロイミュードの元へ車を走らせていた。姉ちゃんは防衛省に属していて、ロイミュード殲滅係だそう。

 

 「ちょ、姉ちゃん運転荒い!」

 

 「しょーがないでしょー。ちょっと遠いし…」

 

といいつつかなり荒い運転で現場についた。そこで二人の女性がロイミュードから逃げていた。相手は一体。余裕だな、これ。

車から飛び降りた俺はそのまま駆け出してロイミュードに飛び蹴りを食らわせた。

 

 「おぉぉぉりゃ!!」

 

 「ぐぇ!?」

 

………思ったより威力あったな…

 

 「お前………まさかマッハか」

 

 「ご名答。じゃ、行くぜ?」

 

チラリと襲われてた二人を見ると、姉ちゃんがしっかり保護。これで安心して戦える。

そしてバックルを取り出して腰に押し当てる。バックルからベルトが伸びて巻き付く。カバーを開くと音が鳴り出す。

シグナルバイクを取り出してベルトにセットする。

 

 〚シグナルバイク!〛

 

変身ポーズを構えて、カバーを閉じる!

 

 〚ライダー!マッハ!〛

 

仮面ライダーマッハの完成。 

 

 「追跡!撲滅!いずれも〜…マッハ!仮面ライダー……マッハ!」

 

 「……お前長いんだよ!」

 

ごもっとも。

ロイミュードが殴りかかってきた拳を弾いて逆に腹パン。そのまま素早く飛び膝蹴りを食らわし着地と同時に回し蹴り。

 

 「てめぇ…」

 

転がるロイミュードが忌々しそうに言うが、こいつ弱い。

専用武器・ゼンリンシューターを構えて連射。

 

 「ぐわぁぁぁ」

 

ロイミュードは再び地へ。

ゼンリンシューターのタイヤ部分を回す。

 

 〚ゼンリン!〛

 

そして一気に距離を詰めてゼンリンシューターで叩く。

 

 「ぐぉ」

 

火花が散る。

 

 「まだまだ!」

 

ゼンリンシューターを、器用に使い、連続で切る。

 

 「ぐ……」

 

 「さて、これで終わりだ」

 

 〚必殺!フルスロットル!マッハ!〛

 

カバーを開いて、ベルトにあるボタンを一回押す。そして再びカバーを閉じる。

 

 「はぁぁぁあ……セイハーー!!!」

 

 「ぐわぁぁぁぁぁぁ!」

 

必殺キックが直撃し、ロイミュードは大爆発。

 

 「いい絵だったでしょ」

 

 〚オツカーレー〛

 

変身を解除し、姉ちゃんの元へ戻る。

 

 「あ、あのっ、ありがとうございました!」

 

 「ありがとうございました〜」

 

襲われてた女性が言ってきた。見たところ、同い年のようだ。

 

 「いや、別に……」

 

あまり人と話すのは得意ではない。

姉ちゃんは呆れた顔して、

 

 「怪我とかなくてよかったよ〜。今後も気をつけてね」

 

 「はい!」

 

本来はそれで終わるはずなのだが、状況が変わった。

 

 「矢田さん!倉橋さん!大丈夫ですかーーーーー!!!!???」

 

どっから来たこの……タコ!?

 

びっくりする俺。

呆れた二人の女性。

少し焦る姉ちゃん。

こっちを見て固まるタコ。

 

その後姉ちゃんと一緒に防衛省に行った俺は、鳥間という人から説明を受けた。そして俺がE組に入るか記憶削除の手術を受けるか迫られた。

そんなの決まってる。

 

 「転校出お願いします」

 

------

 

 「一応試験も受けてもらったが…悪くないね、E組なのが勿体無いよ」

 

 「はぁ、そりゃどうも?」

 

まぁ、クリムから色々教えてもらってるからな

 

 「君は我が学園のE組制度をしっているかい?」

 

 「まぁ、大まかには」

 

E組。表向きは学力強化クラスと言われているが実際は違う。

たとえるなら働きアリの法則。

95%の働きアリと5%の怠けアリ。

この学園の生徒はE組を忌み嫌い、嫌がらせ、イジメがあってもE組は何も言えない。そういうことから

A組からD組の人間はE組のようにはなりたくない。E組にだけは行きたくないと思うようになり、この理事長の教育理念が成立する。

 

 「ならよろしい。E組はE組でなければならないからね。」

 

 「………失礼しました。」

 

理事長室から出た俺はE組の校舎へ行くため山を登っていた。俺は、まぁ、余裕だけど、これ毎日登るのか……。むしろこっちが働きアリなのでは……?

 

 「待っていましたよ、坂上君。」

 

 「どーも初めまして。ターゲット。」

 

 「殺せんせーとおよびください。」

 

 「じゃあ俺も気安く名前でいいよ」

 

殺せんせーに聞いたが、クリムがもう先にすべての説明を、終わらせたようで、俺がマッハである事、ロイミュードの事などなど。

ちなみにクリムも講師としてE組にいるようだ。

 

 「坂上拓実です。よろしく。」

 

教室で色々質問を受け、席に座る。

隣は赤髪の赤羽カルマ。

もうなんかイタズラ野郎なのが滲み出てる。

 

 「よろしくね〜、気安くカルマでいいからさ」 

 

 「お、おう」

 

殺せんせーの授業は……わかりやすい……。なんか悔しいなオイ。

昼休み、一人で外の木陰で昼飯を食っている。ここは空気がきれいで自然がある。正直いいところ。

ここは本当にE組を離すために作ったのだろうか……。

 

 「あー!ここにいたー!」

 

後ろを振り返るとあの時助けた二人が弁当持って歩いてきた。

 

 「たっくんどこにもいないから探したよ〜」

 

 「矢田に倉橋?どした?なにか御用で?」

 

 「一緒に食べようよ」 

 

 「お、おう」

 

この二人は何かあるたび絡んでくる。

物好きなやつだわ……。

 

 「たっくん班決まった〜?」

 

倉橋が聞いてきたが見に覚えがない。

 

 「班?」

 

 「修学旅行の班だよ」

 

あぁ、修学旅行ね。

 

 「んー、俺は修学旅行行かないかなー。まだ来たばっかだし、気乗りもしないし」

 

 「えぇー……行こうよ〜」

 

倉橋よ……世の中には入りにくい所があるものだよ。

 

 「そうだよ、行こうよ」

 

矢田よ……なぜそこまで迫ってくるのだ……近い近いよ、あと、目の行き場が………。

とそこに、

 

 「ではこういうのはどうでしょう?

電車や宿はともに行動し、自由時間は一人で行動する、でどうでしょう」

 

 「殺せんせー……まぁ、それなら」

 

俺が納得すると後から

 

 「あぁ、拓実、少しいいかね?」

 

 「クリム!あぁ、大丈夫」

 

 「ちょっと!殺せんせー!私達の班に引き込みたかったのに!」

 

 「なんであーゆーの言っちゃうの〜?」

 

 「ニュヤ!?そうだったんですか!?」

 

……聞こえない、オレナニモキコエナイ

 

 「んで?なんの用?クリム」

 

 「うむ、修学旅行だが、いくら京都といえいろいろ安心できない。一応シグナルバイクは全種持っていくように」

 

 「なんだそんなことか」

 

 「本当は私から一人で行動してもらおうと思っていたからね」

 

俺はクリムの話を終えて二人の元に戻ると土下座をして中学生に説教されている国家機密がいた。

俺はなにも見ていない。聞いていない。そっと教室にもどった。

 

 「やっぱ嵐山だよなー」

 

 「映画村行きたーい!」

 

 「清水寺とかさ!」 

 

この時間は修学旅行のコース決め。

この修学旅行でも暗殺教室は行われる。

話によると、腕のいいスナイパーの殺し屋のサポートをすると。

狙撃しやすい場所などをセレクトするようだ。

その様子を色仕掛けの殺し屋、イリーナ・イエラビッチことビッチ先生と見ていた。

 

 「全くたかが国内旅行ではしゃぎすぎよね。私なんかありとあらゆる国を渡ってきたから今さら国内旅行なんて…」

 

 「じゃあビッチ先生留守番ね〜」 

 

 「花壇に水やっといてよ〜」

 

ビッチ先生一瞬の静寂。のち、

 

 「私抜きで楽しそうな話してんじゃないわよ!」

 

 「あーも!行きたいのか行きたくないのかはっきりしろよ!」

 

その様子を舞妓はんのカッコで見守る殺せんせー。

 

 「で?なんで殺せんせーはそんなカッコしてるの?」

 

 「にゅ?そりゃ皆さんと行く初めての旅行ですからね、楽しみなのですよ」

 

………そもそも国家機密が旅行していいのか?

 

 「あぁ、そうそう、修学旅行のしおりを作ってきました!一人一冊です!!」

 

とマッハ20で修学旅行のしおりが配られた。

配られたのだが、

 

 「おっも!」

 

 「なにこれ!」

 

 「先生ちょっと張り切って、ありとあらゆる情報書きました!喜ばれるお土産ランキングから京都の人の特性から建物の由来や構造まで!初回付録はミニ工作金閣寺です!!」

 

 「「「多いわ!!」」」

 

どんだけ楽しみにしてんだよ……

しおり、もとい京都辞書を学校において家に帰り、修学旅行の準備を整える。

それとついでにしおりに目を通していた。

 

 「拓実、忘れ物はないかね?」

 

 「多分ね、ってかクリムは修学旅行の間どこにいるの?」

 

普段は専用の台座で自由に動けるが、旅行の間はできない。

 

 「集合場所までは拓実のカバンの中にいる。その後は鳥間と共にいる。」

 

なるほど、そのほうがいいな。

 

 「ってことは、カバンにクリムがはいるだけ開けないとな」

 

 「すまないね」

 

ま、持ってくのものないけどな。

 

 




こんかいは3500文字ですが、今後はもっと少なく、のんびりやっていくつもりです。

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