ひだまりスケッチ&無敵鋼人ダイターン3withクレヨンしんちゃん(凍結) 作:越後屋大輔
「伯父貴、また日曜大工挫折したの?」庭に放り出された工具や材木を見渡して幸太が寝転がってるひろしに問う。
「いいだろう、どうせ俺にゃ才能なんてねーんだよ」
「そんな卑屈にならんでも」幸太は材木を拾い集めてトンテンカンテンと何かを作り始めた。
1時間後、ひろしが作る予定だった見事なウッドデッキが完成した。
「おぉ、幸ちゃんスッゴいゾ!」
「パパより役に立つわね~」
「たったっ~いにぇ」
「ヘンだ!どうせ俺なんか俺なんか」グズッ、半べそをかくひろし。
「幸太君器用ねぇ」
「こりゃ大したモンだわ」
「ワーイ今夜はバーベキューだぁ!」
「よくこんなの作れるね」ひだまりズからも評判がいい。
「まあ、両親に放ったらかしにされて育ったんで。このぐらいは」
((((ホント酷い親だ…))))
「それより余った材木の端切れどうします?」みさえに尋ねる幸太、因みに血縁者のひろしにはタメ口だがみさえには敬語で話すのが習慣になっている。
「あの、私やりたい事があるんですけど」
ゆのの提案でひだまりズ&幸太は自分達の表札を作ろうという話になり、ヒロと幸太が文字を書くのに必要なペンキ等を買いに出掛けていった。
「オラも表札作りた~い」
「しんちゃんは元々[野原]だから必要ないでしょ?」沙英にアッサリ脚下され思いっきり頬を膨らませるしんのすけ。スルーして作業する3人、買い物から戻った2人も合流して5人で表札の色づけとそれぞれの名前を書き始める。
「ヒロさん、真っ赤ぁ!」ヒロは板の端と名前の文字だけをくりぬいたように残して赤一色で塗られた表札を完成させた。
「ヒロにしては大胆な色使いね」
「何かイメージと違うっす」沙英と幸太の感想に
「ホラ、さっき吉野屋先生に会ったじゃない?」
~ここから回想シーン~
「フゥ外は暑いわね、幸太君平気なの?」ヒロは汗を拭うが幸太はケロッとしてる。
「まあ、親父に活火山の噴火口へ落とされた時ほどじゃないっすよ」
「…今度いい弁護士さん見付けて紹介するわね」そんな会話をしながら野原家に帰る途中やまぶき高校の前を通るとある人物に会った。
「アラ?ヒロさん」声の方を振り向くと夏だというのにロングコートを着た女がそこに立っていた、携帯を取り出す幸太。
「モシモシ、春日部警察署ですか?やまぶき高校門前に不審者がいます。今すぐ捕まえにきて下さい」ヒロは慌てて幸太から携帯を奪い
「ちょっと待って!違うの、あの人この学校の教師なのよ。吉野屋先生どうしたんですか?この暑いのにコートなんか着て」
「フフッこれね❤」コートをはだける吉野屋。その下は赤いビキニスタイルだった。
「おニューの水着を買ったので誰かに見せたくて」その姿に顔を真っ赤にするヒロ。
「すいません、不審者じゃなくて変質者でした」幸太はいつの間にか取り返した携帯で再び春日部警察署に電話した。
~回想シーン終了~
「その時の赤が目に焼き付いちゃって離れないの」ゆのの携帯から着信音がなる。
「あ、写メ入ってます」
「携帯にまで水着の写真送ってくるなんて…」
「ったく警察は何してんだ?早く逮捕しろよな」
「ウホォーッ、ナイスバディだゾ!」
「上からボンッ、キュッ、ボン!いいモン見たなあ」毎度お馴染み、みさえからの
ゲ・ン・コ・ツ×2!
「この海、絵じゃない?」
「「「「絵っ?」」」」
「ここまで念入りにするとは」
「てゆーか先生、海行きたかったんじゃない?」
「海かぁ、そうだ!」ゆのは閃いた、そして完成したのは地色が海を連想させるシアンで中央に太陽を書き、それを挟むように白で名前を入れていた。因みに宮子は表札に色は塗らず木目のままで黄色いペンキで名前を書き殴り沙英はピンク系に塗ってから白い丁寧な明朝体の文字で名前を書いていた。そして
「まあ、美術高校生じゃないしね」
「てゆーか小学生だし」
「でもこれは小学生っぽくないよね」
「字ぃ、上手っ!」幸太は白く塗った表札にいかにも[お習字]な漢字で黒いペンキを使い縦に名前を書いた。
「センスがないですなぁ」
「どっかのカミナリ親爺が住んでる家みたいだな」
「もっと子供らしいの作ればよかったのに」
「ペッ(うわっ!ダッサ)」
「何だよ、別に犯罪じゃないだろ!」
「ねぇねぇ父ちゃん、オラん家の表札も新しくしよう」
「え?今のままでいいだろ」再び膨れっ面になるしんのすけ。
こうして完成した5人の表札は並べて見ると…バランスが悪かった。
後日、吉野屋は警察に通報された件で校長先生にみっちりお説教されてそれを聞いた万丈は大爆笑したそうだ。
作中での表札、各自の文字配列はこうなってます(イラストなら分かりやすいのに絵心なくてすみません)。
神 沙金 宮斎 遠藤ヒロ 木村ゆの
幸 英本 子藤
太
ホントにバランス悪い、今自分で書いてそう思いました。