ひだまりスケッチ&無敵鋼人ダイターン3withクレヨンしんちゃん(凍結) 作:越後屋大輔
ひろしと銀の介のセリフにのみ登場する神ミチル、『ゲッターロボ』の早乙女ミチルがモデルですが実は息子同様オリキャラです。
※パタフィニット・ストラトスには未登場
「今日は夏休みの登校日ぃー」うめてんてーが元気よく叫ぶ。
ピンポーン、野原家のインターホンを鳴らす子供がいた。一見ごく普通の小学生の男の子にみえるが左目の下と体中のあちこちに点在する傷痕が痛々しい、みさえに出迎えられ家に入る。
昼を回ったところでひだまりズが帰ってくると例の少年と出くわした、お互いに誰だこいつ?と言いたげに見つめあう。
「アラ、みんなお帰りなさい」みさえに水をいれたグラスを渡され喉を湿らす少年、野原家の親戚だろうか?
「ホッホーイ、幸ちゃ~ん!」お昼寝から目覚めて少年に気付いたしんのすけがいきなり抱きついてキスを迫る。
「鬱陶しい!
「うんモォー、相変わらずトンズラなんだからぁ❤」堪えてない。
「ツンデレでしょ?」突っ込んでからみさえが両者を紹介する。
「彼女達はウチに下宿しているやまぶき高校の生徒さん達よ、この子は主人の妹の息子の幸太」紹介された幸太は正座して手をつき頭を下げた。ひだまりズも思わず同じ姿勢をとる。
「神幸太です、以後お見知り置きを」
「これはまた丁寧なご挨拶で…やまぶき高校2年、金本沙英です」
「同じく遠藤ヒロです」
「い、1年のき、木村ゆのです」
「拙者、斎藤宮子でござる」
「何でアンタは時代劇口調なの?」
「オラはしんのすけだぁ。お代官様ぁ、年貢は勘弁してくんろぉ」
ゲ・ン・コ・ツ
「母ちゃんより痛い…」
「何でお前が割って入る?!」
((((この子、突っ込みキャラだ…))))
「さ、自己紹介も済んだしお昼にしましょう。ヒロちゃんとゆのちゃんも手伝って」みさえは炊飯器に満杯になってるご飯を鍋に移して昼食の支度を始めた。
「いただきます!」今日の昼食は炒飯だ。宮子と幸太の分はどちらも大盛、他のみんなはハーフサイズになっている。
「小学生のお腹に入りきるんですか?」
「大丈夫よ、この子宮子ちゃん並の大食らいだから」そして30分後、
「ホントに完食しちゃった…」
「いいわね、ダイエットとか気にならなくて」
「幸太殿、中々やりますなあ。ゲプッ」
「なんのこれしき、フーッ」いつの間にかフードファイトを展開した2人は30人前程作りおきしてあった炒飯を全て平らげてしまった。満腹で動けずしばし大の字になっていたらそのまま寝てしまった。
2人が目を覚ますと夜になっていてひろしも会社から帰宅していた。
「幸太、ただ夏休みだから遊びにきた訳じゃないだろ、何か用があるんじゃないか?」確認するように問い質すひろしに幸太は一通の手紙を差し出す。
拝啓、ひろし兄さん。
この度夫の隼人がマリネラに海外転勤となり一緒についていく事にしました、幸太も連れていくつもりでしたが父さん母さんに猛反対されたのでそちらの双葉小学校へ転入させる事で合意しました。つきましてはそちらのご近所のアパート、ひだまり荘への入居の手続きを宜しくお願いします。ミチルより
最後まで手紙を読んだひろしは怒り心頭で妹に電話をし、相手を怒鳴り付けた。
「己ら夫婦は何を考えてんだ?!放任主義にも程があるわい!だいいち小学生を入居させるアパートなんてある訳ないだろ!それにひだまり荘は廃業した!もういい!幸太はウチで面倒みる!」受話器を叩きつけて一方的に電話を切った。
「全く、あいつらは昔から…」切ったハズの電話が鳴る。ミチルがかけ直してきたのか。
「ミチル!お前はっ」
「ヨォひろし、おらじゃ。幸太はそっちさついたかの?」
「親父?」銀の介だった。
「幸太はウチで預かんべぇと思ったんだけどもな」秋田の実家には近所に小学校がないのでミチルに断られたらしい。
「何とかっちゅー外国より春日部なら会いたければ気楽に行けるでの、幸太はどうしとる?あのバカ娘はアパートに住まわすとか言っとったが?」
「今しんのすけと風呂に入ってるよ、後アパートじゃなくてウチで暮らすから」それを聞いた銀の介は穏やかにこう告げる
「頼んだぞい、あれはおら達にとって初孫じゃからの」電話を切られる。
「幸ちゃんのゾウさん、まだまだ小っちゃいですなあ」
「いいよ、別に。でもしんのすけと風呂に入るの久し振りだな」
「いつもは沙英さんや宮ちゃんとかと入ってるゾ、幸ちゃんも一緒にどう?」
「な、何言ってんだよっ。ぶぁ~か」ブクブク。恥ずかしいのか顔まで湯船に浸かる幸太。どうやら野原家はますます賑やかになりそうだ。
『アフターひだしん』メカザウルス編の執筆が中々進まない…
タグから『クレヨンしんちゃん』外してタイトルに持ってきました