ひだまりスケッチ&無敵鋼人ダイターン3withクレヨンしんちゃん(凍結)   作:越後屋大輔

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以前から書こうと思っていたQueenネタ、どうにか作れました。マニアックな話ですがご勘弁をm(._.)m


ボヘミアンラプソディーだゾ②(完結)

 以下、映画のシーン。

 

~空から俯瞰映像で都会のビル街を見下ろす、色はなくモノクロ。男の声が外国語(おそらく英語)の語り口調で映像と重なっていく~

 

男:これは現実なのか、それとも幻、中国人がいう'胡蝶の夢'というやつか。まるで土砂崩れにでも巻き込まれた気分だ、しかし真実から目を背ける事はできない。

俺は哀れな男ではある、かといって同情は御免こうむる。所詮お気楽な人生を過ごしてきた身だ、世の中良い事もあれば悪い事もある。結局、明日は明日の風が吹くってやつさ。

 

~ここからカラーになる~

~スラム街の一角、血に染まったシャツを着た男が壁にもたれかけ、そのままズルズルと腰を落としていく。タバコに火を付けて吸ったあと大きく息を吐き自分の母親を思い起こす~

 

男:母さん、僕は人を殺してしまったよ。銃で撃ったんだ、即死だったよ。

僕はまだ駆け出しの人生をダメにしてしまったよ、母さん。泣かないで、僕はもうこの家には帰ってこられないと思うけど長生きして。僕なんてまるで最初からいなかったんだと感じられるくらいに。

 

~やがて男は追ってきた警察に逮捕され連行されていく、シーンが変わり刑務所の房内に男が1人で頭を抱え項垂れている~

 

男:もう遅すぎる、遂に僕の順番がやってきた。恐怖に震えてくる、体中が痛い、みんな、さようなら。僕はもう行くよ、今から真実と向き合おう。

~男は刑務官に付き添われ別室へ移動していく、ここから映像は男の視線で映される~

男:母さん、死にたくないよ。いっそ僕なんて生まれてこなければよかった、そうすればこんな思いをしなくてすんだのに。

 

~1つの部屋の前に辿り着く男と刑務官、扉を開けると部屋の中が森になっていた。しかも木葉も木の幹も地面もサイケデリックなあり得ない色をしている。~

 

男:小さな人影が見える、よくみるとあれはスカラムーシュと呼ばれる道化師(ピエロ)じゃないか。早速タンゴを踊ってもらおうか。

~雷鳴が轟き、稲妻が落ちる。あまりの大音量に男は縮こまる、次の瞬間、何かにとり憑かれたように叫ぶ~

 

男:ガリレオ、ガリレオ、そしてフィガロ、高貴な人よ!

 

~画面が真っ暗になり男だけにスポットライトが当てられる~

 

男:僕は哀れな身、今まで愛された事なぞ1度もない!

 

~男に共鳴するかのように姿を見せない沢山の人(男女問わず)が声を合わせて一斉に響かせる~

 

声:彼は哀れな身、どうか助けてあげて欲しい

男:お気楽な人生を過ごしてきた身ではあるが、僕を助けておくれ

声:ダメだ!神に誓ってお前をゆるしはしない。

男:助けてくれ!

声:ダメだ!

男:助けてくれ!

声:ダメだ!

男:助けてくれ!

 

~次第に金切り声になっていく男~

 

声:何が何でも絶対にダメだ!

男:ああ母さん、僕を助けて

 

~男と声が同じセリフを叫ぶ~

 

男:魔王よ、この悪魔を引き取ってくれないか。これはあなたの部下が寄越したモノだろう?さあ早く、さあ早く、早く、僕の目の前からけしてくれー!

 

~場面転換。夜の街を警官隊に追われている男、逃げながらその場にいない誰かに語りかける~

 

男:それじゃ、お前も俺をあざ笑ってバカにするつもりなんだな。石をぶつけて唾を吹き掛け足蹴にしようとしているんだろう?逃げてやる、なんとしてもお前も誰もいないトコまで逃げおおせてやる!

 

~街がフェードアウトする。男は実際逃げてはおらず、街の出来事は妄想だった事を匂わせている、再び刑務官と訪れたさっきの部屋の前~

 

男:大した事じゃない。本当に些細な事だったのさ、僕にとってはね。結局明日は明日の風が吹くのさ…。

 

映画終了。①の※に続く。

 

 

 




岸さん、こんな映画撮らないですよね。
※こちらは「ボヘミアンラプソディー」の歌詞に私が独自の解釈をして脚色をしたモノであり、純粋な日本語訳ではありません

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