ひだまりスケッチ&無敵鋼人ダイターン3withクレヨンしんちゃん(凍結)   作:越後屋大輔

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久し振りのバトル編です、サブタイトルの謎は最終回の本文で。


変なお○さんだゾ①

 ここは火星にあるメガノイド本部、1人のコマンダーがドン・ザウサーとコロスの前に謁見していた。

 「それでコマンダー・ダフネよ、これがそなたのたてた作戦か?」コロスに問われ説明を繰り返すダフネ。

 「はい、コロス様。プライベートな破嵐万丈とも親しいこの4名と1家族、こいつらを上手く利用すれば万丈とて我らの手に落ちたも同然です」気味の悪い薄笑いを浮かべるコマンダー・ダフネであった。

 

 翌日、ひろしが仕事を終えて帰宅の準備をしていると後輩の川口が何やら木箱を抱えて話しかけてきた。

 「係長、これ貰って頂けませんか?」そういう川口は妙にやつれているが何かあったのだろうか?

 「川口、今日は早く帰ってゆっくり休め、何なら2、3日休暇をとってもいいからな」そう言って体調の悪そうな川口に早く帰るよう促す、ひょっとしたらこの木箱が関係あるのかもしれない。

 「ギャリソンさんに見てもらえば何か分かるかもしれん、今夜は預かって明日にでも見てもらおう」木箱を抱えて帰宅した。

 

 「ただいまー」いつも通り家に帰ると妻子と3人の女子高生に迎えられてみんなで仲良く夕食を摂る。

 「ねーねー父ちゃん、その箱何が入ってるの?」しんのすけが持ち帰った木箱に興味をもった。

 「変なモノじゃないでしょうね?」みさえは警戒している。

 「川口から貰ったんだ、中は見てない。けど…どうも胡散臭いんだよな、明日土曜日だし、破嵐邸に持ってってギャリソンさんに調べてもらおうと思ってな」

 「オラも行くぅ、またチェブと遊びたーい」いうまでもなく現在破嵐邸に居候しているUMA、チェブラーシカの事である。

 

 翌日、ひろしの運転で破嵐邸を訪れた2人、しんのすけはチェブの部屋へ行き2人で遊ぶ。ひろしはリビングに通されて万丈とギャリソンに事情を説明してから木箱を開ける。

 中に入っていたのはフランス人形だ、足腰がおぼつかず不安定だ、立てるように作られたモノではないだろう。顔立ちは美しいがどことなく不気味な印象を受ける。

 「これはひょっとして呪いの人形ってヤツなんじゃ」いいかけて言葉につまるひろしだが

 「決めつけるのは早計ですね、X線などで一通り調べてみるべきでしょう」万丈はあまりオカルトを信じない性格だった。

 「では、研究機関へ郵送しますか」その時、ひろしの指先がナイフのように鋭く光り2人に襲いかかった。万丈は咄嗟に避けてギャリソンは腕を取り押さえる。

 「やはりソルジャーか‼」万丈がマスクを剥がすとメガノイドのソルジャー特有の青白い顔があらわになる。

 「万丈?ナゼ見破った?!」ソルジャーがボヤく、万丈は片方だけ口角を緩めていい放つ。

 「きた時点で怪しいと睨んでたのさ、春日部からみてこの邸は上り方面なのにお前の自動車は東京側から下ってきた。大方交通経路を誤魔化す作戦だったんだろう、それが返って裏目にでたな!」

 「万丈様!先程のしんのすけ様は?」

 「まさか、あっちもソルジャーか?!」チェブの部屋を開けるとしんのすけとチェブラーシカが室内に設置しておいた対メガノイド用シェルターの中で抱き合っていた。

 「万丈お兄さん、ニセ父ちゃんは?」怯えながら万丈に問うしんのすけ、彼もソルジャーに利用されたのだろう。

 「始末したから大丈夫さ。しんのすけ君、無事でよかった」

 「チェブが教えてくれたんだゾ、あの父ちゃんはニセモノだって」

 「何があったか話してくれるかい?」

 「今朝からシロとひまわり以外がどこかおかしかったゾ。母ちゃんは怒りっぽくないし父ちゃんも髭を剃らないし沙英さんは耳にボールペン挟んでないし、ヒロさんは早起きだしゆのさんはテレビの占いを気にしてなかったし、それとー、えーと…」

 「しんのすけ君、無理はしなくていい」

 「そーだ!九州に行ってた宮ちゃんが朝からウチにいたゾ!」宮子はこの週末帰省すると昨日の夜出掛けたばかりだ、いくら身体能力の高い彼女でも一晩で埼玉~福岡間を往復はできない。

 「ギャリソン、僕はマッハパトロールで野原家へ向かう!後は頼むぞ!」

 

 破嵐邸に残されたギャリソンはチェブラーシカに1つの疑問を投げかける。

 「チェブ様、なぜソルジャーの化けたひろし様をニセモノと見抜かれたのですかな?」チェブラーシカはたどたどしく答える。

 「あのね、匂いが違ったの。人の匂いじゃない変な感じだったよ」

 「はて、和室には招き入れておりませんが?」ギャリソンの情報網によればひろしは自分の足の臭さに悩んでいると聞く。

 「クンクンする匂いじゃないよ、見えるの。でも匂いだよ」常人なら訳の解らない発言と受けとりかねないがギャリソンには理解できた。つまり人間が持ち得ない感覚が働いた事でニセひろしを別人と察したのだろう。語彙が少ないせいでうまく表現できないようだ。

 「某バトル漫画で聞く『気』とかいう概念でしょうな」ギャリソンはそう解釈した。

 




野原一家に何が起きたのか?それは次回のお楽しみ!(紙芝居か?!)

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