ひだまりスケッチ&無敵鋼人ダイターン3withクレヨンしんちゃん(凍結) 作:越後屋大輔
今回の話は他校の女子高生3名がやまぶき高校を訪問して来たところから始まる。
「破嵐万丈氏にお取り次ぎ願いたい」体は一番小柄だがリーダー格と思われる女子が申し立てる。とりあえず校長室に通してそれから破嵐邸で詳しい話を聞く。
「我が大洗女子学園が現在廃校の危機を向かえている事はご存じでしょう?」
「ああ。それで廃校を逃れる為、僕に資金援助してくれとでも?」ギャリソンが話に入ってくる。
「その事ですが、いささか妙な話で」
「どう妙だというんだい?」
「はい。廃校が決定した学校の場合新入学こそありませんが在校してる生徒が卒業するまで学校自体は存続させるのが一般的です。しかし今回の大洗女子学園に限り文部省は即刻取り潰す計画のようですな。普通なら法律上まかり通りませんが」
「普通じゃない、という訳か」万丈の目の色が変わる。
文部省の役人、辻廉人は大洗の生徒会長角谷杏と戦車道の二大名門、西住流と島田流の家元と戦車道連盟理事長、世界的実業家の破嵐万丈と面会していた。いずれも大物を連れた角谷に戦車道大学選抜チームに勝った際には大洗の廃校を撤回すると確かな約束をさせられた。前回の口約束と違い今度は念書まで書かせられたので言い逃れもできない、しかもその後自らの一存で大洗女子学園を無理やり廃校に持ち込もうとしたのが上司にバレて官舎に戻るとこっぴどく叱責された。
「君は大洗に執着しすぎだ!全国優勝の実績があるところを強引に廃校にしたら世論からどう思われるか。マスコミに叩かれるのは避けられん、しかも向こうにはあの破嵐万丈氏がついている。どう責任をとるつもりかね?」上司に頭を下げつつも腹の中では嘲笑する辻、自室に戻ると自分にとって真の上役であるコロスに連絡をいれる。
「コマンダーレンタ、我らの敵はあくまで破嵐万丈である。大洗の小娘共なんぞ万丈を倒したあとで幾らでも好きにすればよかろう、まさか本来の目的を忘れてはおるまいな」
「イエイエ、コロス様。これも私の計算のうちです、案の定大洗のやつら万丈に泣きついておりました」コマンダーレンタは昔、付き合っていた大洗女子学生に振られた過去があり職務を利用して大洗女子学園を廃校にしようと企んだ、しかし計画はことごとく失敗。ならば更に難易度の高い条件を突き付けてやろうとした、角谷も負けずにあの破嵐万丈を味方につけた。ならばメガノイドになり破嵐万丈共々大洗女子学園を滅するしかない!
「『大洗女子学園対大学選抜チーム、戦車道で決戦』かあ」野原家で新聞を読んでいた沙英が呟く。
「そういえば沙英って茨城県出身よね」ヒロから意外な事実を知らされるゆのと宮子と野原一家、そこに一本の電話がかかってきた。沙英の妹の智花からだった。
「お姉ちゃ~ん、大洗女子が廃校になったら私、戦車道できなぁ~い!」
この話のためだけに沙英を茨城県出身という設定にしました。
辻廉人の過去も筆者のオリジナル設定です