うちの父はLBX開発者です   作:東雲兎

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前回についての感想を見て……みなさん鉄血好き過ぎでしょう。


来たるべき会合

俺たちは、宇崎拓也さんに連れられて、とある喫茶店まで来ていた。名はブルーキャッツ。初代ダンボール戦機のラスボスである男が経営している店だ。その男の名を檜山蓮と言う。そんな男が俺の目の前にいる。こちらに背を向け、カップをふきんで拭いている。

それに俺は柄にもなく緊張していた。あの男は聡い。過去に幾多の不幸を乗り越えてきたからこそ培われた能力でいつか、俺の隠し事を暴いてしまうかもしれない。そんな恐怖があった。

 

「そんなに警戒するな。別に、取って食おうというわけじゃないさ」

「!」

 

まずい、警戒していたのがバレていた。何勝手に相手を評価してんだよ俺は!見当違いにもほどがあるだろう!

 

「すみません」

「いいや、見知らぬ大人から声をかけられ連れてこられた時点で警戒するのは当たり前だ。むしろ当然の反応だろう」

 

だから謝る必要はない。と檜山蓮は言った。なぜこんな人物が、あんなことをしでかすのだろうと、考え、それは意味のないものだと切り捨てた。彼を歪めた元凶はよくわかっている。

 

海道義光、イノベーターの首領。そいつが彼のような人間をあの凶行に走らせた最大の理由だ。

原作云々関係なく、こいつに関しては潰さないといけないだろう。

それ以外にも敵はいる。だが、まずは海道を潰さない限りは無理だろう。

殺す事を視野に入れながら、CCMを弄る。

 

その時、檜山蓮さんはこちらに振り向いていつの間にか入れていたコーヒーを俺たちに差し出してきた。

 

「おごりだ」

「……ありがとうございます」

 

静かにそのコーヒーに口をつけ、その美味しさに驚いた。コーヒーが苦手で泥水と断じていた俺でも素晴らしい事がわかった。

 

「ふ、気に入ってくれたようでなによりだ」

「!」

 

さっきからこの人スゲェな、此方の事をナチュラルに読んでくる。しかもあってるし。化け物かよ。いや、化け物でしたね。

 

そんな檜山蓮さんは俺の事を見つめ、とある事を頼んできた。

 

「君のLBX、見せてくれないか?」

「……わかりました」

 

カバンからアキレスを取り出して彼の前に差し出す。

 

「触っていいかな?」

「……勿論です」

 

彼はアキレスを手に取り、一瞬のうちに様々な事を確認した。

 

「素晴らしいものだな、パーツは最新式、機体のバランスもいい。メンテナンスも充分以上にしてあるようだな」

「……さすがです。見ただけでわかるとは……」

 

店長からLBXを学んでる俺ですらきちんと見ないとわからない事をたった数秒で看破したし。そういえばこの人、開発にも携わっていたっていうし、実は山野淳一郎についでチートなんじゃなかろうか?

 

 

 

 

 

 

 

 

その後、俺たちは宇崎拓也さんから、LBX・ハンターを見せられ、ある組織の総理暗殺計画について教えられた。

 

「どうか、力を貸してはくれないか?」

「……檜山さんに頼まれたら断れません。俺の力でいいのならば喜んで貸しましょう」

「ふ、随分と懐かれたな」

「茶化すな宇崎」

「スマンスマン。で、君たちはどうする?」

 

宇崎さんはカズ、アミ、そしてミカに問いかける。

 

「私、やります」

「私も」

「俺も……って言いたいんだけど、今俺、LBXが無くって」

「それなら問題ない。この機体。ハンターを使いたまえ」

「え?いいの?」

「ああ、それにこの計画が阻止できた時には君に譲ろう」

「よっし、頑張るぜ」

 

原作だと、躊躇っていたカズだが、ここではむしろ気合が入っていた。

カズの気合に応えるためにも、俺も頑張らなければ。

 

「いい、友人だな」

「……ええ、自慢の友人です」

 




LBXにフレームってあるじゃないですか。それに鉄血のモビルスーツにもフレームがあるじゃないですか。
ならばLBXにガンダムフレームがあってもおかしくないはず(お目々ぐるぐる)

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