やはり俺の将来設計は完璧過ぎる。   作:U.G.N

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 ちょっと今回ひどいかもです。
 多目に見ながら読んでください

 ではどうぞ



雨降って地固まる

 

 4時限目。数学の時間はいつもなら睡眠の時間なのだが、次に控えていることを考えると眠れなかった。

 

 キーンコーンカーンコーン

 

 よし、行くか。

 

 

 

 俺は今、魔王と対峙している気分です。

 

「……」

 

「……」

 

 怖いよぉ、小町ぃ助けてよぉ。

 

「ふぅ。……戸塚」

 

「……ん?」

 

 おぉ、怒ってるぅ~。

 

「今回のことは完璧に戸塚が正しいと思う」

 

「……うん」

 

「まずは、すまなかった」

 

「……うん」

 

 ふぅ。まずは謝れたな。

 

「……戸塚。俺はお前のこと、友達だと思ってる」

 

「うん。……ぼくも」

 

「だから、戸塚に嘘は付きたくない」

 

「……」

 

「それを踏まえて、これから言うことは何一つ嘘じゃない」

 

「うん」

 

「一昨日俺が言ったことは俺の本心だ」

 

「……」

 

「城廻先輩は素敵な人だと思うし、あの人と話すと癒されるのも確かだ」

 

 俺は戸塚に正直な気持ちをぶつける。戸塚に嘘は付かない。

 

「……それは、好きなんじゃないの?」

 

「わからん」

 

「……」

 

「実はそれを確かめようと昨日、城廻先輩と会ってきた」

 

「え?」

 

「そしたら答辞の内容を手伝うことになった」

 

「へ?」

 

「今日から」

 

「ん?」

 

「昨日話したら、やっぱり癒された」

 

「ちょ、ちょっと待って」

 

「ん?どうした?」

 

 昨日あったことを話していると戸塚がそれを遮る。

 

「え?八幡は城廻先輩のことが好きなのかどうかわからないんだよね?」

 

「ああ」

 

「それを確かめるために城廻先輩に会いに行って、そのまま卒業式の答辞を一緒に考えることになったの?」

 

「まぁ、最後のはたまたまなんだが、その通りだな」

 

「……八幡ってそんな行動力あったっけ?」

 

「それだけ俺は、あの理想に真剣だということだな」

 

 それは自信をもって言える。

 

「……ぷっ、ふふふ、あはははははっ」

 

 突然戸塚が笑いだした!何だ!?どうした!?

 

「それで、城廻先輩と会って、自分の気持ちはわかったの?」

 

「……正直に言う。城廻先輩はすごく可愛かったし、すごく癒された。でも、好きかと聞かれると今は何とも言えない。というか、俺は多分誰かを好きになるのが怖いんだと思う」

 

「怖い?」

 

「まぁ、黒歴史を思い出すというか、そんな感じだ」

 

 うん。本当に超黒歴史ばっかり。

 

「でも、あの話は俺の理想であり、夢にもなった。あれが叶うなら、社畜になってもいいと思ったほどだ」

 

「そ、そうなんだ」

 

「確かに怖い。いつも悪い方ばかりに考えてしまう。事実そういう過去ばかりだったからな」

 

「八幡……」

 

「それでも、それでも俺は……、あの夢のために、城廻先輩を好きになりたい」

 

「!」

 

「だから、俺が城廻先輩のことを好きになれるように、協力してくれ」

 

 俺はそう言い、頭を下げる。

 

「はぁ、好きだから付き合えるように協力してくれならわかるんだけど、好きになりたいから協力してくれってよくわかんないよね」

 

「う、すまん」

 

「でも、よくわかんない方が八幡らしいかな」

 

 戸塚が微笑みながら、そう言ってくれた。

 

「わかったよ。何をしていいのか全くわからないけど、困ったことがあったら、何でも言って」

 

「と、戸塚ぁ。すまんな」

 

「いえいえ、あと、ぼくも嫌な態度とってごめんなさい」

 

 戸塚が頭を下げる。

 

「いや、今回は戸塚が謝ることは何一つないんだから、頭を上げてくれ」

 

「うん、まぁそうなんだけどね」

 

「あ、あれ!?」

 

 頭を上げた戸塚とひとしきり笑い合う。

 

「じゃあ、これで仲直りだね」

 

「ああ。はぁ~よかった~」

 

 本当に心の底からよかった。

 

「それで、これからどうしよっか」

 

「俺は今日から城廻先輩と一応2人っきりになれるからな、そのときに何ができるかを考えよう」

 

「でも、わかってる八幡?八幡の夢を叶えるには、城廻先輩にも八幡のこと好きになってもらわないとダメなんだよ?」

 

「……」

 

「八幡は既に城廻先輩のことを可愛いとか癒されるとか言ってるから、正直なところ八幡が好きになるのは時間の問題だと思うんだけど。それ以上に重要なのは城廻先輩を振り向かせることだよ?」

 

「」

 

 っべー、あれ?めぐり先輩が俺のことを好きになるとか、それ無理ゲじゃね?

 

「……八幡って頭良かったよね?」

 

「ぐぬぬ」

 

 可愛い顔して言ってくれるな。

 

「それより、戸塚は俺の夢にも協力してくれるのか」

 

「ま、ついでにね」

 

 よし!言質とった!

 

「でも、わかってる戸塚?俺の夢を叶えるということは戸塚も小町と結婚するんだぞ?」

 

「」

 

 どうやら、すっかりとその部分は抜けていたようだ。

 しかし、協力してくれるという言質は既にとってある!

 

「え、いや、でもそれは」

 

「よーし、俺も頑張るから、戸塚も頑張れよ」

 

「ちょっ、タンマタンマ」

 

「待ちません。既に言質とりました」

 

「」

 

 さてと、戸塚とも仲直りできたし、気分良くめぐり先輩との共同作業に入れるな!

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 翌日。

 

「戸塚。俺、城廻先輩のこと好きみたいだわ」

 

「はやっ!」

 

 

 





 すげー強引。
 とにかく、これで仲直りということで!八幡と戸塚は次回から冗談を言い合えるくらいの仲良しになります。戸塚も遠慮とか結構なくなります。そこんとこ、よろしくです。

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