やはり俺の将来設計は完璧過ぎる。   作:U.G.N

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 ……これは、とある独身教師の結婚までの軌跡。
 どんな出会いがあり、どんな別れがあったのか。
 辛いときもあっただろう。苦しいときもあっただろう。
 しかし彼女は、諦めるということをしなかった。
 歳が1回りも違う男女を描いたラブストーリー

 ″ロード・オブ・ザ・ヒラツカ″

 涙なしでは見られない。感動の超大作。
  全米が泣いた……













 ※注意:これはギャグです



《番外編・平塚先生》
平塚静は教育係


 春。

 それは出会いと別れの季節。

 つい1ヶ月前比企谷たちが卒業したと思ったら、もう新年度。本当に歳を負うごとに時間が流れるのが早く感じる。ついこの間一色が生徒会長に嫌がらせで推薦されていたのに、もうあいつも最高学年か。そして、私もまた1つ歳をとるんだろうなぁ。はぁ、結婚したい……。

 

 そして、卒業という別れが合ったということは、入学、入社といった出会いもあるということ。

 

 今年の総武高の新任教師は3名だけのようだ。他は他校から赴任してきた教師ばかりだ。

 

 今は職員室で彼らが挨拶をしている。男2人、女1人か。あ~あ。どいつもこいつも若いなぁ~。いいなぁー。だってこいつら、もう私より1回りも歳が違うんだよ?はぁ、全く嫌になる。

 

 結婚かぁ~。そういえば卒業式の日に比企谷に滅茶苦茶腹が立つこと言われたな。つい、ラストブリットをかましてしまったが。

 

『平塚先生。俺の方が先に結婚しちゃったら、何かすみません』

 

 チッ!!

 

 思い出したらまた腹が立ってきた。

 

「ーーーーせい」

 

 だいたい、何故比企谷なんぞに彼女ができて、私にできんのか。

 

「ーーーせーせい!」

 

 私にも胸踊る出会いとかないかなーー!!

 

「平塚先生!!」

 

「わっ!え、あ、いや、はい」

 

「大丈夫ですか?何やらボーッとしていたようですが」

 

「あ、あはは、大丈夫です。校長先生」

 

 あっぶねぇー!思いっきり校長無視してたー。

 

「えーと、なんでしょう?」

 

「いえ、ですからね、平塚先生に彼の教育係をお願いしたいと思いまして。彼も担当科目が現国なので」

 

 あー、新人の教育係か。まぁ担当も同じらしいし、若者の相手は若手じゃないと厳しいもんなー!ほら、私若手だから、若手だから!

 

 他の2人の教育係もきっと若手が……

 

「よろしくお願いします」

 

「はい。よろしくね」

 森田先生(数学教師 44歳 ベテラン)

 

 

「厳しく指導してください!よろしくお願いします!」

 

「はは、硬い硬い。もっとリラックスしないと」

 栗木先生(英語教師 51歳 超ベテラン)

 

 

「えーと、よろしくお願いします?」

 

「……」

 平塚 静(現国教師 3?歳 若手(笑))

 

 

「誰が(笑)だーー!!」

 

「うおっ!ビックリした……」

 

 私がいきなり叫び出してしまったため、新人を驚かせてしまったようだ。

 

「ああ、すまんな。驚かせてしまった。私は2-F担任の平塚 静だ。担当科目は現国。君もそうなんだな?」

 

「ええ、はい」

 

 自己紹介をしながら自分の前の青年を見る。

 ふむ、まず気になるところを直接聞いてみるとしよう。

 

「よくその髪で、採用試験受かったな」

 

「え?ああ。まぁ、面接のときは黒に戻しましたから」

 

「なるほどな」

 

 うむ。金髪の問題はまぁいいとしよう。

 でも髪長いな。左目隠れちゃってるし。

 

「背も高いな。私も身長には自信があるのだが、何センチだ?」

 

「182ですね」

 

 でかっ!葉山とかよりも10近くでかいな。

 

「それに、煙草も吸うのか?」

 

「……ええ。やっぱ、匂いでわかりますか?」

 

「そうだな。まぁ私もかなりのヘビースモーカーだしな」

 

 金髪長髪(ただし前髪が)、高身長で煙草も吸う。

 なるほど、ヤンキーだな。

 

「出身はどこなんだ?」

 

「……?北海道ですけど……」

 

「北海道!?」

 

「ええ。……あの、さっきの自己紹介のときに言ったんですが」

 

「ん?ああ、すまない。さっきは少し考え事をしていてな、正直、あまり聞いてなかったんだ」

 

 結婚したいとか考えてたなんて言えないけどな……

 

「とりあえず、そろそろHRが始まる。君はしばらくの間、私の授業を教室の後ろなどで見てもらう。つまり基本私と行動を共にしてもらうから、そのつもりでいるように」

 

「はあ」

 

「さっきも言ったが、私は2年F組の担任だ。君は別に副担任でもなんでもないんだが、ついでに紹介してやろう。ついてきたまえ」

 

 机の上の出席簿と現国の教科書を持ち、椅子から立ち上がる。

 

 白衣をはためかせ、新人についてくるよう促す。

 

 金髪君は現国の教科書とメモ用紙のような物を持ち、私の後についてくる。

 

 うむ。メモをとるのは大事だからな。感心感心。

 

 廊下に出たところで、大事なことを聞き忘れていたことに気づく。

 

「そういえば、まだ君の名前を聞いていなかったな。名は何という?」

 

「いや、それもさっき自己紹介で言ったんだが……ですが」

 

 金髪新人が呆れたような目で見てくる。ていうか今、敬語が簡単に外れてたな。恐らく普段から滅多に敬語なんて使わないのだろう。

 

「さっきも言っただろう。聞いていなかった!」

 

「何で自信満々なんだよ……」

 

 こいつ、どこか比企谷に似ているな。まぁ、目はそこまで腐ってはいないがな。

 

「それで、名は?」

 

「はぁ……。じゃあ改めまして」

 

 青年は背筋を伸ばし、私の正面から、目を見て自己紹介を始めた。

 

「総武高校新人現国教師、北海道から来ました

 

 

 

          佐藤 潤です」

 

 

 

 

 




 あの、アレですから。涙なくても全然見れるんで大丈夫です。
 
 前回、適当に佐藤とか書いちゃったんでオリキャラにするか、佐藤というキャラを探すか迷ったんですが、やっぱりオリキャラは難しいので後者にしました。
 北海道出身の佐藤さんです。
 大学時代はファミレスでキッチンのバイトをしていた佐藤さんです。
 ホールのチーフとは何もなかったという、別の世界の佐藤さんです。
 長編になるのは間違いなさそうですね……。

 
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