変なところで、しかも突然に書いてしまいました。
未来編です。
初めてこの作品を読む方はできれば本編を先に読んでいただけると助かります。いきなり未来編とか言われても困るだろうし。
あ、あと人物が結構出るんで、台本形式です。
ではどうぞ
休日の朝
千葉県にある、とある一軒家の休日の様子。
その家の表札にはこう書かれている。
比企谷 八幡 戸塚 彩加
めぐり 小町
八城 あかり
夢葉 透
小町「お、おばっ、ゆ、夢葉ちゃ~ん。小町おねーさんでしょー?」
小町「ああん!?こら八城!!テメェ今なんつったオイ!!」
八城「うへぇー!こまっさんがキレたー!」
小町「誰がこまっさんだゴラァー!」
小町が八城を追いかけ回す。
八城「
八城が静かに動物図鑑を読んでいた透の背中に隠れる。
透「母さん。八城をいじめちゃだめ」
小町「ぐっ。八城貴様、我が息子を人質に捕るとは卑怯だぞ!」
八城「フフフ、これはあくまでも、こまっさんの親バカを利用した頭脳的作戦なのだよ」
八城が自分のこめかみをトントンと叩く。
小町「な、なんという作戦。こんなの敵うはずがない!」
すると後ろから何かが、頭を抱えてしゃがみこむ小町の服を引っ張る。
小町「ん?どしたの夢葉ちゃん?」
夢葉「こまちおばちゃんは、こまっさんなの?」
小町「」
八城透「「ぷっ」」
小町「…………八城ォ!!テメェーのせいだろうがァ!!ていうか、透も笑ってんじゃねー!」
小町は先程よりも全力で、今度は2人を追いかけ回し始める。
八城「きゃはははは!!こまっさんがブチギレたー!」
透「な、なんで僕まで!」
ワーワーと広いリビングを走り回る3人を見ながら、リビングと繋がっている隣の和室でもとある2人が洗濯物を畳みながら会話をしていた。
あかり「相変わらず、元気だよねー。八城もお母さんも」
めぐり「そうだねぇ。仲が良いのは良いことだよ」
あかりは再び八城たちを見ると、八城が小町に捕まり、こめかみをグーでグリグリされていた。
あかり「……あれは、仲が良いのかな?」
めぐり「ふふっ、顔を見ればわかるよ。2人とも、いや、透も夢葉もみんな楽しそうでしょ?」
八城「痛てててててて!痛い痛い!ゴメンってばー!」
小町「ふはははは!参ったかー!許して欲しくば、小町様申し訳ありませんでしたと言うのだ!」
透「母さん、大人げない」
夢葉「きゃははは、お兄ちゃん、変なカオー!」
あかり「ふふっ、確かに楽しそうだ」
めぐり「でしょ?」
和室組もその光景を見ながらクスクス笑う。
あかり「それにしてもさー、めぐり叔母さん、服畳むの超上手いよね」
めぐり「お、おばっ、……コホン、あかり、めぐりお姉さんでしょ?」
あかり「私にも畳み方教えてよ、めぐり叔母さん」
めぐり「………はぁ、あなたはうちの人そっくりだね」
あかり「……?八幡叔父さん?」
めぐり「うん。うちの人の若い頃に性格がそっくり」
あかり「うげっ、ちょっとショック」
めぐり「な、なんでぇ!?とっても良い人だったよ!」
あかり「今は違うの?」
めぐり「今もすごく優しくて良い人だよっ。……って何恥ずかしいこと言わせるのっ!」
あかり「いや、今のは自爆でしょ」
相変わらずほんわかが炸裂しているなぁと思うあかりであった。
あかり「うーん」
めぐり「どうしたの?」
あかり「いやー、私そんなに八幡叔父さんに似てるかなぁ?と思って。だって一応私、戸塚家の人間だよ?」
めぐり「いや、でもお母さんである小町ちゃんがうちの人の妹なんだから、当然うちの人の血も流れてるよ?それに、性格っていうのは、先天的なものよりも、育った環境が大きく関係するんだよ?」
あかり「へぇ、そうなんだ」
めぐり「そ。とはいえ、この家の子供たち4人は見事に4人の親の性格をそれぞれ受け継いでいると思うよ」
あかり「というと?」
あかりがめぐりの畳み方を見よう見まねで挑戦しながら聞く。
めぐり「あかり、あなたはさっきも言った通り、うちの人の若い頃にそっくり。素直じゃないところとか、ちょっと捻くれてるところとかね」
あかり「むっ。私そんなに捻くれてるかなぁ?まぁ素直じゃないのはちょっと認めるけど……」
めぐり「ふふっ。意外と素直じゃない。まぁうちの人の方が何十倍も捻くれてたからそこは安心して」
あかりとしてはその血が流れているのだから、あまり安心はできないのだが。
めぐり「そんでもって、八城は見ての通り小町ちゃん似だよね」
あかり「うん。それは一目瞭然」
めぐり「それで、透は彩加くんにそっくり。これは見た目もだけどね」
あかり「うん。それもわかる。前にお父さんの昔の写真見せてもらったけど、透そっくりだった」
彩加と透は誰が見ても親子とわかる程、そっくりなのである。見た目も性格も。
めぐり「そして、夢葉はわたし。自分ではよくわからないんだけど、前にうちの人と小町ちゃんと彩加くんから口を揃えて言われたことがあるんだぁ」
あかり(なるほど。自分ではわからないのか。めぐり叔母さんと夢葉は誰が見てもそっくりだ。これがわからないのなら、私と八幡叔父さんが似ているっていうのも私がわからないだけで、本当かもしれない)
あかりはそこでもう1度リビングを見る。さっきまでギャーギャーと騒いでた4人が、今は仲良く楽しそうに話している。
あかり(ふふっ、やっぱり仲良いんだね。あっ、と思った矢先にまた喧嘩が始まった。どうせまた八城が余計なことを言ったんでしょ。懲りないなぁ)
あかりが呆れたように八城たちを見ていると、ゆっくりとリビングの扉が開く。
八幡「ふわぁ~~。おいおい、日曜の朝からうるせえよ。何やってんだ?」
透「あ、八幡さん。おはよ」
夢葉「パパ!おはよー!」
八幡「おお、おはよ。透は日に日に昔の彩加に似てきてるな。クローンじゃねーだろーな。そして俺の愛娘は世界一可愛い」
八幡は夢葉を抱きかかえ、高く持ち上げる。
夢葉「わー!たかーい!」
八幡「んで?何やってんの、あいつら?」
透「また八城が母さんにちょっかいかけて、制裁くらってる」
八幡「透。お前制裁なんて言葉、もう知ってんだな」
透「それより、止めないでいいの?教師でしょ?」
八幡「あ?今日は休日。故に教師ではない。それに、仲裁ならあいつの方が適任だしな」
小町「オラオラー!これでもまだ懲りないかー!」
八城「ぐわー!やめれー!」
彩加「こらこら、小町。その辺にしといてあげなって」
八幡と一緒にリビングに入ってきた彩加が、真っ先に小町の頭をポンポンと撫でて2人の喧嘩を止める。
小町「あ、彩加」
彩加に気付いた小町はグリグリの手を放す。
彩加「ほら八城。今のうちにお父さんのとこに行っておいで」
八城「おお!サンキュー!彩ちゃん!」
彩加「ち、ちゃん!?」
小町「……ぷっ」
彩加「こ、小町!」
八城「おお、親父!おはよっす!」
八幡「おお八城。相変わらず、馬鹿元気だなお前。誰に似たんだよ」
八城「皆からは、こまっさんに似てるって言われるぜ!」
八幡「だろうな。と、そんなことより」
八城「?」
八幡「テメェ、次に何か悪戯したら、粛正するっつったよな」
八幡が右手で八城の顔面を鷲掴みにする。
八城「ちょっ、待ってくれ親父!今日はイタズラじゃない!ちょこっとだけ、こまっさんにちょっかい出しただけなんだ!」
八幡「同じだボケェェェェ!!!」
八城「ギャアアアアァァァァァァァ!!!!」
今日も比企谷、戸塚家は平和です。
どうでしたでしょうか未来編。
ちなみに、年齢などは以下の感じです。
八幡、彩加→35歳
めぐり→36歳
小町→33歳
八城(比企谷家の長男)、あかり(戸塚家の長女)→10歳、4年生
透(戸塚家の長男)→8歳、2年生
夢葉(比企谷家の長女)→7歳、1年生
職業
八幡→総武高の国語教師
彩加→総武高の体育教師
めぐり→専業主婦
小町→保育士
最終学歴
八幡→4大卒業
彩加→4大卒業
めぐり→4大卒業
小町→短大卒業(2年の専門学校)
八幡、彩加が24歳。めぐりが25歳。小町が22歳の時に結婚しています。
な感じです。
活動報告にもう少し分かりやすく書きました。ぜひ1度見てみていただけると助かります。
思い付いたら、たまに書こうかなと思います。
本編優先でちゃんと進めるんで安心してください。
感想、評価、お待ちしております