現在友達の兄弟に魔法工科大に行っている学生がいることを知り、私はコンタクトを取った。
そこの大学で使われている魔導師が飛ぶために必要な魔導演算宝珠を見て質問をしていった。
質問といっても私がその人物を見てどんな人物かを観察した結果、とにかく知識を取り込みたい人物だとわかったので質問しながら自分なりの指摘をしていった。
「素晴らしい!!なるほどこの配管の配置をずらすだけで効率化できる!!アンチョビ君流石だ!!ダキア人は産業革命前の石頭というのは偏見だったな!!また来てくれ!!君のアドバイスが必要だ!!」
「いえ、ヒランさんの頭脳の賜物ですよ!!」
こっそりその魔導演算宝珠の設計図を写す。
機材的には3世代前だが少等科にある魔導演算宝珠よりも最新型である。
使える。
だけど私が求める物ではない。
・・・けれどこれは戦車で言うとルノーのような発展させるための基礎になってる。
改良を続けていこう。
学校の授業で空を飛ぶ時間がある。
私は魔力量が大量にあるがそれでも効率化に力を入れた。
約800メートル上空で飛行しながら防御障壁を張っていく。
それを見ながらどの様な銃が必要かを考えた。
国力が低くても早期に大量の銃が生産でき、操作も比較的簡単な銃・・・これがダキアの絶対条件。
私的にはイタリア王国軍が使っていた銃を生産したいという気持ちが無いわけでもない。
だけど欠陥銃を無駄に生産するほど余裕はない。
昔を思い出しながら何の銃が良いか考えた結果、イスラエルという国を思い出した。
国力が無に等しい状態から戦争を重ねる毎に強くなるユダヤの国。
その国の銃であるIMI ガリルというアサルトライフルを思い出したのである。
「ガリルだけじゃない。国家モデルはイスラエルをもとにしていけば・・・。」
そういうことから論文集団効率運動、皆の姿、近代化論等をダキア語で発表使用とするが、王制批判も含まれていたので、書き直し、全てをまとめた近代ダキアという論文を発表した。
王制や軍には一切触れず、現状できる国力向上化政策について長々と書き、小さく愚民政策の弊害を書いた。
この論文は大王国(後の連邦)の革命家の手に渡り、アンチョビに連邦2等勲章が送られる。
私はどちらかというとファシズムなんだがな。
イスラエルだけでなく思い出していくなかでダキアに直接関わる物も思い出した。
モレニ大油田である。
この世界では魔法の発展から石油系に対する価値が相対的に低下していたので油田の場所が限られていた。
そこで5万マルクを投じて油田があると思われる場所を購入、採掘機材も購入、残った僅かな金で起業した。
油田は無事に発見、採掘され、利益を出していくようになる。
家族もこれには大喜びで私の会社に財産の殆どをつぎ込んでモレニ油田の約6割りを抑え、大規模な収入源を手に入れた。
経営は一時家族に任せ、学業に専念し、翌年飛び級で中等部に進む。
「こっちに来ないか?モレニ油田の収入のお陰で黒字だから今よりも高い金が払える。」
友人達の親の引き抜きを開始した。
ただ誘うのはしたっぱの職人もしくはしたっぱの銀行員などである。
モレニ油田の件で私が貴族であることがバレてしまったが、余計に崇拝されてしまったが、この機運を利用して私は彼らの両親に得意の話術で引き抜いていった。
職人達に作って貰うのは自転車や基礎機材、銀行員は会社の経営である。
地盤は硬く、より硬くしていく。