ドゥーチェ異世界にて戦うようです   作:ゆっくり霊沙

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天災、鬼才、君の名は・・・

「開戦と同日にダキア入りとは幸先が良いな!これも日蓮坊のごか!?」

 

バチーン

 

「この異端児が!鉄山先輩に迷惑をかけるなと言ってるのにぃ!」

 

「なんだね東條上等兵、君は今は私の部下。わかってるのか?」

 

「鉄山先輩ぃー、うわぁぁん。」

 

「・・・に、賑やかだな。」

 

「すみません、すみません。」

 

日蓮日蓮叫んで頭をバックで叩かれまくっているのが、私の論文で感激しまくっていた石原莞爾・・・34歳

 

泣きながら石原を叩きまくる女性は東條ちひろ・・・完全に東條英機だな。

 

平謝りを繰り返す男が永田鉄山だろう。

 

「ともあれ、ようこそダキア共和国へ!!歓迎するぞ!!」

 

大統領直接の出迎え・・・1武官に対してする歓迎の仕方を逸脱していたが、戦争開始で他国が騒ぐような事はなかった。

 

「済まないがすぐに大王国(連邦)と直接戦闘経験がある皇国側の戦訓を聞きたい。参謀本部に出入りできる外部顧問の役職を与えるからそこで我国及び貴国の益になるように動いてくれ。」

 

「白人でも我々を差別しないし、日本語を話すのが上手のだな。」

 

「永田さん。私は貴国を利用できるか試しているのです。益が有れば最大限の融資をしますし、資源を産出する側の我が国は売る市場も求めているからな。」

 

「周辺諸国はダメなのですか?」

 

「少しは外交を知っておいた方が良いぞ。・・・君主論だが隣国を援助する国は滅びると・・・。」

 

東條は天皇第一なので気にしてないが、今の言葉はアジア派と呼ばれている2人には強く胸に刻まれる・・・。

 

「ケイ、後は頼む。」

 

「はい。」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「あの~、失礼かもしれませんがケイ殿はダキア人ではありませんよね?」

 

細かい所を気にする東條は、同じ女性であり、若くして大将になったケイに注目しており、ペンとメモを持って聞く気満々である。

 

そんな姿を見たケイは歴史にあるような東條の評価を改める・・・目標や上司が要れば輝ける人だったんだなと・・・。

 

「血統的には連合王国系の白人らしいけど、生まれは合衆国だし、乞食だったのをアンチョビに拾ってもらったし、結婚の面倒まで見てくれたからね。」

 

「な、なるほど。では「戦車の開発と運用方法を教えろー!」石原ァ!!」ガリガリガリ

 

「いいよ、歩きながらだから簡単にね。・・・乞食だから相手がいかにすれば怖くなるかよくわかる。自身が恐怖に思うことは視覚外からの物取り(スリ)、夜の人攫い、そして巨漢だったり。・・・それを軍に置き換えてみたの。視覚外って相手がわからない場所からの攻撃じゃない。これは奇襲にできる。夜の人攫いもそう。じゃあ巨漢は?って考えた時初めは列車が思い付いたけど、それは生活に馴染みすぎていて怖くない。で、車にしたの。ある程度の道を高速で走る鉄の化け物に見えたの。そこに大砲を載せていかに敵に怖く見せるか考え続け、軍事学を学んで恐怖から殲滅に思考を切り替えてさらに化け物を洗礼させたの。それを運用するのは自然と考え付くものよ。」

 

(まぁ嘘だけど。前世なんて言えないからね。)


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