「内政計画は大切だが、我々は国防をより強固な物にしなくてはならない。」
現在仮想敵国は帝国と連邦、それに勝って鎖を付けたとはいえ、油断できない2つの小国これ等から国を守る為には軍を再編し、近代化させる必要がある。
その為にまず60万人という国力度外視の兵を解雇しなくてはならない。
指揮官は残すが、半農半兵状態のよくわからん奴らは直ぐに解雇した。
・・・解雇に反発して暴動が起こると思ったが、解雇されて喜んでいるのばっかだったな。
・・・で、残ったのは約16万人・・・8師団創れるな。
この中には魔導師の才能が有る者も含まれており、総数は500にもなる。
現在は第一航空連隊を解体し、その人員で空軍を発足させた。
演算宝珠の数が足りないので共和国からファルマン IIIを5機輸入し、3機を練習用に、残りは技術の蓄積のために民間企業に安く転売を行った。
特にエンジンは50馬力とアンチョビ製の100馬力より低いものの、後の化け物エンジンの下地となる。
「しっかしまぁずいぶんと酷いものだな。明治維新の時の偉人達も同じ様に思ったのかもしれんな。」
ボソッとアンチョビは呟き、次なる1手のためにとある事務員に手紙を送る。
『どうだい。そろそろ返事をくれないか。』
と・・・。
「おぉ!!飛んだ。」
ダキアでは飛行機を見たことも無かった者が多くいるため空軍は試行錯誤の連続であった。
1機当たり2126万円する航空機を運転する者は合衆国からアンチョビが連れてきたパイロットに教官を頼んだが、報告を聞くと役に立つのができるまで10ヶ月はかかるとの事だったため演算宝珠の件の苦肉の策だったために頭を抱えて考え込むことになる。
「仕方がない、ポケットマネーで赤色空軍擬きを創るか・・・はぁ、本当は自動車工場用だったんだがな。・・・ボーイングの連中なら喜んでくるか?いや、ここは利害関係から他のところからも引っ張らないと・・・ラット(ライト)兄弟のところから引っ張るか。・・・あぁ、カーチスも噛ませないといけないな。」
アンチョビの空軍構想は未来ダキアに技術をもたらしたと言われるが、大誤算から始まったものだった。
「ふーん、アイツも頑張っているじゃない。」
バサ
「私達も彼女に負けないくらい頑張らないとね。さて、ウクライナをパルチザンから取り戻すわよ!!コサック!!突撃開始よ!!」
「「「ウラァー!!」」」
赤い国でカチューシャは赤軍将校として生きる。
その活躍により殺されるとも知らずに。