ドゥーチェ異世界にて戦うようです   作:ゆっくり霊沙

14 / 42
夏休み中は就活で忙しいですが、書けるときはこの作品も書こうと思います。


会合

20歳という節目を過ぎても成長を続ける私は、広告という経済における矛を駆使して、他のモペッドを造っていた企業を早々に撤退又は駆逐し、フォードT型の出鼻を挫くことに成功した。

 

前世でいう西暦1909年の夏は私にとって忘れられない3ヶ月だった。

 

既に合衆国の東海岸では知らぬものがいない富豪・・・いや、大富豪になっていた私は、魔導宝珠を運送業で使用するという名目で魔導宝珠を製造する研究所を買収することができた。

 

だが、あまりに製造するためのコストが高いので、本来なら名目だけで使う気は無かったのだが、配達で私が試作した箱形演算装置を使用させてみたところ、お客に好評で、魔導宝珠の赤字分の補填にはなったため、継続してみることにした。

 

まぁ、実用のデータが録れるから無駄ではないな。

 

これは嬉しいと言えば嬉しいが、一番嬉しいことそれは・・・フェドロフM1916と同じ性能の銃が合衆国軍が仮採用をしてくれた事だ。

 

まぁこれはIMIガリルのための資金稼ぎ用のダミー銃が採用され、アンチョビグループが銃のブランドとしても実力が有ることが世間に示す事ができた。

 

これでIMIガリルを量産してもフゥドロフの進化系と言えば使用者に安心感を与えることができる・・・と思う。

 

・・・そろそろ準備を始めるべきか。

 

伊土戦争に似た大戦がこの世界では1年早く起きそうな気配をみせている。

 

「私は戻れないが・・・そうだ。ヘス看守長に部隊を送らせようか。実戦訓練にはなるだろう。・・・何よりヘスの実力を確認したい。」

 

モデルがいない人物がどれだけ活躍できるか知りたかったため、私はヘスに最新式の箱形演算装置とIMIガリル、私に忠誠を誓った魔導師70名を彼に与えた。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

ジョンに誘われ、会合なるものに連れていかれた。

 

そこは裏の政府と呼ばれる経済界の重鎮が座っていた。

 

「ようこそアンチョビ。民族を越えて我々は金が有るものを歓迎する。」

 

「そりゃどうも。」

 

会合は独占に関しての事が多く、業種の多角化を進める私にこれ以上利益を侵害してくることの無いように楔を刺す意味合いが大きいと感じた。

 

勿論私は現状の利権には手を突っ込む気はない。

 

しかし、私はこれだけで止まるつもりもない。

 

今年設立されたボーイング社の株は買い込んだ。

 

それと同時に10万ドルの投資をし、早く爆撃機や輸送機を造らせ、ダキアの強化をさせるように動いた。

 

そんなある日、私が何回目かの会合を終え、自宅に帰ろうとした時、路地裏で何か感じるモノがあり、スーツ姿でそこに向かった。

 

「・・・・・・ケイ?」


▲ページの一番上に飛ぶ
X(Twitter)で読了報告
感想を書く ※感想一覧 ※ログインせずに感想を書き込みたい場合はこちら
内容
0文字 10~5000文字
感想を書き込む前に 感想を投稿する際のガイドライン に違反していないか確認して下さい。
※展開予想はネタ潰しになるだけですので、感想欄ではご遠慮ください。