学戦都市アスタリスク〜過負荷と魑魅魍魎の主を併せ持つ転生者〜   作:all

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3話です。
原作と違う点は綺凛と綾斗の出会いかたです。


3話

side天霧

 

早朝、俺は鍛錬をしようとして外に出てみたら1人の少女と出会った。名前は刀藤綺凛。彼女はいつも朝のトレーニングは1人でしているというから、俺は彼女に一緒に走ることを提案した。彼女はそれを了承してさっきまで一緒に走っていた。だが今は…

 

「よお綺凛に綾斗。トレーニングかい?」

 

「鯉桜先輩!?どうしたんですか!?」

 

「あ、昨日の…って!何でトカゲに!?」

 

星導館の序列一位、奴良鯉桜先輩がトカゲのようなものに襲われていた。

…いや、正確に言えば違う。トカゲで遊んでいるような状況だ。トカゲは鯉桜先輩に突っ込むが鯉桜先輩はいつもの着物姿に長ドスを持ってぬらりくらりとかわし続けている。

 

「さて、そろそろ片付けるか」

 

そう言うと鯉桜先輩は懐から一つの赤い石が嵌め込まれた指輪を取り出し、人差し指につけた。すると鯉桜先輩から大量の赤い、真っ赤な炎が発せられた。それは20メートルほど離れた俺たちにも伝わるほどのものだった。その炎は数匹のトカゲを包み込み、消滅させた。

 

「刀藤さん…今のは何なのかな?」

 

俺は彼のことを知っているらしい刀藤さんに今の炎について聞いた。

 

「今の炎は死ぬ気の炎というらしいです。死ぬ気の炎は7つの種類があって、それぞれに特性があるんです」

 

と、刀藤さんが答えてくれた。そこに鯉桜先輩も会話に入って来た。

 

「今のは嵐の炎だな。特性は分解。あのトカゲ全てを分解したってわけだ。まあ今のは息をする程度のもんだぜ」

 

あれで息する程度?どうやら鯉桜先輩はとてつもない規格外なようだ。

 

「おお、そうだ綾斗。連絡先交換してくれねーか?」

 

「別にいいですけど、何か理由とかありますか?」

 

「信用ねーな…。ま、理由としてはお前さんが面白そうだからだぜ」

 

この先輩は快楽主義者か何かなのだろうか?

俺は取り敢えず鯉桜先輩と連絡先を交換した。

 

「鯉桜先輩、明日一緒にトレーニングしてくれるんですよね?」

 

「ああ、そういやそうだったな。じゃあ明日いつものところで待ってるぜ」

 

「はい!」

 

とても嬉しそうにいう刀藤さん。どうやら彼のことを慕っているようだ。

 

「あ、あと綾斗。こいつらの狙いはお前さんだったみたいだぜ。オレが先に手ェ出したからお前さんのとこにはいかなかったが…」

 

狙いは俺?じゃあ先ほどのトカゲはアルルカントのものなのだろうか?

 

そんなことを考えていると突如俺達の足元が崩れ落ち、刀藤さんと一緒に声にならない悲鳴をあげて落ちていった。

 

 

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side鯉桜

 

いきなり綾斗達の足場が崩れ落ち、綺凛と綾斗はその穴に落ちた。

…しょうがねぇな。オレは2人の後を追うように穴の中に落ちた。


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