学戦都市アスタリスク〜過負荷と魑魅魍魎の主を併せ持つ転生者〜 作:all
オレ、奴良鯉桜がこの世界に転生して17年が経った。現在オレは星導館に通っていて序列一位で二つ名は「明鏡止水」だ。前回の王竜星武祭ではオーフェリアを破り優勝。その時に戦ったシルヴィアとオーフェリアとは今でも仲がいい。オーフェリアの場合はあまり変わらないが他の人より心を開いているのは確かだ。それにオレはあいつの瘴気に触れても何ら影響はない。晴れの炎の活性のおかげだな。あ、ちなみにオレが願ったことは星導館に通う服を自由にするというものだ。これがあるためオレはいつも鯉伴が来ていたような着物姿で過ごしている。そして刀藤綺凛。オレの後輩である。昔は叔父に付いて行っていたが今は決別。今は自分の道を進んでいる。まあその際に色々あったのだが今はいいだろう。で、オレは今ある男子生徒の前に来ている。
「お前が天霧綾斗かい?」
「そうですけど…」
そう、オレが会いに来たのは今噂の特待生天霧綾斗だ。まあ理由としては面白そうだからだな。
「オレと決闘しねえか?なに、今じゃなくていい。放課後でどうだ?」
そう言うと回りがざわつく。
「…えっとあなたは?」
「ああ、オレか?オレの名は奴良鯉桜、よろしく頼むぜ。とりあえず放課後に返事をくれればいい。オレはここにいるぜ」
天霧綾斗は一瞬悩んで、「分かりました。放課後までに考えておきます」と言った。
side天霧
俺はさっき鯉桜という着物姿の人から決闘を申し込まれた。ユリスが許してくれるとは思えないけど、取り敢えず聞いてみよう。
「ユリス、さっき奴良鯉桜って人に決闘を申し込まれたんだけど…」
「なにっ!?奴良鯉桜だと?」
ユリスはさっきの人を知っているみたいだ。
「知ってるの?」
「知ってるも何も、あいつは星導館の序列一位だぞ!」
「えっ!?あの人が?」
「ああ、あいつは前回の王竜星武祭で優勝した実力者だぞ。…正直、あいつはレベルが違う。あいつに勝てる可能性があるのは準優勝者のオーフェリアだけだろう。いや、それも違う。あいつに勝てる奴は存在しない」
そこまでの実力者だったのか…。
「それで、ユリス。俺、決闘受けてもいいかな?」
「駄目だ!」
まあ、そういうだろうと思っていたよ。
「わかった。鯉桜先輩には悪いけど断ることにするよ」
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そして放課後。俺は約束通り広場にやって来た。だがそこに鯉桜先輩の姿は無かった。まだ来てないのかな?
「よお綾斗。返事はどうだ?」
隣から声が聞こえる。隣を見ると和服姿の星導館序列一位、奴良鯉桜がそこにいた。なるほど、これがユリスの言ってた明鏡止水かな?
「すみません。今回は遠慮しておきます」
「そうかい、そりゃ残念だ」
そうは言いつつそこまで気にしてないように言う。
「今度は遊んでくれよ?」
と言ってまた去って行った。