東方巡迷伝   作:ゆっくりゼロ

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襲ってくる妖怪達に体力を奪われていく三人。

はたして生き残る事はできるのか!?

第五話、スタートです!


戦いと行方

大戦が始まって数十分

 

早くも妖怪が防衛装置を突破し始めている。

妖怪達は質より数という手段なのか、星のような数え切れない数の妖怪が突っ込んできている。

一方ロケットは、人々が我先にと乗り込もうとしており混雑している。準備段階がやっと半分ほど終わった辺りのようだ。

 

 

 

剛「っっオラァッッ!!」

 

剛は霊力や能力を惜しまず行使し、大きく大剣を振るい風圧で吹き飛ばしている。

 

それは修行のおかげか、以前より霊力を多く消費しても負傷することはなくなった。

その風圧は弱い妖怪なら吹き飛ばし殺してしまうほどの威力だ。

人間の中でも規格外な力を持っている。

 

 

峡「フッ!!」

 

一方峡は永琳にもらった双剣で剛の近くにいる敵を薙ぎ払う。

拳銃にも変形できるその剣は峡の能力と共に行使することでより効率良く敵と対峙できる。

警備隊も峡と共に光線銃で剛を援護しつつ戦っている。

 

將信「...」

そして低めのビルから落ち着いて敵を狙撃していく。

霊力の調整で時には戦車の主砲ほどの威力も発揮し、数を少しでも減らそうとしている。

 

 

 

 

だが妖怪達の勢いはおさまる気配を見せない。

 

 

 

 

次第に3人が疲れを見始めた頃、突然都の近くの妖怪達が消え始めた。

 

 

 

 

 

そして何が起きたのか理解できない三人の耳に、大きな咆哮が響いた

 

「バオオオオオオオオオオ!!!!!!」

 

思わず劈く悲鳴に耳を塞ぐ3人。

 

そこには5mほどの体格の妖怪がいた。

巨大な猪という印象だが、そこには猪にはあるまじき1本の大きな角と鋭い鎌のような尻尾が見える。

 

恐らく何百年も生きたであろうその妖怪の迫力に、遠くにいる將信でさえも冷や汗を浮かべる。

恐らく総大将といった所なのだろう。

 

將信「...ッ!」

 

將信はすかさず大きく霊力を高め霊弾を発射した。それは見事に猪に命中した。

しかし猪は一瞬怯んだ程度で体力を削れたといえないほどの様子だった。

將信はその出来事に驚いた。

だが怯える暇もなく咆哮が耳を響かせる

 

猪「バオオオオオオオオオン!!!!!」

霊弾に怒ったのか、猪はビルに向かって巨大なレーザー光線を発射した。

 

將信「ッ!」

 

將信は自身の攻撃が負けると瞬時に判断し、下に水をしき、無事に地面に着陸できた。

將信は即座にビルを確認する。

どうやら先ほどの判断は間違っていなかったようだ。

ついさっきまで將信がいた場所は光線により大きくくり抜かれている。

その威力に將信は冷や汗を浮かべつつも、急いで剛達の元へと向かった。

 

その間も警備隊達は猪を傷つけようと必死に攻撃をする。

その攻撃も虚しく、この都の技術で作られた銃を駆使しても、猪はビクともしない。

 

時には突進、時には鎌の様な尻尾を使う攻撃に、剛達は避けることで精一杯だった。

 

そして警備隊達がほぼ全滅した頃

 

 

 

特に有効な決定だがないままさらに数分がたち、全てのロケットが発射された。

 

 

 

 

 

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

〜ロケット内部〜

 

永琳「首相様...何故ですか。何故!!

何故彼らを裏切る必要があったのですか!」

 

永琳は怒涛のような形相で首相に怒鳴る。

 

首相「...仕方が無かった。あの軍勢には警備隊は絶滅する。彼らは我々を守る必要があった。」

 

永琳「それでも...!!他に何か支援が出来たはず...!!」

 

永琳は目に涙を溜めながら首相に問う

 

首相「...」

 

首相は何も言えず、黙った。

 

永琳「...ッッ!」

 

永琳は地球を見て、唇を噛み締めることしかできなかった...。

 

 

 

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

 

だが警備隊達の死を悲しむ暇はない。

 

大きな発射音に猪は再び意思を取り戻し、剛達を無視。都を覆う壁へと突進した。

その破壊力は凄まじく、一撃で都の壁を半壊させた。

 

そして次の攻撃をさせまいと剛は風圧で必死に猪を食い止める。だがそれをさらに押し上げ猪は突進する。

 

 

 

万事休す...誰もがそう思ったその時

 

 

 

無数の氷の礫が剛の風にのり発射された。

 

將信「はぁ...はぁ...お待たせ....」

 

その正体は將信だった。

遠い位置にあるビルから大急ぎで戻ってきたせいか息切れが酷いが...これで戦力は大幅にアップした。

 

先ほどの無数の礫は剣のように鋭い。

鋼の体を持とうとも、目や角は弱点なのか、猪が苦しみのあまり足掻き苦しんでいる。

 

剛「隙あり!!」

 

そこで剛はトドメをさそうと大剣を振り上げた次の瞬間...

 

猪の周りを邪悪な妖力が包み込んだ。

 

どうやら諸刃の剣をくりだすつもりらしい。

目や角からは大量の血が流れているにもかかわらずそれを無視し妖力を集中させている。

その姿は死を覚悟した武士のようだ。

 

そして猪は3人に向かって突進した。

それは今までより早く、強い一撃だ。

 

剛の風、將信の水と氷を利用してもなおおさまらない突進は徐々に2人を押して行く...。

 

2人「グゥッッ...!?」

 

2人はそれでも諦めずに全身全霊の力を込める...

 

 

 

 

だがそれを遮る、一つの白い輝きを放つモノが落とされた。

ロケットは既に全て発射している..つまり

 

 

將信「ヤバイ!!逃げるべきだ!!」

 

峡「剛!!離脱だ!!!」

 

剛「? あ、あぁ!」

 

 

その時、またあの時(幻想入り前)のような

音声が頭に流れた。

 

 

 

 

 

 

 

 

第一制限を解除しました。能力を転換、派生します。

峡「直進反射屈折を操る程度の能力」

剛「ありとあらゆる勢いを操る程度の能力」

將信「五感を操る程度の能力」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

その瞬間3人の中には確かな力が開放されたのを感じた。

 

 

それらを疑問に思いつつ彼らは離脱し急いで都を離れる。

だが核の爆発は猪を、都を飲み込みそして3人をも飲み込もうとしていた。

 

剛「フッッツ!!!!!」

 

峡「ハァッ!!」

 

先ほどの声をを頼りに、剛は自分の周りの核分裂の勢いを、峡は何とか放射線を反射しようとしている。

 

ーーそしてさらに霊力を高めたその瞬間、三人の周りを光が包み込んだーー




はいどうもみなさんおはこんばんにちわ。ゼロです。

いよいよ永琳達が月に行きました。

何か能力が開放されましたが核を防げるのでしょうか。

次回から少し展開が変わると思います。

誤字、脱字等ございましたらご報告下さい。

それでは、また。

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