東方巡迷伝   作:ゆっくりゼロ

22 / 39
後書きにキャラクターの詳細を書かせて頂いていますが、本来キャラクター達の身長は現代と比べてもっと低いはずです。
東方巡迷伝では、わかりやすいように現代と同じ単位を使っています。

では第二十二話、スタートです!


天狗と新聞

峡「さて....」

 

 

妖怪の森へと言った後日の昼過ぎ頃、6人は昼食を食べ終え、射命丸が来るのを人里の門の前でしばらく待っていた、ら

 

彩「...来ましたね」

 

そして数分後、物凄い速さで射命丸は飛んできた。そして綺麗に着地する。

幻想郷最速を名乗ってるだけあって、その姿は人間には速すぎて捉えられないだろう。

無論彼らを除いてだが。

 

 

射命丸「おっはよーございます!清く正しい射命丸です! 先日は取材の承諾ありがとうございます!」

 

射命丸は元気そうなニコッとした表情で6人に目を向け、ペコリと軽くお辞儀をする。

 

將信「いやいや大丈夫だよ、家に案内するから、ついてきてね」

 

射命丸「はい!」

 

そして射命丸を含む7人はのんびりと話をしながら家へとゆっくりとした足取りで向かっていく。

 

 

將信「あ、ここからは時間が少しかかるから、先に取材始めちゃっていいよ」

 

射命丸「あ、いいんですか?」

 

剛「気にしなくていいぞ。家での話は少し長引くかもしれないからな。」

 

射命丸「わかりました。..ではお言葉に甘えて...。

まずは皆さんの年齢を教えてくれますか?

 

射命丸はペンとメモ用紙を歩きながら取り出し、こちらの言葉を伺っている。

 

どうやら天狗としての性はやはり持っているらしく、6人に対し少し下手に出ているように見える。

 

將信「ん...そういえば僕達って何歳だっけ」

 

剛「..途中から数えるのが面倒になったんだったな...ざっと5億歳くらいじゃないか?」

 

將信「まぁ、その辺だよ、あはは」

 

將信はどうやら本当に自分の年齢が本当に分からないらしく苦笑いする。

 

結衣「もはや人間とは思えないね....」

 

 

一方射命丸は、開いた口が塞がらないという表現がとてもしっくりくる表情で、目を見開いたまま固まっている。

 

結衣「おーい、大丈夫ー?」

 

結衣は射命丸の前で手を揺らす。

 

射命丸「...ハッ!失礼しました...。随分長い間生きられているんですね。女性の方々もですか?」

 

華憐「まぁ大体同じなはずよ。

ちなみに私達は付喪神だから、基本的に年はとらないの。」

 

射命丸「なるほど...。女性陣の皆さん、良かったら擬人化を解いて頂けませんか?」

 

 

 

 

結衣「ん、おっけー」

 

その言葉で、結衣・華憐・彩は一斉に擬人化を解きそれぞれ峡・剛・將信の手に止まった。

 

射命丸「...!なるほど、弓、槍、双剣の付喪神ですか..」

 

射命丸は先程から、パシャパシャと6人の様子をカメラで撮っている。

記事の内容を考えているのか、撮っている最中にニヤリと笑うこともある。

 

剛「...。」(悪用されなければいいが..)

 

彩「...。」(そういえば月の都にもあんなモノがあったんですよねぇ...)

 

射命丸「殿方は見る限り人間ですよね?一体どうやってそんなに長生きされているのですか?」

 

華憐「...詳しくはまだ言えないけど、剛の能力で彼らの体の衰えの勢いを限りなく0に近くしてるからよ。ほぼ不老ね。まだ人間の肉体年齢的には18~20ぐらいじゃないかしら」

 

華憐、剛、彩はまだ警戒を解いていないようだ。

だが射命丸に特に怪しい様子は見えない。

徐々に3人も警戒を解き始めていた。

 

 

射命丸「ふむふむ...ありがとうございます。

では次に、皆さんは紅霧異変の解決者ですがよね?その感想を聞かせてください」

 

剛「コウムイヘン?」

 

射命丸「はい、紅の霧と書いて紅霧です。レミリア・スカーレットが起こした..。」

 

剛「あぁあれか、普通に楽しかったぞ。巫女の戦いも見れたし、人里が大事にならなくてよかった。」

 

峡「吸血鬼を見るのは初めてだったけど、流石に身体能力の元が違うなぁと実感させられたね。昔の僕らだったら瞬殺だった」

 

剛は腕を組みながら、峡は何か考えるように指の第一関節を顎にあてながら、紅霧異変の事を思い出している。

 

射命丸「なぜ異変解決に行かれたんですか? 解決は巫女がしてくれるはずですが...」

 

將信「それはなんとなk」

彩「それはなんと言えばいいのかわかりませんが、単純に現代の博麗の巫女の様子を知りたいと思ったからです。

無事に戦えているようで安心しました。私達は一応里を警備しているので...」

 

彩「(めんどくさい事になるからあんまり本当の事を言わない方がいいと思います...)」

 

將信「(あっごめん、流石になんとなくはマズイか...)」

 

 

射命丸「なるほど!博麗霊夢は、先代の巫女と比べ皆さんから見てどう思われますか?」

 

結衣「正直修行不足かなぁ。その分才能でカバーされてるからいいけど、まだ若いから、その内にもっと修行してた方がいいと思うけど...」

 

峡「だね。先代に比べると桁違いの才能を持ってる。

これだけの逸材を見つけるのは相当苦労したんだろうね。紫もよくやるよ」

 

射命丸「あ、スキマ妖怪とお知り合いなんですね」

 

將信「うん。といっても殆ど会わないけどね。会いたくないし」

 

將信はボソッと真実を呟き、周りを苦笑いにさせる。

 

 

 

射命丸「よし...じゃあこれでラストです!

 

 

皆さん、ぶっちゃけ彼氏彼女は!?」

 

その言葉を言った途端、それぞれの反応は全く違った。

 

剛・峡「...。」

結衣「あはは...」

將信「ンごほっごほっ..」

華憐「なにやってんのよ...」

 

剛、峡は無言で黙り、結衣は頬を掻きながら苦笑いし目線を外す。

將信な飲んでいたお茶が噎せて苦しそうにしており、それを華憐が摩っている。

 

彩「...って事です」

 

射命丸「あやややや...。なるほど〜、それは意外ですね...」

 

射命丸はニヤリと悪い笑みを浮かべ、なにやらメモしている。

 

射命丸「これでこちらの取材は終了です!ご協力感謝します」

 

射命丸は6人に笑顔を見せ、敬礼する。

 

將信「うんー...あ、丁度いいね」

 

剛「 家が見えてきたな。」

 

 

 

 

 

 

 

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

in 家

 

彩「どうぞー。粗茶ですが。」

 

彩は6人と、射命丸の分のお茶をお盆に乗せて持ってきて、配っている。

 

射命丸「お構いなく...。では皆さん、私にじゃんじゃん妖怪の山の事をお聞き下さい!」

 

射命丸はキリッとした表情で6人の質問を待っている。

射命丸はネタが入ったからか、テンションが上がっているように見える。

 

華憐「ほら、將信、あんたの出番でしょ」

 

將信「え?あ、うん。

えっとじゃあ、まずは妖怪の山の社会について教えて欲しいかな。制度とか...」

 

射命丸「はい!妖怪の山は.見張り役の白狼天狗、情報収集役の、私もそうですが鴉天狗、管理役の大天狗などに別れて仕事をしており、文明的な社会を築いています。

上下関係が激しいので、憎んだり憎まれたりする事はやっぱり多いんですよね...。」

 

射命丸は苦笑いで頭に手を当てている。

 

將信「なるほどね。大変そうだけど、大丈夫なの?」

 

射命丸「ご心配には及びません。私は新聞を書くことを生きがいにしてますから...!」

 

射命丸は胸を張ってその言葉に答える。どうやら天狗の誇りを持っていることはどの天狗にも共通点らしい。

 

天狗は仲間意識が高いことでも有名である。

 

 

將信「なるほどね〜。真面目だなぁ」

 

剛「お前もかなり真面目だと思うけどな...」

 

 

 

峡「じゃあ僕からも射命丸に質問いいかな? 妖怪の山には河童以外にどんな人が住んでいるんだい?」

 

射命丸「はい。私達天狗や河童、山彦の妖怪、厄を引き寄せる妖怪や秋の神なんかもいらっしゃいますね。住民なのかわかりませんが、大蝦蟇という大きなもカエルいます。以前は上司になるのですが、鬼も住んでいましたね。あの方たちには今でも頭が上がりませんよ...」

 

峡「なるほど、ありがとう」

 

射命丸「いえいえ。妖怪の山に関する質問はもうございませんかね...?」

 

射命丸は6人の様子を伺っている。

 

 

剛「..。妖怪の山には関連しないが、私的な事で質問していいか?」

 

射命丸「はい。私が答えられることならどんどん質問していただいて構いません。」

 

剛「鬼が上司なのだろう?鬼へ会いたいのだが、地底へと行く手段を聞きたい。我々はまだ行ったことがないんだ」

 

射命丸「うーん、地底ですか...。

地底とこちらは行き来できないようにスキマ妖怪が決めているので、今のところ、鬼に会うことは出来ないと思います。八雲紫に直接交渉するしかないですね...。お力になれず申し訳ありません」

 

剛「いや、そう下手にならなくてもいい。

ちなみに、何か幻想郷に面白そうな所はあるか?」

 

射命丸「面白そうなところ...そうですね。

太陽の畑や魔法の森なんていかがでしょうか。太陽の畑は妖怪の山をもう少し先に行けばありますよ。」

 

將信「後者は行ったことがあるけど、そういえば太陽の畑は行ったことがないよね。」

 

彩「そうですね。一度行ってみたい物です。」

 

射命丸「向日葵が咲き誇っていてとても見事ですよ。

ただ四季のフラワーマスターがよく出没するので、気をつけておいた方がいいです」

 

將信「四季のフラワーマスター?」

 

峡「風見幽香だよ。噂で聞いたことがある。何やら花を操るとか?」

 

剛「花を?それはまた面白そうだな。」

 

射命丸「峡さんの仰る通りですね。

私はあった事がないですが、大妖怪でなにやら凶悪だとか」

 

剛「ほぉ...それは意外だ。機会があったらいってみるか。」

 

剛は立ち上がり背伸びをする。

 

將信「うん、こんな感じで切り上げようか。もう皆疲れてるらしいし。」

 

長い間話していたせいか、華憐は眠そうにあくびをしており、結衣に至っては爆睡している。

 

射命丸「その様ですね。では私はこれにて!文々。新聞、ご愛読ありがとうございます!これからもどうぞご贔屓に!」

 

そして射命丸は玄関から颯爽と飛び去った。

 

 

 

 

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

後日

 

 

 

峡「おっ、もう発行されたの?どれどれ..」

 

峡は玄関にあった新聞を拾い上げ、居間に運んで読む。

 

【幻想郷に新たな強者現る】5億年を生きる者達を徹底取材!!

 

今回、私射命丸は6人の、5億年という長い歳月を生きる者達の取材に成功した。

 

男女3人づつのメンバー構成で、種族は男性陣が人間〈仮〉、付喪神である。

 

彼らは紅霧異変にもかかわっており〜

 

 

 

峡「ん、丁寧に書けてるじゃないか」

 

 

どうやら彼らは5億年の歳月を生きているにも関わらずその力で幻想郷をどうにかしようという意志がないようだ。

 

それに何故か無関係の紅霧異変にまで関わっている。

さらに人間の將信氏曰く、八雲紫と知り合いだという。

 

彼らは恐らく幻想郷のパワーバランスに大きく関わっていることだろう。

私は彼らをこれからも追い続ける事にする。

 

 

峡「ん....これは....」

 

 

 

將信「おーい峡ー!朝食が出来t...あ、新聞届いたの?」

 

峡「ん、ああ、読んでみてくれ」

 

 

 

將信「.........なるほどね。ちゃんと本当の事を書いてくれてるけど....

 

やっぱり大袈裟だなぁ...」

 

 

 

將信は目を笑わせず、苦笑いした




はい皆さんおはこんばんにちわ、ゼロです。

今回は剛のプロフィールを紹介します。

白野 剛
身長:約170後半

見た目:ガッシリとした筋肉質で、白髪の短髪。
紅と蘭色の着物を纏っている。

性格:吸血鬼のようにプライドが高く、交友関係は狭く深くである。
しかし仲間になれば非常に頼りになる上、面倒見が良いので子供たちにも好かれやすい。

「勢いの増減を操る程度の能力」
→「ありとあらゆる勢いを操る程度の能力」

スペル:極符 根幹一撃

気が向いたら私のイメージで六人の絵を書こうと思います。

次回も一週間以内に投稿できるように頑張ります。

誤字脱字等ございましたらご報告下さい。

それでは、また。

▲ページの一番上に飛ぶ
X(Twitter)で読了報告
感想を書く ※感想一覧 ※ログインせずに感想を書き込みたい場合はこちら
内容
0文字 10~5000文字
感想を書き込む前に 感想を投稿する際のガイドライン に違反していないか確認して下さい。
※展開予想はネタ潰しになるだけですので、感想欄ではご遠慮ください。