東方巡迷伝   作:ゆっくりゼロ

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遂に三人の武器が登場!

第十一話、スタートです!


再会と再開

そんな騒動があって1ヶ月。

 

3人は今まで將信による幻覚により月の使者達に違う顔を見せていたため、見張りがあるとしても難なく村を移動できた。

 

といっても村の人々にとっても初めて会う人だと思われてしまうが。

 

 

 

3人は永琳に会うため迷いの竹林へ行く準備を済ませ、靴を履いていた。

準備するのはコンパスや地図などオーソドックスなものだ。

 

そして3人が数分ほど歩き村の外へ出ようとした時、村長が彼らを呼び止めた。

 

 

 

どうやら酷く焦っているようだ。

 

 

 

剛「一体どうされたのですか?」

 

剛はその村長の様子に酷く不安感を抱く

 

村長「妖怪が...妖怪の集団が村の近くに!!」

 

 

 

3人「ッッ!?」

 

村の周囲100m付近には妖怪の軍勢が迫っていた。不思議なことに3人は接近気づかなかった。

数は数十頭と大戦と比べると余り多くはない。しかしそれは十分村の存亡に関わる。

 

3人は大急ぎで四方に散らばり、妖怪の軍勢の制圧を開始した

 

 

 

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

 

剛「..大体こんなものか」

 

剛は村の周りにある死体の山を見る。

 

あの時の妖怪は全て目が黒く染まり光がなかった。

さらに、妖怪達の様子は酷く興奮し凶暴になっていた。

こんな事が自然現象で起こるとは考えにくい。

となれば人為的におこす他ないのだ。

 

そんな強大な力を持っていて、人間と対立している妖怪は一人しかいない。

 

 

 

 

 

 

ルーミア「お久しぶり。御三方?」

 

剛「随分と手荒な真似だな。常闇の妖怪」

 

剛は殺気を込めてルーミアと対峙している。

 

その殺気は他に向けられていないのにも関わらず、木が軋み、川が波立ち、空気はピリピリとしている。

 

ルーミア「あらら...私は少し彼ら(妖怪達)の闇を強くしただけ...彼らが選んだのよ?」

 

ルーミアは頬を上げニヤッと笑う。

 

その瞬間、剛は鉄の大剣をルーミアに向かって大きく振りかざす。

それは女性だろうと容赦しない剛の心意気が現れていた。

 

しかしそれはいとも簡単にルーミア自身の愛用している、暗黒を纏った大剣に防がれ、簡単に折れてしまう。

 

 

 

剛「やはり勝負は自身の力で...だな!!」

 

剛は能力で勢いを増し、腕を振るう。

 

ルーミア「っ....」

 

いきなりの攻撃に、流石のルーミアも同じほどの時を生きた剛の力には負けるらしい。ルーミアは少し押され気味に見える。

 

一方の峡と將信は、住民に被害が及ばないようそれぞれ村を守っている。

峡は二人のぶつかる衝撃波を屈折させ、將信は住民がパニックにならないようにしている。

どうやらそれだけでも多くの霊力を消費しているようだ。

 

だがそれは無理もない。ルーミアの妖気は剛と同格...もしくはそれ以上だ。

 

 

これほどの妖怪は殺害を諦め封印が手っ取り早い、が生憎まだ鈴はきていない。

 

しばらく時間稼ぎをするため、住民の保護を峡に任せ、將信は剛をサポートするためにルーミアに近づき、能力を発動する。

 

 

 

ルーミア「グッ...」

 

將信の能力によりルーミアは視力、聴力、皮膚の感覚を一時的に奪うことに成功。

 

剛「ハァッ!」

そして一瞬の隙をついて剛はルーミアの腹に勢いを乗せた拳をぶつける。

 

ルーミアは何本もの木を折った跡止まり、少しよろめきながら立ち上がった

 

ルーミア「流石に堪えるわね...」

 

 

ルーミアは体中が傷だらけ。

しかしまだ少し余裕はありそうだ。

將信は慣れない能力の行使の仕方に息を切らしている。

 

 

ルーミア「なら、これはどうかしら?」

 

そういった途端、2人を濃密な闇が包み込む。

 

それは以前よりもさらに濃く、強い妖力を纏った霧だった。

峡が村を守っていなければ深刻な被害が出ただろう。

 

ルーミアは二人の周りだけに妖霧を発生させており、ルーミア側からは2人が良く見える。

 

ルーミアは大剣で何度も2人に切りかかる。

 

闇に邪魔され剛は本来の力や能力を発揮できず、自身と將信の止血を最優先にしている。

將信も能力を駆使しルーミアに対抗するが、未来の武器も無く攻撃手段はない。

 

いくら二人の回復力が強くても霊力を使い果たせば回復はできなくなる。

 

二人がどうにかして離脱する方法を必死に考えていると、

 

 

空から何かが空気を切って落ちてくるのが見えた

 

 

 

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

峡「...?」

 

峡は急に消えた妖霧に疑問を抱き、すぐさま3人へと駆け寄る。

 

そこには、3つの武器が落ちていた。

 

ルーミア「ッ!?」

 

ルーミアはその武器から放たれる何らかの力に目を見開き、戦闘を放棄し急いでその場を立ち去った。

 

その後から博麗の巫女が空を飛んでルーミアを追いかけている。

 

 

なんとか時間稼ぎはできたようだ。

 

 

 

 

 

それを見た2人は意識を失った。

 

 

 

 

 

 

峡「...」

 

そして峡は、2人とその武器を担ぎつつ、汗だくになりながら竹林へ向かった。

 

 

 

 

 

 

 

数10分後、通りかかった村人に助けてもらい、3人を永遠亭と呼ばれる所に運んだ。

 

ここは迷いの竹林の奥に位置している。

大きな病の場合の病院としてよく知られているようだ。

 

そしてそこには...

 

 

峡「永琳...二人を頼むよ」

 

峡は息を切らしながら2人を引き渡す。

 

永琳「...えぇ、色々聴きたいことはあるけれど、とりあえず2人を預かるわね」

 

永琳は苦笑いを浮かべながら3人を治療室へと案内した。

 

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

 

永琳「心配ないわ。恐らく力の使いすぎね。所々切り傷はあるけど、私の薬を塗っておいたから、問題ないわ」

 

永琳は二人の容態を確認し息をつく。

 

2人はゆっくりと呼吸し寝ている。

そして峡もまた安堵する。

 

永琳「さて峡、思い出話は後にして、いくうか質問させてもらうわね」

 

峡「ん、あぁ」

 

永琳「まず...その武器は何?月の武器でもないし、幻想郷の技術ではそんな物は作れないはずよ」

 

永琳は椅子に腰掛け、静かに考察し質問する

 

峡「...それがわからないんだ。二人の怪我はルーミアによるものなんだ。その時にいきなり、空からそれらが落ちてきたんだよ」

 

峡もまた永琳と同じような仕草を取る。

 

永琳「..やっぱりあの妖力はルーミアの物だったの...。良く生きていられたわね。下手すれば人里は壊滅していたわ。ここまで来たんだから。」

 

その力は幻想郷中で話題になったという。

 

 

 

 

永琳「気になるのは、その武器の質が酷く貴方達と酷似しているのよね.....。

話は変わるけど....すまないわね。昔、私の不注意で貴方達を地球に置いていってしまって...」

 

永琳は少し俯きつつ、小声気味になりながら峡に向かって謝罪する。

 

峡「..はは、永琳も変わったなぁ...。そんなこと3人とも気にしてないさ。後で月の話でもしてくれ」

 

峡はニヤニヤとしながら、背もたれ腰掛けてリラックスする。

 

永琳「どういう意味よそれ...。」

2人はお互いに笑いあい、時を過ごした。

 

しばらく談笑し3人が起きたあと、3人は今までについて話し合っていた

 

 

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

数時間後

 

容態の良くなった3人はそれぞれ気に入った武器を手に取りあっている。

 

剛「なるほど、確かにこの槍は良く体に馴染むな」

 

剛は槍を持ち素振りする。

 

永琳「そう...貴方達に何か関係があるのかもしれないわね。河童にでも聞いたらいいんじゃないかしら?」

 

將信「河童ってあの頭に皿を乗せてる...?」

 

將信はポカーンとした顔で永琳に尋ねる

 

永琳「..それは古すぎるわよ。幻想郷の河童の見た目は人間と変わらないわ。

彼らはここ屈指の技術力を持っているから、参考になると思うわよ。」

 

 

將信「なるほど...河童はどこにいるの?」

 

永琳「妖怪の山ね。天狗がいるから、ちょっと危険だけれど。」

 

3人「...」

 

 

永琳「...あぁ、何かやったのね。まぁ何百年化したら行くといいわ....」

 

 

 

 

 

その後永琳と思い出を話し合った後、3人は永琳にこき使われ、輝夜の暇つぶしの相手をやらされてたという。

その頃には夕日が輝いていた....

 

 

 

 

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ルーミアside

 

ルーミア「...っあの力は一体...!?」

 

あまりの力に急いで森へと逃げ込んだルーミアは木の側に座り込んでいた。

 

鈴「...やっと追いついたわ...」

 

そしてそこには紅白の巫女服を着た物がやってきた。

 

ルーミア「...貴方が博麗の巫女ね。

さっさと封印なさい、名残惜しいけど、こんな力じゃもう戦えないわ...。」

 

脱力したように木にもたれたルーミアは、鈴の封印の様子をじっと見つめ、こう言う。

 

ルーミア「...彼らを貴方達は守れるかしらね」

 

鈴「それはどういう..」

 

その答えは聞くことが出来なかった。

ルーミアの髪にはリボンに似せた、強い結界の封印を施した。

 

そうすると、みるみる見た目が幼くなり、妖力も収まっていく。

 

ルーミア「...お姉さんは、だれ?」

 

鈴「私は博麗鈴、よろしくね、ルーミアちゃん」

 

ルーミア「うん!よろしくね〜」

 

フワフワと雲のように浮かび、ルーミアは鈴に手を振った後ゆっくりと進んでいった

 

鈴「あれは一体...?彼らって...?」

 

鈴はまだ疑問の残る中、ルーミアを見送り、神社へと戻っていった




はいどうもおはこんばんにちわ、ゼロです。

武器を出したはいいですが、結局使ってませんね(笑)。

そして永琳との再開と、ルーミアの封印までしました。

言ってませんでしたが、「博麗 鈴」はオリキャラです。

お察しの通り初代博麗の巫女ですね。

次回もまた一週間以内に投稿できるように頑張ります。

誤字脱字等ございましたらご報告下さい。

それでは、また。

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