クトゥルフ神話TRPGをやったらPLが酷かったりファンブルが出まくったりしたのでKPの胃が大変です 作:釣りキチ
僕には何もなかった。
両親は幼い頃に事故で死んだ。
両親が事故で死んだ後、僕は親族からたらい回しにされた。
そんな僕を救ってくれたのは、戸成 俊之という男だった。
彼には娘と息子がいた。
息子の方はぶっきらぼうだが、優しい少年だった。
だが、優しい人間から逝ってしまうと言うのは本当のことなのだろう。
ある時、彼が癌を患っていることがわかった。
末期だったそうだ。
気付かないうちに、進行していたガンは確実に彼の身体を蝕んでいた。
救いたいと思った
でも、ダメだった。
手遅れだった。
彼の死を境に、僕は全ての人を救いたいという夢を持ち始めた。
夢が無い自分が持った、唯一の夢だった
この時からだろうか。今の川崎 歩夢という、歪んだ人間が生まれたのは
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「--久しぶりだね、川崎くん」
彼は戸成 俊之
現在、中央タワーの建設を進めている男である。
そして、親を失った僕の恩人でもある
「はい、久しぶりですね。葉月ちゃんは元気ですか?」
「ああ、元気だとも。娘が
彼には一人、娘がいる。
葉月という元気な子だ
今年で17になる。
「まぁ、とりあえず入ってくれ。」
「はい、わかりました」
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「…とりあえず会場に入る前にやっときたい事はあるか?」
「目星しときたい」
「了解。じゃあ振ってくれ」
川崎 目星55
1D100=21
「成功」
「やっと…やっと成功した…」
KP、泣いてしまったようである
まぁ無理もないだろう
序盤からファンブル×2を出されたのだ。
かなりTRPGの経験を積んでる者でないと対処は難しいだろう
「えーっと、あたりを見回すとAPP16の超絶美人がいますね。胸も大きい」
胸が大きいはいらない情報であろう。多分。
「どうでもいい情報だな…」
PL5的にとってはどうでもよかったようである。美人なのに
「じゃあセッションに戻るとして、ここで全員合流だけどよろしいか?」
「よろしい」
「いいとも」
「大丈夫」
「ok」
「葉月ちゃんについて詳しく」
PL1がなんか言っている気がしたがどうでもいいだろう。
「それじゃあ--」
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三枝達、探偵御一行は会場に入ると意外と人数が少なく拍子抜けした。
どうやら招待されているのは会社の上層部の人間にようである。
そんな折に白澤を呼ぶ声が聞こえた
「白澤さあああああん!」
犬を連れた少女である。
見た目は十代前半ほどだろうか。
「おっ!葉月ちゃん!」
「久しぶり!白澤さん!」
白澤と葉月と呼ばれた少女が熱い抱擁を交わす
ちなみにそれを見ていた雑賀は羨ましそうに見ていた
「白澤、彼女は?」
「ああ、此奴は葉月。俺の従姉妹だ」
「従姉妹…良いなぁ…」
雑賀だけ反応が違う。女に飢えているのか
「白澤さん、この人たちは?」
「ああ、俺の同僚だよ。」
「葉月さん、よろしくお願いします」
「葉月ちゃんって言うんだ!可愛いね!」
三枝は礼儀正しく礼をする。
雑賀は軽く犯罪者である。
そんな会話をしていると背後から声がした。
「やぁ、来てくれてありがとう探偵諸君」
そこには川崎を連れた俊之が立っていた--
空前絶後の川崎シリアス回
川崎が出るとシリアスと化す
雑賀が出ると犯罪臭が漂い始める
一体この小説は何処へ向かおうとしているのだろうか
3/14 誤字修正