クトゥルフ神話TRPGをやったらPLが酷かったりファンブルが出まくったりしたのでKPの胃が大変です   作:釣りキチ

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導入1終了です


KPとPLと宇宙的恐怖

「…あぁ、朝か」

 

彼の名は川崎 歩夢

医者を目指して日々勉強中の医学生である。

彼には目標があった。

とは言ってもその目標は叶えることが出来ない夢に近かった。

 

彼の目標は全世界の人間を救うこと。

 

彼は馬鹿正直であった。

全世界の人間を救うなぞ出来るはずもない

誰もがそう笑った。

しかし彼は諦めなかった。

勉強は出来なかったが何とか医大を卒業し、晴れて研修医となった。

 

「…?メール?」

 

しかし、彼に届いた一通のメール。

それが彼の運命を変えることとなった

彼は知るだろう。

 

自分にはどうすることも出来ない絶望を

全世界の人間を救うことなど夢物語にしか過ぎないということを

 

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「…KP、それでその手紙ってどんなんなんだ?」

 

今まで話を聞いていたPL1が疑問の声を投げかけてくる

 

「手紙の内容は…少し待っていていただきたい」

「後で情報開示するってことか?」

「まぁそうだな」

「なら良しだ。勧めてくれ」

「よし、じゃあ次は鈴風の導入を--」

 

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鈴風 蘭

それなりに名の知られたイラストレーターである。

オタク界隈では知らない者はいないと言われるほどだ。

 

「ああ!もう!アイデアが浮かばない!」

 

だが彼女はスランプに陥っていた。

誰もが陥るスランプである。

うん、凄いスランプ。

 

そんな折にインターホンが鳴る。

どうやら何か届いたようだ--

 

 

 

--彼女が荷物を受け取り、開封する。

中には現金と手紙が入っていた。

 

『鈴風 蘭様

今回は貴方様に中央タワーのイメージキャラクターを描いていただいた事をお礼申し上げます。

お礼に中央タワー完成記念パーティーに招待致します。

戸成 俊之より』

 

そう書かれた手紙が現金袋の中に同封されていた。

 

「パーティーか…よし!行くか!気分転換にもなるでしょ!」

 

こうして、彼らは図らずとも巻き込まれていくことになる。

 

彼らは宇宙的恐怖を味わうこととなる。

 

それが彼らの目の前に姿を現わす時

彼らは知るであろう。

 

人類の儚さを

人間の脆さを

 

自分が思い描いていた未来という名の偶像の無謀さを

 

 

 

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「--てな感じで導入1は終わりなんですけども」

 

KPがそう告げるとPL1、2、4の顔には若干の困惑が見て取れた。

 

「えっ?えっ?手紙の内容ってあれなの?」

「ああ、大体手紙の内容は同じだ。」

「ああ、クッソ!期待して損したぜ!」

「まぁまぁ、そう言うなって」

 

(それに、彼らにはもっと凄いものを用意してあるからね…)

(まぁ、この後がどうなるか楽しみだ…)

 

だが、(KP)は知らない

自分に襲いかかる災厄(ファンブル)

 

真の宇宙的恐怖を味わうことになるのは自分だと言うことをまだ知らない

 




次回からはKPがファンブルに苦しめられますので楽しみに待っていてください

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