Tari tari 1人の少年   作:一塔

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よろしくお願いします


新しかったり、続いたり

湘南海星高校校門に1台の車が止まった。

止まったというよりは守衛に止められたと言った方がいいだろう。

窓を開けて守衛が近付いて来るのを待った。

「通行許可証を持っていますか?」

「持ってないけど見逃してくれねぇ」

「あれ、竜ちゃん⁉︎」

「久しぶりだね、馬場さん」

元々湘南海星高校の生徒である竜司は守衛の馬場と親しかった。その事もあり、特別に中に入れてもらう事となった。

車を止めて校舎内に入り、来夏達がいる職員室に向かって歩き出した。

「それにしても綺麗な学校ね」

廊下を歩きながら響子が珍しそうに呟いた。

湘南海星高校は全国でも有名な高校の1つ、その理由は校舎の広さだ。

より良い環境で勉学に励み、多くの有名大学に排出している。

「ここが職員室です」

職員室の前に来ると響子は最後に自分の服装を確認して職員室の中に入った。

「すいません、白浜坂高校の教諭をしております菊川と申しますが」

近くにいた先生に声をかけて、白浜坂高校という単語にここに来た理由を悟った。

「ああ、生徒さん達ならこちらにいますよ」

職員室の向かい側に生徒指導室があり、響子は扉を2回ノックして扉を開けた。

扉の中では椅子に座りながら楽しそうにお喋りをする来夏達と湘南海星高校側の先生がいた。

「宮本!!」

「あれ、菊川先生」

少し声を荒げたが来夏には全く意味がなさそうであった。

「沖田に田中、貴方達が付いていながら何でこうなるの」

「「すいません」」

呆れた様子で呟く響子に椅子から立ち上がって深々と頭を下げて謝罪を述べた。

「柏木先生、色々、ご迷惑を掛けてすいませんでした」

竜司は響子の横をすり抜けて先生に深々と頭を下げた。

それを見て響子も深々と頭を下げた。

「この度はうちの生徒がご迷惑をお掛けしてしまい大変申し訳ありませんでした」

「いいんですよ、顔を上げて下さい、話は色々と聞かせて貰いました」

話?もしかして。

「練習試合お願いします」

やっぱり。

まさか来夏の言う通りになるとは。

「こちらこそよろしくお願いします」

「希望とすれば明日がいいんですが」

「明日ですか」

明日の日曜日の予定は午後からバレー部の練習となっている。午前中なら湘南海星高校にお邪魔して、午後からならば白浜坂高校の体育館が使える。

「ええ、出来れば午前中、うちの体育館でどうでしょう?」

「私達は大丈夫です」

「ありがとうございます、では試合は午前中10時から3セットマッチでお願いします」

「3セットマッチですか」

試合の1セット平均辺り30分が目安となっており、試合で換算すると約1時間かかる。

普段の練習試合なら多くても6セットは行えるのだが、3セットマッチと区切られた事に響子は違和感を抱いた。

「ええ、こちらの都合で申し訳ありませんが明日は千葉遠征が入っており、そちらにも伺わないと行けないもので、後、大変申し訳ないんですが相手は2軍でも構いませんか?」

響子はチラリと竜司に視線を移した。

それに合わせて竜司は小さく頷いた。

「大丈夫です」

「それでは明日よろしくお願いします」

「こちらこそよろしくお願いします」

深々と互いに頭を下げた。

「それでは私達はこれで失礼します」

「また、遊びにおいで」

生徒を連れて生徒指導室を後にしていった。

「全く、次やったら承知しないわよ」

「すいません」

車に戻って呆れた様子で響子が呟いた。

それに対して来夏が頭を下げて謝罪を述べた。

「まぁ、今回は宮本のおかげで上手くいったから見逃してあげる」

優しい表情で微笑む響子に来夏も笑顔を向けた。

「じゃあ、帰りましょうか」

「待って下さい、まだ和奏がいません」

「和奏も一緒だったかのか?」

「うん、目を離した隙にいなくなっちゃて」

沙羽の言葉に響子は本当に頭が痛くなってきた。

すぐに電話をするよう伝えた。

「和奏、校門にいるみたいです」

沙羽の言葉に竜司と響子はホッと胸を撫で下ろした。

とりあえず車に乗るよう促し、湘南海星高校を後にしようとした。

「竜司、ちょっといいかしら?」

助手席に乗ろうとした竜司を響子は呼び止めて、みんなの声が届かない所まで離れた。

呼び止められた竜司は何だろうと思いながら響子の言葉を待った。

「練習試合の件、どう思う?」

先ほどからずっと引っかかっている事があった。

何故、湘南海星高校が練習試合を受けてくれたのかだ。明日、千葉遠征があるなら無理に練習試合を組む必要性はないだろう。ましては3セットマッチと言う特別なルールを作ってまで練習試合を行う理由が響子には理解出来なかった。

もしかしたら竜司なら何か気づいているのではないかと踏んでいた。

「・・・あくまで推測ですよ」

「構わないわ」

やはり何か気づいているようだった。

竜司は息を1つ吐いて口を開いた。

「恐らく、湘南海星高校はうちを恐れているんでしょう」

「あの海星高校が?」

「ええ、夏休みの練習試合の時も海星高校のマネージャーが何回か見に来ていましたから」

「そうなの⁉︎」

全く気づかなかった…。

「ええ、まぁ、相模湾流域練習試合で勝ってますし、目的は分かりませんけどね」

竜司は分からないかも知れないが響子はすぐに分かった。

白浜坂高校は夏のインターハイで湘南海星高校に負けてるからと言ってもい2軍相手に力の差は言うほど大きく開いているようには響子は感じていなかった。

だが、そのチームに元湘南海星高校のエースが加わったとなれば話は変わるだろう、湘南海星高校は白浜坂高校を恐れているのではなく、佐原竜司に恐れているんだ。

何て子なの…。

たった1人の加入で他校の目が変わるとは思えないが、竜司にはその力があると言う事を思った。

「まぁ、あくまで推測ですけどね」

「・・・待って、仮に恐れているとしてもどうして2軍が相手なのかしら?私だったら1軍を使って本気で倒して苦手意識をつけるけど」

響子の言葉に竜司鼻で軽く笑った。

「恐れているとは言っても2軍で十分という事ですよ」

「1軍を出すまでもないと言うことね」

「ええ」

「舐めた真似してくれるじゃない、明日は本気で勝ちに行くよ」

「そのつもりです」

竜司の推測があっているかは分からないが1つはっきりした事があった。

湘南海星高校は私達を完全に舐めているという事。

だったら本気で勝ちに行くしかない。

そう響子は結論付けた。

 

翌日の日曜日。

湘南海星高校の体育館に白浜坂高校の生徒が訪れた。

「でけぇ〜」

ここの体育館は1階に1階は,食堂・多目的運動場・売店トレーニングルームがあり、2階には4コートある広い体育館、3階には,1周245mのランニングコース・観覧席があり,大きなアリーナ全体を見渡せのだ。

このような大きな体育館でバレーボールを行うことが多い白浜坂高校のメンバーは浮足立っていた。

その中でも竜司と大河は落ち着いた様子でシューズの紐を結び始めた。

「こんにちは、白浜坂高校の方でしょうか?」

「ええ、そうです」

「私、海星高校バレー部でマネージャーをやってます島崎 杏子《しまざき あんこ》です、控え室に案内します」

杏子の後に着いて行くように全員が控え室に向かった。

「さあ、アップ開始よ」

控え室に荷物を置いてから体育館に戻り、すぐさま響子から指示が飛んだ。

いつもよりも迫力に凄みを感じる、きっと昨日の件で舐められた事が気に入らないだろう。

竜司たちは慌ててアップを開始した。

柔軟を行い、コートの中を円を描くようにランニングを始めた。

「さて、今日はどんなメンバーで行こうかしら」

ランニングをしているメンバーを見ながらポツリと呟いた。

夏休みの間ずっと試合を行ってきたが固定メンバーは決めていなかった。

あらゆるポジションを試し、選手もセット毎に違う選手を投入して来た。

相手が湘南海星高校でましてや勝ちに行く以上、今日のメンバーが春高予選で戦うレギュラーにしたかった。

竜司、大河、光輝は確定だ。

それを軸にしてうまく使い分けようかも悩んでいた。

「あー!」

いくら悩んでも答えは出てこなかった。

苛立ちが交じった声を上げた。

それに選手達は響子に視線を向けた。

ガラガラ!

体育館の扉を開ける音が体育館に響いた。

「あれが2軍か」

中に入ってきた選手達を見て竜司がポツリと呟いた。

見知った顔は誰もいなかった。

汗を吹き出しながら湘南海星高校の選手達は体育館に入り、最後に一平が体育館に入ってきた。

それを見た響子が柏木監督の元に駆け足で向かった。

「柏木監督、今日はよろしくお願いします」

「こちらこそよろしくお願いします、試合は予定通り、10時からで大丈夫ですか?」

今の時間は9時半、アップ済ませた竜司達はパスを始めている。

確認してから響子は口を開いた。

「構いません、よろしくお願いします」

それだけ言い残して一平は竜司達の隣のコートに歩いて行った。

響子も自分達選手の元に戻って行った。

 

「準備はいいわね!相手は今までとは違うわよ、今の1、2年生はインターハイであのチームに負けたんだから、リベンジしてきなさい!3セットマッチの1発勝負、最初から飛ばしてこい!」

「はい!!」

「メンバーはこれでいくよ」

試合が始まる直前に選手達は響子の元に集まった。

響子の発言に1、2年生の表情が変わった。

そしてレギュラーの発表をホワイトボードに書いてみんなに見せた。

 

ーーーーーーーーーーーーーー

海野 WS 大河OP 塩崎C

鮫島C 光輝S 竜司WS L嵐山

「よし、倒れまで戦ってこい!!」

「うしゃあああああ!!!」

ベンチの塩田以外が大きな声を出してコートに入っていった。

いよいよ、湘南海星高校との練習試合が始まる。

 

「ふぅー間に合ったね」

「誰のせいよ、誰の」

竜司の応援に駆け付けた来夏達5人はギャラリーの最前列に座った。

本当はもう少し早く来る予定であったが案の定、来夏の寝坊に試合開始ギリギリの到着となってしまった。

「それにしても意外にギャラリーって多いんだね」

たかが練習試合だが湘南海星高校の制服を着ている生徒がギャラリーに座っていた。

さすが天下の湘南海星高校だろうか。

和奏はポツリと呟いた。

選手達はネットを挟んで互いに拍手を交わしている。

その中で沙羽はある人物に視線が行った。

「あ!」

「どうしたの沙羽?」

「ううん、なんでもない」

驚きの声を上げた沙羽に和奏は首を傾げた。

まさか、あの時にあった人がこんな所にいるとは・・・。

 

握手を交わした竜司は沙羽と同じように驚きの声を上げていた。

「久しぶりですね、佐原先輩」

「あはは、2軍だったのね」

「あの時の借りはしっかり変えさせていただきます」

まさかコンビニで沙羽に絡んでいた奴が2軍にいるとは竜司も少し驚いた。

あの時の出来事に対してまだ根に持っているようだった。

握手を終えた後は各ポジションについて試合開始の笛を待った。

ピィー

サーブ開始の笛だ。

サーブは湘南海星高校から始まる。

スパイクサーブが竜司に向かって飛んでくる。

竜司は腰を落としてレシーブした。

トン!

ボールは綺麗な弧を描いてセッターの元に返っていく。

大河は一旦ライトに動き、すぐに身体を反転させ、クイックの後ろに回り込んだ。

時間差攻撃を繰り出すつもりのようだが光輝の選択は大河ではなかった。

ライト側のアタックライン前にトスを上げた。

1発目は竜司のバックアタックだ。

「なっ⁉︎」

スパイクを打とうとする竜司の先にきっちり揃った3枚のブロックがそびえ立っていた。

完全にブロックを振ったと思っていた大河はその光景に驚きの声を漏らした。

打ち込んだスパイクはブロックの手と手の間を通り抜けてコートに突き刺さった。

1点目は白浜坂高校の得点だ。

喜ぶみんなの輪の外で光輝は大河を呼び止めた。

「バレバレだったか?」

「いや、組み立ては悪くなかったが完全に読まれていたな、運良く手間を抜けたけど、ブロックされてもおかしくはなかったな」

「・・・そっか気よつけるよ」

いつもと違う表情の光輝に違和感を感じた。

鮫田IN 嵐山OUT

塩崎のサーブ。

フローターサーブが軽く揺れながら相手コートに入っていった。

それを綺麗にレシーブして、相手はセッターが後衛のため、3枚攻撃だ。

ブロックが散らばり、攻撃を待っていた。

ゆったりとしたレフトのトス、大河と鮫田のブロックがタイミング良く飛ぶが鮫田の右手の横をボールが飛んでいく、インナーにボールが突き刺さった。

インナーに構えていた海野は身動き1つ取れなかった。

「おけおけ、次行こう」

次のサーブもジャンプサーブ。

竜司の正面にボールが飛んでいく、きちんとセッターに返し、鮫田のクイックが決まり、2ー1。

次は大河のサーブ、左利きの大河のジャンプサーブがコートに勢い良く飛んでいくが惜しくもコート外に落ちた。

「あー!!クソッ!!!」

2ー2

次のサーブも竜司の正面、

きちんとセッターに返した光輝は大河のバックアタックを選択した。

ブロックは1枚、得意のストレートに打ち込み、決まった。

3ー2

これで竜司が前衛に上がった。

海野のサーブがコートに入っていくが簡単にレシーブされ、切り替えされる。

次のサーブも竜司の正面、セッターに返して、光輝は迷う事なく竜司に高いトスを上げた。

竜司は高く飛び、二枚目のブロックの横狙い、打ち込んだ。

ドン!!

コートに突き刺さった。

一瞬だが会場が静寂に包まれたが、すぐに歓声が上がった。

だが湘南海星高校に焦りの表情1つ見えなかった。

これに竜司は違和感を抱きながら試合を進めた。

試合は一進一退と進んでいった。

白浜坂高校がスパイクを決めると湘南海星高校がスパイクを決めてくる。

竜司が決めれば、相手のエースが決める。

大河が得点すれば、相手のライトエースが得点する。

光輝のツーアタックが相手コートに落ちると、相手もツーアタックで返してくる。

23ー23

「しゃあ!!!」

竜司のスパイクがブロックに当たり、そのままアンテナに当たった。

24ー23

白浜坂高校のマッチポイントだ。

光輝がサーブを打とうとエンドラインまで下がる間に竜司は前衛の大河と塩崎に小さく呟いた。

「次、レフトに3枚行くぞ」

レフトに3枚行くぞというのは相手のレフトに3枚ブロックで仕掛けるという事、瞬時に理解した2人はコクリと頷いた。

ピィー

光輝がサーブを打ち、ボールはセッターの元に返った。

竜司、塩崎、大河の順番でレフトブロックに着いた。

そして竜司の読む通りにレフトにトスが上がった。

ボールを囲むようにブロックに飛んだ。

相手のエースは特に気にする事なく、スパイクを打ち込んだ。

竜司の手の平に当たり、ボールは相手コートのアタックライン内に勢い良く返っていった。

ピピィ〜

25ー23

1セット目は白浜坂高校が先取した。

ベンチに返りながら竜司は不快な気持ちを抱いていた。

1セットを先取して喜ぶ傍ら竜司は荒々しくイスに座った。

ペシ!

「イタッ⁉︎」

「物に当たるんじゃない」

竜司の態度に響子は軽く頭を叩いた。

「完全に舐めれらてるわね」

「ええ」

「どういう事ですか?」

2人の会話についていけず鮫田が口を開いた。

「簡単な話よ、相手の攻撃はこっちが攻撃した場所にトスを上げてくる、レフトなら相手はレフト、バックアタックならバックアタック」

「あっ」

言われてみれば確かにそうだ。

「それにサーブカットも竜司しかボールに触っていない、完全に相手は1セット遊んでいたのよ」

良く見てるなぁと竜司は思いながら頷いた。

「本番はここからよ、次のセットはサーブを攻めていきましょう、竜司と大河はミスしてもいいから攻めていきなさい、フローター陣はコースを狙っていきなさい」

「はい!」

元気良く返事をする選手の外で1人ベンチに座って顔を下げている光輝の響子の目に入ってきた。

「光輝、聞いてる?」

「えっ」

ふと我に返った光輝の顔は汗がいつもより尋常じゃないぐらい出ていた。

大丈夫か?と心配する声も出た。

「水分はきちんと取った?」

「はい」

「お前、もう空じゃないか、飲み過ぎだ、足がつるぞ」

「大丈夫だよ、ほら」

大河の指摘を否定してから、ベンチから立ち上がり、軽くジャンプをした。

だが2、3回、ジャンプした所で光輝の顔が曇った事を響子は見逃さなかった。

「待ちなさい、光輝、あなた足がつり始めてるわね」

「いえ、大丈夫です」

「嘘はつかない、緊張でいつもより疲労が溜まっり、水分の摂り過ぎよ」

呆れた様子で響子が口を開いた。

「でもどうするんですか?」

唯一のセッターが試合に出れない。

そうなれば他の選手で行うしかないが、ベンチにいる塩田にはセッターは出来ないだろう。

ここで光輝を下げるという事は試合の負けを意味する事だ。

「水木、あなたレフトに入りなさい、そしてセッターは君達に任せるわ」

そう言うと響子は竜司と大河の肩に手を置いた。

それに竜司と大河も驚きの表情を浮かべた。

「本気ですか、先生⁉︎」

これに対して大河が口を開いた。

「しょうがないでしょう、うちでセッターが出来るのは大河と竜司しかいないもの」

どうやら響子はツーセッター制を用いるようだ。

ツーセッター制は、2人のセッター兼スパイカーを擁し、後衛がセットアップするので常に3枚の前衛スパイカーを使えるフォーメーションであるが、理論的には最善の方法だ。でも、完全な形でこれを実現するのはなかなか難しいこと。ただでさえ、時間のかかるセッターの育成を、2人分行わなければならないことがまずある、通常の1セッターで行う練習時間を2人で半分ずつにすることになるので、技術の習熟が中途半端になりがちです。また、同時にスパイカーとしての練習をこなさなくてはならないため、セットアップ・スパイクの技術がどちらも未成熟という可能性があるからだ。

これは響子も考えていたフォーメーションだ。

「まあ、光輝がいつ怪我するかも分からねぇんだ」

竜司の言葉に大河も不服だが納得した。

ピピィー

ここでセット間3分のインターバルの終わりを告げる笛が鳴り響いた。

コートに入りながら大河はギャラリーに視線を向け、ある男を探した。




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