四葉家の死神   作:The sleeper

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やっと【横浜騒乱編】おわったぁたぁたぁたぁ!!!


【来訪者編】を書き切れる自信ねぇぇぇぇ!!!!


46話 シュウチャクテン

46話 シュウチャクテン

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「そろそろ、か……………」

 

 

陳祥山(チェンシャンシェン)は魔法協会支部へ通じる廊下を一人で進んでいた。特に走るわけでもなく足音を忍ばせているわけでもない。

警戒の目は全て、わざわざ姿を見せて麓から登って来た彼の部下たちに集まっているはずだ。

彼はそのことを知っていて、それを疑っていない。何故ならそれを仕向けたのは陳祥山、本人だからである。

 

 

鬼門遁甲(きもんとんこう)

 

それは方位を操る魔法。術者の望む方向へ人々の認識を誘導する秘術。

それが方位に特化した精神干渉の呪法。鬼門遁甲である。

そして地理的な方位に限らず、意識の向かう行き先をねじ曲げるのも鬼門遁甲の基本技術。

陳は部下の働きで、簡単に日本魔法協会関東支部へ到着した。

 

 

「……………」

 

 

ドアのノブに手をかけ、軽くひねる。

しかし、ガチッという音と共にノブは途中で動きを停止した。

鍵がかかっている事は陳にとって予想の範囲内だったのか、慌てた様子もなくカードキーのパネルに懐から取り出した端末を押し当てた。

 

電子金蚕が鍵システムに取り憑き、解錠される。それにより、鍵が壊れた警報が鳴り響いたが、陳はそれすら気にしなかった。

 

しかし

 

 

「これが鬼門遁甲ですか。勉強になりました」

 

 

鈴を振るような可憐な声と異様な冷気が陳をとりまく。凍り付いているわけでもないのに自由の効かない身体を苦労して動かし、陳は声の放たれた方を向く。

 

 

「司波深雪…………」

 

「私をご存知という事は、ここしばらくお兄様につきまとっていたのは貴方なのですね」

 

 

深雪のどこか安堵したような声に、陳は不審を駆り立てたが、陳の口から出たのはもっと切実な疑問だった。

 

 

「何故………術が効かない」

 

「警告を受けていました。方位に気を付けなさいと」

 

 

自身の手の内が読まれていたことに陳の目が見開かれる。

 

 

「正直、意味がわからなかったのですが。先程アドバイスを貰いまして」

 

「アドバイス?」

 

 

深雪の冷たい笑みが少しだけ温かみを帯びる。

それだけで陳は己の心を引き止めるのに苦労した。

 

 

「えぇ、『それなら三六〇度 全てを警戒すればいい』 と」

 

 

馬鹿げた話だ、と陳は否定したくなった。そんな理屈で破られているのなら鬼門遁甲などとうに(すた)れているからだ。

しかし、事実として破られている、という現実が陳の口をふさぐ。

 

 

ところで、陳が電子金蚕を用いてこの部屋に入った時。深雪が陳に声をかける一瞬前、陳は深雪の気配を感じ取っていた。

 

しかし、感じ取ったのは深雪の気配のみ。

そのため、陳はこの部屋に自分と深雪以外誰もいないと思っていた。

 

そのため、急に聞こえてきた若い男の声に陳の目がまたもや見開かれる。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「そういう訳だ…………しばらく寝てろ」

 

「……ッ!? 四葉……」

 

 

急に柱の影から現れた董夜の姿に陳は悲鳴をあげそうになり、そして董夜の名前を叫ぼうとした。

しかし、陳は今になって自分の体温が異常に低下していることに気付いた。

 

 

「フフッ……それでは、おやすみなさい」

 

 

この場にそぐわぬ、とても嬉しそうな少女の声を最後に、陳の意識は闇に閉ざされた。

 

 

 

 

 

 

 

 

◇ ◇ ◇

 

 

 

 

 

 

深雪が陳祥山を捕らえたのとほぼ同時刻。達也たち独立魔装大隊は敵の喉元に迫っていた。

 

また、別の場所では克人が義勇軍と共に侵攻軍を激しく追い立て、真由美たちも呂剛虎に対して勝利を収めていた。

 

 

 

 

 

現在時刻は午後五時三十分。

 

 

横浜事変の発生から二時間。

 

そして、侵攻軍と独立魔装大隊の接触から僅か一五分。

 

それが敵の限界であった。

 

 

 

 

 

 

 

◇ ◇ ◇

 

 

 

 

 

 

深雪を真由美たちに預けた董夜は、現在の現況などを把握するために一旦雛子と合流して風間の元へと向かおうとしていた。

 

すると、ちょうど耳についている無線機から雛子の声が聞こえて来た。

 

 

『真夜さまから着信です』

 

「母さんから?」

 

 

完全に『私兵』に徹している雛子の声を聞いた董夜は、『先程の契約違反は水に流そう』という雛子の意を察して主人として対応した。

 

ちなみに四葉の執事など、四葉家に仕えているものは分家の者も含めて真夜のことを『御当主様』と呼ぶ。しかし、『四葉家』ではなく『四葉董夜』に仕えている雛子は真夜のことを『真夜様』と呼んでいる。

 

 

『 【 ()() 】 の使用を許可するわ』

 

「 えっ ? 」

 

 

電話の際の定番の台詞である『もしもし』もない真夜の言葉に董夜の言葉が珍しく詰まる。

 

 

『聞こえなかったかしら? 敵艦隊を【()()】で消しなさい』

 

「なっ……正気ですか?!」

 

 

あまりの衝撃に董夜が大声を上げる。しかし、相手は四葉家の現当主の四葉真夜である。普段はフランクに接している董夜でも、場所はわきまえなければならない。

 

 

『董夜………口を慎みなさい』

 

「ッ!!………失礼しました」

 

『そっちには話を通すように【お願い】してあるから。取り敢えず少佐さんと合流なさい』

 

「了解致しました」

 

『それじゃあ、頑張ってね』

 

 

そう労いの言葉をかけたのを最後に、真夜との交信は途絶え。董夜は顔を手で覆って空を仰いだ。

 

 

「まじ……………かぁぁぁぁぁぁ」

 

 

そう吐き出すように言った董夜に、もはや戦闘時の冷たく尖った雰囲気は感じられなかった。

真夜の言葉は董夜にとってそれだけ衝撃だったのだ。

 

 

ご主人様(マスター)

 

 

董夜の【 眼 】が雛子の存在を感知した数瞬後に雛子が董夜に声をかけた。

振り向いた董夜の目に写ったのは迷いがなく真っ直ぐで、尚且つ冷たい目。

心も体も、全てを自身に委ねた雛子(アサシン)の姿だった。

 

雛子の姿を見た董夜もようやく心身の整理をして落ち着きを取り戻す。そして纏う空気が変わり、周囲が張り詰めていった。

 

 

「行くぞ、風間少佐と合流する」

 

はい(イエス)ご主人様(マスター)

 

 

歩き出す董夜の後ろ姿は、数十秒前の彼とは全く別の物になっていた。

 

 

 

◇ ◇ ◇

 

 

 

 

 

国防軍に三方から圧力をかけられ、敵は上陸部隊の収容を途中で切り上げて撤退に掛かった。

そして、敵艦が慌てて出港しようとするのを柳は当初、見逃すつもりはなかった。

 

 

「逃げ遅れた部隊は後ろの部隊に任せて我々は直接敵艦を攻撃、航行能力を破壊する」

 

 

そう柳からの指示を受けた部隊が指向性気化爆弾のミサイルランチャーを装備した兵士を中心に隊列を組み始める。

しかし、

 

 

『柳大尉、敵艦に対する直接攻撃はお控えください』

 

「どういうことだ?」

 

 

通信機で交信してきたのは藤林だった。

 

 

『敵艦はヒドラジン燃料電池を使用しています。水産物に対する影響が大きすぎます』

 

「では、どうすれば」

 

『退け、柳』

 

「隊長?」

 

 

柳が、いきなり通信に割って入ってきた風間の命令に訝しげな声をあげた。

 

 

『勘違いするな。作戦が終了したという意味ではない。一旦帰投しろ』

 

「了解です」

 

 

そして、風間から命令を受けた柳の隊は移動本部へと帰投していった。

 

 

 

 

◇ ◇ ◇

 

 

 

 

移動本部に帰投した柳を待っていたのは風間達だったが、そこに達也の姿はなかった。

 

現在の時刻は午後の六時。

 

黄昏時である。

 

 

「先程、佐伯閣下から連絡が入った」

 

「佐伯閣下からですか!?」

 

 

柳の帰投を確認した風間が放った言葉にその場にいた全員が驚きに包まれる。

 

佐伯少将。

本名 佐伯(さえき)広美(ひろみ)は国防軍第101旅団の旅団長。つまり風間達の実質的トップである。

 

そんな佐伯からの指示に全員の雰囲気がピリッと張り詰める。

 

 

「『今回の事態にあたり、敵艦の処理は四葉董夜に一任する』という統合幕僚部からの通達が先程、防衛省から軍に届いたそうだ」

 

「な、四葉の次期当主に?!」

 

「まだ『候補』ですよ」

 

 

風間の言葉を聞いた全員がまたもや驚きをあらわにし、全員の感想を真田が代弁した。そしてそれに対して、冷静になるのが早かった藤林がツッコミを入れたことによって場の空気が多少緩和される。

 

 

「それに際し、四葉殿はすでに敵艦隊が射程圏内に入るポイントに向かい、大黒特尉には護衛についてもらった」

 

 

そこで藤林以外の面々はこの場に達也がいないことに初めて気付いた。そして真田はずっと疑問に思っていたことを解決するため、風間の方を向き直った。

 

 

「隊長、質問があります」

 

「許可する」

 

「彼にサード・アイを提供することは可能ではないのでしょうか」

 

 

真田からの質問を受けた風間は一旦息を吐いた、それは真田の質問に呆れて出たため息ではない。

 

 

「私もそれは考えたのだが。まず今回は大黒特尉用に調整されていたサード・アイを調整し直す時間がなかった」

 

 

風間はそこで一旦言葉を切って、息継ぎをするように息を吸った。

 

 

「それに、もし時間があったとしても国防軍の特殊な武装を十師族に提供するのは、おそらく上層部(うえ)が渋るだろう」

 

 

風間の言葉に面々は(しがらみ)のというものの面倒くささを実感し、全員がため息を吐こうとしたその時、風間の後ろでなにやらパソコンに向かって作業していた数人が立ち上がって風間達の方を向き直った。

 

 

「隊長! 映像の準備が出来ました」

 

「ご苦労、映してくれ」

 

「ハッ!」

 

 

作業していた兵士の威勢のいい返事とともに、後ろのモニターに二つの映像が映された。

片方はポイントに到着した董夜と達也。そしてもう一方は敵艦の映像が映されていた。

 

 

『隊長、ポイントに到着しました』

 

 

風間達が見ている映像の中で、バイザーを外していた達也が自身の耳に手を当てるのと同時に、風間達のいる移動本部内に達也の声が流れた。

 

 

「たった今確認した。四葉殿、準備はよろしいか?」

 

『えぇ、いつでも大丈夫ですよ。後は合図待ちです』

 

 

続いて風間の確認に応じた董夜の返事が流れる。そしてそれを聞いた風間は大きくうなずき、魔法発動の合図を取ろうとした。この時点で達也以外の独立魔装大隊の面々は、今から董夜が放つ魔法は【荷電粒子砲】だと思っていた。それもそうだろう敵艦を一撃で沈めるなど、戦略級魔法以外では成し得ない。

そのため風間が言った合図のセリフも必然的なものだった。

 

静まり返った部屋に風間の声が響く。

 

 

「 荷電粒子砲、発動」

 

 

しかし、風間の合図を聞いた董夜がするはずの復唱は、魔法の名前自体が違っていた。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

『……………………了解。 ブラック・ホール 発動します』

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「………………………………………は?」

 

 

風間を含む移動本部の中にいた面々が董夜の復唱に対して反応できたのは、たったこれだけだった

 

 

 

 

 

 

 

 

◇ ◇ ◇

 

 

 

 

 

 

「やはり、日本軍は攻撃してきませんでしたね。燃料の流出を恐れたのでしょうか」

 

「フン、そんな環境保護だの偽善めいたコトをしているから、敵を逃すことになるのだ」

 

 

相模灘を南下中の大亜連合所属偽装揚陸艦の中には安堵が広がっていた。

艦長の強気な言葉も、心に余裕が生まれたからだろう。しかし、艦長の心理は安堵から屈辱感に変わっていった。

 

 

「覚えておれよ、この屈辱は何倍にも…………………いや、何百倍にして返してやる!!」

 

 

自分達が無事に国へ還れる事を決めつけ。報復を誓う気の早い士官も、一人や二人では無かった。

 

 

「ん?」

 

 

もうすぐ大島の東を通過する、その時だった。無意識に、そして無意味に艦長は後ろを振り返った。

その行動は、ただなんとなくだったが。結果的に艦長は【 それ 】が発生する瞬間を目撃した。

 

 

「なん」

 

 

空間が歪んでいる。

 

ただ、そうとしか表現できないような現象を目撃した艦長が「なんだこれは」と言おうとする。

 

想子(サイオン)の揺らぎを知らせる警報は間に合わなかった。CADの照準補助システムにロックオンされた警報は、そもそも鳴らなかった。

 

 

突如として艦内に発生した、空間にポッカリ穴が空いたような【 闇 】は、それを中心に偽装揚陸艦もろとも莫大な量の海水、そして光を吸収していく。

何かを吸収するとともに大きくなっていく不気味な【 闇 】は発生場所を中心に、半径数十メートルの範囲内にある物をこの世から消し去った【 闇 】は突如として消滅し。それがあった場所には空気や海水が流れ込んでいった。

 

 

 

 

 

 

 

◇ ◇ ◇

 

 

 

 

 

 

ブラック・ホールが生み出した無間(むげん)の地獄は、成層圏監視カメラを通じて移動本部の中でも確認された。

マテリアル・バーストほどの凄惨さはない。しかし、マテリアル・バーストと同等かそれ以上の効果を発揮する大規模魔法。そしてそれに反する事後の静けさが、余計に風間達を震えさせた。

 

 

「あれを発生させられる可能性はあると思ってた。でもまさか本当に完成させていただなんて」

 

 

全員が何も言葉を発することができない中、真田が震える声を振り絞った。

 

全員の心の中に禍根(かこん)が残る中、風間は作戦終了を宣言した。

 

 

 

 

◇ ◇ ◇

 

 

 

 

 

 

 

自宅に戻った深雪は一人きりの時間を過ごしていた。

深雪が家で一人になるのは珍しいことではない。しかし、今の深雪の心の中は責任と疑問の累積で不安感に押しつぶされそうになっていた。

 

今回の事態の中、深雪は生まれて初めて人の命を奪ったのだ。その刈り取った命の重みに加え、先程達也から連絡を受けた際に聞いた董夜の魔法。

 

 

( 董夜さん…………………… )

 

 

しかし、深雪の疑問の答えを知っている董夜は現在、雛子と共に四葉本家に出向いている。

 

 

「董夜さん…………お兄さまぁぁぁ!」

 

 

深雪の心にのしかかる重みは、10代半ばの少女には重すぎる負荷だった。

 

 

 

 

 

 

 

◇ ◇ ◇

 

 

 

 

 

『特尉、作戦室に来てくれ』

 

 

西暦二〇九五年一〇月三十一日。

今日はハロウィンだが、そのことに対して達也は何も思わない。

 

達也は今、対馬要塞に来ている。

第三次世界大戦。その遺物である要塞の屋上で、風に当たっていた達也の耳に着いた無線から指令が下る。

 

 

「来たか」

 

 

ムーバル・スーツとヘルメットを着用した達也が作戦室に入ると、中には風間がいた。

そして、後ろの大型ディスプレイには十隻近くの大型艦船と

その倍はある駆逐艦・水雷艇の艦隊が出港の準備に取り掛かっている写真が写っている。

 

 

「そこで、我が独立魔装大隊は戦略魔法兵器を投入する。本件は既に統合幕僚会議の認可を得ている作戦である」

 

 

あれ(ブラックホール)でまだ懲りてないのか。と、呆れ半分の達也を置いて風間が話を続ける。しかし、達也は『戦略魔法兵器での攻撃』以外やる事がないので、ほとんど聞いていなかった。

 

 

 

 

 

 

 

そして、その後。達也はムーバル・スーツを身につけたまま『サード・アイ』手にして、第一観測室の真ん中に立つ。

室内の全天スクリーンには敵陣の様子が映し出されている。

 

 

「大黒特尉、準備はいいですか?」

 

『準備完了。衛星とのリンクも良好です』

 

「マテリアル・バースト、発動準備」

 

 

真田の問いに答えた達也は、風間の指示にサード・アイを構える。

 

鎮海軍港。

そこに集結した大亜連合艦隊の中央にある戦艦。おそらくは旗艦に翻る戦闘旗。

その旗に照準を合わせ、三次元処理された映像を手掛かりに、情報体(エイドス)へアクセスする。

 

 

『準備完了』

 

「マテリアル・バースト、発動」

 

『マテリアル・バースト、発動します』

 

 

風間の指示を復唱して達也がサード・アイの引き金を引く。今回は以前の様に風間の指示と魔法が違うなんてことは起こらない。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

鎮海軍港に停泊する旗艦の上に、突如として太陽が生まれた。

 

近くの人や物は【 荷電粒子砲 】の様に融解するわけでもなく。【 ブラック・ホール 】の様に無と化すわけでもない。

 

 

 

爆発して、焼失した。

 

 

 

海面は高熱に炙られて水蒸気爆発を起こした。

 

竜巻と津波が、対岸の巨済島要塞を飲み込んだ。

 

ブラック・ホールのような『静かなる猛威』とは違い、『灼熱の暴虐』が巻き起こる。

 

 

結果、鎮海軍港があった場所には『凄惨』の一言ではとても言い表せないような惨状が残った。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

◇ ◇ ◇

 

 

 

ーーーー無間と灼熱のハロウィンーーーー

 

 

 

後世の歴史家は、この日のことをそう呼ぶ。

それは軍事史の転換点であり、歴史の転換点とも見做される。

それは、機械兵器とABC兵器に対する、魔法の優越を決定付けた事件。

魔法こそが勝敗を決する力だと、明らかにした出来事。

それは、魔法師という種族の、栄光と苦難の歴史の、真の始まりの日であった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

◇ ◇ ◇

 

 

 

 

 

 

「董夜さん、たった今、魔法協会が各家に通達を出したわ」

 

「そうですか…………………………まぁ、そりゃこうなるよな」

 

 

 

 

達也がマテリアル・バーストによって鎮海軍港を亡きモノとし。全ての作業を終えて、自宅に帰り。深雪と久々の再会を果たしたのと同日同時刻。

 

 

魔法協会が出した通達は、十師族や師補十八家、百名家へと送られ。

 

一般魔法師に広がり。

 

各国へと渡っていった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

ーーーーー先の事態に置いて、国家公認戦略級魔法師 四葉董夜が敵艦を駆逐する際に使用した魔法【 ブラック・ホール 】を

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

ーーー国家公認戦略級魔法とする。ーーー

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 






達也のマテリアル・バーストをもっと目立たせたかった。

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