東方凡人録   作:ホッタン

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第6話 金欠

 

3人は結局、イノシシの妖怪をすべてを平らげてしまった

 

 

「なかなか美味しかったぜ!」

「そうですね!」

「これで食費が少し浮くわね」

 

 

霊夢はうれしそうにうなずいていた

 

 

「霊夢さんはしっかり家計の事を考えてるんですね!」

「そりゃそうだぜ!ただでさえ、すごく貧乏なんだからな!!」

 

 

その瞬間、後ろから殺気がした

 

 

「…………………」

「あ…」

「ダイナマイトマグナムウルトラスーパーキュート巫女巫女パーンチ!!」

「ぎゃ!」

(長っ!!)

 

 

魔理沙は遠く彼方へ吹っ飛んでいった

 

 

「………霊夢さん、貧乏なんですか?」

「……そうよ、そりゃそうよ!参拝客が来ないから、お賽銭が無いのよ!!」

「なるほど……って、お賽銭をそのまま生活費にしてるんですか!?」

「そうよ、何か問題がある?」

「……いいえ」

 

 

爽は衝撃の事実を知ってしまった気がした

 

 

「ねえ、爽?」

「はい?」

「どうしたら参拝客は来るのかしら?」

「ええと…まず、境内を掃除して、道を整備した方がいいですね…」

「それから?」

「えーー、あとは、何か店でも建てた方がいいかな?お守りとか」

「まだ、何かある?」

「……そうですね、何を奉ってるかをはっきりさせたり、歴史を書くとかですかね?」

「わかったわ、明日から掃除と整備をしていきましょう」

「そうですね」

 

 

そして疲れがたまったので、爽は昼寝をしていたが時間が過ぎ、時刻は午後7時、夕食時になっていた

 

 

「おはようございます」

「…おはよう」

「霊夢さん霊夢さん」

「何?」

「食材ってあるんですか?」

「………ええと…煮干しと昆布とカツオ節…」

「全部ダシじゃないですか!?」

「あとニンジンの葉っぱ」

「なぜニンジン!?大根でも無いんですか!?」

「うぅ…最近人里に買い物に行ってないから、食材がもう無いのよ…」

「どうしましょう…」

「おぅい!帰ったぜぇ!」

「あ、魔理沙!忘れてたわ」

「おいおい、自分がぶっ飛ばしたんだろ?」

「悪かったわね」

「それはそうと、森の方まで飛ばされたから、食えそうなキノコ採ってきたぜ!」

「おお!ナイスタイミングです!早速調理しましょう!」

 

 

爽はキノコを抱えて台所へ行った

その時、爽はキノコを一つ落とした

 

 

「ねぇ…?魔理沙?」

「何だぜ?」

「この紫色のあからさまに毒々しい色のキノコは食べて大丈夫なの?」

「……焼けばみんな同じだぜ!!」

「ちょっと爽!?まだ調理しないで!」

「え!?もう焼いてますよ!!」

「えー…まぁ良いわ、私は食べれそうなやつだけもらうから」

 

 

「できましたよー!と言っても本当に焼いて塩コショウふっただけですけど」

「おお!良いにおいだぜ!どれ、これをもらうぜ!」

「え、それ、魔理沙、さっきのキノコじゃない…?」

「……でもうまいぜ?」

「うっそ!?」

「本当だぜ」

「…確かに美味しいですよ?」

「爽も食べたの!?」

「ほら見ろ霊夢、爽が大丈夫なら霊夢も大丈夫だぜ!」

「…なら一つもらうわよ」

 

モグモグモグ

 

「うっ、確かに美味しい」

「だろ?」

 

 

そうして3人はこのキノコも平らげた

 

が………

 

 

「「「ううううううう」」」

「…魔理沙」

「…何だぜ」

「…体がしびれるわ」

「…だからなんだぜ」

「…どう考えてもさっきのキノコよね」

「……私は知らないぜ」

「「……………………」」

 

 




2話続いて食べ物ネタでした…すいません

次回あたりから、爽の家族についてふれていこうと思います

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