東方凡人録   作:ホッタン

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第4話 博麗神社の周辺散策

弾幕とスペルカードを使えるようになった後、爽と霊夢と魔理沙の三人は縁側で休んでいた。

 

「少し疲れたな~…」

「そうね~…」

「そうだな~…」

「…爽って神社に来る前に周辺とか散策してみた?」

「あ~、してませんね。」

「してみたらどう?」

「……後でちょっとしてみます。」

「なぁー霊夢ー?茶菓子とかあるか-?」

「あるけど、あんたにはあげな「あ、饅頭があったぜ-!」

「くぉおらぁあ!!それは私のよーー!!」

「とったもん勝ちだぜー♪」

「…………平和だなぁ。」

 

 

しばらくして、爽は出かける準備をしていた。

 

「霊夢さん、ここら辺って危ないですかね?」

「んー、妖怪とかはいるけど、そこまで危険じゃないわよ。」

「でも、スペルカードくらいは持っといた方がいいと思うぜ。」

「わかりました~」

 

爽はポケットにスペカを入れ、神社を出た。

 

 

森の中

 

 

「すごい獣道だなぁ~こんなんだから人が来ないのかな?」

 

生い茂る草をかき分けて進んで行く。

 

「……帰ったら少しキレイにしようかな…?」

 

ガサガサガサ

 

「!? 誰ですか!?」

「ブルルルルル………」

 

草むらから出てきたのはイノシシの様な妖怪だった。

 

「これは、妖怪なのかな?」

「ブルルルル!!」

「なんか襲ってきそう…」

 

ドッドッドッドッドッドッ

 

「うわぁぁぁぁ!!来たぁぁぁ!!」

「ブルーーー!!」

 

逃げる人と追うイノシシ

 

「うわぁぁぁ!…そうだ!スペルカード!」

 

取り出して使おうとしたが、

 

「?、?、!?、ない!?あー!逃げてる間に落としたんだぁ-!!」

 

と気付いた頃には、もう数センチ後ろまで迫っていた。

 

「たーーすーーけーーて!!!!!」

 

すると

 

バッ

 

「!?、人形!?」

 

草むらから今度は人形が飛び出してきた。

 

「ブルルルルル!」

 

イノシシは人形を追いかけている。

すると、

 

操符「乙女文楽」

 

と聞こえたと思うと、

赤色や青色の弾幕が飛んできて、見事イノシシの妖怪に当たり、動かなくなった。

 

「大丈夫だった?」

「あっ、はい!ありがとうございます!」

「私はアリス•マーガトロイド。あなたは?」

「僕は白井爽といいます。あの人形はアリスさんのですか?」

「ええ、そうよ。あれは上海っていうの。」

 

上海がこっちに寄ってきた。

 

「かわいいですね!」

「オマエヨワスギル!」

「…………」

「あら、ごめんなさい。この子口が悪いのよ。」

「いえ、事実なので…」

「あ、そうだ。はい、スペルカード。あなたのでしょ?」

「ありがとうございます。」

「あなたは弾幕は出せるの?」

「ええ、まぁ、一応は。」

「それで倒せばよかったんじゃない?」

「………忘れてました。」

「これからは気を付けなさいね。」

「はい…」

「それじゃあ、またね。」

「ありがとうございました!」

 

アリスは森の奥の方に去っていった。

 

 

(………そういえば、この妖怪って食べれるのかな…?)

 

そう考えた爽はイノシシを引きずって、博麗神社まで帰って行った。


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