さとり達が帰ってきてから更に数日が経過する。未だに理久兎達は目覚めずといった感じが続いていた。
蓮 「………はぁ‥‥っ!!」
ジャキンッ!!
そして何時ものように仕事を終え自分は神楽を振るい修行に勤しんでいた。
霊夢「蓮あんた本当に人間を超越してきてるわね」
蓮 「えぇ!?」
霊夢「まさか自覚なかったの?」
蓮 「うっうん‥‥」
確かによくよく考えてみると人間には絶対にできないような事がここ最近になって出来てきていると感じた。幻想郷にいすぎたせいでこれが常識だと認識していた。
蓮 「慣れって怖いね」
霊夢「いや慣れって言うかあんたもう人外じゃない
わよ?現に刀を振って奇跡が残るとかありえ
ないし腕どうなってるのよ?」
蓮 「そこまで言う!?」
霊夢「えぇ」
まさか霊夢にそこまで言われるとはというか霊夢もだいぶ人間離れしている気がするが、
蓮 「………見てみる?」
腕がどうなってると言うから腕を見せる。霊夢は興味ありげに触り、揉み、叩きをして確認する。
霊夢「腕は細いけど固いわね」
蓮 「まぁ刀を振るうからね」
だが幻想郷に来る前と来た後を比べると前よりかは成長したような気がする。多分こうして変わっていけたのは努力もあるかもしれない。だがその努力が未だに続けこられたのは皆や特に霊夢のお陰なのかもしれない。
霊夢「蓮?」
蓮 「ん!?どうかした?」
霊夢「あんたまたボーっとして………」
蓮 「あぁうん何時見ても霊夢の顔は綺麗だなって
さ‥‥」
霊夢「っ!!?もっもう止めてよね♪」
ドゴンッ!
蓮 「ぐふっ!?」
恥ずかし紛れだったのだろうが照れながらの突然の不意打ちビンタが頬に決まり空中で綺麗な一回転してから地面に倒れる。
霊夢「あっごっごめん‥‥」
蓮 「いっ良いよわざとじゃないし‥‥」
起き上がり心配させないために作りでも笑う。それに霊夢は安心したのかふぅと呼吸した。
蓮 「でも霊夢も大概じゃないと思うよ昔に比べて
丸くなったというかこうして笑ってくれるよ
うになったしさ♪」
霊夢「だっだって段々とあんたを意識しちゃうよう
になってきちゃったし‥‥」
蓮 「………ありがとう♪」
好きになってくれて自分に守る者をくれた事に感謝を込めてお礼を言うと霊夢の顔は真っ赤になった。
霊夢「えぇ!?えぇとそっそうだ!そろそろ理久兎
の見舞いに行かない!さぁて行きましょうか
さっさと準備してよね!」
蓮 「はいはい♪」
そうして修行を切り上げ身支度をして理久兎達が眠る永遠亭へと向かうのだった。そうして迷いの竹林の上空を飛んでいる中、自分と霊夢は不穏な気配に気づく。
霊夢「何この重い空気」
蓮 「霊夢あぶない!」
すぐさま霊夢の手を引っ張る。すると霊夢がいた位置に向かって無数の鳥が鳴き声をあげ何かから逃げるよう飛び去っていく。
霊夢「なっ何が起きてるの?」
蓮 「とりあえず永遠亭に行こう!」
霊夢「そうね!」
自分の勘が告げたのだ嫌な予感がするとそして霊夢もまた感じたのだろう。すぐに自分達は永遠亭へと向かうと永遠亭の近くで妖怪兎達が気持ち良さそうに眠っているのに気づく。
蓮 「何かに眠らされて‥‥っ!」
自分の首もとを見ると大鎌の刃が自分の首に向けられているのに気がつく。すぐさま後退し確認するがこの場には霊夢しかいない。なら今のはいったい、
霊夢「れっ蓮どうしたのそれにその汗‥‥」
蓮 「えっ?」
そして気づく物凄い冷や汗が流れている事に、
蓮 「………行こう永遠亭に」
霊夢「えっえぇ」
やはり何かが可笑しい。すぐに自分と霊夢は永遠亭へと向かう。そうして永遠亭へと着くと、
霊夢「蓮‥‥」
蓮 「うん」
霊夢と共にすぐに気づく。永遠亭から粘りつくような禍々しい殺気を感じる。何が起きているのだ。
霊夢「まさかまた天使達の」
蓮 「っ!」
霊夢「蓮!!」
すぐに縁側を登り理久兎達がいる部屋へと向かう。そして障子を開け霊夢と共に入る。
蓮 「大丈夫ですか!」
霊夢「何か変な力があったみたいだけど!」
中に入ると怠惰がニコニコと笑って此方を見ていた。何をしているんだと思っていると、
怠惰「ん?さぁ何かな‥‥あっ多分彼が目覚めたから
じゃないかな♪」
蓮 「えっ?‥‥はっ!理久兎さん!」
霊夢「えっあんた起きたの!!」
怠惰の言葉で気づく理久兎が目覚めていたのだ。そして理久兎は申し訳なさそうに、
理 「あっあぁ‥‥ここは永遠亭か?」
と、ここの場所を聞いてきた。そして見ていて分かる。前みたいな子供の姿から完全に元通りになっている事を。
蓮 「えぇ」
霊夢「ちょっと紫!それに地底妖怪!」
霊夢が理久兎の体に突っ伏して寝ている紫とさとりを揺さぶると眠い目をこすりながら2人は起き出す。
さと「うぅん‥‥なんですか?」
紫 「何よ………霊夢」
霊夢「起きたわよあんた達が大切に思う神様が」
霊夢の言葉に2人は理久兎を向くと、
理 「よっよぉ2人共おっおはよう‥‥♪」
さと「り‥‥りっ理久‥‥兎さん………理久兎さん!」
紫 「御師匠様‥‥御師匠様!!」
さとりと紫は泣きながら理久兎に向かってダイブし抱きつくのだった。
狗神「そんじゃ今回もありがとうな」
神楽「ついに目覚めましたね♪」
鈴蘭「そうだね‥‥けどさっきの殺気とかって本当
に理久兎から放たれたものなのかな?」
神楽「確かに‥‥永遠亭周りの者達も眠っていまし
たしね」
狗神「怠惰が何かしていた‥‥いやそんな事はねぇ
よな?」
神楽「何とも言えないですね‥‥」
鈴蘭「ある意味で怠惰って自由というか何をしで
かすのかが分からないから怖いよね」
神楽「気分で世界崩壊なんて笑えませんしね‥‥」
狗神「だな‥‥とりあえず時間も丁度良いかなら今
回はここまでだ」
鈴蘭「うん♪また次回もよろしくね」
神楽「それでは読者様ありがとうございました♪」