未だに人里からは炎が燃え上がり煙が空を淀ませていく。それでも人間達は争いを止めてはいなかった。だがそんな環境の中で自分と霊夢は操られてしまった鈴仙と慧音と対峙していた。
? 「ギャハハハハハハそうだ良いぜもっと踊って
くれよ盛大よぉ!」
蓮 「慧音先生それに鈴仙さんこんな事はもう止め
て下さい!」
霊夢「あんた達の敵は私達と同じで彼奴でしょ!!
いい加減に目を覚ましなさいよ!」
自分達は必死に訴えかけるのだが慧音と鈴仙は未だに黙ったままの操り人形状態で無数に弾幕を飛ばしてくる。
? 「ほらほら速くしねぇと共倒れだぜ?先に言っ
ておくけどよ早々に死ぬなよつまらねぇから
よぉギャハハハハハハ♪」
鷺麿とはまた違った悪意を感じた。しかも鷺麿は人質にはとったがここまでしていない。自分からしてみれば同じなのだがそれでもこっちの方が尚更で酷いし質がよりいっそうで悪い。
蓮 「つっ!」
慧音「……………」
慧音が接近戦で回し蹴りをしてくるが鼻に当たるギリギリで後ろへと下がって回避する。更には、
霊夢「いい加減にしない!」
消えては現れるトリッキーな弾幕を飛ばしてくる鈴仙に向かって針を投擲するがすぐに消えていなくなると今度は3人に分身して各々弾幕を飛ばしてくる。それらを回避していると霊夢と背中合わせになる。
霊夢「蓮あんた彼奴と昔に戦ったわよね」
蓮 「えっうん!」
鈴仙なら確かに昔に一度異変の際に弾幕ごっこしたのは覚えてはいるがそれがどうしたのだろうか。すると霊夢は自分の裾を掴み自分を遠心力で持ち上げぐるぐると回し、
霊夢「ならスイッチよ!」
蓮 「うぉっ!!」
そして鈴仙目掛けて投げ飛ばされる。もうこのやり方もテンプラになってきた気がするが今はそれよりも投げ飛ばされた先にいる鈴仙へと神楽を構えて、
蓮 「神楽 金色夢想!」
目にも止まらぬ速度で抜刀からの一千を放ち神楽を鞘へと納める。その瞬間、
ピチューーン!
被弾音が鳴り響き鈴仙は地へと落ちる。こうなるとは予測が出来なかったのだろう。そして霊夢も、
霊夢「恨みはないけど1発食らっときなさい!」
そう言うとスペルを唱えた。
霊夢「霊符 夢想封印!」
スペルと共に4つの光弾が慧音へと向かっていき避けてはいるのだが追跡力には勝てなかったのか、
ピチューーン!
と、鈴仙と同様に被弾音が鳴り地面へと落ちていった。すぐに霊夢の元へと自分も合流する。
霊夢「さぁ次はあんたよ?」
? 「おぉおぉ~怖いねぇ…シャドーリカバリーを
発動………まだ動けるよなお前ら?」
そう言った瞬間、自分達の背後にまた淀んだ瞳で見てくる鈴仙と慧音が立つ。
霊夢「あんたやってる事が正気の沙汰じゃないわよ
これ」
蓮 「酷すぎる………」
? 「良い誉め言葉をありがとよ♪さぁまだ祭りの
余興は終わらねぇし終わらせねぇよもっと躍
り狂えよ!盛大によぉアヒャヒャヒャ!」
と、男は言うと慧音と鈴仙はスペルを唱えた。
慧音「国符 三種の神器 郷」
鈴仙「散符
無数のクナイのような弾幕そして無数に放たれては消えたかと思った瞬間また出てくる弾幕それらが自分達へと襲いかかる。
蓮 「霊夢は下がって!」
霊夢の前へと出て手に霊力を込めて、
蓮 「陰陽術 絶対防御結界!」
トーチカ状に自分達を結界が包み込み鈴仙と慧音の放ったスペルを防いでいく。だが2人の弾幕の密度が濃すぎるのか自分の霊力の消耗が早い気がした。
蓮 「霊夢どうする?」
霊夢「あの外道本当に見ていてイラつく」
久々に霊夢がガチキレしていた。やはりこんな外道じみた事は霊夢も許せないみたいだ。
蓮 「なら考えがあるけどやる?」
霊夢「考えって?」
蓮 「それはね僕に付いていけば分かるよ」
そう言い自分は結界ごと移動する。その光景はさながら動く小さな要塞とでも例えれば良いのだろうか。徐々に速度を上げていきそのまま男がいる屋根まで突っ込む。
ドゴンッ!
鈍い音と共に結界が消えると男も消えていた。上を向くと男が楽しそうに此方を見ていた。
? 「ヒャヒャ♪お前らあれだろ?イチゴのショー
トケーキとかの苺は1番に食うだろ?」
霊夢「なわけないでしょ!私は最後まで取って置く
わよ!」
自分の背中を踏み台に霊夢が空へとかけ上がると手に持つお祓い棒で男を殴るが、
ガシッ!
それを慧音が握り男を守る。だがそうなるなとは思っていた。足をバネのようにして空へと飛び上がり、
蓮 「因みに僕はバランス良く食べますんで!」
神楽を抜刀し男へと斬りかかったその瞬間、
ガキンッ!
鈍い音がする。見てみると男の手には何時の間になジャックナイフが握られていた。
? 「俺を倒そうなどと1000年近く速いんだよ
クソガキちゃん共よ!」
すると男の持つジャックナイフの先が伸びまるで生きているかのような動きをしながら切っ先を刺そうしてくる。すぐに離れて体制を立て直す。そして霊夢も、
霊夢「キャー!!」
お祓い棒こと此方へと投げ飛ばされる。すぐに霊夢をキャッチする。
蓮 「大丈夫?」
霊夢「えぇ……っ!来るわよ!」
それを聞き霊夢を姫様だっこしてすぐに離れると突然弾幕が現れ自分達がいた場所に落ちていく。
霊夢「ちょっ蓮!」
蓮 「今は後だよ!」
何とか避けきると霊夢を下ろして空を見る。
? 「今のは中々良かったぜ?」
蓮 「っ…どうすれば」
どうやったら鈴仙や慧音を救える。どうしたらこの危機を脱することが出来る。どうすれば隣にいる霊夢を生かせれる。何か切り札でもくればと思っていたその瞬間だった。
? 「魔砲 ファイナルスパーク!」
何処かで聞いた事のあるような声が聞こえると慧音や鈴仙がいる上空から更に上の方から超巨大レーザーが落ちてくる。
? 「うぉっと!?」
慧音「………」
鈴仙「………」
男はすぐに回避し鈴仙と慧音は回避せずとも間をすり抜けていくが、
バキンッ!!
真っ黒の水晶に超巨大レーザーが当たり音を立てて崩れていった。
蓮 「ねぇ今のって」
霊夢「まんま彼奴よね」
上空を見るとそこには金髪の魔法使いこと霧雨魔理沙が箒の上に立ちこちらに向かって、
霧雨「悪い遅れたぜ!」
と、まるでヒーローは遅れてやってくるという感じで笑ってそう言うのだった。
狗神「彼奴気にくわねぇ………」
神楽「自分は戦わないで他人を操って高見の見物
ですよね」
鈴蘭「確か神楽ちゃんも最初そうだよね?」
神楽「えっ!?」
狗神「言われてみるとそうだよなお前最初高みの
見物してたよな人間に悪意を伝染させて」
神楽「いやあれはその………はいそうです」
鈴蘭「神楽ちゃんも結構黒いよねぇ」
神楽「黒くないですよぉ!?」
狗神「まぁ黒いはともかくとして彼奴は気にく
わねぇそれに彼奴の仲間もちらっとは見
たがキ
鈴蘭「それに私達は戦いを挑むんだよねぇ嫌だ
なぁ」
神楽「理久兎さん達は無事でしょうか」
狗神「あんな奴は今はほっとけそれに怠惰ももう
知らん」
鈴蘭「だね今は勝ってくれないとね」
神楽「そうですね………そろそろ時間ですねコホン
それでは今回はここまでです♪」
鈴蘭「また次回も見てよねそれじゃあね読者様」
狗神「じゃあな」