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それでは本編をどうぞ!
皐月が寺子屋へ赴いた次の日、皐月はいつものように起き、いつものように境内を掃除していた所、少し面倒な相手に捕まっていた。その相手は白いYシャツを着ていて、背中には黒い翼が生えていて、下は黒いミニスカート、そして赤い下駄を履いていた。
???「どうもおはようございます![清く正しい]がコンセプトの射命丸文です!取材、お願いしてもいいですか!?」
皐月「……………取材?」
そういう彼女の手元を見てみると一昔前に発売されていたであろうカメラを携えていた。皐月はそこから考察をし、答えを導き出した。
皐月「取材……カメラ…………ひょっとして新聞記者か何かか?」
文「おぉ!よく分かりましたね!私は[文々。新聞」の記者なんですよ!実は今回の異変解決の立役者であるあなたの記事がまだ載ってませんでしたので取材をと。」
取材をされるという事は新聞に載るという事。どんな感じになるのか気になったがその前に皐月の中ではもう一つ気になったことがあった。
皐月「取材するのは別に良いけど大したこと言えないと思うぞ。あとなぜ今何だ?異変解決後にならいくらでも時間があっただろ?それこそ宴会の時にでも聞けば良かったのに。」
文「だって皐月さんってば色んなとこ行っちゃうし、やっと見つけたかと思ったら殴り飛ばされて気絶しちゃうし。それに異変を起こした張本人であるレミリアさんから休ませてやってほしいと言われましたので………。」
皐月「あ、なるほどそういうことね。」
文「まぁ人間ですし回復するのも遅いだろうからと一週間待ったわけですよ。と、言うわけでその分割増で質問させてもらいますからね!」
文はそう言いながらスカートのポケットから手帳と鉛筆を取り出した。見た感じは本格的な記者だった。「それでは」と文が言ったところで待ったの声がかかった。声の主は博麗神社の巫女こと霊夢である。
霊夢「やめたほうがいいわよ皐月。ろくな事書かれないわ。」
皐月は霊夢の声が聞こえる方向へ向き「例えば?」と質問をした。
霊夢「そうね、例えば事実とは違うものが加わってたりないことを書かれたりするわ。」
皐月「それ全然清く正しくないじゃん。」
このデッチ上げの被害は霊夢もそうだがここにいない魔理沙も被害者の一人である。過去に一度二人は大喧嘩をし、弾幕勝負にまで発展したのだがそこを文が通りかかって喧嘩しているところを写真に収め「幻想郷での禁断の恋!?博麗の巫女と魔法使いが大喧嘩!!」と言う記事を書かれるという苦い経験があるのだ。
霊夢「だから質問に答えるだけ無駄だと思うわよ?」
文「あ、あれについては反省しましたからでっち上げなんてやってませんよ。ちょっとオーバーに書く程度にしましたから。」
皐月「どちらにしろ内容をいじってるのには変わらないな。まったく、外もそうだけどここも似たような事やってんだな。」
どこの世界でも新聞記者というものは大変なんだなとしみじみ思う皐月であった。
――――――――――――――
文「それでは質問いいですか?」
皐月「なんぞ?」
三人は今博麗神社の居間にいた。皐月が「突っ立ってるのもなんだから上がれよ。」と提案した為だ。霊夢は少し嫌そうな顔をしていたが皐月はそれを無視した。
文「お二人って付き合ってるんですか?」
皐月&霊夢「ぶほぉっ!!?」
いきなり異変とは関係ない上に予想だにしない事を聞かれた為二人は口に運んでいたお茶を文に噴き出した。もちろん狙ったわけではない。
文「うわっ!ちょっ、いきなり吐かないでくださいよ!」
霊夢「あんたが変なこと聞くからよ!!」
皐月「ごほっ!がほっ!!ゲホッ!!………ハァ………ハァ…………た、タオル取ってくる。」
そう言うと皐月は急いでタオルを持ってきて、文に渡した。
皐月「ほい。取り敢えず拭け。風邪引かれてもあれだから。ちなみに今の質問はノーだし今までいた事もない。」
文はタオルを受け取り、一礼をして顔を拭いた。
文「あ、ありがとうございます。えーっと、メモメモっと。」
今言われたことをメモしている文に対し霊夢は目つきを鋭くして釘を刺した。
霊夢「あんた次こういった質問したら追い返すわよ。」
文「わ、分かりました。分かりましたからその[殺すぞ]見たいな目で見ないでくださいよ怖いですから!」
文も別に死にたいわけではないのでこのあとは普通に質問をした。最初はなぜここに来たのかという質問だった。
文「えー、コホン。まずはなぜ幻想郷に?」
皐月「ついカッとなってやった。反省はしていない。」
文「そんな犯人みたいな事言われても困りますよ。真面目に答えてください。」
皐月「へいへい。まぁそうだな、家出成功祈願をする為に近所の神社に寄ったところここに来ちゃった♡」
文「うわぁ、男の人がそれやると気持ち悪いですね………。」
皐月「…………辛辣すぎやしませんかね?流石に泣くぞ俺。」
霊夢「いや本当にキモいわよ。二度としないで。」
皐月「ダブルショック!!?」
割りと本気で言われて落ち込んでいる皐月だが文は間髪入れずに次の質問をした。
文「えーっと、次になぜ紅魔館へ?異変解決なら霊夢さんや魔理沙さんに任せればよかったはずですが?」
皐月「………ん?あぁその事か。理由は嫌な予感がしたから。霊夢と魔理沙の二人なら大丈夫かと思ったんだけど相手が吸血鬼だって聞いてちょっと気になってな。それで駆けつけたら案の定嫌な予感が確信に変わったってわけ。」
文「つまり愛ですね!」
文は全く反省してなかった。そう察した霊夢は懐から札を出した。
霊夢「さて話は終わりより。帰りなさい。」
文「じ、冗談ですよ………。」
文は「あやや………。」と苦笑いをし、皐月はやれやれという顔をして次に行ってくれと促した。
文「こ、こほん。じゃあ皐月さんの能力について聞いていいですか?霊夢さんたちを救ったんだから並の能力者じゃないはずです!」
霊夢「皐月…………いいの?」
神妙な顔になって皐月を見る。それもそうだろう。皐月は能力を知られることを恐れて本来持っている能力を隠していた。言いたくないとそう思っての言葉だった。だが
皐月「別にいいだろ。ここは幻想郷。外の世界とは違う。誰も俺を蔑んだりしないってのはよく分かってるから隠す必要もないだろう。」
皐月がそう言うと霊夢は「…………そう、ならいいわ。」と返した。
文「むむむ、なにやらとんでもないネタな予感が………。」
皐月「俺の能力は[自然を操る程度の能力]だ。自然災害、自然治癒、超自然、不自然。様々な[自然]を扱える。ただし自然の概念そのものは操れない。例えば人が[これ不自然じゃね?]って思うものを[自然]に変えることができないとかね。」
文「お、思った以上にすごそうな能力ですね………。」メモメモ
文は今聞いた話を一言一句間違えずに手帳に書き記し、手帳を閉じた。
文「ありがとうございました!いい記事が書けそうです!明日の朝刊に載せるので読んでください!」
皐月「あぁ。楽しみにしとくわ。」
皐月はそう言ったが霊夢は全く信用しておらずずっと睨んでいた。
霊夢「ほんとかしらねぇ〜。」
文「あやや、これは本当に信用してませんね………。」
霊夢「主にあんたが原因だけどね。」
皐月「まぁまぁ霊夢。記者だってネタ探しに必死なんだしそこまで釘刺さなくてもいいだろ?今日のところはネタが見つかってんだから嘘なんて書かないさ。」
文「そうですよ!嘘なんて書きません!」
あまりにも文が言うので仕方なく霊夢は信用することにした。
霊夢「………はぁ。わかったわ、とりあえず用は終わったでしょ?とっとと帰りなさい。」
文「はい!貴重な時間をありがとうございました!また機会があれば!これからも清く正しい文々。新聞をよろしくお願いします!」
文はそう言ってものすごいスピードで空の彼方へと飛んでいった。そして皐月はぼそっと呟いた。
皐月「………………水色か。」
霊夢「あんた……………見たのね?」
聞こえていた。
皐月「あ、いや、これはちが、」
霊夢「問答無用よ![霊符:夢想封印]!」
皐月「いきなり大技撃ってくんなァァァァ!!!!!」ギャーギャー
今日も今日とて平和である。
そして後日、文々。新聞には[超新星!たった一人で紅魔館を攻略した謎の外来人現る!]と大々的にアップされた。
皐月「…………俺が戦ったの狂気だけなんだけどな。」
霊夢「ね?だから言ったでしょ?オーバーに書かれるって。」
文「さぁて次はどんなネタがありますかねぇ♪」
皐月「秋といえば!」
霊夢「お昼寝。」
魔理沙「キノコだぜ!」
アリス「読書ね。」
皐月「三人ともバラバラだな………。」
次回 : 季節変わって、秋に。
皐月「しかも3分の2が引きこもりだし………。」
アリス&霊夢「誰がよ!」
魔理沙「お前らだぜ……。」
作者「ここからは原作にはないオリジナル異変を挿みます!」