東方新記伝   作:黒鉄球

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 超遅れました!!!マジすんません!!!理由はfgoと志望理由書ですけど……。


第四十五話 永夜異変第六話: 気高い吸血鬼のカリチュマブレイク

 霊夢に貸しを作る目的で異変に出てきた。勿論それは次いでで本当はただ単に月を汚した連中を懲らしめるため。いいや、それも違う。私はただ、あの男の役に立ちたかったのだ。家族を命を懸けて救い出してくれた私の想い人に。彼は超が付くほどの不幸体質だ。必ず異変に関わってしまう。だから私はそうなる前に異変を終わらせて、彼に少しでも苦労を軽減してあげようと考えた。咲夜を巻き込んだのは申し訳ないけどそれでも、誰かを巻き込んででも彼の苦労を取り除いてあげたかった。だから私は……。

 

 レミィ「絶対私たちが終わらせてやるんだから」

 

 咲夜「お嬢様、考えが筒抜けになっています」

 

 どうやら私の独り言は口に出ていたらしい。あらやだ、恥ずかしくなってきたわ。そこは聞き流してちょうだい咲夜。あなた私のメイドでしょ?

 

 レミィ「と、とにかく終わらせるわよ。こんなにも夜が続いたんじゃ皐月が安心できないわ」

 

 私の一言に「そうですね」とだけ言って飛行を続けた。すると竹林が目に入った。何となく、直感がここが怪しいと告げた。私はその直感にしたがって竹林の中へと入っていった。咲夜もそのあとに続いた。

 

 レミィ「……これは道に迷いそうね」

 

 咲夜「そうですね、とりあえずマーキングをしておきましょう仮にもし、万が一にもまたここへ来てしまった時の為に」

 

 そういって咲夜はナイフを一本地面に刺した。何故かしら、凄く怖かったわ。独りでにナイフを地面に刺す女。うん、推理小説っぽいわね。

 

 咲夜「お嬢様、なぜそんな可哀想なものを見るような眼でこちらをみるのですか?」

 

 レミィ「気のせいよ。さ、行きましょう。今夜の私はかなり冴えてるわ」

 

 

 

 

 

 

 ???「しっしっし、これを抜いちゃえば問題なし……」

 

 背後で何者かがナイフを抜いていたことに、私たちは気が付かなかった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

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 レミィ「結局迷ったわ!咲夜!マーキングは!?」

 

 咲夜「申し訳ありませんお嬢様。確かにマーキングはしたはずなのですが……どうやら敵がナイフを抜いているようです」

 

 くっ!なんという不覚!まさか近くに敵がいたなんて気が付かなかったわ。さっきわざと来た道を戻ったのにマーキングは無し。ナイフは行方不明。困った、うぅ……。

 

 咲夜「お、お嬢様!カリスマが!ブレイクしてます!」

 

 レミィ「してないわよ!」

 

 何よ。私がうずくまっただけで「カリチュマブレイク」とか言っちゃって!私のカリスマは不滅よ!壊れたりなんてしないわ!

 

 咲夜「……もしかして敵は私たちを視認しているのでは?」

 

 私が心の中でツッコミを入れていると咲夜が敵が視認していると切り出した。すぐに反論しようと思ったけどどう考えても偶然誰かがナイフを持っていくよりも現実味がある。迷いの竹林、恐るべし!だわ。

 

 レミィ「だとすればの竹林のどこかに隠れてるって事よね。なら、いっそのことここら一帯を……」

 

 咲夜「そうすると藤原妹紅を相手にすることになりますがよろしいのですか?」

 

 レミィ「………別の案を考えましょ」

 

 数分間だけ考えた。と言っても出てきたのは①ここら一帯を焼き尽くす、②とにかく歩く、③飛ぶ、くらいしか思いつかなかったわ。あとはストーカー擬きを何とかして捕える。しかしそれはほぼ無理だ。この竹の数は隠れるのにはもってこいなのだから捕まえるのは無理。

 

 レミィ「姿さえ現せば楽なのに」

 

 咲夜「……閃きました、閃きましたよ!お嬢様のおかげで!」

 

 レミィ「え?え??閃いたって何を?」

 

 咲夜「敵を生け捕りにする方法ですよ!つまりカクカクシカジカ……」

 

 レミィ「なるほどね。さすがだわ咲夜、さっそく作業に取り掛かりましょ」

 

 咲夜の考えた作戦はまず、いつも通りマーキングをする。この時、地面に刺すナイフに糸をつけておく。そして敵が来て、ナイフを抜いた瞬間咲夜の能力で時間を止めてそのまま確保。そしてアジトまで案内させる。完璧ね!流石咲夜だわ。

 

 私たちは歩きながら罠に使うナイフに咲夜のどこからか出てきた裁縫用の糸を括った。あとはマーキングとして刺せばいいだけ。ふふ、さぁ来なさい!

 

 レミィ「さぁ行くわよ咲夜。とっとと行かないと皐月が来ちゃうわ」

 

 咲夜「そうですね。参りましょう」

 

 私たちは一芝居うった。そしてナイフと距離をとり、糸が一瞬だけ上に上がった。

 

咲夜「捕らえました」

 

???「ぎゃー!!離せぇぇぇ!!!なんでばれたんだぁ!?っていうかいつの間に後ろに!?」

 

咲夜が時を止めて犯人を捕まえた。ってよく見たらウサギじゃない。人型のうさ耳をつけた少女。私が長寿だから分かるけどたぶんこいつも長生きしてるんでしょうね。人の気配じゃないし。まぁ一先ず。

 

レミィ「鍋にぶち込まれるのと案内するのどっちがいい?」

 

???「案内に決まってんでしょ!?」

 

はい、案内役確保。案外ちょろかったわね。多分こいつは長寿だけど強くはないわ、私と違って。

 

レミィ「じゃあ案内しなさいウサギ。あなたの主人の元へ」

 

 

 

 

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どんなゲームのシナリオにも案内役となるサポートキャラ?と言うものがいると皐月は言っていた。それはたまに的外れであったり、的確であったりする所謂親友ポジションというらしい。私にとってのパチェね。まぁ今は咲夜がいて、敵に力を借りてるけど。親友ポジションは時に凄まじい力を発揮するらしいわ。丁度こんな風にたったの10分で敵本陣に到着するくらいに。いや、都合良すぎて皐月が「これは不自然。俺ですら扱いきれんぞ」とか言いそう。違うかしら、違うわね。

 

咲夜「まさか、こんな分かりやすいとは。このウサギがいなければ見つけるのは困難を極めていましたね」

 

レミィ「確かにね。さぁ咲夜、そのウサギを放してあげなさい。どうせ大した力もないのだから」

 

ウサギ「そうだそうだー!離せー!お前らなんて師匠の餌食になっちゃえばいいんだー!」

 

もう、せっかく放してあげようと思ったのに。どうやら死にたいらしいわねこいつ。口が減らないもの。口を塞ぎたいわ。

 

???「こらてゐ。誰が敵を連れて来なさいなんて言ったの?まぁ大方しくじって捕まったなんてオチでしょうけど」

 

敵本陣たる建物から出て来たのは長い銀髪で赤と青で4分された変わった服を着た女性が出てきた。彼女が出てきた時にウサギがピクついたところを見ると彼女が師匠ね。………彼女、只者じゃないわね。見た目は人なのに周りの雰囲気が彼女がきた途端にガラリと変わった。まるで皐月が力を解放した時の様な感じ。ただでさえ月明かりしか無くて暗いのに更に暗くなった様な、とてつもない圧力を感じる。心しないとね。

 

てゐ「げ!?師匠!お願い助けて殺される!」

 

レミィ「殺さないって言ってるでしょ。いらない火種を撒かないで」

 

師匠?「安心しなさいてゐ。苦しむ間も無く弄ってあげるから」

 

「「そっち!?」」

 

どうやら私たちがでは無く彼女に殺されるらしい。酷いことするわ。自分の仲間を殺すなんて。

 

師匠?「失敗の罰よ。これが終わり次第私の実験の犠牲になってもらうわ」

 

てゐ「待って!それはイナバの役目でしょ!?お願いやめて!!」

 

咲夜「…………話についていけないです」

 

レミィ「安心して、私もだから」

 

殺す、では無く死ぬほど辛い実験をするらしい。ちょっと気になったけど今はそんなことどうでもいいわ。取り敢えずこの場を乗り切ってこの異変を解決しないと。

 

師匠?「無駄話は終わり、貴方達はここでお引き取り願うわ。……丁度姫様も見てないみたいだし少し本気を出しましょう。私は八意永琳、この異変の首謀者よ。つまりは貴方達の目的」

 

ひとしきりのやり取りを終えて、こちらを向く師匠と呼ばれる女性。そして今まさに「異変の首謀者」と言った。と、言うことは彼女がを倒せばこの異変は終わり、皐月の手を煩わせる事なく解決することができる。なら、私のとるべき行動はひとつ。

 

レミィ「都合がいいわ。私の名はレミリア・スカーレット。紅魔館の主人にして至高の吸血鬼。吸血鬼の名において月を汚した貴方をここで倒すわ」

 

「スピア・ザ・グングニル」をだして交戦の態勢をとる。

 

咲夜「私は十六夜咲夜と申します。覚悟をしてください。これも全ては皐月の為ですので」

 

師匠?「え?皐月?その話、あなたたちを捕らえて詳しく聞きたいわね!」

 

「「ええ!?」」

 

 

 

 

 

 

---------------

 

 

 

 

 

 

 

咲夜「と、言うわけです」

 

魔理沙「いや、意味わかんないぜ!?皐月の話が出てきてなんでそうなったんだよ!」

 

咲夜「って言われても皐月の名前を出したら急に力を上げて攻撃したんだもの。私達のほうが意味がわからないし聞きたいくらいよ」

 

レミィ「今はそんなこと気にしてる場合じゃないわよ!来るわよ!あの矢の雨が!!」

 

魔理沙と話をしていた咲夜に注意を促した。赤い矢の雨が降り注ぎ、私達に襲いかかった。幾千もの矢によって空は覆い尽くされ、それを咲夜はナイフで、私はスピア・ザ・グングニルで払うがキリがない。このままじゃジリ貧になる。

 

魔理沙「まったく!一難去ってまた一難かよ![恋符 : マスタースパーク]!!」

 

後方にいた魔理沙がマスタースパークを打った。そしてその出力を保ったまま横になぎ払った。相変わらず凄まじい威力ね。パチェ曰くかなりの魔力量を消費するらしいけど。

 

魔理沙「どんなもんだ!これで少しは………」

 

師匠?「いいえ、まだよ?これは受け切れないでしょ?」

 

今度は前に放つ構えをしていた。標的は私達。あの数を真正面で受ければ死ぬ。私の脳がそう告げていた。告げていたにもかかわらず動けなかった。先ほどの攻撃で体力を使い果たしてしまった。くっ、こんな事なら普段から修行をすればよかったわ。

 

師匠?「終わりね」

 

ええ、本当にそうね。そう思って目を瞑って全てを、敗北を覚悟した。でも攻撃は来なかった。狙いが外れたのだろうか?いや、そんなはずはない。あの幾千もの矢の一つも当たらないなんてあり得ないわ。だとしたら………。

 

???「間に合ったわ!あんたがチンタラしてるから危うく魔理沙たちが死ぬとこだったじゃない!」

 

???「ウルセェな!俺だってこんな強ぇのがいるなんて思わなかったんだよ!つーか危うく俺が死ぬとこだったわ!」

 

???「はいはい、夫婦喧嘩はそこまでね」

 

「「違うわ!」」

 

聞きなれた二つの声。一つは女性のもの、もう一つは男性のもの。そしてなんかどこかで聞いたような声が一つ。こんな時に現れるのなんて彼らしかいないじゃない。あーあ、結局お手を煩わせてしまったわね。

 

皐月「大丈夫か?レミィ。遅れて悪かったな」

 

ほらね、やっぱり彼だった。

 

 

 

 




急展開ですか気にしないでください。早く皐月の話描きたかったんです。

次回 : 第四十五話 永夜異変第七話 : ヒーロー見参

P.S. fgoでネロとオルタ当てました笑笑………いや、本当これらのせいなんです、すみませんでした

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