東方新記伝   作:黒鉄球

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 どうも黒鉄球です。前回長めにといったな?あれは嘘だ。いやぁどんなに頑張っても皐月が出てないと短めになっちゃうんですよねぇ。あと次回予告とかやってるんで長くなったり短くなったりとまちまちなんですよねぇ。なるべく5000前後で書きたいんですけどねぇ。






第四十一話 永夜異変第二話 : 魔法詠唱チーム幻想郷を飛び回る

 

 

 

 

 

 

 アリス「一体誰がこんな事をしたのかしらね」

 

 魔理沙「さぁな。でもこんな異変を起こす奴だきっと凄いやつに違いないぜ」

 

 私達は今魔法の森上空を私の箒で飛んでいる。私が前で後ろに横を向いてアリスが座っている。そういえばアリスを乗せて飛ぶのって久しぶりだなぁなんて思ったり。ちなみに今は人里に向かって飛行中。情報収集なら人里の方が入りやすいとアリスからの提案、もちろん私もその事は思ってたぜ?言わなかっただけで。

 

 アリス「ねぇ魔理沙」

 

 魔理沙「ん?」

 

 アリス「霊夢に声をかけなくて良かったの?貴方達同業者でしょ?」

 

 魔理沙「いいんだよ。今回は霊夢抜きで終わらせてやるって決めたんだ。この[永夜異変]をな」

 

 アリス「永夜異変?」

 

 速度も変えず体勢も変えずただひたすらに飛び続け、雑談をする。[永夜異変]カッコイイと思うぜ。

 

 魔理沙「あぁ、今までも異変が起きるたびに[〜異変]って呼ばれてただろ?今回は[夜が永びいている]から[永夜異変]だ。どうだ、中々いいだろ?」

 

 そう言うとアリスはいつも通りの口調とトーンで肯定した。もうちょい評価が欲しかったところだな。皐月なら………だめだな「うんそーだねー」としか言わないな。

 

 アリス「魔理沙……ちょっと…………」

 

 急に声色を変えたアリス。何かに驚いているのだろうか、なんだまさか久し振り過ぎて怖いのかにゃあ?なんて茶化してみた。でもそうじゃないらしい。

 

 アリス「里が……無い」

 

 魔理沙「………は!?マジか?!」

 

 「里が無い」確かにそう言った。あたりを見渡してみた、アリスの言った通り里があったであろう場所には里は無かった。頭が混乱した。理解が追いつかない。立て続けに異変が起こりすぎていると言う事だけは理解できた。

 

 魔理沙「待て待て待て待てどういう事だよアリス!」

 

 アリス「私に聞かれても………でも見て、あそこに誰かいるわ」

 

 アリスが指差す方向に確かに一人だけ佇んでいた。仁王立ちしていた。なぜかは分からなかったがあいつが人里消失の犯人だと言う事は分かった。私はその人物のもとへ箒を飛ばした。徐々に見えてきた人物は腰まである青いメッシュの入った銀髪、青い帽子、そして胸元の開いた上下一体の青い服………待て見たことあるぞ。紛れもなく上白沢慧音……せんせーだった。

 

 魔理沙「慧音せんせーどうなってんだよ!里は?!」

 

 慧音「魔理沙に……アリス。何故君たちがここに?」

 

 アリス「今回の異変に関しての情報収集の為に里に来たのだけど……その里はどこ?」

 

 アリスが問いただした。どうやら慧音せんせーの能力で隠した(?)らしい。この永夜異変が起きた直後に里の歴史を食べて里を守っているとの事だった。詳しくは分からなかったけど慧音せんせー、あんた能力持ちだったのか。

 一先ず人里に起きた異変は分かった。でも永夜異変に関しての情報は出てこず振り出しに戻った。なんとか犯人への緒を見つけないと霊夢に先を越されちまうぜ。どうしたものかと考えていると慧音が何かを思い出したかの様に語りだした。

 

 慧音「そういえばこの前妹紅が妙なことを言っていたな。「皐月が竹林に入った時に違和感を覚えたらしい」とかなんとか。よく分からなかったがそんな事を言っていたな」

 

 アリス「皐月が?だとすれば………なるほどそう言うことね」

 

 アリスが何かに勘付いた。ま、私もだけどな。皐月が何かを察知したってことは間違いなくそこに何かあるって事だ。なら私達が今行くべきところは迷いの竹林その場所しかないぜ!

 

 魔理沙「よっしゃなら早速そこに行こうぜアリス!」

 

 アリス「ええ、慧音はどうするの?」

 

 慧音「あぁ、すまないが私はここで里を妖から守らねばならないから行けない。途中で妹紅を探すといい。竹林に関して彼女以上に詳しい人はいないからな」

 

 その言葉を聞きながら私達は迷いの竹林へ向けて出発した。待ってろよ首謀者、必ずこの魔理沙様が討ち取ってやるぜ!

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 なんて意気込んできた過去がありましたとさ。ちゃんちゃん。最悪な事に竹林内で迷ってしまった。上空からじゃ異常を見つけられなかったから仕方なく地上にて散策を始めたわけなのだが流石は迷いの竹林ってとこだな。もう迷っちゃったぜ。

 

 アリス「………ねぇ魔理沙?」

 

 魔理沙「なんだよアリス。迷った事に苛立ってんのか?」

 

 アリス「そうじゃなくて………また分かれ道」

 

 2つの分岐点に辿り着いた。やれやれまたかと私とアリスは肩を落とした。この光景を何度見たことか……。よし、こういう時はあれだな。

 

 魔理沙「………………」

 

 アリス「何してるの?」

 

 魔理沙「箒を立てて倒れた方向に進もうと考えた訳だが何か問題あるか?」

 

 みんなも子供の頃やったと思うぞこれ。困った時の神頼み的なアレだ。まぁこれの正体は微かに重心の偏った方向に倒れるってだけなんだけどな。あとは左右の力加減。

 

 アリス「ほんと……子どもなんだから……」

 

 呆れた声色で何かを悟ったような声を出すな止めろ私が惨めみたいじゃないか!

 

 魔理沙「いいじゃん別に……さぁ離すぞ」

 

 ゆっくり箒を離した。すると左に傾き、そのまま倒れた。決まりだな、左へ行こう!因みに分かれ道はこれで三度目だ。

 

 魔理沙「さぁ行こう!」

 

 アリス「はぁ………」

 

 おいなんで今ため息付いたんだ怒るぞ!

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

     ――――――10分後――――――

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 アリス「完全に道に迷ったじゃない!」

 

 魔理沙「私のせいじゃないだろ!?」

 

 はい、無事迷子になりました。実はあの後分岐点はいくつもあった。その度に箒を立てて倒れた方向に進んでいたのだが一向に違和感のあるところへはたどり着けず完全に迷走した。くそ、こんな事ならこーりんのとこでダウジング借りるべきだったぜ。因みに10分の間に5つの分かれ道に遭遇したのだが左4、右1という結果になった。順番的には左→左→左→右→左という順番。正直もうやってられないんだぜ!

 

 魔理沙「だぁもう!こうなったらまとめてここら一帯をマスタースパークで……」

 

 アリス「待ってそれはやめて怒られるわよ主に妹紅に」

 

 アリスに全力で制止されてしまった。ならどうすればいいんだと考えるしかなくなった。両人差し指をこめかみに当てて考えた。こうすると頭が冴える……ような気がする。何処かのお坊さんも似たような事やってたから多分いける。

 

 アリス「…………何か案出た?」

 

 魔理沙「むぅ…………なんも。歩きながら考えようぜぇ」

 

 いやもう本当に何も思いつかない。良くこれであんな奇想天外な案が出てきたな一休さんよぉ。そんな事を考えてるとは思っていないアリスはもう呆れ果てていた。

 

 アリス「もうヤケじゃないそれ」

 

 魔理沙「仕方ないだろ何にも案が出なかったんだから…………?」

 

 今、何か爆発音が聞こえたような……。空は……煙が上がってる。やっぱり何かあったっぽいな。

 

 アリス「行ってみる?」

 

 魔理沙「……もちろん行くぜ!」

 

 何もわからない以上そこに行くしかなかった私達は急いで煙の上がっている方角へと走った。そしたら何かに引っかかって顔から転倒した。

 

 魔理沙「ぶふっ!」

 

 アリス「……………かっこ悪い」

 

 魔理沙「う、うるへー!」

 

 やめ、やめ、やめろぉ!そんな可哀想なものを見るような目で見るんじゃないぜ!これは、そう、偶々そこに糸が設置されてただけで私は………とここで何かに気が付く。なんでここに糸が?って気にしてる場合じゃない!急いであの煙のところへ行かないと!うぅ、鼻が痛い……。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 ???「どうやら更なる侵入者がいるみたいだね。かなり多めに罠を仕掛けたけどそれだけじゃ止まらなさそうだし………私自らが動かなきゃ駄目かな」

 

 

 

 

 

 

 

 

 迷いの竹林にてうさ耳少女は不敵に笑う。口角は上がり、そして眼は赤く不気味に光っていた。

 

 

 

 




 作者「さーて次は誰かな?」
 レミィ「私よね?」
 幽々子「私達よ」
 紫「私達に決まっているわ」
 皐月「醜い争いだ」


 次回 : 第四十二話 永夜異変第三話 : 我ら只今珍道中


 作者「これなら誰が出るかわかりゃない」
 霊夢「まだ争ってるわよ?」
 「ワーワーギャーギャー」
 皐月「ちょっとキャラチェンジしてくんない!?」


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