東方新記伝   作:黒鉄球

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 どうも黒鉄球です!海外にいるとやはり日本で上映する映画がどうしても見れず見るのに苦労しますね………。黒バスとSAOの映画めっちゃ見たいのに!!

 と言うわけで映画とは全く関係ない東方新記伝第十八話スタートです!

 ※少しエロシーンが入っております。それでもいいという人、だめという人でもゆっくりしていってね。





第十八話 お礼。続の続

 

 

 

 

 

 

 一体どれくらいの時間寝てのだろうか?4時頃かしら?コアに「もうムリ」と言ってここに来たのは。寝すぎたような寝なさすぎなようなよく分からない感覚だわ。とは言え少し目が覚めてしまった以上ここにいても仕方ないわ。昨日の読みかけの魔導書を読むとしましょうか。

 

 パチュリー「コアはちゃんと寝てるかしら。あの子も随分遅くまで起きてたみたいだし少し心配ね。」

 

 ベッドから起き上がり、ドアを開けた時にふと思い出してしまった。皐月へのお礼をどうしようかと。皐月は膝枕で十分だと言っていたけれど私自身が納得していない。何か方法を考えないと………でもなんだか恥ずかしいわ。皐月のことを思うと胸がドキドキする。恋って不思議なものなのね………。

 

 いや今はお礼について考えないと。まずは一度私の机に座って落ち着きましょうか。………?誰かがいる?

 

 皐月「……………。」ペラッ

 

 パチュリー「……………え?」

 

 え、ちょっと待ってなんで皐月が私の席にいるの?と言うかなんで紅魔館にいるの?り、理解が追いつかない、鼓動が早くなる。お、落ち着きなさい私の心臓!

 

 皐月「……………なるほどそういう事か。」ペラッ

 

 パチュリー「…………。」

 

 脇目も振らずに本を読むことに没頭する皐月。黒縁メガネをかけ、左手に本を持ち、右手でページを捲る。その姿は神聖なものだった。声をかけることが烏滸がましく思うくらいだった。

 

 皐月「…………ふぅ、面白かった。〜〜〜〜んぁあ。眠くなっちまったな。早くパチェ起きてこねぇかなぁ。」

 

 そう言いながら伸びる皐月。そしてふとこちら側を向いた。

 

 皐月「んんんんん………!ん?おはようパチェ起きてたのか。なんだよ起きてたんなら声かけてくれよ。」

 

 パチュリー「声がかけづらいほどに集中してたじゃない………。ど、どうしてここに?と言うかそれ私の眼鏡よ。」

 

 皐月「ん?あぁわりぃ。借りてた。いやパチェが俺に何か用があるって言うから来たんだが?」

 

 私そんなこと一言も………レミィか。余計な事するわねあの子も。大方いつまでたっても呼ばないから拉致したってところでしょうね。ひとまず謝らないと。

 

 パチュリー「別に呼んでないわよ。でもそうね、せっかく来たのだからゆっくりしていきなさい。」

 

 何言ってるの私!?……私が思ってる以上に会えたことが嬉しかったの……かしら?謝る前に私の本音が出ちゃうなんて……。絶対レミィには見られたくないし知りたくないわね。

 

 皐月「…………お礼とやらは思いついたのか?」

 

 パチュリー「ぶふっ!?」

 

 ホント何から何までやってくれるわねレミィ。お節介にもほどがあるわ。でもどうしましょう、何も思いついてないわ……。なにか、何かないかしら……。

 

 皐月「……無理にやんなくてもいいんだぞ?」

 

 パチュリー「え?」

 

 皐月「えっとなパチェ?お礼をしたいって気持ちは素直に嬉しいんだ。でもな?何も思いつかず、それで自分を締め付けてんのはこっちが申し訳なくなっちまう。だから、無理しなくていい。」

 

 あぁ、そんなふうに思われていたのね。お礼をしなきゃって必死になりすぎて皐月のことを考えてなかった。バカね私は。こんなことも気付けないくらいに皐月のために何かをしてあげたいと思うなんて。それで苦しめてたら本末転倒と言うものね。自分で自分に呆れてしまったわ。けど

 

 パチュリー「無理はしてないわ。寧ろあなたのお陰でするべき事が見つかったくらいよ。」

 

 皐月「え?マジでございますか?………なら俺はそれを受けるまでだ。」

 

 パチュリー「そう言ってくれると思ったわ。じゃあ私の部屋に来てくれないかしら?……ちゃんとお礼するから。」

 

 皐月「そんな表情で言うなよ。如何わしい事されるのかと思ったわ。」ヘラヘラ

 

 パチュリー「な!?そ、そんなことするわけ無いでしょうバカ!」ブーン

 

 皐月「うわ!嘘!嘘だからその魔法陣をこっちにむけんな!」

 

 ……なんでこの人を好きになったのかしら私は。いや、分かってる。彼は私を唯一対等に見てくれた男性であり、優しくしてくれた人。そして私の命の恩人。ちょっと変なところもあるけれどそこもまた彼の魅力。………どうせならお礼と称して落としにかかろうかしら?……って如何わしいことにならないわよね?!

 

 パチュリー「………早くきなさい。」プイッ

 

 私は皐月を先導し、私の奥の部屋へと案内した。私の秘密を知ってもらった場所であり、私をちゃんと見てくれた場所。お礼にはふさわしいと思わない?

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 皐月「………そういう事するからうっかり惚れかかるんだよ。ほんとみんなあざといなぁ……。」

 

 

 

 

 

――――――――――――――

 

 

 

 

 

 

 さてそんなこんなでパチェの後を追う私こと神条皐月は…………いきなりベッドに押し倒されました。いやなんでだよ。如何わしいことにはならないって言ったよね!?

 

 皐月「パ、パチェ?貴方様は一体今から何をしようとしているのでございましょうか?」

 

 唐突の展開に口調がおかしくなる始末。どっかの幻想殺しみてぇになった。あと徐に俺の上にのしかからないでいただきたい。あれ、これ昨日もあったぞ?

 

 パチュリー「お、男の子はこういうので喜ぶと思ったのよ……嫌かしら?………というか少し恥ずかしいわね。」//////

 

 嫌じゃないけど恥ずかしいのなら今すぐやめていただきたいです。いや嬉しいよ?かなり役得だよ?でもその分俺の精神がヤスリで削られる木板のようにゴリゴリ削られていく。昨日に続いて今日も耐えねばならないのか。頼むからこの前の美鈴のようにはならないで欲しいです俺氏。

 

 皐月「は、恥ずかしいなら止めればいいのに……。」

 

 パチュリー「でも、嬉しいんでしょ?なら頑張るわ。」/////

 

 上目遣いで頬を赤らめながらそんなこと言うなよ俺を萌え死にさせる気か!宴会の時も思ったけどこいつ無意識でやるから真面目に困るんだよな。てかずっとこのままってわけにはいかん!打開策を………そうだ!

 

 皐月「そ、そういえば最近身体が凝ってるんだよなーだからマッサージしてくんないかなー?」

 

 パチュリー「え?マッサージ?わ、分かったわ。うつ伏せになって。」

 

 あ、割とあっさりうまくいった。良かったこれで俺の精神が削れることはない完璧だ!

 

 皐月「うんとこしょっと。んじゃ頼むぜ。」

 

 パチュリー「え、ええ。」

 

 あっるぇ?もしかしてこの人緊張してない?だとしたらやばい予感しかしないよ?加減ミスって骨がイカれるとか嫌だよ?

 

 パチュリー「うんしょっと、………どう?」

 

 皐月「あ、その辺もうちょい強く押してくれ。」

 

 …………普通だった。なんの変哲のないオーソドックスなマッサージだった。時折聞こえる「うんしょ」とか「んっ」だとかが少しエロいと思ったのは絶対口外しない。というか意外と力あるんだなこいつ。引き篭もってるからてっきりそんなに力がないと思ってたわ。

 

 皐月「………。」チラッ

 

 パチュリー「………はぁ……はぁ……はぁ。」

 

 近い!あとめっちゃ体力消耗してますやん!そんな体力使うものとちゃいますやん!つーか何故に頬を染めるんや!ちょっとあかんかったやろ!何がとは言わないけど。

 

 皐月「な、なぁパチェ?きついんだったらやめても………。」

 

 パチェ「やるわ!」

 

 引き下がらなかった。つーか大声出されてビックリしたわ。いつまで続くんだこれ?俺のオレがピンチな上にパチェの体力の消耗も著しい。どないしましょ。

 

 パチュリー「皐月………。」

 

 おっとここでなんか聞こえてきたぞ?………嫌な予感しかしない。

 

 パチュリー「つ、疲れた……もうムリ………。」ドサッ

 

 ほらな!やっぱり!つーか俺の上に乗っからないで!押し付けられてるから!柔らかでたわわな物が重力に従って乗っかってるから!

 

 皐月「ち、ちょっとパチェ?大丈夫か?」

 

 パチュリー「………ちょっと体力切れ……。少しだけこうさせて………。」ハァハァ

 

 ダメだこいつ早く何とかしないと。かと言って無闇やたらに能力は使いたくない。致し方あるまい………。必殺転がってオレが退く!

 

 皐月「………ふんぬっ!」

 

 パチュリー「え、ちょっと待って……きゃっ!」

 

 はい更におかしなことになりました。仰向けになった俺の左胸部にパチェの頭が来るという状況になりました。要は俺の胸が枕になった。これじゃあ俺が抱いてるみたいじゃん。恥ずいわ。

 

 皐月「…………大丈夫?」

 

 パチュリー「大丈夫なわけないでしょ!いきなり動かないでよ!お陰で少し頭をぶつけたじゃない!」

 

そういって起き上がるパチェ。よし俺の心音は聞こえないな。バクバクだったからバレてたら変態扱いされてたかもしれん。あと頭抑えてるし本当にうったんだなごめん。

 

 皐月「す、すまん。というかお前の胸が押し付けられてたからそれを避けようと………あ。」

 

 しまった口が滑った。やべぇよめっちゃ顔赤くしてるよこのまま殺されるんじゃね俺?殺されなくても罵詈雑言は飛んでくるな。

 

 パチュリー「……………皐月のえっち。」

 

 皐月「いや俺のせいじゃないでしょ!?寄りかかってきたのパチェだよね!?むしろエッチなのはパチェだ!」

 

 パチュリー「な!?わ、私の胸に反応しておいてそんな言い方ないでしょ!それとも嫌だったわけ!?」

 

 皐月「むしろご褒美………じゃなくて俺が言いたいのはそういう事は簡単にやるなってことだよ。」

 

 パチュリー「…………簡単じゃないわよ。」

 

 皐月「え?」

 

 え?今この子なんて言った?よく聞き取れなかったんだが。簡単じゃないって言った?今そう言った?どういう事っすかパチュリーさん?って上に乗っかってこないで!

 

 パチュリー「……………ん。」//////

 

 皐月「…………なにしてんすかパチェさん。」

 

 パチュリー「……………簡単じゃないことよ。」//////

 

 うんダメだわからん。だから胸当たってるんだってば。あとパチェの息が俺の首あたりに……やばい。俺のオレが………!

 

 皐月「………離れてくれません?」

 

 パチュリー「嫌よ、絶対に。」

 

 いやなんでやねん。いくらお礼でもここまでは頼んでません!パチェえっちぃよ!?闇さんに殴られちゃうよ!

 

 皐月「そんなこと言われても………当たってるんすけど。」

 

 パチュリー「…………当ててるのよ。」//////

 

 ぐはっ!ま、まさかの上目遣いで……………。くっ、これが上目遣い+涙目の威力か……!しかも素でやってるんだろうなこいつ。勝てる気がしない。

 

 皐月「……………あ、やっべ。」ボソッ

 

 パチュリー「………なにがよ?」

 

 ナニがですよ!パチュリーの匂いとさっきの上目遣いと胸の相乗効果で元気百倍アンパンマンになっちゃってんだよ!R18だけは避けなければ!!!週刊少年ジャンプ時代のToLOVEるレベルまでに避けなければ!てか普通に疑問符出さないで!言いづらいから!

 

 皐月「イヤナンデモナイデスヨ。」

 

 パチュリー「いやなんで片言なのよ。あなたさっきから変よ?」

 

 変にもなるわ。こんな状況でハガネールにならない奴はEDだ!(決めつけ)

 

 パチュリー「………そういえば右の太腿になにか硬いものが………。」

 

 このタイミングで!?や、やばい。これが○○○した○○○だってバレたら確実に○○○からの○○○されて○○○○○○○○○○○だわ!

 

 パチュリー「…………なにかしらこれ?」

 

 うっわこいつ触りやがったよ!右手で触りやがったよ!ふっ、もう隠しきれんな。そして俺死んだな。

 

 皐月「………………ナニです。」

 

 パチュリー「ナニって…………!?!?」カァッ//////

 

 はい俺死んだ。see youどころかgoodbye foreverだわ。永久の眠りについちまうわ。

 

 パチュリー「……………変態。」

 

 皐月「うぐっ!…………わ、わかったらどいてくださいお願いします。」

 

 そう言ってゆっくり上から退くパチェ。その表情は林檎のように紅く、めちゃくちゃ俯いていた。そりゃそうだろ。男の一物を触った上にそれが鉄壁を発動してたんだからな。………穴があったら入りたいよ。変な意味でなく。

 

 パチュリー「……………。」

 

 皐月「……………。」

 

 うっわ気まずい。紫さんのときはあの人が即落ちしてくれたから良かったけど今回ばかりはそうはいかなかったよ………。パチェに嫌われたな俺。

 

 レミリア「」ニヤニヤニヤニヤ

 

 うっわなんかいるんですけど。めっちゃニヤニヤしてるんですけど。すげぇウゼェから取り敢えず……。

 

 皐月「………殺す。」

 

 レミリア「え!ちょっ!なんで今バレたの!待って皐月!や、やめ………きゃあぁぁぁぁぁぁぁ!!?」

 

 俺は問答無用で能力の一つである[氷結]を発動させ、外と同様紅魔館内を寒くしてやった。レミィよ、俺の八つ当たりに付き合ってもらおうか。

 

 皐月「待ちやがれこの野郎が!」ピューン

 

 レミリア「待つわけ無いでしょ変態!そんなのまともに食らったら霜焼けどころじゃなくなるじゃない!」

 

 皐月「テメェ最初の方から見てただろこのやろう!こうなりゃ紅魔館ごと崩壊………。」

 

 レミリア「止めなさい!そしてそれも止めなさい!」ギャーギャー

 

 この後紅魔館は外と同様に寒くなり、妖精メイドは全員で固まり、俺とレミィは怒り心頭な咲夜に説教をされ、罰として全員を温めて紅魔館の損傷を直せと命ぜられた。

 

 皐月「俺被害者なのに………。」

 

 咲夜「何か言いましたか皐月?」

 

 皐月「何でもないからそのナイフをこっちに向けないでくれ!というかレミィは?!」

 

 咲夜「お嬢様ならお部屋にお帰りになりましたよ?」

 

 皐月「ちくしょうがぁぁぁぁぁぁ!!!」

 

 お礼どころか黒歴史と説教を食らう日となった。

 

 

 

 

 

 

 パチュリー「………ああなったって事は少しは意識してくれてるって事よね………。でも私ったら………。〜〜〜〜!!!」//////

 

 

 

 この後二人が仲直り(?)したのはまた別の話である。

 

 

 

 

 

 

 

 





 皐月「精神根こそぎ持ってかれたわ………。」

 霊夢「私の知らない間にこんなことになってたのね。」

 皐月「待てこれは誤解……。」

 霊夢「夢想封印!」

 皐月「ノォォォォォォォォ!!!!」


 次回 : 第十九話 便利グッズ


 作者「お礼は終わりだけど寄り道は容赦なくします。」

 皐月「………こいつに撃ったほうが良いだろ。」ボロボロ

 霊夢「陰陽鬼神玉!」

 作者「なんでやねん!!!?」



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