吸血鬼になって転生⁉   作:ふわふわ

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第十五話 ハイジャック②

空港

キンジside

俺遠山金次は走っていた。

それは最悪の事態を閃いたからだ。

俺の推理が正しければ…アリアはもうすぐ会ってしまう。あってしまうのだ…「武偵殺し」に

 

と俺は空港のチェックインを武偵手帳に付いた徽章で通り抜け、金属探知機なんか無視してゲートに飛び込む。

もし…もし武偵殺しが本当に一人で兄さんを倒したとしたら…アリアは戦ってはいけない!

お前では勝てないのだ!絶対に!

それほど兄さんは強かったのだ。

今戦うとお前は死んでしまうんだ!

 

バタン

俺が機内に駆け込んだ後すぐ後ろのハッチが閉じた。

間に合った。

そこに目を丸くしているフライトアテンダントがいた。

 

「武偵だ!離陸を中止させろ!」

「お客様!?失礼ですがどうゆう?」

「説明している暇はない!今すぐ中止させろ!」

「機、機長に連絡してみます。」

 

とフライトアテンダントが走っていったから追いかけようと思ったが

 

「はぁっはぁっ」

 

強襲科をやめてから動いていないから体力が落ちていたのだ。

確かにここまで全力疾走したらこうなるわな

 

と、そこにさっきのフライトアテンダントが戻ってきた。

「あっあのぉだめでした!ここは管制塔からの命令で動いていて…離陸は止められないんです!」

 

ぐらり

 

「クソ野郎!まぁいい。じゃあベルト着用サインが消えたら神崎・H・アリアの席に案内してくれ。」

「わっ分かりましたぁ」

 

ポーン

ベルト着用サインが消えた。

「お客様こちらです」

「ああ」

 

この飛行機は普通の旅客機とは違った構造をしていた。

一階は広いバーに、二階、中央通路の左右には扉が並んでいる。

これは空飛ぶリゾートと言われていたやつか

 

「お客様こちらです」

「ありがとう」

 

と俺が座席もとい個室になっている扉を開けるとアリアがいた

 

「キ、キンジ!?」

よし。まずは合流できたな

 

部屋はものすごく豪華だ

 

「…さすがはリアル貴族様だな。コレ、チケット20万ぐらいするんだろ?」

 

アリアは俺が急に来たことに怒っているようだ

 

「断りもなく部屋に押しかけてくるなんて、失礼よ!」

「お前だって俺の部屋に押しかけてきただろ」

 

とアリアは自分のしたことを思い出したようだ。

ぐぬぬ

返す言葉もないようだ

 

「何で来たのよ?」

「武偵憲章第二条…依頼人との契約は絶対守れ」

「なんなのよ今更」

 

アリアはスカートの裾に手をやった

よかった帯銃しているんだな

 

「強襲科に戻ってきた最初の事件を最後まで解決する。」

「それはもう終わったわよ!」

「武偵殺しの件はまだ終わっていない」

「なんなのよ!役立たずのくせに!」

 

「帰りなさい!帰りのチケットぐらい買ってあげるから!それに…アンタはもう他人よ!あたしに話しかけないで!」

「もとから他人だろ」

「うるさい!しゃべるの禁止!」

 

強風の中飛行機は空を飛んでいくと

ガガーン!

「ひっ!」

 

「お客様にお詫び申し上げます。この飛行機は強風、嵐の中を通り抜けるので到着が三十分ほど遅れます。また雷などなるかもしれませんが当機には問題ありませんのでご安心ください」

 

ガガーン

ひときわ大きな雷が鳴ると

 

「ひぅ!」

「怖いのか?」

「こ、怖くなんかない!てゆうか話しかけないで!アンタはたにn「ガガーン!」きゃっ!」

「雷が怖いならベットにでも潜っていろよ笑」

「う、うるさい!こんなのこわくな「ガガーーーン」うわぁ!」

 

そしてアリアは本当にベットに潜ってしまった

アリアの苦手なもの一つ発見だな笑

 

ガガーーン!

「キ、キンジィ!」

と俺の服の袖をつかんできたので

 

「俺は他人じゃなかったのか?」

 

と言った

 

「グスン」

「ほ、ほら、怯えんなって。テレビつけてやるよ」

どうやら俺の他人状態は解除されたようだ

 

ピッピッ

と俺がチャンネルを変えていると…

「この桜吹雪、見覚えがねぇとは言わせねぇぜ!」

 

おっ!これはうちのご先祖様を書いたものだな

名奉行…遠山の金さん

 

兄さんによるとこの人もヒステリアモードを持っていたようだ

 

「ほら、これでも見て気を紛らわせ!」

「う、うん」

 

こうやってみるとアリアも女の子なんだな、と思う。

「アリア、」

 

震える手を握ってやって

「キ、キンジ?」

いつもならこんなことはしないが…カレンと二回も二日連続で手をつないだことを考えればどおってことない。

 

こうやってアリアの震えを和らげることぐらいはできる

…アリアが何かを言おうとしたとき

 

パンパン!

 

!これは銃の発砲音だ!

 

俺が狭い通路に出ると大混乱となっていた。

 

「なんだと!」

そこにいたのはさっきのアテンダントだ。

 

そいつが機長と副機長を連れてきた。

二人は気を失っている

 

俺は

「動くな!」

 

アテンダントは

「お気を付けください。でやがります!」

とアテンダントが缶を投げてきた

 

「!」

俺の背筋が凍った

 

シュウウウウウ

 

「みんな自分の部屋に戻るんだ!」

もし強力なやつだったらお終いだ!

 

俺もアリアを部屋に押し込むように入った

 

バチン!

 

暗闇となった。

それによって機内はさらにあわただしくなった。

 

「キンジ!大丈夫?」

俺を心配しているようだ

 

俺は息をしてみるが…大丈夫だ。あれはただの無害なガスだったのだ。

 

俺はアリアに

「アリア、このふざけたしゃべり方は…武偵殺しだ!やっぱり来やがった!」

「…やっぱりって…!アンタ武偵殺しが来るとわかって!」

 

アリアの目が見開かれていく

 

「武偵殺しは…チャリジャック、バスジャック、ハイジャックとだんだん規模を上げてきた。……これはある武偵の話だが…バイクジャック、カージャック、そしてシージャックと同様の手口を使ってある一人の武偵を仕留めたんだ。それは直接対決だったそうだ」

 

「…どうして?」

「そのジャックはお前が知らなかったものだ。電波は受信してなかっただろ?」

「う、うん」

「これは武偵殺しからの挑戦だ!今お前と戦おうとしている!このハイジャックでな!」

「!!」

 

そこに

ポーンポポーンポポポーンポポーンポポーンポポン

 

「…和文モールスね!」

 

そこには

オイデ オイデ イ・ウーへ  ワタシハ イッカイノ  バー二イルヨ

 

「…誘ってやがる」

「調子に乗りすぎね!行くわよキンジ!」

「ああ、もちろんだ」

 

俺たちは一階のバーに着いた

そこには

 

「!!」

拳銃をアテンダントは向けてきた。

しかも武偵高の制服を着ているのだ!

…この改造制服は……

 

「理子!お前なのか!」

 

アテンダントは

「今回もきれいに引っかかってくれやがりましたね!」

 

べリベリ

変装の仮面を取った中からは

「理子!!」

「Bon SOir]

 

くいっとカクテルを飲んでいたのは…やはり理子だった。

 

理子は

「頭と体を使って行動するのってさぁ、結構遺伝するんだよねぇ…お前の一族もそうだろ「オルメス!」」

 

「!!!」

それを聞いたアリアは硬直した

 

オルメス?

なんだそれ?

それがアリアの「H」の家なのか?

 

「…あんた…一体何者!?」

 

理子はニヤッと

「峰・理子・リュパン四世」

 

…リュパン!!

それってあの探偵科の教科書に載っていたやつか!

 

「でも…一族みんな私を理子と呼んでくれなかった…四世、四世様ぁ…って」

「四世の何が悪いのよ!」

「!!悪いに決まっているだろ!あたしは数字か!DNAか!あたしは理子だ!数字なんかじゃない!」

 

いきなり切れた理子に俺たちは圧された

 

「ひいおじい様を超えなければあたしは一生理子になれない!…だからイ・ウーに入ってこの力をつけたんだ!あたしは自分の力で自分をもぎ取るんだ!」

 

俺は全く分からなかったので

「待て、待ってくれ理子!お前が…武偵殺しなのか!オルメスってなんだよ!イ・ウーってなんだ!」

 

「プロローグを兼ねたお遊びだよキンジ。本命は…オルメス四世!アリア!お前だ」

 

このアリアを見る理子の目は獲物を狙う獣の目だ。

 

「百年前、ひいおじい様同士の対決は引き分けだった。つまり、おまえを倒せばわたしはひいおじいさまを超えたことになる。だからキンジ、おまえもちゃんと役割を果たせよ」

 

今度は俺のほうを見た。

 

「オルメスには優秀なパートナーがいた。お前をアリアとくっつけたのは、条件を合わせるためさ」

「俺とアリアを…お前が?」

「そっ!」

 

理子はいつものような軽い感じになった。

 

…コイツいつもバカを演じてたのか!?

 

「キンジのチャリに爆弾を仕掛けて、わっかりやすーい電波出してあげたんだよ~」

「あたしが武偵殺しを狙っているのを知ってたのね!」

「そりゃあ気づくよ~。でもぉ~キンジがやる気じゃなかったっぽいから、バスジャックも起こしてあげたんだよ~」

「お前が?」

「キンジぃ~!武偵はどんな理由があっても人に時計は渡しちゃだめだよ~!狂った時間なんて見たら遅刻しちゃうぞ~!」

 

「…何もかもお前のせいかよ」

「そっ!でもぉ~…誤算だってあったんだよ~。キンジがお兄さんの話を出すまで動かないなんて思ってもなかったから。」

「…兄さんを…お前が!」

「キンジ!落ち着きなさい!」

 

「キンジ、いいこと教えてあげる。今キンジのお兄さんは理子の恋人なの。」

「いい加減にしろ!」

 

これ以上兄さんを侮辱するな!」

 

俺が銃を握る力を強めたとき

 

ぐらり

 

「!」

 

気が付いた時には銃は明後日の方向に消えていた。

銃はガシャンと言って壊れた

 

理子を見るとこっちにワルサーP99をこっちに向けていた

 

「ノンノンだめだよキンジ。今のお前は役に立たない。お前はオルメスの能力を引き出せばいいの」

 

とアリアが動いた

理子の武器を見たのだろう。

装弾数はアリアも同じだ!

 

「アリア、自分だけが二丁拳銃だと思っちゃいけないよ」

 

不意に理子の髪が動いている。

 

「!」

もう一丁理子は銃を持っていたのだ!

 

「くっ!」

「アハハハハ」

 

アル・カタだ

 

「はっ!」

 

弾切れを起こした瞬間アリアは双剣で理子を狙う

 

「奇遇よね~アリア!」

まただ!理子の髪が不自然に動いている。

 

「!」

 

その髪が理子の後ろに隠してあった剣を抜いたのだ!

 

「!」

 

一発目は避けたものの

「うわぁ!」

 

二発目の剣に側頭部を切られたっ!

 

「アハハハハ!ひいおじい様!100年の歳月はこんなにも差をうんじゃったのです!なれるよ!今日理子は本当の理子になれるよ!」

 

化け物だ!

 

とにかく俺はアリアを連れて逃げるしかない。

 

「どこに行くの?どこに行っても無駄だけど!」

 

とにかく理子から離れなければ!

 

「じゃあキンジもさようなr「ざーんねん」誰だ!」

 

これには俺も驚いた。この戦いにも怖気づに来たなんて…誰なんだ!

 

「ざーんねんでした~理子ちゃーん!」

 

「!」

 

理子を見ると首に刀が添えられていた。

 

「誰だ!」

男喋りの理子が言った。

俺も誰か分からないので警戒していると……………

ーー止まっている!!

これは見たことが…いや、体験したことがあるぞ!

これはカレンだ!こんなことが出来るのは彼女しかいない!

 

「キンジ君!アリアちゃんを連れて時間が動いたら逃げて!私が倒すか足止めするから!」

「ああ!ありがとう!頼んだよ!」

「は~い!」

 

 

カレンside

一階が騒がしいから来てみたら

 

アリアちゃんが理子ちゃんに切られた!

 

「アハハハハ!ひいおじい様!100年の歳月はこんなにも差をうんじゃったのです!なれるよ!今日理子は本当の理子になれるよ!」

 

理子ちゃんおかしくなっている?いや、アリアちゃんと決着をつけようとしてるんだね。…でもこのままだとアリアちゃん死んじゃうから手助けしてもいいよね?

 

ということで

……時間が止まった。

実は対象の者に触れていなくても私の任意でその人だけ動かすことが出来るんだ~!

えっ?キンジ君に触れたのは何でって?そりゃあ手をつなぎたかったからだよ!

まぁそんなことはおいておいて

 

 

「キンジ君!アリアちゃんを連れて時間が動いたら逃げて!私が倒すか足止めするから!」

「ああ!ありがとう!頼んだよ!」

「は~い!」

 

私も信頼されてるなぁ~…ようし!がんばろ~う!

 

理子side

 

これで私は理子になれる!

少し楽になったその時

「!」

誰だ!

私に気づかれずに首に刀を添えるなんて!っ!

 

キンジside

 

俺はカレンにまたも助けられてしまった。

だが今はカレンの言うことに従おう。

 

「今のうちに逃げて!」

「ああ」

頼んだぞ!

 

 

理子とカレン

 

 

「ねーねーカレンちゃん~」

「どうしたの?」

「お前何でこんなところにいる!」

「おー怒ってるんだね~。今イギリスに行こうと思っていたところだよ!」

「何のためだ?」

「それは秘密だよ。じきに分かると思うけどね~」

「悪いんだけどぉ、そこをどいてくれない~?」

「それはできないよ~」

「じゃあ死ね!」

 

と理子がカレンに襲い掛かった

 

「!?」

「そんなんじゃぁ当たらないなぁ」

「どうやってよけた?」

「それも秘密だよぉ~!…これは避けられるかな?」

 

「くっ!」

「そんなんじゃぁ甘いなぁ」

「なんだと!」

「それじゃあ一世は超えられないなぁ」

「調子に乗るな!」

 

「ぐふぅ!」

「ほらほらそんなんじゃだめだよ~!」

 

今のはカレンが銃撃したのが下腹部に当たったからだ

 

「手加減してるのになぁ~」

「調子に乗るnぐはっ!」

 

これは一方的に理子がカレンに襲われている

 

「弱いから…ちょっと眠っててね~」

 

とカレンが手刀を入れようとしたら

 

「カレン待ってくれ」

「キンジ君?」

「カレン、君みたいな娘がそんなことしちゃいけないよ。手を汚すのは男の俺だけでいい」

 

お~!これはHSSになってるね~!やっぱりかっこいいなぁ!

ん?後ろでアリアちゃんが顔を真っ赤にしているね。なんでだろう?でも

 

「そんなこと言われたらしょうがないなぁ」

「ありがとう。君はここで休んでいてね」

「うん!」

 

まぁここからはキンジ君に任せて良いだろう

キンジ君の本気も見てみたいしね

 

「じゃあ理子、お仕置きの時間だ。」

「なっ何?」

 

さっきのせいで怖がっているようだ

 

「君を逮捕するよ」

「あぁんキンジさいっこ~!」

 

さっきまでの理子はどこへやら

 

「いくぞ!」

とキンジ君が飛びかかったところで

 

グラリ

飛行機が揺れた

 

「!」

危ない!キンジ君が撃たれちゃう!

助けに行こうとしたが

「君はここで休んでいてね」と言われたことを思い出してとどまる。

 

パァン!

ギイイン!

キンジ君が銃弾を切ったのだ!

 

おお~すご~い!人間にもこんなことできる人がいるんだ!

 

「理子!逮捕よ!」

「くっ!」

 

初めて理子ちゃんがこの二人との戦いで焦っている。

 

「そこまでだ!」

「ばーーーーか!」

「こんなところでどこに行くんだい?」

「くふっ!これ以上近づかないほうがいいよ!」

「!」

「ご存知の通りワタクシは爆弾使いですから」

 

ピッ

ドカァアアン

 

爆発した。

 

「ねぇ、この世の天国イ・ウーに来ない?ここなら、お兄さんもいるよ?」

「これ以上俺を刺激すると衝動的に武偵法9条を破ってしまうかもしれないから」

 

武偵法9条ー武偵は殺人を禁じられている。

 

「あっ、それは大変だなぁ。キンジにはまだ武帝偵でいてもらわないと。それじゃあバイバイキーン!」

 

上空

……「何でいるの!?」

「フフフフフ!」

「なっ、何!?」

「アハハハハ!」

「ど、どうしたのカレンちゃん!?」

 

カレンside

ドカァアアン!

爆発したけど大丈夫?

シュウウウウウ!カスッ!

 

!!!私の服に、私にわたしにワタシにワタシニ!

気づけば私は妖力全開になっていた。

 

「カレン!!どうしたんだ!」

「フフフフフ!アハハハハ!殺してあげる!壊してあげる!イ・ウーなんて!」

「と、とにかく落ち着いて、な?」

「残念だけどそれはできないよキンジクン!」

「っっっ!」

「じゃあね~」

 

これは止められそうにないなぁ!

覚悟してね!イ・ウー!

 

 

キンジside

ドカァアアン!

爆発させやがった!

すると爆発よりも背筋が凍った!

これはカレンか!

あの時に似ている殺気を感じたからだ。

体中の穴という穴から冷や汗が出てくる。

前とは比べ物にならない殺気だ!

とにかくカレンを止めないと!

 

「カレン!!どうしたんだ!」

「フフフフフ!アハハハハ!殺してあげる!壊してあげる!イ・ウーなんて!」

マズいぞ!暴走てしまっている!しかしおれじゃあ止められない!

「と、とにかく落ち着いて、な?」

「残念だけどそれはできないよキンジクン!」

殺気に当てられて声も出なかった

「っっっ!」

「じゃあね~」

 

カレンは行ってしまった。




ありがとうございました!
誤字脱字等ありましたらご指摘お願いします。
また、気になったことなどありましたらご指摘お願いします!
感想などもお待ちしております!
では、また次回お会いしましょう!

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