このサブタイと言うことは、まさか!?
一樹のいない第4整備室。そこでは楯無の妹、簪が今日も『打鉄弍式』の制作を続けていた。
「(…駆動系の問題は櫻井君に解決してもらったから後は簡単だと思ったけど、エネルギー効率が難しい…これでもOSでかなり解決はされてるけど、やっぱり武装とのリンクが必要だから完全じゃないし)」
心が折れそうになるも、姉はほとんど1人で自分の専用機を組み立てた。なら、自分もやるだけだ。
「(…私は、無能じゃない)」
プシュー
「かーくんいるー?」
整備室に誰かが入ってきた。普段ここで暮らしている者を探しにきたのだろう。
「…櫻井君なら、今はいない」
「あ、ごめんなさい。邪魔しちゃった?」
「…大丈夫。ここは私だけの整備室じゃないから」
とはいえ、IS学園にいくつかある整備室の中でも端にあるので、基本簪と一樹の専用部屋となりつつあるが。
「わあ!これあなたのIS?かっこいい‼︎」
「…別に。あなたの専用機程じゃない」
「私の事知ってるの?」
「…櫻井君と感動の再会を果たした女の子って事で、1年生の中では有名」
簪の言葉に、目の前の女子は『たはは』と苦笑する。
「それもそっか…改めて自己紹介するね。私は田中雪恵。一応S.M.Sってところの代表候補生だよ」
あそこに代表候補生も何も無いけどね、と雪恵は続ける。
「…更識簪。一応日本の代表候補生。いつそれを解かれるか分からないけど…」
「…もしかして、それが理由?」
雪恵が目の前のISを指さす。
「そう…」
「…私に何か手伝える事ある?」
「…え?」
「こう見えて私、中々機械強いんだよ!」
「…櫻井君に教えてもらったの?」
「それもあるけど、かーくんのを見てる内に大体覚えた。流石にOSを作るのは無理だけど…」
「…それは普通専門家がやるから…」
改めて一樹の凄さを再認識した2人。
「そういえば、かーくんが褒めてた女の子って簪ちゃんなのかな?」
「…褒めてた?」
「うん。『姉に酷い事言われても腐らずに努力してて、自分を普通に受け入れてくれた子』って」
一夏の入学当初。一樹に向けられる女生徒達の視線がほぼ嫌悪しかない中、簪は割と一樹を受け入れていた。そのため、一樹の簪に対する評価は正直姉の楯無より高い。それを簪に告げると…
「…櫻井君は、私を1人の『更識簪』として見てくれたから…」
「(あれ?これフラグ?ま、まさかの私にライバルが⁉︎かーくんを認めてくれる人が増えるのは嬉しいけど…ああもうなんか複雑!!)」
雪恵が1人じたばたしていると、簪は困ったように笑う。
「…安心(?)して。私は櫻井君を頼りになる友人としか思ってないから」
「簪ちゃんありがどー!」
「キャッ⁉︎」
急に抱きついてきた雪恵に戸惑う簪。
「かーくんを『友人』として認めてくれてありがとう!!」
S.M.Sや
コンコン
雪恵と簪がじゃれていると、整備室の扉を誰かがノックした。
「はーい、どなたですかー?」
『櫻井一樹だ』
「かーくん?入って大丈夫だよー」
雪恵の言葉を聞き、一樹が整備室に入ってきた。
「かーくん、何でノックしたの?」
「一夏がこの学園に来てから、何度もノックをしないで大変な事になってるからな…」
遠い目をしながら答える一樹。
「…整備ってのは油まみれになったりするだろ?だからここで作業着に着替えてることだってあるかもしれないし」
「あーなるほど」
実際、雪恵の後ろに立つ簪は作業着を着ている。一樹の判断は正しいと言えよう。
「っと、更識さん。経過は順調?」
「…正直、微妙。どんなに急いでも、今度のキャノンボール・ファストには間に合わなさそう」
「…アレは数百時間は扱ってるのが前提だからな」
「何でかーくんがキャノンボール・ファストについて知ってるの?」
ISを扱えない一樹には関係ないはずなのだが…
「キャノンボール・ファストもどきをやった事があるんだよ。コイツで」
自身の左腕につけている腕時計を指しながら一樹は答える。
「…最高速度で?」
「最高速度で」
S.M.Sのノリを大分理解したと思っていた雪恵だが、まだまだS.M.Sのノリは理解しきれないようだ。
「みんなレースだと思ってはしゃいでたからな。楽しかったぜ?」
「やっぱりみんな男の子だよね…」
お祭り等のイベント大好き。それがS.M.S。
「…何か手伝おうか?」
「…ありがとう。気持ちだけ受け取っておく」
「そっか。何かあったら教えてくれ。できるだけ手伝うから」
「…じゃあ」
週末、一樹と雪恵、そして簪は整備に必要な部品の買い出しに来ていた。
「…よっと。コレで全部か?」
「多分…ごめんね?荷物持ちさせて」
「気にすんな。ウインドウショッピングに待たされるのじゃなければ全然良い」
「かーくん、ああいうの嫌いだもんね…」
「買い物なんか目的の物探すだけで充分じゃねえか。俺はいつもスーパーの見切り品と財布の中身で戦ってるんだぞ。服に何万もかけられるか」
「前半はかーくんだけだと思うな!」
相変わらずの一樹にツッコミを入れる雪恵。なんてことは無い。学生の普通の休日だ。
ドックン
「「!?」」
「…どうしたの?」
一樹と雪恵が急に厳しい顔になったので、簪は不思議そうな顔をする。
「雪、更識さんを頼んだ!先に行っててくれ!避難場所で落ち合おう!!」
簪の目の前で変身する訳にはいかないため、雪恵に先に避難するよう言う一樹。ベンチにパーツを置き、駆け出した。
「ちょ、櫻井君!?」
「ごめん簪ちゃん!」
雪恵はアストレイ・ゼロを展開。買ったパーツと簪を抱えて飛ぶ。
「え、ちょ、雪恵?」
「喋らないで!舌噛むよ!!」
《ギャオォォォォ‼︎》
エボルトラスターが示すポイントに着いた一樹が見たのは、ダーク・フィールドで倒した筈のガルベロスだ。
「…またお前か。けど、油断はしない!」
エボルトラスターを引き抜き、正面に構えた後、天空に掲げた。
「ハッ!」
眩い光が一樹を包み、ウルトラマンに変身した。
「シェアッ!」
『ビースト反応を確認!クロムチェスター出撃して!』
走ってそれぞれの機体に乗り込もうとする面々。
「一夏君!」
「楯無さん⁉︎」
「お願い、私も連れて行って!」
「でも生徒会長が残らなかったら何かあった時「簪ちゃんがビーストの出現ポイントにいるの!」ッ⁉︎」
『織斑!何をしている!早く出撃しろ!』
「…楯無さん!後ろに乗って‼︎」
「ありがとう!一夏君!」
「シュアッ‼︎」
《グシャァァァァァ⁉︎》
ウルトラマンはガルベロスの突進の威力を利用して大地に叩きつけた。
《ギャオォォォォ‼︎》
起き上がり、その大きな腕を振り下ろしてくるガルベロス。
「フッ!」
それを両腕で受け止め、空いた胴に回し蹴りを放つウルトラマン。
「テェアッ‼︎」
《ウギャッ⁉︎》
怯んだガルベロスを投げた。
「デェアァァ‼︎」
《グシャァァァァァ⁉︎》
「ふん、ガルベロスをものともしないか。だが、そうでなくてはつまらん」
ウルトラマンとガルベロスの戦闘を見ていたフードの人物。フードは黒いエボルトラスターを取り出し、引き抜いた。
「ふっ!」
黒いエボルトラスターから闇が溢れ、シャドウへと変身した。
『デュアァァァァ!!』
「グァッ!?」
ガルベロスに向かって走るウルトラマンに、シャドウの飛び蹴りが命中した。
「黒いウルトラマンまで!?」
戦闘の余波が来ないところまで避難した雪恵達。1対2となった状況に、危機感を感じずにはいられない。
「あの怪獣だけでも厄介そうなのに…」
簪も震えながら分析する。
「(お願い、早く来て…みんな)」
一夏達が間に合うのを祈るしかない雪恵。
『デュ!』
「シェアッ!」
シャドウの回し蹴りをウルトラマンは右脚で受け止める。
《ギャオォォォォ‼︎》
「テェアッ!」
ガルベロスの攻撃を捌き、ガルベロスの重量を利用して大地に叩きつける。
《ギシャァァァァ⁉︎》
『ハッ!』
倒れたガルベロスを飛び越えて、シャドウが蹴りを放ってくるのを何とか受け流すウルトラマン。
「シュウッ!」
《ギャオォォォォ‼︎》
背後からガルベロスが襲いかかってくるが、ウルトラマンは突進を捌き、ガラ空きの背中に拳を叩き込んだ。
「デェアッ‼︎」
《グシャァァァァァ⁉︎》
ガルベロスは倒れる。そんなガルベロスを踏み台に、シャドウはドロップキックを放った。
『デュアッ‼︎』
「グアッ⁉︎」
「楯無さん、着きました!妹さんのところに急いで!」
「ありがとう一夏君!」
ハッチを開け、楯無を降ろす。楯無が簪達のところへ向かったのを見ると、一夏は指示を出した。
「Set into hyper strike formation‼︎‼︎」
「簪ちゃん!」
「お姉ちゃん⁉︎何でここに⁉︎」
「たった1人の妹が危ないって言うのに、じっとしてられる訳無いじゃない‼︎」
簪が戸惑っているが、今はそれどころではない。
「2人とも!話は後にして今は離れるよ!」
『フンッ‼︎』
「グアッ⁉︎」
ウルトラマンはガルベロスに羽交い締めにされ、シャドウにサンドバッグのように殴られていた。
『ハハハハハ…デュアッ‼︎』
「グオッ⁉︎」
そこに、ハイパーストライクチェスターが到着した。
「…シャル、ハイパーストライクバニッシャーの準備を」
『了解だよ』
ウルティメイトバニッシャーだけではすぐエネルギー切れを起こしてしまう。その問題を改善するために、ウルティメイトバニッシャーより出力を抑えたハイパーストライクバニッシャーと変更が出来るように束と一樹によって調整された。
『準備完了!』
「了解!ハイパーストライクバニッシャー…発射‼︎」
ハイパーストライクバニッシャーはシャドウの背中に直撃した。
『グゥッ!?』
シャドウはハイパーストライクチェスターの方を向くと飛びかかる。
『デュワッ‼︎』
だが、何とかガルベロスの拘束を振りほどいたウルトラマンがシャドウを抑えた。
「テェアッ‼︎」
『グゥッ⁉︎』
ウルトラマンはシャドウを地面に押さえつけると一夏に向かって頷いた。
一夏はウルトラマンに頷き返す。
「鈴!エネルギーチャージは⁉︎」
『もう終わってる!いつでもいけるわよ‼︎』
「分かった!喰らえ!ウルティメイトバニッシャー!!」
ウルティメイトバニッシャーの一撃は、ガルベロスを消滅させた。
《グシャァァァァァ⁉︎》
『フンッ!』
「ハッ!」
シャドウの連続して放たれる攻撃を受け止めるウルトラマン。
「フッ!テェアッ‼︎」
『グッ⁉︎』
シャドウの大振りの一撃を受け止めると、シャドウの腕を掴んで背負い投げ。
『デュアッ!』
起き上がったシャドウの怒涛の連続攻撃を捌くウルトラマン。
『ハァッ!』
「シュアッ‼︎」
シャドウがウルトラマンを投げようとするが、ウルトラマンはその勢いを側転で殺す。
「デェアッ‼︎」
『フンッ‼︎』
未だ掴まれたままの腕を利用し、シャドウを投げようとするが、シャドウもその勢いを側転で殺した。
「ハッ‼︎」
『グゥッ⁉︎』
起き上がったシャドウに、ウルトラマンは体重を乗せた両拳を叩き込んだ。
「フッ!シェアッ‼︎」
シャドウとの距離が離れた所で、アンファンスからジュネッスにチェンジした。
『デュ!』
「ヘェアッ‼︎」
ジュネッスにチェンジしたウルトラマンに怯まずに襲いかかるシャドウ。だが、その攻撃のことごとくを受け止められる。
「デェアッ‼︎」
『グオッ⁉︎』
隙が出来たシャドウに、ウルトラマンの拳が叩き込まれた。
『フンッ!』
「フッ!」
シャドウの回し蹴りは、ウルトラマンの左脚で受け止められる。
「フッ!デェア‼︎」
『グッ⁉︎グアッ⁉︎』
隙が出来たシャドウに、ウルトラマンの連続回し蹴りが命中する。
「テェアッ‼︎」
『グオッ⁉︎』
突進してきたシャドウの勢いを利用、合気道の要領で投げる。
「ヘェアッ!」
起き上がり、掴みかかってくるシャドウを自らの背を軸に投げようとするが、シャドウは何とか着地。
『ハァァァァァァ!!』
ウルトラマンに向かって高速バック転で攻撃を仕掛けるが、ウルトラマンは後ろにマッハムーブで移動して避ける。
「シェアァッ!!」
今度はウルトラマンがシャドウにマッハムーブで突進するが、シャドウは高速回転したまま避けた。
『フッフッフッ…』
ウルトラマンを見て不敵に笑うシャドウ。
「フッ!」
ウルトラマンは空中に浮かぶと高速乱回転してシャドウに接近。
『ヌッ⁉︎』
攻撃してくるタイミングが読めない動きに、シャドウの動きが止まった。
「デェアァァ!!!!」
『グオッ!?』
その隙を逃さず、飛び蹴りを叩き込んだウルトラマン。
ピコン、ピコン、ピコン…
『ヌッ⁉︎』
ウルトラマンのコアゲージ、シャドウのエナジーコアが鳴り始める。
「フンッ!ハァァァァァァ…フッ!デェアァァ!!!!」
戸惑っているシャドウに、ウルトラマンは三日月状のカッター光線、ネオ・ラムダスラッシャーを放った。
『グッ!?ウガアァァァァ!!?』
「シュ!フアァァァァ…テェアァァ!!!!」
ネオ・ラムダスラッシャーを喰らって動きが止まったシャドウに、ウルトラマンはコアインパルスを放った。
『グアァァァァァァァ!!?!!?』
シャドウは断末魔の叫びをあげ、消えていった…
「勝った…ウルトラマンが勝った!!」
「やったよ簪ちゃん!!」
「うん!やったね雪恵!!」
ウルトラマンの勝利を喜ぶ雪恵と簪。ウルトラマンはそんな2人を見てサムズアップをしてみせた。
「フッ!」
2人は笑顔でサムズアップを返す。
「シェアッ‼︎」
ウルトラマンは2人に頷くと、大空へと飛び上がった。
「…カッコよかった。アレが、本当のヒーロー…」
ヒーローが大好きな簪はしばらくウルトラマンの飛び去った大空を眺めていた。
「おおーい!2人共無事か!?」
一樹が手を大きく振りながら簪達のところへ駆けてきた。
「櫻井君⁉︎今までどこに⁉︎」
「ショッピングモールの人たちを避難させてた。それで避難させたところに2人がいなかったから探しに来たんだけど…」
「ああ、避難した先が違ったのね」
先ほどから軽く存在を忘れられていた楯無が会話に参加する。
「…あれ?お姉ちゃん、いたの?」
「簪ちゃん酷い〜!お姉ちゃん、簪ちゃんの事が心配で来たのに〜!」
目の前で行われる姉妹の会話に、一樹と雪恵は苦笑するしかなかった。
「(仲直りするなら、今じゃないですか?)」
ミステリアス・レイディに個人回線を送り、楯無を促す。
『…そうね。悪いんだけど、しばらく2人だけにさせて貰える?』
「『(了解)』」
一樹と雪恵は簪に気づかれないよう、そっとその場を離れた。
「あ、いたいた。おーいかず…ガフッ!?」
空気を読まずに大声を出そうとする中途半端ニュータイプ。それを一瞬で黙らせる一樹。目で文句を言ってくる他の専用機持ちに、目で後ろを指す。それを見て一樹の行動を理解した専用機持ちたちは…
グッ!!!!
力強いサムズアップを全員が見せた。こういう時まで一夏の唐変木が発動してしまう事は、彼女達が身をもって知っているからだ。そんな彼女達に一樹は苦笑しながら敬礼をしてみせた。
「…あのね、簪ちゃん」
「…何?」
急に雰囲気が変わった姉に、簪は警戒しながら続きを促す。
「…ごめんなさい!!!!」
そんな簪が見たのは、直角に腰を折る姉の姿だった。
「あの時、酷い事を言ってごめんなさい。私は、あの時『闇』にあなたを巻き込みたくなかった…そのためにとはいえ、あんな事を言ってごめんなさい…」
「…」
簪の言葉は無い。それも当然か。『無能でいなさい』と強く言っておきながら、今更なかったことにするなど、出来るはずがない…
「……私は____」
どんな罵詈雑言も受け入れよう。それをされるだけの事を自分はしたのだから…
「____お姉ちゃんにとって、いらない子なの?」
「…え?」
「私は、お姉ちゃんとずっと仲良しでいたかった。内気な私と遊んでくれてた優しいお姉ちゃんは、嘘だったの…?」
楯無が頭を上げたそこには、目に涙を浮かべた最愛の妹がいた。
「『無能でいなさい』って言った時のお姉ちゃん、怖かった…私の好きなお姉ちゃんは、もういなくなったのかと思った!!」
ずっと溜め込んでいたであろう、妹の激情。楯無は…いや、更識簪の姉である『更識
「私…無能じゃないよ…?お姉ちゃんの、足手まといにならないよう、頑張って日本の代表候補生になったんだよ?」
「うん…うん!」
「だから________
____________これからもお姉ちゃんの妹でいて良い?」
「うん…うん!簪ちゃんは…世界でたった1人の私の妹だよ…」
抱き合う2人は、今世界で一番輝いていた。
「…なあ一樹。俺、何かお前を怒らせるようなことしたか?」
気絶から目覚めた一夏が真っ先に聞いたのがそれだった。
「…今、現在進行形で色んな人の怒りを買ってると思うぞ。感動の場面を潰したってことでな」
「感動の場面?どゆこと?」
「…更識姉妹は和解したそうだ」
「そっか…うん、やっぱり
「…そうだな」
一樹と一夏、2人とも一般的に幸せな家庭ではないだろう。しかし、それでも2人にとって、護りたいものである事は変わらない。
「…これからも頼むぜ。
「…ああ、よろしくな。
彼女達は、お互い相手を想うがあまりすれ違ってしまった。それを解消したのは2人の男子。唐変木のニュータイプと、嫌われ者のヒーロー。とはいえ、2人が作ったのは『きっかけ』だけ。
人は…『きっかけ』で生きてるかもしれない。
『きっかけ』で傷つき、
『きっかけ』で直る。
その『きっかけ』で起こった選択を、間違えないように生きててほしいと、2人は願っているのかもしれない。