人と光の“絆”   作:フルセイバー上手くなりたい

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さあ、ツッコミどころが現れるぞ。


Episode-EX3 遺跡-レリック-

遺跡の外にガルベロスが現れたのを、いつの間にか握られていたエボルトラスターが一樹に教えた。

「ッ⁉︎このままじゃこの遺跡が!」

ドックン

エボルトラスターの鼓動に、一樹は目を向ける。

「……分かった。コレの使い方も、そして…戦い方も」

その空間で、一樹はエボルトラスターを鞘から引き抜き、正面に掲げた。エボルトラスターから光が溢れ、一樹を包んで行った。

 

ガルベロスは少しずつ、確実に遺跡に近づいていた。あと少しで、遺跡に着いてしまう…そんな時、遺跡から赤い光の玉が飛び出し、ガルベロスに激突。ガルベロスは吹き飛ばされる。そして、光が晴れた時、そこには片膝立ちのウルトラマンがいた…ウルトラマンは立ち上がると、すぐにジュネッスに変化した。

「シュ!ハッ!」

戦いに遺跡を巻き込まないために、メタ・フィールドを展開する。

「シュウッ!ファァァァァ…フッ!デェアァァ‼︎」

 

メタ・フィールドに入ったウルトラマンとガルベロス。両者はしばしにらみ合っていた…

「シュ!」

《グルァァァァ!》

両者同時に動き出す。ウルトラマンは飛び上がった。ガルベロスに向けて飛び蹴りを放つが、ガルベロスはそれを受け流した。

「グォッ⁉︎」

《ギシャァァァァ‼︎》

なんとか着地したウルトラマン。ガルベロスはそんなウルトラマンに左右の口から火球を吐く。ウルトラマンはガルベロスを飛び越して回避。

「フッ!」

ガルベロスは右手の頭を後ろに回し、再び火球を吐いた。

「シュッ!」

今度はマッハムーブを使って火球を回避。ガルベロスの中央の頭に右回し蹴りを放つ。

「デェアッ‼︎」

回し蹴りの威力に、ガルベロスの体から火花が散る。

《ギシャァァァァ⁉︎》

怯んだガルベロスに今度は左回し蹴りを放つが、それは受け止められた。ガルベロスはすぐさま突進してくる。ウルトラマンに受け止められ、逆に中央の口にストレートパンチを喰らった。更にウルトラマンは右回し蹴りを喰らわせる。

「シェアッ!」

だが、ガルベロスも負けてはいない。その巨大な爪でウルトラマンを攻撃。

「グッ⁉︎」

更に大振りの攻撃でウルトラマンを吹き飛ばした。

「グアァァァッ⁉︎」

距離が空いたウルトラマンにガルベロスは突進。ウルトラマンはその威力を利用したストレートキックでガルベロスを怯ませると、その巨体を持ち上げ投げ飛ばした。

「フゥゥ…デェアッ‼︎」

《グルァァァァ⁉︎》

メタ・フィールドの大地に叩きつけられたガルベロス。ガルベロスが起き上がっている間に、ウルトラマンはエネルギーを貯めて『コアインパルス』を放った。

「フッ!アァァァァ…テリャァ‼︎」

コアインパルスはガルベロスに直撃。ガルベロスは大地に倒れると爆散した。

 

「…終わったか」

メタ・フィールドを解除したと同時に一樹は夢から目覚めた。上体を起こすと、右手が何かに触れた。それを取り出すと、夢の中で使っていたエボルトラスターがあり、更に一樹に割り振られている棚にはブラストショットが置かれていた。

「…俺みたいな罪人に…何を望むんだ?」

退院後、匿名の手紙の件があり、一樹は孤独に過ごす事になる…誰がその手紙を送ったのか、分からないまま…

 

数年後…

中学2年になった一樹は、一夏、鈴、弾に新宿まで付き合わされていた。

「…なんで新宿なんだ?」

「「「ノリで」」」

「アホか⁉︎」

そんな時、懐にしまってあるエボルトラスターの鼓動を感じた一樹。

「(⁉︎この数年反応しなかったのに⁉︎)」

ブラストショットを構え、一向から離れる一樹…

 

《クククク…》

新宿の地下下水道に体中に謎の突起物が出ている男が不気味な笑みを浮かべていた…そこに一樹が到着する。

「……あんたは、何者だ?」

ブラストショットを向け、その男を問い詰める。

《クククク…うん?こんな所に人間が入って来たのか?》

「…俺が人間かどうかはともかく、あんたは元々何者だ?」

経験をフル動員させて一樹は語りかける。

《…この人間の名前を聞いてんのか?有働貴文だったぜ。まあ、俺に食われちまったけどな!ギャハハハハハ‼︎》

「ッ⁉︎テメェ‼︎」

ブラストショットを有働に向けて撃つが、有働はそれを避ける。

《おっと、それは流石に喰らうとヤベエな…丁度良い。オメェに俺の力を見せてやんよ‼︎ウオォォォ‼︎》

その途端、有働の体が青く光ると、その下水道にいたヤモリ達が有働に集まり、吸収されて行く…近所のヤモリ全てを吸収した有働は…

《ギャオオオン‼︎》

後にビースト・ザ・ワンと呼ばれる姿になった…ザ・ワンは地上目掛けて跳びはねて行く。

「待ちやがれ‼︎」

 

ザ・ワンが地上へ抜けた場所は、何処かのドームだった。幸いにも休館日で、辺りに人はいなかった…ザ・ワンがそれを見て吠えていると…

「…俺は有働さんとやらの事は全く知らない」

ザ・ワンが開けた穴から一樹が出てきた。

「だけど、有働さんにだって…家族や、恋人や…大切な人がたくさんいた筈だ…その人達から有働さんを奪ったお前を…」

エボルトラスターを鞘から引き抜き、正面に構える。

「俺は許さねえ‼︎」

エボルトラスターから光が溢れ、一樹をウルトラマン(アンファンス)に変身させた…

「シェア!」

ザ・ワンはウルトラマンに突進。押し通ろうとするが、ウルトラマンは全身の力を入れて受け止める。ウルトラマンを押すことに集中しているザ・ワンにニーキックを放つウルトラマン。

「フッ!」

《グギャァァ‼︎》

ニーキックを喰らってザ・ワンは怯むが、それでもウルトラマンを執拗に攻撃する。ウルトラマンはザ・ワンが振り回してくる腕を両腕でなんとか受け止めるが、ザ・ワンのパワーに押され気味になる。

《グシャァァ!》

「グアァァァ‼︎」

ザ・ワンの巨大な爪がウルトラマンの体を斬り裂く。ウルトラマンの体から火花が散る。怯んだウルトラマンの首にザ・ワンの巨大な尾が巻き付いた。

「グ、グァァァ⁉︎」

ウルトラマンの首を絞めるザ・ワン。ウルトラマンは気を失いそうになるが、アームドネクサスのエルボーカッターでその尾を切断した。

「シェアァァ‼︎」

切断された尾はまるで命があるかの様に飛び跳ねる。ウルトラマンはセービングビュートで尾を掴み、ザ・ワンに向かって投げる。ザ・ワンは自らの尾でダメージを負う。

ピコン、ピコン、ピコン

ウルトラマンのエナジーコアが鳴るが、ウルトラマンは気にせず、クロスレイ・シュトロームを撃った。

「ハァァァァ…ヘェア‼︎」

《グ、グァァァ⁉︎》

ザ・ワンの尾を破壊するのは成功したが、ザ・ワン自体は耐え切った。ウルトラマンは力を使い切ったのか、片膝をついてしまう。ザ・ワンもフラフラになりながら穴の中に入り、逃げて行く。ウルトラマンは追おうとするが、前のめりに倒れてしまい、そのまま一樹の姿に戻った。

「く、クソ!仕留め損なった…」

なんとか立ち上がり、そのドームから出て行く。そこで、一樹のスマホが鳴る。

『おい一樹!今何処にいんだよ⁉︎』

ライン電話して来たのは一夏だった。

「いや、人混みに押されて今は…市民ドームにいるわ」

『電話しろや‼︎』

電話越しに弾の声が聞こえる。どうやらスピーカーにしてる様だ。

「いや、もしかしたら弾もそうなってるかなと…」

『どういう…あ、察した』

「『邪魔しちゃいけないかと思った』」

『な、なな何を言ってんのよ⁉︎』

電話越しに鈴が動揺してるのが分かる。

『?何を邪魔しちゃいけな『フンッ‼︎』ゴハッ!何すんだよ鈴⁉︎』

「…痴話喧嘩は良いから。あと俺はちょっと気になる事が出来たからしばらく新宿にいる。学校も休むからそのつもりで」

『『『何で(よ)⁉︎』』』

一樹はそれに答えず、通話を切ると、すぐにS.M.Sに連絡を取る。

「…ああ、頼みたい事がある。新宿地区に…」

一樹が頼んだことは…

「出せる機体をありったけ派遣してくれ」

ザ・ワンから人々を守ることだ。




…ええ、言いたいことは分かりますよ。ザ・ワンより前にガルベロスが出るとかありえないというのは。だけどやりたかったんだ!文句は言わせない‼︎

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